かつて問題をいろいろ指摘された博物館だが。。
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- 旅行時期:2016/08(約9年前)
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by tadさん(男性)
呼子・玄海 クチコミ:4件
かつて、ここは展示内容にかなり批判が提出されたところだ。今回、佐賀県へのバスツアーに参加して、初めて、ここに入館した。時間が制限されていたので、パネル説明などは写真に収めて、自宅に戻ってから読んだ。撮影禁止マークがついているものは勿論撮影していない。で、当初よりは修正されたところがあるのだろうか。展示が朝鮮半島寄りだとの批判が強かったからだ。
ただ、稲の日本への輸入ルートを朝鮮半島経由に限定的な記述となっているなどは、学会での議論を反映していないようだ。また、文禄・慶長の役で朝鮮の陶工を無理やり連行したという記述も、後に帰国のチャンスができたのに帰国しなかったなどの意見があることなどを考えれば、やや記述が一方的にすぎるとの反論の余地があるかもしれない。朝鮮の陶工の地位は現地では低いのだが、日本では珍重され、むしろ居心地がよくなって、帰国の機会があったのに、帰国しなかったというのが実態だったかもしれない。これは、現在の在日の方達が帰国できたのに帰国するかたがあまりいないのと似ているのかもしれない。実際、私の知る在日のかたは、本心では朝鮮半島になんか帰りたくないと明言されたかたがいる。
日韓関係は今は最悪だ。私も一時期は韓国に限らず、大学で国際交流を促進する立場であっただけに、基本的には、どこからでも、いい学生は受け入れる方針を貫いていたが、問題ある件が生じた場合、そう単純に、こちらが善意を示すだけでは、交流は成立しなくなる。
国際関係は政治状況に応じて、急変するものなのだ。こういう類の博物館の展示は、状況に応じて改定する用意がないととても維持できないだろう。入館料が無料であるというのは高く評価したい。なお、特別展示室は、各地からいい資料を借りてきたものが並んでいるが、この博物館の所蔵品の不足を補うためには仕方ないだろう。借用の資金が馬鹿にならないだろうが。。。
日本では自分の所蔵品がたいしてないのに、平気で博物館を造るからだ。私は英国の博物館をよく知っているが、日本ではしばしば自分で自分の首を絞めるような博物館を平気でつくってしまって、後で苦しむことになるのだ!ここもそういうことになりそうな気はする。地方自治体が質の高い学芸員の確保も含めて、この類の博物館を背負う意味があるかどうかが問われるだろう。なお、説明パネルや複製品中心のものは博物館というよりは資料館か展示館と呼ぶべきだろうが。。。
- 施設の満足度
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4.0
- 利用した際の同行者:
- カップル・夫婦(シニア)
クチコミ投稿日:2016/08/10
いいね!:7票
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