企画展の内容や職員の展示作業の質は極めて高いが芸術文化振興の観点からどのような価値があるのか分からない。また,混雑をマネージメントする力がない

5.0
旅行時期：2017/06（約9年前）

by OE-343さん（非公開）

六本木クチコミ：3件

ご多分に漏れずMucha 展に行ってきましたこの美術館には開館記念のアムステルダム美術館のフェルメールの牛乳を注ぐ女の展覧会から時々通っていますがいつも思うのは西洋美術の企画展とあとは公募展ばかりで美術館としてどのような方針であるのかがなかなか見えづらいことです。要するに貸館ばかりで美術館としてどんな文化の振興をしたいのかはわからないということです。残念ながら日本でヨーロッパ系の文化を扱う団体はどこもそのような傾向があると思います。例えばサントリーホールとか。また今回は行列が平日でも非常に長く続いていたのですが、それをマネジメントする能力がないようです。例えばヨーロッパの博物館とかに行きますと混雑が予想される時は入場時刻を指定された整理券などを渡して整理券の時刻までは外で自由に過ごしてもらいその後入場させるという方法で長蛇の列を回避しています。なぜそんな簡単で定着している方法を思いつけないのでしょうか。

追記:企画展・貸館を狙って作った美術館であるということを私も知っています。私が口コミで指摘したいのは何も企画展をやることではなくて、その企画展の構成が最近まで、一般的な西洋美術の人気のあるものの類ばかりだったと言う事。最近ようやく現代美術なども出てきましたが、世界の各地域(日本を含む)の各時代の芸術をさまざまに紹介するといった活動がないということが問題なのです。企画展の内容からして実質的に国立西洋美術館の第二企画展示室と化している傾向があるのが私が批判的である理由です。現代美術に取り上げている日本人作家もいわゆる欧米で人気が出て日本に逆輸入された傾向のあるものばかりで、この美術館として何か文化を発掘しようという点が見られないことが問題なのです。とりあえずここの美術館に行けば何かしらの新しい知識が得られる体制には持って来れていないのです。

また、混雑に関し、混乱がなかった事は私も承知していますが混雑に備えた対策がないわけです。例えば1時間半並ばせるのではなく私の提案した方法にすれば、売店などの利用者も増えて美術館にとっては金になり、また利用者としても楽なわけです。これが7月や8月であれば大きな問題になるものと考えられますから、このやり方では無理なのです。