10月で閉館。半世紀の営業を終えるのは残念。

4.5
旅行時期：2019/04（約7年前）

銀座・有楽町・日比谷クチコミ：67件

JR有楽町駅の西側、丸ノ内ビル街の南端近くに建つのが三菱地所経営のスバルビルで、その３階の一部で、スバル興業がテナントとして映画館営業を半世紀近くやっていたのが有楽町スバル座だ。
ビル建設前は、戦争直後の1946年に日本初の「ロードショー劇場」として開業というので、四分の三世紀の歴史があった。（1953年の火災から1966年のビル内で再開まで休み）。

資本的には東宝系だが、単館でブッキングし、良い作品を掛けていた。
床のスロープが緩くて大空間になっているのと、今時珍しい「座席指定と入替なし」というのが気に入っていた。
通ったのは40年余りだが、小泉純一郎総理がSPを連れて鑑賞にいらしたのに遭遇したり、超満員で通路階段に座って観たなど、思い出が残る映画館だ。

近年、シネコンに押されて客が少なくなっていたが、閉館とは想像しなかった。大家の三菱地所が貸ホールにでもするのか造作を引き取る好条件を出したらしい。どうせなら出資でもして文化事業の一環としてテコ入れでもしてくれれば、丸ノ内仲通りの活性化に役立ったのだろうが、残念だ。