市立のミュージアムとしては出色のレベル!
- 5.0
- 旅行時期:2016/03(約8年前)
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by tadさん(男性)
呉・海田・安浦 クチコミ:5件
戦艦大和の資料を20年以上前だったと思うが、呉で見たことがあり、「大和ミュージアム」はその延長だろうと思っていたのだが、大規模化し、大変な人気スポットになっていることをしった。拡大されて10年目で1000万人の訪問者があったそうだから、大変なヒットだ。今回、ここを訪問し、人気の理由を納得した。
先ず目を引くのは263mの戦艦大和の10分の1サイズの大型模型だ。呉で製作されたそうだが、迫真のモデル。大和のプラモデルを青少年時代に組み立てたことがある人なら、これだけでも興奮するだろう。さらに、理屈抜きに興奮させられるのは、一室に零戦と回天と海龍が並んでいるところだ。私が見た零戦はワシントンのスミソニアン博物館だし、回天はイギリスのマンチェスターの博物館だった。日本では靖国神社の展示でも見たが、まさか、市立の博物館でこういった実物を見ようとは思わなかった。
そこには栄の航空機用エンジンも置いてあるが、なんと、昨日の訪問日に、新しく三菱の太平洋戦争で使用された爆撃機用のエンジンがアメリカのスミソニアン博物館から寄贈されて、そのお披露目の式に偶然出くわした。三菱のMRJにもこういった国産のエンジンを積んで欲しいものだと思わず思った。
驚いたのは、館長さんが戸高さんというので、その名前はすぐに思い出した。文芸春秋の「あの戦争はなぜ負けたのか」などの文は読んでいたからだ。ともかくも、刺激が少々強すぎるくらいのおぜん立てのされた場所なのだが、名誉館長の名前が半藤氏や、さらに石坂浩二の名前がでてくる。シンポジウムの司会には池上彰の名前などがでてくるので、これは、なかなか、、、市立の施設なのだが、呉という海軍や造船の歴史を持ち、今では海上自衛隊の基地もあり、さらに小規模だと思うが米軍の施設もある特殊な町なのだ。
そういった特殊な町のなかで、大和ミュージアムは確かに多くの訪問者を集める施設となっている状況をしっかり見てきた。「アレイからすこじま」にも行き、実際の自衛隊の活動中の潜水艦を見たし、「てつのくじら館」にも入場した。三菱の退役した潜水艦内部に入れる。そういえば、今オーストラリアが三菱の潜水艦を採用するかどうかで、話題の渦中にある。それに安保関連法案もスタートした。。。これらは過去を振り返るだけでは済まされない話題なのだ。勿論、大和がカッコいいなどと思う少年時代からの気持ちも嘘ではないが、現実世界はもっと、どろどろとうごめいている。呉というところは複雑な反応を起こさせる街だ!
- 施設の満足度
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5.0
- 利用した際の同行者:
- カップル・夫婦(シニア)
- 展示内容:
- 5.0
クチコミ投稿日:2016/04/01
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