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振袖火事の真実…江戸娘・梅の話は真実だったのか?

  • 4.0
  • 旅行時期:2016/03(約8年前)
ウェンディさん

by ウェンディさん(女性)

両国 クチコミ:10件

両国にある回向院は江戸時代に建立されたお寺だ。
建立されたのは、振袖火事と呼ばれる江戸中を舐めつくした大火で犠牲になった人々の鎮魂の為。

振袖火事とは、別名:明暦の大火とも呼ばれる火事で、お寺の護摩壇にくべられた振袖の着物に火が付き、その着物が空高く舞い上がり、江戸中に火の粉を降りまき火事を起こしたとされている火事だ。

ただのお寺の失火の様に思われる振袖火事だが、その裏には一人の娘の悲しい物語が隠されていた。

江戸時代の初期、町人の娘であった梅は、通りすがりの寺の小姓の美少年に一目ぼれをした。しかし、その美少年はどこの寺の人ともしれぬお方。恋い焦がれた娘・梅は二度と会う事はないであろう悲しみに病の床に就いた。そして、梅の最後の望みは小姓と同じ柄の振袖を着る事。振袖を手にした娘・梅は17歳の誕生日に息絶え、悲しんだ両親はその振袖をせめてもの供養にとお棺へと入れた。
しかし、お棺を納めた寺の坊主は悪徳坊主。
悪徳坊主は、お棺の中に金目の振袖を見つけるとその着物を古着屋へと売り払ってしまった。
ところが、その振袖はまたお寺へと戻ってきた。
でも、戻ってきたのは振袖だけではなかった。古着屋から振袖を買った別の娘の亡骸も一緒だった。
不思議なことに振袖が再びお寺へと戻ってきたのは、1年前に亡くなった梅の命日だったのだが、悪徳坊主はそんなことは気にも留めずに、またもう一度、その振袖を古着屋へと売り払った。
二人の娘の死にかかわった1枚の振袖のその後は…というと…。
想像通り、1年後にその振袖はまた別な娘の亡骸と共に梅の命日に寺へと戻ってきた。
さすがに気味が悪くなった悪徳坊主は、その振袖を護摩行の火に投げ入れたのだが、護摩行の火が移った振袖は風で空高く舞い上げられ、江戸中に火の粉を振りまいた…。

これが、江戸の町民たちの間で語られていた振袖火事の『物語』だ。

此処で、『物語』…と書いた理由。
実は振袖火事には真実が他にもあるとされている。

それは、幕府の重鎮の家からの出火説と幕府の陰謀説。
幕府の重鎮の家からの出火説は、その火元が老中の家だったというモノで、それを隠すために老中の家の隣にあった寺に多額の寄付をして、責任を押し付けたとする説。
そして、幕府の陰謀説は、江戸を区画整理したかった幕府サイドが、とりあえず更地に戻すために江戸城に危険の及ばない範囲で火を点け、全てを焼き払った…とする説だ。

もう300年以上も昔の話なので、今となっては真相は分からないが、火のないところには煙は立たない筈。
幕府陰謀説などが出るという事は、なにかしらその根拠となりうる動きが幕府側にもあったのかもしれない。

施設の満足度

4.0

利用した際の同行者:
一人旅
アクセス:
3.0
両国駅からゆっくり歩いても10分以内
人混みの少なさ:
4.0
空いています
見ごたえ:
3.0
興味があれば、面白いでしょう

クチコミ投稿日:2016/03/13

いいね!:10

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