2016/06/01 - 2016/06/01
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chiaki-kさん
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1990年3月11日、自由選挙で選ばれたリトアニアの議長が独立を宣言、その後ソ連の武力干渉を受け市民など14人の犠牲者が出た(「血の日曜日」事件・後述)が、1991年2月9日に実施された国民投票で殆どの国民が独立に賛成する。
1991年8月19日にソ連共産党政権が崩壊すると、翌20日にはエストニアが、21日にはラトビアが次々と独立を宣言する。「歌う革命」とも言われる穏健な独立運動は大勢の犠牲者を出さず、平和理に行われたことが歴史家にも高く評価されている。
表紙の写真はリトアニアの首都ヴィリニュスの大聖堂・王宮の裏に聳えるゲディミナスの丘の上にあるゲディミナス塔。塔の左奥に「血の日曜日」の舞台となったTV塔が見える。青空に浮かんだ白い雲がいい感じ。
2024/03/05 一部修正
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 4.5
- グルメ
- 3.5
- ショッピング
- 3.5
- 交通
- 4.0
- 同行者
- カップル・夫婦
- 一人あたり費用
- 25万円 - 30万円
- 交通手段
- 高速・路線バス 観光バス タクシー 徒歩
- 航空会社
- フィンランド航空
- 旅行の手配内容
- ツアー(添乗員同行あり)
- 利用旅行会社
- クラブツーリズム
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5/31
リトアニアに入国してから約40分、シャウレイまであと34kmの地点を過ぎ、しばらく行くと・・・ -
十字架の丘が左側に見えてきた。
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ここを左折する。右前方に屋根の無いバス停(Domantai)があるが、シャウレイから定期バスで来る方は大変だろう。
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こんな田舎道を少し走ると・・・
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こんなお土産屋がある駐車場にバスは駐まる。
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右側のお店で十字架を販売中。
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小さいのをひとつ購入。
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10分ほど歩くと十字架の丘に到着。手前の大きな十字架はローマ教皇ヨハネ・パウロ2世が訪れたときに建てられたもの。
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大小ギッシリと置かれた十字架の数は、リトアニアの人口(約300万人)より多いそうだ。
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近くにはこんな礼拝所や・・・
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ヨハネ・パウロ2世の写真も置かれていた。ここでヨハネ・パウロ2世についてスタディ
ヨハネ・パウロ2世(1920年5月18日 - 2005年4月2日)は、ポーランド出身の第264代ローマ教皇(在位:1978年10月16日 - 2005年4月2日)。冷戦末期において、世界平和と戦争反対への呼びかけと、数々の平和行動を実践し、一党独裁にあった母国ポーランドを初めとする大国に支配される小さな国々の民主化活動の精神的支柱としての役割も果たした。
また、宗教間の問題に温和な態度で臨み、他宗教や文化との対話を呼びかけたことは宗教の枠を超えて現代世界全体に大きな影響を与え、多くの信者・宗教関係者から尊敬されている。(Wikipedia参照)
なお、ヨハネ・パウロ2世は2014年4月27日に2つの奇跡が認められ聖人となっている。 -
丘の階段脇に無造作に置かれた十字架の山。
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これはユダヤ教の方が置かれたのだろうか。
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購入した十字架はここへ置いた。(真ん中の小さいのです)
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どんどん重くなる十字架を担ぐイエス様も大変。
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丘のすぐ脇をこんな川が流れている。そういえばソ連時代にこの丘は抑圧された民族の反ロシア・反ソの象徴としてKGB(ソ連秘密警察)に見られ、何度もブルドーザーで潰されたりするが、すぐに元通りになってしまった経過を持っている。
丘を平らに削ってしまえ、とか、川にダムを作って沈めてしまえ、とか指示が出されたそうだが、リトアニアの担当者がノラリクラリとかわしてきたそうだ。 -
裏側から見た十字架の丘。たしかに丘だ。
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十字架の丘の裏側に最近出来た教会があるのだが、ルンダーレ宮殿で日本語ガイドをしてくれたLさんから”是非行ってみて”との話があったので皆で行ってみることに。
TDさんの話ではフランシスコ系の教会らしいとのことだが、通常東側を向いている祭壇が丘の方角を向いており、しかも透明ガラス張りという見事なデザインだった。 -
表紙画像にしようかと思った一枚。
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帰りがけに撮影したパノラマ写真。こうして十字架の丘は訪れる人全ての祈りを吸収して日々大きくなっている。
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15:30 シャウレイを通過し、A17号線を一路ビリニュスへ。道路は有料、無料区間を繰り返すが概ね4車線のままビリニュスまで続いていた。写真はビリニュスまであと112km地点。
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18:00 ビリニュス到着。ホテルは街の反対側のためここから後30分。
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18:30 ホテル・イビススタイル・ビリニュスにチェックイン。ホテルはヴィリニュス空港に近い幹線沿いにある2F建ての落ち着いたホテルで、同じイビスでも昨晩のようなことは無く、エアコンも効き快適だった。ただ、バスタブと冷蔵庫が無かったのが残念。(写真は翌朝のもの)
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チーズの乗ったサラダは量もあり良かったが、メインはまたまたブーちゃん。
20:30頃、写真は無いが、この後、徒歩10分ほどの場所にある大型スーパーまで赴く。外はまだ昼間のよう。ホテルの前はA3号線という4車線道路を80km/h以上で車がビュンビュン走っているので、隙を見て横断するのだがスリル満点。MAXIMAというスーパーでTシャツ、帽子そしてビールなどを購入。品揃えも良かったので翌日もう一度来ることになった。 -
6/01
8:00 朝食はこんな感じ。ニシンの酢づけとクロワッサンがおいしかった。 -
9:00 ビリニュス観光に出発。写真は夕べ?きたスーパーMAXIMA。右にあるXXが店の規模を表しているそうだ。
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最初にやって来たのは街の中心からやや外れた場所にある聖ペテロ&パウロ教会。
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中に入るとまるで白一色の美術館のような雰囲気。
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天井もこの通り。
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12使徒や聖人、聖女の像も真っ白。
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左上から12使徒のアンドレ、ペテロ、小ヤコブ、そしてマグダラのマリア。
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この方はカラーなのね。
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そして最後にあるのはメメント。ガイコツなのだが、どんな人でも死は必ず訪れることを言いたいらしい。
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錯覚だろうがパイプオルガンまで白く見える。
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展望台でビリニュスの街を眺めてからバスが着いたのは旧市街の入り口にあたる夜明けの門。かつてビリニュスは城壁で囲まれており、門が9つあったのだが今残っている門はここだけ。
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門から中に入ってみると門の2Fは礼拝所になっていた。
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この聖母のイコンには奇跡を起こす力があると今でも信じられている。
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再びバスに乗って降りたところはビリニュスの中心、大聖堂前広場。
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大聖堂前に一枚の敷石がある。STEBUKLASとあるが「奇蹟」という意味。ここが「人間の鎖」の始点だった場所を示すメモリアル。
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大聖堂に入る。先ほどの聖ペテロ&パウロ教会に比べればシンプル。
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大聖堂最大の見所はリトアニアの守護聖人となったカジミエラス王子を安置したカジミエルの礼拝堂。
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聖母の表情が良い。
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近道の路地を抜けてたどり着いたのは聖アンナ教会。15世紀に建てられた後期ゴシック様式の教会なのだが、1812年にロシア遠征の折にビリニュスに立ち寄ったナポレオンが「わが手に収めてフランスに持って帰りたい」といったとか。
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内部はこんな感じでシンプル。
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ご本尊は聖アンナと聖母子のイコン。
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街中にある琥珀博物館でオプショナルツアー参加組とフリー組は別れ、フリー組はここで解散。解散後メインロード沿いにあるカフェで休憩。道行く人々を見ながらジェラートでクールダウン。なお、ウェイトレスさんに”ジェラート”は通じなかった。
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大聖堂前広場へ戻って近くのキヨスク(売店)で公共交通カード(ビリニエチオ・コルテレ、24時間チャージ込み4.98E)を購入。その後交差点角(写真右隅・解りにくくてすみません)にあったKFCで昼食。なお、正面に伸びている道路はゲディミナス通り。有名店が集まる繁華街通りとなっている。
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KFCで購入したのはDXサラダ?(レシートの文字読めません)、チキンフライ、ポテト、そしてペプシ。久々のチキンがおいしかった。(全部で6.98E、安!)写真は無いが店内は地元の若い皆さんで溢れかえっていた。香港の方のようなひと組を除いてアジア系は我々だけ。
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大聖堂、王宮前公園を通過して、ゲディミナスの丘に登る道の入り口へ。入り口にはアコーディオンを弾くオジさんがいた。
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丘へ登る道はこんな感じで、滑りやすい玉石のようなサイズの石がビッシリ敷き詰められているので、まことに歩きにくい。ハイヒールなどもっての外。
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ゲディミナスの塔が見えてきた。青空に浮かぶ白い雲が印象的。
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対岸の丘の上には、このように十字架が建っている。3つの十字架の丘というそうだが、ソ連占領時代に破壊され1989年に再建されたもの。周囲の樹木が大きく成長し、眺望はあまり期待出来そうも無いので今回はパス。
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10分ほど登ると新市街地が見えてきた。
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そしてヴィリニュスのシンボルとも言えるゲディミナスの塔。なお、手前右側にあるのはフニクレールの駅。高齢者や子供、障害者にも優しい。乗車はしなかったが片道1Eとのこと。
13世紀から建設が始まったゲディミナス城は、初めに丘の上の城が建てられ、16世紀までには下の城も完成したが、現在では塔と城壁の跡、一部の建物の遺跡しか残っていない。 -
ゲディミナスの塔は展望台と博物館になっている。塔の屋上にはためく3色旗はリトアニアの国旗。
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ネリス川の向こうは新市街地。高層ビルも建っている。手前の白い建物はリトアニア国立博物館。
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パノラマでどうぞ。
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ゲディミナス城の遺跡。一部はまだ発掘中。
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そしてゲディミナスの塔。
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ちなみに某ガイドブックに乗っている画と同じ。
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旧市街の眺望。手前の白い建物が王宮。
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右側が欠けてしまったが旧市街方面のパノラマ。なお、左側の緑が濃い部分がウジュビス共和国?と呼ばれるギャラリーなどが集まっている地区。
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丘を降りるフニクレールの右側にTV塔が見える、次はあそこへ行ってみよう。
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ゲディミナスの丘さん、さようなら。良いお天気をありがとうね。
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クディルコス広場の先で7番のトロリーバスに乗り、やって来たのは終点ビリニュス駅。ここで15番のトロリーバスに乗り換えてTV塔を目指す。時刻は14:30。
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トロリーバス停留所から10分ほど歩いてTV塔の下までやってきた。
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TV塔のチケットブースでチケットを購入(6E)。165mの展望台まで一気にEVで上がる。そこは回転展望台となっていて窓際には写真のテーブルやイスが置いてあり、ビールなど飲みながらビリニュスの街を眺められる仕掛けとなっていた。なお、TV塔の高さは326.47m。
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18mm-200mmレンズのワイド端で街を撮るとこんな感じ。蛇行して流れるネリス川の向こうにある緑地はヴィンギオ公園。中央には野外ステージなどがある。
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テレ端で撮ると、先ほどまで居たゲディミナスの丘や旧市街が見える。TV塔から見るとゲディミナスの丘と、3つの十字架の丘とは一直線。
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少し南側に振るとビリニュス空港を飛び立った飛行機が見える。
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南西側は工場とアパート群が・・・
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西側には火力発電所などが見える。
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北側には高層アパート群と商業施設が見える。
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お仕事中のWATASHI。手前の黒ビール、酸っぱくて激マズだった。(でも飲み干したけど・・・)
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こちらは、おいしかった。
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展望台は45分で1周。2周しても仕方が無いのでEVで0階へ降りるとこんな掲示のある部屋があった。1・13事件(リトアニアではこう呼ぶ)のことを当時の写真を並べて詳しく解説してあった。
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1993年1月13日、かねてからリトアニアの独立の動きを快く思っていなかったソ連共産党の保守派や軍部は、過去のハンガリー動乱やプラハの春の鎮圧と同様に、戦車を先頭にビリニュスの重要拠点であったTV塔に向かった。
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これを知ったビリニュス市民は戦車を阻止しようと立ち上がりソ連の将兵達ともみ合いとなった。
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13日早朝にソ連兵がテレビ塔を守ろうとしていた非武装の民間人に発砲、13人が殺害され、ほかに現場に居合わせた1人が心臓発作を起こして死亡した。そのほか、一部のソ連兵が同じソ連兵に発砲、兵士1人が死亡し、14人の犠牲者を出してしまった。写真を見ると市民達は丸腰で石も棒もましてや火炎瓶も持っていない。もし、そんなものを持っていたら犠牲者は何百人になることを知っていたのだろう。(Wikipedia参照)
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1月15日に大聖堂前で犠牲者の国葬が行われたが、この事件が契機となりリトアニア政府は態度を硬化、リトアニア独立へとつながっていくことになった。
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この事件で亡くなった方々の遺影が飾ってあった。
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唯一の女性犠牲者である Loreta Asanaviciute さんは、戦車に轢かれて亡くなった。享年24歳。
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TV塔の近くには犠牲者を悼む十字架が何本か建てられていた。
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犠牲者の名前が刻まれた碑。
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帰りは反対側のトロリーバスでビリニュス駅まで戻り、カミさんがショッピングしたいと言うので再び旧市街まで戻る。ゲディミナス通りにあったニューヨークというファッション店で買い物後、旧市街のメインロードをブラブラ。旧市役所前広場(写真は旧市役所)まで来るが、カミさんここでギブアップ宣言。仕方が無いので広場のTAXI乗り場に並んでいたTAXIに乗り込みホテルまで戻る。TIP込みで11Eと安かった。
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もうシャワーを浴びるとのご託宣が出されたので、カミさんをホテルに置いて、昨夜?行ったMAXIMAへ一人で行き、SUSHIパック、菓子パン、チーズ、ヴィッテル、ビール、ウォッカなどを購入して今夜は部屋食とする。SUSHIパックは撮り忘れてしまったがソビエスキというポーランド産のウォッカを水割りでチビチビやりながらビリニュスの夜は更けて行った。
これで「2016年 バルト3国&ポーランド旅行記3:シャウレイ&ビリニュス」は終了です。本日も最後まで、ご覧いただきありがとうございます。
2024/03/05 一部修正
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この旅行記へのコメント (2)
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- kiyoさん 2018/05/23 18:28:33
- ヴィリニュスのTV塔
- chiaki-kさん、こんばんは。
私のスペイン旅行記に投票していただき、ありがとうございます。
来月、ヴィリニュスとリガを巡る一人旅を予定しているのですが、
chiaki-kさんの旅行記で、知りたかったヴィリニュスのTV塔の様子が
わかりました。ありがとうございます。
TV塔からは眺めが良い。
それだけしか頭になかったのですが、
1993年にこんな痛ましい事件が起こっていたとは。
リトアニアという国の名前も最近、知ったような私ですが、
そうした歴史も踏まえて
ヴィリニュスという場所を見てきたいなと思いました。
kiyo
- chiaki-kさん からの返信 2018/05/24 11:13:35
- ヴィリニュスは素敵な街です
- ・
kiyoさん、こんにちは。私の旅行記にも”いいね”をいただき
ありがとうございます。
ヴィリニュスは2016年6月に行きましたが、お天気に恵まれ
半日いただいたフリータイムを目一杯楽しむことが出来ました。
あちらこちらにあるキヨスク(売店)で公共交通カード
(ビリニエチオ・コルテレ、24時間チャージ込み4.98E:当時)
を購入すれば市内どこへでもトロリーで移動できるので、とても
便利な街です。
ただ、トロリーに乗車後カードをセンサーにかざすと、なにか
聞いてくることがありますので、注意してください。私のカード
は、その後エラー続きになってしまったので、検札が来ても
良いように購入時のレシートを握りしめて乗車していましたが
結局、検札はありませんでした。
リトアニアを始めバルト三国やポーランドは、ドイツとロシアに
挟まれて、何度も苦渋を味わった国です。特にロシア併合時代に
沢山のロシア人が住み着きましたが、このロシア人の処遇を
巡って、どの国も苦労しているようです。
街は綺麗で、物価もバルト3国では一番安く、MAXIMAなどの大き
なスーパーでは何でも手に入ります。6月は昼間の時間も長く、
天気も良いと思いますので、ヴィリニュスの旅、どうぞ楽しんで
ください。
では、また。
chiaki-k
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