2015/05/05 - 2015/05/06
75位(同エリア316件中)
銭形幸一さん
GW前半に上海、嘉興、西塘水郷古鎮の旅行を終え、いざ残雪残る聖岳へ。
上海浦東空港からの飛行機が大幅遅延。成田着がなんと2日の23:40。ANAがバスをチャーターし東京駅までたどり着くものの電車がありゃしない。結局翌3日の始電で帰宅。
天気が4日の天気がパッとしない。
登山ブログのサイトみたら春になって初めての山行レコがUPされていて林道が崩落し、メジャーな登山口までなんとクルマ通行禁止。
なんと約7?手前の駐車場から登山開始しなければならない。往復で14?も山行距離が長くなってしまった。
30?超える山行。標高690mから聖岳山頂3,013mまで標高差なんと約2,300m。
(゚д゚|||)
私の登山歴で一番ハードな山行になる。
山頂直下も雪が融け、夏山と変わらない状況。
冠雪した山じゃないのか…。
6日下山し7日から出勤かぁ…。
ちょっと憂鬱。
この登山のために積雪期の
雲取山(標高:2,017m/山行距離:22.9km/標高差1,464m)
鳳凰山(標高:2,841m/山行距離:20.6km/標高差1,473m)
それぞれ3回登山したんだ。
登ろうと決意。
5日未明には登山開始したい。
4日の晩に出発し、登山口北又渡駐車場の手前、下栗の里で車中、仮眠しようと試みるも寝られず。
あまりいいとは言えないコンディション下、聖岳にチャレンジした。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円 - 3万円
- 交通手段
- 自家用車 徒歩
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-
5日
北又渡駐車場(標高690m)着。
家に握り飯忘れた。
(´д`ι)
食糧1食分が…。寝てないし大丈夫かねぇ。
食事採っていざ。
04:56
パンドラの扉を開けてしまう。 -
通常の登山口は便ヶ島。
標識見て萎える。
7.8km…(゚Д゚;) -
-
06:10
易老渡(標高880m)。
この橋を渡れば易老渡岳、さらに光岳、茶臼岳へ。
雨宿りする小屋で前日の雨で茶臼岳から撤退した人2人が装備をたき火して干していた。 -
至る所に林道を渓流が横切っている。
こりゃ〜登山道も崩落するわけだ。 -
遠山川の上流はるか向こうに南岳(標高2,702m)が見えた。
-
06:50
ようやく登山口の便ヶ島(標高970m)着。
聖光小屋、煙突から煙が出ていた。
山小屋オープンの準備かな?
トンネルをくぐって再び遠山川沿いをまた歩く。
ここから先は登山道の崩落が激しい場所。 -
こんな感じ。
川の流れ、標高で4〜50mは下だもんね。
(゚Д゚;) -
昨年は10数カ所崩落し、足場が落ちたらそのまま谷底まで落ちる可能性が高い状況だったらしいが、すべて整備されていて安心して歩くことができた。
保全関係者の方々に感謝。
とは言うものの歩いていて時折落石があるので注意が必要。 -
展望が開けると気分も晴れやか。
-
07:32
西沢渡(標高1,098m)。
あのロープウェイ。林道ですれ違った下山者のおかげで手前にあった。
渡るのに8分。
中間点までは下りだからスルスル進むが後半は上りになり全く進まない。 -
造林小屋跡過ぎると急登の始まり始まり。
-
あっという間に遠山川がはるか眼下に。
キツイキツイ。
(;´Д`A -
息整えるために立ち止まって休憩しまくり。
標高1,400m越えた辺りかな、山ツツジがチラホラあったので撮影にかこつけて息を整える。 -
山ツツジ、公園にあるような腰の高さじゃなく、見上げるくらい上、手も届かない場所に咲いている。
綺麗なものはそう簡単に見ることができないっていうのも山歩きの醍醐味だね。 -
登山道を遮る格好で倒木があったり…。
標高1,800mを越えた地点。 -
雲取山や鳳凰山みたいな登山者の多い山じゃ味わえない雰囲気。
これぞ南アルプス。
(´Д`) -
右に目をやると上河内岳?かな。
標高2,800m越える山が近い目線で見えるように。
だいぶ登ってきたなぁと自分を励ます。 -
11:08
標高2,000m地点。
登山開始した北又渡駐車場から11?以上歩き、標高差1,300m登ってきた。
雲取山や鳳凰山だったら山頂着いてもいいくらい歩いている。
さらにここから聖岳山頂まで標高差1,000m登るんだ…。
懐デカすぎだよ、聖ちゃん!
(´д`ι) -
標高2,000mの標識過ぎてほどなく残雪。
踏み抜き地獄のはじまりはじまり。
\(^o^)/ -
あれ、雪締まっていてそんなに踏み抜かない。
ラッキー。
これならアイゼン無しでもいける。 -
左手にはちらほら兎ちゃん兎岳(標高2,818m)。
-
12:49
ツイタ━━━(*´Д`*)━━━!!
薊畑分岐(標高2,400m)。
一気に視界が開ける。 -
真正面にどでかい山が。
あれが聖岳か!
あそこまで登るの…?
一服してよーく考えよう。
(;´゚Д゚)y━・~~ -
ぐるっと景色見渡したらなんと後ろに聖岳。
( ´,_ゝ`)プッ
さっきの山は上河内岳(標高2,803m)。
どちらも目の前の存在感が半端無い。
上河内岳なんて雑魚キャラ、って思っていたが聖岳と勘違いするくらいの堂々とした山容。
聖岳もはるか上を仰ぎ見る感じ。
予定ではここで聖平小屋へ行って一泊、明日聖岳に登って下山。
あまりの大きさに、今日登っとこうかと考えるようになった。
一泊すれば体力も回復し、今登ってきた乱暴なまでの傾斜の登山道を安心して降りられるだろうし、早い時間に中央自動車道走れる。
明日はGW最終日。
渋滞も凄そう…。 -
13:02
よし、聖岳登ろう。
( ゚Д゚)b
4時間あれば薊畑分岐まで戻ってこれるはず。
暗くなるまでには聖平小屋には着くことができるさ。 -
もう小屋行くつもりだったから水、500mlだけしか残していない。
この先地図見たら水場無かったのに登っている登山道を雪解け水が流れていた。
この先の森林限界までの積雪で苦しめられるんだから、せめて少しでも雪の恩恵受けないとね。
(σ´Д`)σ水ゲッツ!! -
イチオシ
疲れたら後ろ振り向いて上河内岳を見る。
-
イチオシ
薊畑の陽当たり良い斜面登り終えたら雪がどっさり。
トレース少ない、ズボズボ踏み抜く、頭に枝がぶつかるわ倒木はあるわアスレチック状態。
アイゼン無しで行けた。
森林限界、ずっと先。
ってことはしばらく踏み抜き地獄も続くってこった…。
聖岳が高く、遠い。
(´Д`υ) -
稜線にのっかった。
小聖岳(標高:2,662m)が目の前に立ちはだかる。
聖岳は全く近づく気配なし。
思ったよりペース上がらない。
小聖岳着いたら真正面に聖岳仰ぎ見て聖平小屋へ折り返そうか…。
尻尾巻いて逃げよう、って思ったりもする。
本当に大きい。
このインパクト、千枚岳を経て悪沢岳山頂から下る時の巨象2頭、荒川中岳、赤石岳が連なる姿を目の当たりにした時並み。
南アルプスの前衛、鳳凰三山の山容が可愛らしく思えてしまうくらいの存在感。
やはり3,000m峰は半端無くどでかい。
(;´゚Д゚)唖然 -
青空が見えなくなった。
このトラバースいやらしいなぁ。
雪いつまで続くんだろう。 -
後ろ振り返ると茶臼岳、仁田岳、易老岳、そして右奥に光岳。
深南部の山々が連なる。 -
14:44
小聖岳(標高:2,662m)登頂。
薊畑分岐から1時間40分あまりもかかってしまった…。
ズボズボ何度踏み抜いたことか。
この聖岳の山容見てしまって尻尾巻いて逃げるなんてできない。
あと標高差351mかぁ…。
ここまで来たんだ、聖ちゃんに会ってくる。 -
小聖岳を越え、ガレ縁のやせ尾根のこぶ、3つほど乗り越える。
左ななめ後ろを振り返ると西沢渡、そして今朝歩いてきた遠山川の渓谷が…。
随分歩いてきたんだなぁ…。
美空ひばりの「川の流れのように」の詩が頭に浮かんできそうな情景。
肉眼では遠くの山の中腹に下栗の里も確認できた。 -
上の写真から視線を前にやり右斜め前の方向にうさぎちゃん。
足許からは朝、ロープウェイでわたった西沢渡の源流の水の音が聞こえる。
西沢渡から遠山川に流れ、天竜川に集まり、そして太平洋に流れ込む。
そう考えると、こんなちっぽけな日本列島だけど壮大だよね。 -
なんか全然近づいて来ないんだけど…聖ちゃん。
このまま遠くでずっと眺めていたい気もする。 -
登ってきた稜線。
去年は雪で覆われていたらしいけど今年は夏山登るのとなんら変わらない。 -
あれが山頂?
あっ、違った…(;´゚Д゚)
今度こそ山頂!
えっ、違うのぉ…(ili′Д`)||||
初めて登る山で幾度となく繰り返される独り言。
聖ちゃん初めてなんで。 -
( ´,_ゝ`)ふふふ
今度は間違いない。 -
15:56
聖岳(標高:3013m)
北又渡の駐車場から11時間かけ標高差2,300m登ってきた。 -
疲れた。登頂で来ただけで感無量。
-
イチオシ
ちょっと雲がかかっているけど赤石岳(標高3,120m)も一望のもと。
稜線の眺め、曇っていて見られなかったが贅沢は言いません。
素晴らしい展望は登山シーズン到来時にとっておこう。 -
赤石岳避難小屋も確認できる。
山小屋オープンしたら泊まりに行く。 -
奥聖岳、今回はパス。
-
16:14
そろそろ降りないと…。
薊畑分岐まで雪が残っている道下らないといけないから。
赤石岳全容見せてくれなかったなぁ。 -
往生際悪く、赤石岳を撮る。
-
ガスってきた。
-
17:01
小聖岳。
聖ちゃんは姿を見せてくれなかった。 -
さすがにアイゼン装着。
サクサク下れる脚じゃないし、ズルーッと滑るのも嫌だから。
幾度もズボズボ踏み抜いた。 -
18:18
薊畑分岐。聖ちゃんアタックのため、デポしておいた寝袋回収。
磐田に赴任した時、布団が届くまでの間に使用した安っい寝袋(笑)。
ジャンボエンチョーで買った。
これがまたがさばる。
45リットルのリュックの1/3を占めてしまった。
ちゃんとしたの買わないとね。 -
18:48
聖平小屋入口。
ガスっていてしかも踏み跡もあまりなく、何度か迷った。
仕方なくヘッドランプ装着。
もうちょっと早い時間に辿りつきたかった…。 -
18:54
無事、聖平小屋到着。
冬期小屋、かなり快適也。
水場で水補給し、コンタクト洗浄し、一服。
( ´Д`)y━・~~
食事、コンビニで買ったパンや栄養補給の食べ物、柿ピー等。
日帰り登山ならこれでいいけど2日以上の山行だと大いに問題あり。
2日目は塩っ気多い柿ピーを重宝。
山小屋開いてたら無条件で山小屋泊。
ほどなく椹島から千枚岳、百?平と縦走してきた3人の方が小屋到着。
たいしたもんだ…。
昨晩寝ていないからなかなか寝付けず。
睡眠時間5時間。疲れはとれた。 -
翌日。
05:12
聖平小屋出発。
良い天気。昨日じゃなく今日聖ちゃん登れば良かった…。
まぁ仕方ない。
昼過ぎには北又渡駐車場には着けるだろう。
薊畑分岐まで登ればあとは下るだけだし。 -
イチオシ
それにしてもデカかった…。
梅雨明け、また会いに来るよ、聖ちゃん。 -
清々しい朝。
-
上河内岳。
-
薊畑分岐手前。
前はシナノキンバイが綺麗だった。
鹿が食べて壊滅だとか。 -
06:00
薊畑分岐。 -
イチオシ
聖ちゃんに最後のお別れ。
-
光岳。
-
鬱蒼とした森の中に突入。
-
-
標高2,000m地点までは残雪の上を歩く。
アイゼン無しでも没問題。 -
時折見える朝の光が森に彩りを与えてくれる。
-
06:59
大木の根元の小さな広場。 -
それにしても今まで歩いた登山道で一番ワイルド。
-
乱暴なまでの下りをチンタラ下る。
雲取山なら下山時、登山道走れるけど傾斜の次元が違い過ぎ。
見えた見えた、西沢渡。 -
09:22
さっき登山者とすれ違ったからこれは…と思っていたがまさにラッキー。
手前にロープウェイがあった。
( ´Д`;) -
疲れた身体に鞭打つ所業…。
もう、イヤ。
真ん中で休憩。
新緑が綺麗だなぁ。 -
イチオシ
10:23
便ヶ島到着。
易老渡手前で後ろを振り返ると上河内岳。 -
聖岳と小聖岳。
-
着いた着いた。
林道、これでもかってくらいに長い。
( ゚∀゚)o彡°メシ!メシ!
腹減ったぁ。 -
-
12:02
北又渡駐車場に無事着いた。
ゝ(*´Д`* )ノ やった──! -
イチオシ
( ゚∀゚)o彡°メシ!メシ!
目指すは下栗の里の… -
いっ福。
昨年下栗の里に行った時にお世話になった店。
・急斜面に残る日本の原風景 / 下栗の里
http://4travel.jp/travelogue/10897161
こしあぶら、山菜の天ぷら、美味い味噌汁、おかわりし放題のごはん。
もう何も言えない…。 -
記念撮影。
-
イチオシ
いっ福の前から。
奥にピラミダルな頂が二つ、左側が聖岳。
昨日、今日と二日かけて登った山。
胸を貸してくれた雲取山、鳳凰山、そして下山時にご馳走を振る舞ってくださったいっ福のおばちゃんに感謝したい。
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この旅行記へのコメント (2)
-
- アルデバランさん 2015/05/10 06:50:02
- 驚愕の山行スケジュール
- 銭形様 こんにちわ
とうとうやってしまいましたね、聖岳…
しかも、嘉興・西塘から返す刀でアプローチの長い南アの3000m峰とは驚愕です。
しかも、登山口まで普通の道を延々と歩くの、これ参りますよね。
そして7時間もかけてやっと稜線というか展望が開けるところまで…
とても真似できません。
静かなる南アルプスとはいえ、連休だし結構人いたんじゃないかと思いましたがさすが奥深い聖岳
賑やかになってしまった西塘とは対照的
素晴らしい山行の様子がひしひしと伝わります。
下山の時の谷を渡るロープウェイ、「真ん中で休憩」には笑ってしまいました。
翌日からの娑婆での仕事ご苦労様です…
アルデバラン
- 銭形幸一さん からの返信 2015/05/10 08:14:18
- ほとほと疲れました…
- おはようございます。
年初から残雪期の聖岳登ろうと思って雲取山や鳳凰山登ってましたので感無量です。
スケジュールがタイトでした。
旅行中も山の状況見ていて、林道閉鎖で10kmビハインド背負うことになったことを知りましたが、もともと冬期小屋に一泊するつもりでしたのでこれも一興…そんなつもりで現地に向かったのですが甘くなかったです。
特に下山してからの林道歩きはかなり堪えました。
今回のルート、人の多い静岡の椹島とは対照的に人の少ない裏道のようなルート。
二日間、31.6km歩いて会った人が7人。
登山シーズン前だからこんなもんじゃないでしょうか。
シーズン明ければ畑薙の駐車場、満車状態ですからね。
山小屋のオープンを待って、今度は反対側の椹島ルートから聖岳、赤石岳縦走するつもりです。
今年の登山シーズンのツートップの山行の一つ。
登っては下ってをひたすら繰り返す縦走です。
いつも訪問くださりありがとうございます。
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