春日局の墓

無縫塔で四方に穴が貫通した特異な形をしたお墓です

4.0
旅行時期：2018/10（約6年前）

御茶ノ水・本郷クチコミ：155件

　地下鉄・本郷三丁目駅から春日通りを東側の湯島天満宮方面に散策の折、通りの左手 (北側) にある春日局とゆかりがあり菩提寺でもある麟祥院を初めて訪ね、墓所を探してみることにした。
　ここ麟祥院は、春日通りに近いがとても静かで山門や本堂などが瓦葺木造りなので趣と落ち着きのある境内です。
　山門をくぐり左手に進むと突き当りに「春日局墓所順路」の案内があり、それを頼りに進んで行くと今度は「春日局墓所案内図」があるので順路ともにゆかりの方のお墓も分かり、また「春日局」の解説板もあるので非常に親切で大助かりです。
　山門左手前にある説明板とこの解説板を併せて見ると、歴史に疎いので初めて知ることなどいろいろあり、取り分け感心したのは、
　家光公の乳母となり、生涯献身的に仕えたこともさることながら、大奥の制度の確立に尽くしたり、京都に上がり御所に参内し、時の天皇より天盃を頂戴したり、従二位に叙せられた。
　ことなどで、それはそれはとても素晴らしく立派なことだったろうと思います。
　春日局は６５歳で卒し、隠棲所として創建されここ麟祥院の墓地に葬られ、墓は無縫塔で四方に穴が貫通した特異な形をしていて、初めて見て驚いたところです。
　これは「死して後も天下の政道を見守り之を直していかれるよう黄泉から見通せる墓を作ってほしい」という遺言による。
　と伝わっているとのこと。
　無縫塔の前に立つと自然と緊張してくるのは、今の世の人々の行いを見通されているからだろうかと思えてくるところです。
　ここ麟祥院は、この春日局の墓所の他にも、本堂などいろいろ見るところがあるので是非訪ねてみることをお勧めしたいです。