都営の谷中霊園内なのに、特別に柵で囲われた墓所。順路案内表示も完璧。
- 4.5
- 旅行時期:2021/05(約3年前)
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by ワンダラーさん(男性)
谷根千 クチコミ:23件
徳川家歴代将軍の霊廟は元々の菩提寺の浄土宗(芝)増上寺が有名で、将軍のうち二代秀忠を含む6名の墓所がある。
初代の家康は別格で神格化されて日光東照宮(遺言で一年間久能山でその後は日光)にあり、三代家光は天海和尚の天台宗に帰依していて家康の近くを遺言したようで東照宮の隣の日光輪王寺にあるという(神仏分離前は一体だった)。
残りの徳川家将軍7人の墓は広義の谷中墓地にある。最後の将軍慶喜以外の6人の墓は、広義の谷中墓地に含まれ、増上寺と同格の菩提寺の地位に昇格したという、天台宗寛永寺の墓地(都営の南東側)にある。
六代家宣以降は、2つの菩提寺墓所に交互に埋葬することで、一件落着。
しかし、最後の将軍慶喜の墓でルールが変わった。
慶喜本人が明治天皇に忠誠を誓って神道に改宗し、神道式葬儀と埋葬を希望したため、寛永寺墓地ではない都営霊園の谷中霊園エリアの中で特別に柵で囲われた墓所に、慶喜と正室、子供、お気に入りの側室までの墓がつくられたという。
この経緯だけ調べても紆余曲折、権力の歴史を感じる墓所だ。
良い点は、順路案内表示が完璧なこと。渋沢栄一の墓は、地番を知っていて苦労して捜すか、スマホで検索して徒歩順路を表示させるかでもしないと、たどり着き難い。
歴史上の人物としては、その業績や知名度、公人としての扱いに天地の差があるように感じる。
- 施設の満足度
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4.5
- 利用した際の同行者:
- 一人旅
- アクセス:
- 4.0
- 人混みの少なさ:
- 3.0
- 見ごたえ:
- 4.5
クチコミ投稿日:2021/05/21
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