まるで江戸時代の農村に来たよう！！

4.5
旅行時期：2014/11（約11年前）

田島・南会津クチコミ：2件

舗装のされていない土の道路の両脇に茅葺の古農家造りの家が立ち並び、まるで江戸時代そのままのような雰囲気が残された建物の地域が、そっくりそのまま観光地になっているところです。
かつての農村集落の一角を訪れているような雰囲気です。

そんな大内宿も、かつては近代化の波に押されてトタン屋根に変える家が増えてきていたそうなのですが、1981に国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されて保存の意識が高まります。
ところが茅葺職人の減少と高齢化という壁にぶち当たり、大内宿のある蕎麦屋のご主人が関東の茅葺職人の元へ出向き、一緒に仕事をしながら技術を教えてもらったそうです。
蕎麦屋も続けながらだったそうなので、とんでもなく大変だったのではないでしょうか。

しかしその甲斐あって、今度は逆にトタンから茅葺に戻す家も出てきたりして、現在のように見事にそろった茅葺の区域になったそうです。

ま、今回は紅葉シーズンの連休中に訪れたので観光客の数も半端ではなく、裏さびれた農村の感じからは程遠かったですが。（＾＿＾;）

基本的には、道の両側に茅葺の家々が立ち並んでおり、その各家が、蕎麦屋であったりお土産屋であったり甘味処であったりして、なおかつ道に面したサイドでは戸をあけ放って様々なお土産などを売っております。

最近では観光客の数もすごくなり、「伝統的建造物群」というよりはかなり観光地化してきてしまっておりますが、それでも人によっては珍しく感じる食べ物やお土産を売っていて、興味深いと思います。
栃の実を使った栃モチなんて、聞いたこともない方もいるのではないでしょうか
栃の実がどんなものか知っている人となると、もっと少ないかもしれませんね。

こちらで食事をするとなると一番有名なのは、箸の代わりに長ねぎ一本で食べるという「祝言そば（通称：ネギそば）」だと思います。
かつては大内宿に何軒も立ち並ぶ蕎麦屋の中でも、一軒だけで提供していたのですが（確か三澤屋）、よほど話題になったためかほとんどの蕎麦屋さんでこれを提供していました。
しかも「元祖」とか掲げて。（＾＿＾;）

でも、地元福島県の人に聞くと「あんなの食べにくいから、普通に箸で食べる」と言っていました。
ま、体験としては面白いでしょうね。

個人的には、ネギそばよりも、三澤屋の蕎麦屋の建物の隣で、同じく三澤屋が販売しているイワナパンが好きです。
「イワナパン」と初めて聞いた時には「…………イワナの形をした菓子パンかなんかかなぁ…？」と思っていたのですが、実際にはイワナを揚げたものがはさんである、「イワナバーガー」のようなものでした。（＾＿＾;）
でもって、このパンにじゅうねん（エゴマ）が練り込んであって、このプチプチ感と香りがとても美味しかったんです。
ただし、数が限られているので、今回は売り切れてて食べられませんでした。
そのうちリベンジします。

それと、山形屋というところの店先で売っている、焼き立て巨大せんべいも美味しかったです。小顔の人の顔くらいあるサイズのせんべいを店頭で仕上げ焼しており、しょうゆで味付けしたのを大きめの海苔にはさんで渡してくれます。

他にもいろいろなものが販売されており、さらには店頭に椅子と机、それから無料のお茶が置いてありますので、皆さんそれぞれにお気に入りを見つけてみてください。

そうそう、交通の便について書くのを忘れておりました。
こちらは、国道から山を登っていくわき道に入り、そこを５キロほど登って行くのですが、今回はなんと、この脇道に入ってすぐから大内宿まで、みっちりと渋滞しておりました！！
大内宿の駐車場に入るところで駐車料金を徴収し、係員と連絡を取り合って空いている駐車スペースを案内しているのでもともと１台あたりに時間はかかるのですが、それと混雑が相まっての渋滞のようでした。
でも、「これではいつまでたっても大内宿にたどり着けないのではないか」という不安をよそに、ノロノロながら車は断続的に動き、心配していたほど壊滅的な渋滞ではありませんでした。とはいえ５キロほど行くのにたぶん１時間くらいはかかりましたが。

途中残り２キロ地点で同乗者が車を降りて、先に徒歩で向かいましたが、車の方が負けました。（＾＿＾;）
徒歩の方が１０分ほど早かったです。

皆さまも、混雑時期の訪問の際は、時間を多めに見積もっての行動がおすすめです。