2017/06/16 - 2017/06/16
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chiaki-kさん
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グランドキャニオンはロッキー山脈を源とするコロラド川が、500万年から600万年という時間をかけて、標高2000mの大地を削って出来た大峡谷。東西443km、南北10km~30km、最も深い場所はリム(谷の上端)から1500m以上あり、気温は谷へ降りるにつれ上昇し、場所によっては40℃を超えることもある。そんな厳しい峡谷だが南側のサウスリムから谷底まで降りて、北側のノースリムに抜ける道が南側に2本、北側に1本存在する。それがブライトエンジェル・トレイル、サウスカイバブ・トレイル、そしてノースカイバブ・トレイルだ。
上から見下ろすだけでは味わえないものを自分の目、耳、足で感じられる為、とても人気のあるトレイルだが、谷底にあるファントムランチという名のロッジに1泊(あるいはキャンプ)しないと横断も往復も難しい。ちなみにサウスリムからコロラド川まで日帰りしようという無謀な輩はたいてい途中で熱射病になり、年間250人ほどが救助され、年平均12人ほどの死人まで出ているという。
今回、旅行前の情報収集で、このブライトエンジェル・トレイルが Google Street View で全コース見れることを発見したので、少しでも良いから歩いてみたいと思っていたら、あっさり1時間のフリータイムがもらえたので、さっそく足を踏み入れてみた。
写真右下の白い山道がブライトエンジェル・トレイル。コロラド川に出会うのはここから13km先である。
2024/03/06 一部修正
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 4.5
- グルメ
- 4.0
- ショッピング
- 3.5
- 交通
- 3.5
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 一人あたり費用
- 25万円 - 30万円
- 交通手段
- 観光バス 徒歩
- 航空会社
- アメリカン航空
- 旅行の手配内容
- ツアー(添乗員同行あり)
- 利用旅行会社
- 阪急交通社
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6/15
R66の町、ウィリアムズを出発して約1時間。バスは順調に高度を上げて現在、AZ64・標高2000m地点を走行中。左右には松の木が林立し、ここは雨や雪が降ることを示している。 -
突然、左手にヘリコプター発見。グランドキャニオン空港だ。
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タサヤンの町を一旦通過。
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国立公園入場料は乗用車1台25$。歩き方によると30$に上がったかも。
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さっそくエルクがお出迎え。
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ブライトエンジェル・ロッジ前で下車。
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ロッジで無料トイレ(そう言えば今回利用したトイレは全て無料だった)に寄ってから南側の出口を出ると・・・
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おなじみの絶景が目に飛び込んできた。
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縦構図で1枚。谷底に白い道が見えるが、あれがブライトエンジェル・トレイル。緑のオアシスのような所がインディアン・ガーデン。そこから少し左手にのびて行く道がプラトーポイントという展望台へ行く道(行き止まり)。ブライトエンジェル・トレイルは右側の割れ目のような狭い谷をさらに400m降りて、やっとコロラド川に達する。なお、この場所からコロラド川は見えない。
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UPで1枚。なお、谷間には2本の白い道のようなラインがあるが、ブライトエンジェル・トレイルは右側の細いラインと思われる。
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さらにUP。ここがインディアン・ガーデン。手前の4棟の建物はレンジャーステーション。
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プラトーポイントへ向かう行き止まりのトレイル。
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そしてコロラド川の反対側の深い切れ目には、ノースリムに繋がるノースカイバブ・トレイルがある。
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右手のリムに見えるのはエル・タバーホテル。
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エル・タバーホテルからのキャニオンの眺めはこんな感じ。
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少しUPです。
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縦構図で1枚。
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ビュート(残丘)のUP。
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よくぞこんなものを自然は作り上げてくれたものだ。
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対岸?にある建物はルックアウトスタジオ、その向こうにコルブスタジオがある。どちらももともとは写真屋さん(今はお土産屋さん)なのだが、当初サウスリムにはフィルムを現像する水が無かったので、撮影後ブライトエンジェル・トレイルをインディアン・ガーデンまで降り、そこの水で現像・プリントした写真を、また上まで運んで販売したという話が残っている。
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サウスリムには川が1本も無く、水の確保が大問題だったが、ノースリムにはカイバブ大地に降った雨が豊富に流れているので、1500m下までパイプを降ろし、コロラド川にかかる橋にパイプを吊り下げ、ブライトエンジェル・クリークからサウスリムまでポンプアップする大工事が1970年に行われた。写真はチラッと見えた水パイプライン。
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めでたくフリータイムとなったので一目散にブライトエンジェル・トレイルを目指す。
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トレイルのはじまり・はじまり。
ブライトエンジェル・トレイルは、元々ネイティブアメリカンのハバスパイ族が農業と交易のため開拓したものだが、19世紀末、ラルフ・キャメロンという男がトレイルを買収、1$の通行料を取るようになった。1919年にグランドキャニオンが国立公園に指定されてもキャメロンは所有権を手放さず、対抗策として公園当局側は新たにサウスカイバブ・トレイルを開拓し、これに対抗した。1928年、裁判所は所有権は公園側にあるとして、キャメロンはグランドキャニオンを去り、トレイルは解放された。(参照:地球の歩き方) -
とっつきの道は広く、よく整備されている。前方にトンネルあり。
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トンネルの右側はこんな感じ。状況から見て、もともとは右回りの道があったが崩れてしまい、仕方なくトンネルを空けたような気がする。
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当初はこのトンネルで引き返そうと考えていたが、もう少し先まで行ってみることにする。
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下の方にトレイルが見えた。
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UPです。
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右側はこんな感じ。
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ブライトエンジェル・トレイルは峡谷をジグザグに下って行く。
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道に落ちているのはミュール(ラバ)の落とし物。ちなみにミュールの一団が来たら人は山側に避けるのだそうだ。(崖側は、人は落ちてもミュールは慣れているので落ちないから!)
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残念ながらこの辺でUターン。ツアーなのがうらめしい・・・・
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では、この続きは Google Street View で。
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1マイルほど降りたところ。岩の色が変わってきた。
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1.5マイル地点にあるレストハウス。ポットントイレなのだがしっかりとレンジャーが管理している。
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上からも撮れた。
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3マイル地点にあるレストハウス。
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上からも見えた。
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インディアン・ガーデン。以前はハバスパイ族が畑を耕していたところ。国立公園指定とともに西の居留地へ移住させられてしまった。
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後ろを振り向くとこんな感じ。建物はレンジャーステーション。
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キャンプサイトもあり。
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この後ブライトエンジェル・トレイルはこんな谷間を下って行く。
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プラトーポイント。ここまで来て、やっとコロラド川をはっきりと見ることが出来る。
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コロラド川両壁の黒い岩は16億~18億年前のもの。まさに地球とのふれあい。
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デビルス・コークスクリュウと呼ばれる、このコースで最も遭難者が多い場所を過ぎると・・・
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ついにコロラド川とご対面。
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コロラド川には吊り橋が2本架かっている。これはシルバーブリッジ。
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右手には黒い色のブラックブリッジが架かっている。
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左手はこんな感じ。ちなみにサウスリム側から見てコロラド川は右から左(東から西)へ流れている。
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終点はファントムランチ。1年前からNETで予約を受け付けているが、なかなか予約の取れないロッジ。
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と、いうことでバーチャル・グランドキャニオン横断ツアーはこれで終了です。Googleさん、重い360度カメラを担いでのトレイル、ご苦労様でした。
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ブライトエンジェル・ロッジで集合した後、バスはグランドキャニオン空港へ。オプショナルでヘリツアーに参加した皆さんをピックアップするため。
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ちなみに1人250$。参加した方の感想はとにかく怖かったとのこと。
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今夜の宿はタサヤン地区にあるキャニオン・プラザリゾート、山小屋風の簡素なものだろうと思ったら、ラナイまで付いたリゾ-トホテルだったのでびっくり。(翌朝撮影)夕食後、徒歩10分ほどの場所にあったジェネラルストアでショッピング。カリフォルニア・ワインなど購入した後、ホテルに戻りシャワーを浴びて就寝。明日は4時起きだ。
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6/16
4:40 ホテル出発。 -
15分ほどで到着したのはマーサーポイント展望台。なお、マーサーとは初代アメリカ国立公園局長スティーブン・マーサーのこと。
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今日の日の出時刻は5:10頃。良い場所は既に大勢の観光客で占められていた。
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夜明け直前のグランドキャニオンは、薄い朝靄の中に眠っていた。寒さはさほどでは無い。しかし、谷底のトレイルでは既に多くのハイカーが行動を開始していることだろう。
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5:11 朝日がノースリムから顔を出した。
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寒さに備えて完全武装なのは日本人観光客。欧米人は半袖・半ズボン。この違いは何???
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右側のリムに朝日が当たり出した。
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さらに右側後方。
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左側にも。
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さらに左側後方。
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やがて標高の高いビュートの先にも朝日が当たり出した。
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このポイントからはコロラド川が僅かに見えるはず。
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一デジは広角レンズを装着してしまったので、イクデジのズームを一杯にして撮影した峡谷の隙間に僅かに顔を出したコロラド川の撮影に成功。
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ノースカイバブ・トレイルの峡谷が見える。ファントムランチはあのあたりか。手前の大地はサウス・カイババトレイルがある場所。日陰の全く無いハードなトレイルだ。
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もっとビュートやメサに日が当たる様子を見たかったが、ホテルに戻る時間となってしまった、残念無念。
これで「2017年 アメリカ西部旅行記3:グランドキャニオン」は終了です。本日も最後まで、ご覧いただきありがとうございます。
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この旅行記へのコメント (2)
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- 164-165さん 2017/06/30 11:39:53
- 良く調べており、感心しました。
- chiaki-kさん こんにちは。
私も、グランドキャニオンに行きましたが、雄大さに圧倒され、ただただ、眺めていました。chiaki-kさんはトレイル等を詳細に調べられており、『そうだったのか!』と、何回か初めて知ったことがあり、感心しました。
後も、私が行った所だと思うので、感心させてください。
是非、拝見します。
【164-165】
- chiaki-kさん からの返信 2017/07/01 10:23:50
- Google Street View のおかげです
- ・
【164-165】さん、こんにちは。アメリカ旅行記に”いいね”を
ありがとうございます。また、トレイルの記事について、お褒めの
言葉までいただき、とても嬉しいです。
グランドキャニオンは上から見る絶景、モニュメントバレーや
ザイオンは下から見る絶景とよく言われますよね。
皆さんの旅行記を拝見してもグランドキャニオンは上から俯瞰した
ものばかりで、同じものを並べても仕方ないなというのがひとつと、
ふたつ目は Google Street View でたまたまトレイルの画像を発見
してしまったことです。
今回運良く発生したフリータイムを利用して、トレイルのほんの
入り口だけですが歩けたことは、とても貴重な体験でした。
Uターンした地点から先は Google さんの映像をお借りしまして、
「バーチャル・グランドキャニオン横断ツアー」?なんてしゃれて
みましたが、もう20年若ければ自分も歩いてみたい場所ですね。
> 後も、私が行った所だと思うので、感心させてください。
> 是非、拝見します。
この後はページ、モニュメントバレー、ナチュラルブリッジ、
キャピタルリーフ、ブライトキャニオン、そしてザイオンと
続きますが、頑張ってUPしますので、また見てやってください。
では、また。
chiaki-k
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