細い路地の先に懐かしさを感じて 若桜を歩く
- 5.0
- 旅行時期:2010/06(約14年前)
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by Dr.Poohさん(男性)
八頭・若桜・智頭 クチコミ:3件
鳥取県には、旧国鉄特定地方交通線を引き継いだ若桜線を運営している鳥取県などが出資する第三セクター方式の鉄道会社、若桜鉄道があります。
1987年(昭和62年)8月に設立した若桜鉄道株式会社は、同10月に若桜線(JR因美線郡家駅~若桜駅)を旧国鉄から引継ぎ、営業を行っています。この若桜線は、今年(2010年)には80周年となります。この若桜駅の転車台と給水塔は、若桜線終着駅である若桜駅でSLが走っていた当時からあるもので、SLの給水や終着駅の転車に使われていたものです。
若桜鉄道は、その大半の駅舎やプラットホームなどの設備が登録有形文化財として使われている貴重な鉄道なのです。
スズキの大型バイク「GSX1300R隼:hayabusa」オーナーが集まる駅として、スズキが公認した隼駅(無人)もあり、若桜鉄道は近年脚光を浴びていますよ。
若桜駅を降りると、若狭の懐かしい町並みが広がります。
若桜町は、宿場町・商業の町として発展していました。明治に大火がありましたが、今もその時の町並みが残されており、宿内の各戸は道路より約3m退けて建てられ、近年まで家並は仮屋と呼ぶ通りに面して、雨や雪の日に往来することができる1mちょっとあるヒサシが設けられています。
このカリヤ通りには、道路に沿って用水と流雪用の小川が流れ、どの家も鯉の飼育が行なわれてきたそうです。中々風情のある街並です。
カリヤ通りの近くには、小さなカラフルな蔵が建ち並ぶ、通称「蔵通り」があります。
観光地化されていない若桜ですが、生活に密着した蔵が建ち並ぶ風景は、情緒のあるもので、そぞろ歩きが楽しい街です。
中国縦貫道姫路鳥取線が開通し、この街はさらに寂れていくことでしょう。
このまま、素敵な街の景観を保ってほしいものです。
少し足を伸ばせば、天然の岩窟内に建築されている堂があります。
三徳山三仏寺投入堂が有名ですが、ここ若桜には不動院岩屋堂があります。
この岩屋堂の地には、大同元年(806年)、飛騨の匠が建築したもので、妙見山神光寺という百五十石の寺領を有する大伽藍があったようです。しかし、豊臣秀吉来攻の時に兵火に罹り消失して、この堂だけが焼け残ったものとされています。
ご本尊の不動明王は、弘法大師が33才の時に彫刻されたものと伝えられ、日本三大不動明王として名高いものです。本尊は見ることはできませんが、近くにお越しの際はこの寺院を見上げにお立ち寄りください。
三徳山三仏寺投入堂のような苦労なく、近くで見ることができます。
鳥取方面にのんびり旅の機会がありましたら、素朴な若桜に是非どうぞ。
- 施設の満足度
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5.0
- 利用した際の同行者:
- 一人旅
- アクセス:
- 4.0
- 鳥取から若桜鉄道で若桜駅へ
- 人混みの少なさ:
- 5.0
- 静かなところです
- 見ごたえ:
- 5.0
- 私好みの町なので
クチコミ投稿日:2014/06/25
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