視覚的にもインパクトのあるお皿の数々

4.0
旅行時期：2011/12（約14年前）

by dune45さん（男性）

荻窪・西荻窪クチコミ：3件

このレストラン、場所は荻窪駅から歩いて数分のところですが、比較的静かなエリアにあります。お店はテーブル席のみで20席に満たない小ぶりなお店です。

ディナーメニューはコースのみ2コース。
アミューズ、前菜2皿、魚、肉、デセール、ミニャルディーズで構成される6000円のコースと、更に一皿フォワグラ料理が加わる8000円のシェフのお勧めコースです。

前菜の「鮑のカクテル仕立て」「カブのポトフ」までは両コース共通。
6000円のコースはそのあとにアナゴ、ほろほろ鳥と続き、8000円のコースはオマール海老、フォワグラのポワレ、短角牛のステーキと続きます。

すべてのお皿を通じて感じた事は、非常に手の込んだ、見た目にも鮮やかな料理であると言う事。京野菜をふんだんに使い、フォワグラの付け合せに赤色の野菜をあわせるなど、視覚にも強烈にアピールする品々です。

また、テーブル中央にダウンライトがあたるように客席が配置され、それぞれの料理が照明の光に浮かび上がります。

「食材の良さをストレートに」と言う料理ではなく、ソースを駆使し、アレンジメントを加えたお皿のオンパレードです。時に“私の理解力を超える偏差値の高い料理”と感じるものもありました。

厨房にはシェフを含め2名、サービスを担当するのは3名、小さなお店なので充分な人数、行き届いたホスピタリティを感じる接客です。
グランメゾンに垣間見られる、慇懃無礼な、客との距離を保つサービスではなく、私好みの温かみのある接客が嬉しかったです。

店内は木の温かみを感じるフローリングを取りいれ、壁には随所に絵が飾られ、大変にモダンでスタイリッシュです。入ってすぐ左には半個室のようなスペースも確保されています。

店内はスペース的にもゆとりがあり、ゆったりと寛げます。このあたりは銀座や繁華街のターミナル近辺のお店には望むべくもなく、遠出するだけの価値を体感出来る部分でもあります。

基本的にお任せコースのみ、メインの肉料理だけは2品から選択できるのですが、その他は固定のメニューです。個人的には6000円のコースで充分堪能出来ると感じました。

一皿一皿大変手間をかけている料理なので、アラカルトを用意するのは難しいのかも知れませんが、選択肢が限られる事も否めません。

食事を終えて店を出ると、シェフが先回りしてお見送りに出てきてくれていました。
まだ若いと思うのですが、レカン、レヴェランスと、名店を勤め上げた実力を感じました。これからの伸びしろにも期待できると思うので、今後も要注目のお店です。