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長崎県雲仙市小浜町雲仙320 地図 / アクセス・施設情報

姿勢にかなり疑問

1.0 旅行時期:2010/02(約16年前)

Runway22

Runway22さん(非公開)

雲仙のクチコミ:1件

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2010年某月の週末、思い立って長崎滞在中に連れと友人とで泊まった。

ここにしたのは、長崎の地元ラジオ局で、割と頻繁にCMを流しているので、それで覚えていたからである。

結論から言うと、失敗だった。ここはあまりおすすめできない。自分の経験から、他の有名温泉地、箱根や伊豆、草津や有馬などの大型和風ホテルと同等と思い込んでいたが、その足元に少々及ばない。

まず、雲仙そのものが、温泉地としては大したことがないからだ。地元人がライバル視する箱根とは、残念だが比較にならない。お国自慢は、話半分以下に聞いておくに限る。

山々の中にいわゆる十七湯(17ヶ所)の大小の温泉地がそれぞれに趣向を凝らす箱根の規模と競争の激しさと、端から端まで10分たらずで歩けてしまう温泉地1ヶ所に似通った大箱ホテルしかない雲仙(隣に小地獄温泉、少し離れて小浜温泉があるので、3ヶ所ともいえる)とでは、比べる方が間違いだ。選択肢が数多い分、どうしても箱根が勝ってしまう。

九州の中だけでみても、温泉地獄の湯量と湯煙の豊富さでは別府・湯布院にはかなわない。泉質の好みは人によって違うが、自分としては嬉野の方が肌に優しく良いと思う。

一番失望させられるのが、雲仙ではすることがなく、ホテルに泊まるだけしかできないこと。元々、欧米人向け避暑地だったということもあるだろうが、大箱のホテルが立ち並んでいるだけで、温泉地の大きな愉しみである、温泉街がないのだ。温泉街巡りをして立ち寄り湯を楽しむことなど、まったく望めない。黒川などとは、成り立ち自体がちがう。

そのため、この和風ホテルを含めて、雲仙自体がさびれて、一時期の熱海を思わせるうらぶれた雰囲気が漂っている。空いていて良い、という見方もできなくはないが。

このホテルだが、雲仙地獄の目の前に位置しているが、良いのはそこだけ。接客・顧客サービスの姿勢に、大きな疑問があるからだ。チェックインしたフロントは、週末だというのに20代の男女数名がいるだけで、支配人やマネージャー格のベテランの姿はなかった。

そのせいか、接客態度と敬語の使い方は、お世辞にも良いとは言えないものだった。駐車場で車を入れていても、誰も近づいてこない。駐車場の台数も少なく、午後の早いうちに着いたからよかったが、夕方から夜に着く客の分は、駐車場や敷地の空きスペースに詰め込むように駐車させられていて、夜に車で外出したかったが、ぎゅう詰めの駐車場から車を出せず、それもできなかった)。

正面玄関を入っても、パラパラと声がかかってくるだけ。だれも、フロントの中から出て来ない。ラウンジやレストランのスタッフも、いるにはいるが、持ち場にぼーっと突っ立っているだけ。

フロントでチェックインの手続きを始めても「あ、誰が部屋に連れてく?」と、客の我々の目前で、この通りの友達口調でお互いに話しているのだ。これは不快だった。ここを選んだことを後悔しはじめた。

若いスタッフしかフロントに置かないのは、料金の融通を効かせたくないからかもしれない。値段の交渉をしようにも、1泊1名16,800円と、とても高い料金をゆずらない。ここのスタンダード料金の定価のようだが、事前に1泊2食付きのもっと安いプランが楽天などであるのを確認していたので、到着後にフロントで交渉すれば良いと思っていたが、甘かった。

「飛び込み客には用はない」といわんばかりの態度にも思えたので、もっと追い出される覚悟で強気に交渉(ただし態度はあくまで丁寧に)するべきだった。今後行く方には、ぜひそうしていただきたい。

ホテルの造りは古く、館内どこへ行っても、硫化水素の臭いが充満している。通された部屋も同じ。雲仙地獄の見える側だったものの、かなり痛んでおり、手入れもあまり行き届いてはいなかった。民宿やビジネスホテルレベルなら納得できたが、あのお値段で納得はできない。

一番疑問だったのは、料理とそのサービス。夕食を担当してくれた若い仲居さんが説明してくれるのはいいのだが、指定した時間に1階の大食堂に通されたときには、いつごろ前から用意されていたのか、ラップをかけた料理がテーブルに並べられていた。

料理は貧弱。伊豆や箱根あたりで17,000円近く出して、あの程度なら、今や客は寄りつかないだろう。刺身はマグロの赤味、ハマチ、イカなど、ほぼすべて冷凍物に思えた。せめて地魚の1品でもと思ったが、飛び込み客の、スタンダードのコースにはつかないらしい。

メインの品に、地元料理の具雑煮(ぐぞうに)がどのテーブルにもあったが、これはただの雑煮。名物かもしれないが、メインとするには役不足な代物。小さなコンロに載って用意されていたので、小ぶりでも地元牛の石焼かと一瞬期待したが、がっかりした。

となりのテーブルには、追加オーダーしたと思われる魚の姿造りが、ラップをかけられて置いてあった。我々が席についてから、となりのテーブルの客が席に着くまですくなくとも30分以上、そのままの状態だった。客をなめているとしか思えない。今時、このような料理の出し方をして、恥ずかしくないのだろうか。笑顔を絶やさない若い仲居さんたちが、気の毒に思えてしまった。

温泉は、一応白濁していたが、あまり硫黄の臭いもせず、かなり加水していると思われる。聞いた話だが、国立公園の中にあるので、新たな源泉の掘削もできず、ホテル・旅館に比べて湯量は不足しているらしい。温泉が枯渇しかかっていなければいいのだが。

雲仙地獄の向かいに、湯けむりの出なくなった旧地獄を見ると、その可能性もあるのかもしれない。ここの旅館には露天風呂もあるが、あまり広いとは言えず、周囲を囲まれていて見晴らしを楽しむこともできず、これにもがっかりした。

総合的にみて、ここの旅館のスタンダードの部屋と料理なら、1泊1名2食で10,000円前後が適正価格だと思う。雲仙地獄が見られる部屋なら、おまけして12,000円までがせいぜいだ。

雲仙で良いとされる旅館・ホテルは、休前日1名1泊20,000円近くするところばかりだ。長崎市内の大手旅行代理店で以前に話を聞いた際、「雲仙はお高いですよ」と言われた意味が、今ならよくわかる。値段だけでなく、有名温泉地を鼻にかけた態度を、それとなく指してくれていたのだと思う。

次回からは、雲仙は民宿で十分と思い知らされた。ただ、源泉を引いている民宿は、1-2軒しかないそうだが、全部でも数軒足らずしかないそうなので、探すのは簡単だろう。それとも、少し離れた小浜温泉の方が、地魚料理を楽しめるので、いいかもしれない。








クチコミ投稿日:2010/06/30

  • 1名1泊予算:20,000円未満
コストパフォーマンス
1.0
客室
2.0
接客対応
1.0

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