色鮮やかな朱色の壁とウルトラマリンブルーの天井は忘れることできないほど印象的でした。
- 4.0
- 旅行時期:2024/03(約2年前)
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by Lily-junjunさん(男性)
金沢 クチコミ:36件
「成巽閣」へのアクセスは、「JR金沢駅東口」の6番のりばから北陸鉄道 [11錦B]に乗車します。「出羽町」停留所で下車し、バスの進行方向に反対方向に130mほど戻ると突き当りになります。突き当りは「兼六園」です。突き当りを左折し、120mほど道なりに進むと右手に「成巽閣」の入口の門があります。ちなみに、海鼠塀が続く「正面入口」と「兼六園」からは「赤門」から入ることができます。
「成巽閣」は、13代藩主「前田斉泰」が、文久3年(1863年)に母である「真龍院」のために、「兼六園」の中に建てた隠居所です。当初は、「巽御殿」と呼ばれました。名前の由来は、「金沢城」から見て巽の方角(東南)にあること、京都の鷹司家が「辰巳殿」と呼ばれていたことにちなんで、こうした名前がつけられました。
「成巽閣」は、2階建ての建造物で大名正室の御殿としては、日本国内に唯一現存する建造物となっております。階下は「武家書院造」、階上は「数奇屋風書院造り」の様式を持っており、昭和13年(1938年)に「旧国宝」、昭和25年(1950年)に国の「重要文化財」に指定されています。特に、見どころは、北陸新幹線「かがやき」のグリーン車に使われている色のモチーフとなった「群青の間」の「ウルトラマリンブルー」に彩られた天井です。また。「謁見の間」の花鳥の欄間や「松の間」の小鳥の絵が描かれたオランダ渡りのギヤマンなど、小鳥や花が多くあしらわれています。
01_【「成巽閣」の一口メモ】
⑴ 所在地…〒920-0936 石川県金沢市兼六町1-2 電話:076-221-0580
⑵ 営業時間…9:00~17:00(入館は16:30まで)
⑶ 定休日…水曜日(祝祭日の場合は開館し、翌日休館)年末年始
⑷ 料金…一般・大学生 700円~ 中・高校生 300円~ 小学生 250円~
⑸ 春の「雛人形雛道具特別展」 2月上旬~4月中旬のみ特別料金
大人 1000円 中・高校生 400円 小学生 300円
02_【「成巽閣」へのアクセス】
⑴「北陸鉄道バス」を利用
[金沢駅前(東口)⇒ 石川県立図書館・土清水方面行き] (北陸鉄道 [11錦B])
・バス乗り場:「JR金沢駅東口」(6番のりば)
・7停留所目(「兼六園下・金沢城」の次の停留所) 所要時間約11分
・9時から17時の間に1時間平均2便~3便
・「出羽町」停留所で下車し「成巽閣」まで徒歩5分350m
⇒バスは「出羽町」停留所に停まるので下車し、バスの進行方向に反対方向に130mほど戻ると突き当りになります。突き当りを左折し、120mほど道なりに進むと右手に「成巽閣」の入口の門があります。
03_【「成巽閣」の見どころ】
⑴ 「謁見の間」
「謁見の間」は、公式の「御対面所」として使用され、加賀百万石前田家の威厳を象徴するものでした。花鳥の欄間を境とし上段、下段18畳からなり、広間33畳へとつづきます。「上段の間」は、正面に付書院と帳台構(武者窓)を対峙させた本格的な書院造となっており、天井は「上段」が折上格天井、「下段」は平の格天井、格縁は黒漆塗りとし、杉の鏡板を上段は柾目、下段は柾目と杢目を目違いに張られています。材には色漆、壁は金砂子の貼壁、障子の腰板には花鳥の絵が施されるという華麗で瀟洒な造りを特色としています。
①欄間
檜の一枚板を両面陶彫とし、梅の古木と椿に極楽鳥が五彩の岩絵具で描かれています。前田家御細工所の名工、「武田友月」の作であると伝えられています。
②七宝焼の釘隠
「成巽閣」の各部屋では、襖の引手をはじめ「釘隠」など建具の多くの部材において、特別な意匠を持つものが多用されています。加賀藩では金工技術に象嵌七宝を織り交ぜた「加賀七宝」と呼ばれた技法が盛んであり、金属と釉薬による色鮮やかな部材が多く配されております。
⑵ 「つくしの縁庭園」
「つくしの縁庭園」は、柱の無い縁から眺めることのできる開放的な庭園です。この庭園は、国指定名勝である「飛鶴底」からつづき、中央に雄松、左右に五葉松と紅梅、周囲に楓、満点星紅葉、黐の木、榊、サツキなどなどが配置されています。その合間を縫うように「辰巳用水」から分流された遣水がゆるやかに流れています。「つくしの縁庭園」は、昭和59年(1984年)4月に県指定名勝となっています。
⑶ 「万年青の縁庭園」
「万年青の縁庭園」は、御寝所の「亀の間」に面しています。「万年青の縁庭園」は、「つくしの縁庭園」からの遣水が廊下を挟んで流れ込む庭園ですが、様相は一変します。遣水は深くなり、ゆるやかだった流れは水音が響くように工夫されており、樹木が覆う深山渓谷を彷彿とさせます。また、中央に並ぶ三本のキャラボクは万年の時を経た吉祥の亀を表現しています。「つくしの縁庭園」と同じく、昭和59年(1984年)4月に県指定名勝となっています。
⑷ 「吉祥の亀」
「万年青の縁庭園」の中央に並ぶ大小三本のキャラボクは、万年の時を経た「吉祥の亀」を暗示しています。亀の間に続くこの庭から、心安らかに眠りを守る水音とともに、長寿を願う意味も含めた奥方への心配りに溢れる意匠となっています。
⑸ 「亀の間」
「万年青の縁庭園」に面する、「亀の間」は「御寝所」として使われていました。「亀の間」の部屋の四隅の柱には蚊帳の吊り金具が付けられています。そして、正面には「床の間」、「違棚」を設けられていますが、「御寝所」らしく清楚なものとなっています。「障子腰板」には長生を寿ぐ亀が描かれており、「床の間」の方より1枚毎に亀の数が多く描かれています。
⑹ 「群青の間」
格式のある階下の書院に対して、階上は意匠を凝らした数奇屋風書院の造りです。「群青の間」とそれに続く「書見の間」は、階上における最も重要な空間でした。天井は折上天井とし、素材の杉柾を目違いに張り、蛇腹および目地にはウルトラマリンブルーという西欧より輸入された顔料を使用した群青が特異な意匠となっています。「群青の間」では、天井の群青から壁に朱を用いた色鮮やかな部屋となっています。また、床の間は洞床といわれる踏込床で、左側には1畳の板畳が付いています。
- 施設の満足度
-
4.0
- 利用した際の同行者:
- カップル・夫婦
- アクセス:
- 3.0
- 「JR金沢駅東口」(6番のりば)から「北陸鉄道バス」に乗り、「出羽町」停留所に停まるので下車し、徒歩5分350m
- 人混みの少なさ:
- 3.0
- 平日なのでさほど混雑していませんでした。
クチコミ投稿日:2024/03/26
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