冬のレッサーパンダ紀行【５】 江戸川区自然動物園＆羽村市動物公園　ブナ君、ユウユウさん＠江戸川　剛君、玲玲さん＠羽村　みんな元気でよかった！！ ＋ 噂の立呑　風太くん

2015/01/23 - 2015/01/23

今日は関東、東京都内の２園を回ります。
今回は当初から関東在住のズー友さんとの同行が決まっていたので、行く園の選択には迷いました。
現に話題性のある昨年仔レッサーが産れた園、今年のペアリングが始まっている園などいろいろ考えたのですが、結果選んだのは江戸川区自然動物公園と羽村市動物公園と言う都下でも地味目な２園となりました。
共に渋めの熟年レッサーペアが暮らす園で話題性にこそ乏しいですが、行くと必ずほっこりといい気分にさせてくれる園でもあります。

両園共に１年ぶり以上に間があいた訪問となりました。


これまでのレッサーパンダ旅行記はこちらからどうぞ→http://4travel.jp/travelogue/10652280

エリア 福生・武蔵村山(東京)

今日は関東のＺＯＯ友さんとご一緒に都下の動物園を回ることになりました。
関東一円を含めてどこの園に行こうか迷ったの末に選択したのが、関東のファンの方でもなかなか頻繁には訪れることのない２園になりました。

まずは地下鉄東西線西葛西駅が最寄りの江戸川区自然動物公園です。
江戸川区自然動物公園は行船公園の中にある小さな無料の動物園ですが、飼育している動物はかなり本格的でオタリアやフンボルトペンギンなどの水辺の動物から、プレーリードッグやレッサーパンダなどの陸上の動物、はてはなんとオオアリクイまでいたります。

ＺＯＯ友さんと西葛西駅で合流し、途中の喫茶店で時間調整をしつつ１０時の開園と同時に入園しレッサーパンダ舎に向かいますが・・・あれれ、バックヤードに繋がる扉は開いているのに放飼場にパンダの姿が見えません。

ここで暮らすパンダは１４歳のブナ君と１２歳のユウユウさんの２匹、これが若いパンダなら朝一番は何はともあれ出てきて外の空気を満喫するのですが、ベテランの２匹はそうではないようです。

ブナ君とユウユウさんがなかなか出て来ないので、動物たちへの朝ごはんを目当てにやって来るオナガを観察して時間を過ごします。
よく聞く名前ですが関西では見たことがないと思って調べてみると、以前は本州全域に居たそうですが近年は石川県以東、神奈川県以北でしか見られないとか。
クモザル舎からリンゴを奪ったりかなりアクティブな動きをしていました。

オナガを観察しつつレッサーパンダの登場を待ちますが、なかなか出て来ないため園内をぐるり一周してみることにしました。

江戸川ＺＯＯへのレッサーパンダの導入は平成１３年で、その時に来園したのがブナ君とユウユウさんなのですね。
その後、このペアは繁殖にも成功、現在、東京都大島公園動物園にいるコタロウ君、岡山の池田動物園にいるルナちゃんはこのペアの子供となります。

レッサーは江戸川ＺＯＯの広報部長も務めているようですね。

ひとまずレッサーパンダ舎に戻ってみると、
クルルルルーと言う鳴き声がバックヤードから聞こえ、ブナ君がバックヤードを歩く姿が見れました。

ブナ君が一瞬だけ放飼場方向に顔を出してくれました。

ブナ君は２０００年７月１７日広島市安佐動物公園生まれ、お母さんはバナナちゃん、お父さんはロンロン君（共にすでにお星さま）です。

そして、網越しにブナ君とご挨拶しているのがユウユウさん。

ユウユウさんは２００２年６月２１日高知県立のいち動物公園生まれ、お母さんはフウちゃん、お父さんはヨウヨウ（葉葉）君（共にすでにお星さま）です。

先ほども書きましたが、大島のコタロウ君、池田のルナちゃんはこのペアの子供ですので、大島のコジロウ君、アンコちゃんは孫となります。

やっと２匹の姿はバックヤードに見れるようになりましたが放飼場に出てくる素振りは全然ありませんので、再度、園内を一回りです。

正門入ってすぐのフンボルトペンギン。

太陽が高くなってきたからプレーリーさんの動きが活発になってきました。

日向ぼっこが気持ちよさそうです。

今日の江戸川ＺＯＯでのベストショットはこちら。

大口を開けているシロフクロウ。

いよいよ、ブナ君が外に出てきてくれました。
取りあえず放飼場を一周して偵察のようです。

後足の周りがハゲハゲになっているのが気になりますが元気なようですね。

木登り、

そして、ハシゴを降りてきて偵察完了。

ブナ君は一周の偵察で満足しちゃったのか再びバックヤードへ戻って、お籠り・・・以降、１１時３０分にここを離れるまで出てきてはくれませんでした。

一方、ユウユウさんとは言うと・・・。

中の構造はよく分かりませんが、どうやら奥の寝室の扉が開いていないようでこちらには出て来れない様子。

出来れば間近でユウユウさんの様子を見たかったですが、寝室でかなりクイックに歩き回る姿を見て元気そうなことが分かったので、満足は満足です。
次は放飼場でと言うか・・・定位置のヤマモモ？の木の中でお昼寝するユウユウさんに会いたいものです。

１１時３０分に江戸川ＺＯＯを離れ、次に向かうは羽村市動物公園です。

地下鉄東西線で大手町駅へ、大手町駅からＪＲ東京駅に乗り換え、ちょうど数分遅れのために間に合った青梅特快に乗り羽村駅へ。
羽村駅近くのカレーやさんでお昼を食べ、羽村市動物公園には１４時３０分に到着しました。

羽村市動物公園の入園料は大人３００円、とてもリーゾナブルです。

平日の１５時１５分からのガイドがお目当てではありますが、入園したら何はともあれレッサーパンダ舎へ。
あまり知られていませんが、羽村ＺＯＯのレッサーパンダ舎は屋内展示室、屋外放飼場も広くて快適そうでなかなかのものなのです。

現在、羽村市動物公園には２匹のレッサーパンダが暮らしています。

こちらでお昼寝中なのが２０００年６月１９日南紀白浜アドベンチャーワールド生まれの剛（ゴウ）君、釧路市動物園を経て羽村ＺＯＯにやってきました。

そして、玲玲（リンリン）ちゃんは２００１年６月１９日石川県立いしかわ動物園生まれ、いしかわＺＯＯのタンタン君とは双子兄妹です。

特に意味のない共通項ですが、剛君の生まれ故郷の南紀白浜アドベンチャーワールド、玲玲ちゃんの生まれ故郷のいしかわ動物園では共に昨年双子のレッサーパンダが誕生・成育したのですが、それがそれぞれ、剛君以来、玲玲ちゃん（＆タンタン君）以来のレッサーパンダの誕生・成育でした。

アドベン、いしかわ両園ともに久々の繁殖を目指して若いペアを導入し、その成果があらわれた訳ですが、やはり、動物園の大きな魅力の一つに新しい生命の誕生があると思います。
羽村ＺＯＯもいろいろと努力されており、最近ではサーバルキャットやインドタテガミヤマアラシなどでお目出度い成果が出ていますが、是非、レッサーパンダでも成果を上げて頂きたいと思うのです。

先ほども書きましたが羽村ＺＯＯの施設は素晴らしく、写真の通りバックヤード、寝室もかなりの数があるようにお見受けします。
この施設ならば剛君と玲玲さんの他に若パンダを１ペア・・・出来れば男の子１匹と女の子２匹を飼育することも可能では、と来園する度に思うのです。
今の国内のレッサーの飼育状況を考えると若いパンダを貸し出してくれる園もあるのでは・・・期待してしまいます。

お昼寝していた剛君が起きだしました。

この剛君がなんとも言えない癒し顔なんですよね〜。

どことなくたれ目で・・・いや、可愛らしい。

今年１５歳となる剛君、竹の葉を食べるスピードが往年と比べると落ちてきている気がしますが、元気そうで何よりです。

そして、玲玲さんは正統派美パンダですね。

午前中は剛君と一緒に外展示だったそうですが、午後から風が強くなってきたこともあり屋内に入れてもらったそうです。
おそらくはレッサーにとってはなんて事のない天候だとは思いますが、キーパーさんにこのように気を使ってもらえていることが嬉しいですよね。

丸太の上で器用に毛繕い中の玲玲さん、確かに双子兄妹のタンタン君にも共通したくっきり顔ですね。

一応は剛君とのペアリングがまだ僅かには期待されている玲玲さんですが、１４歳の今年に初めての子育てってのはやはり現実的ではなく、園としては剛君と玲玲ちゃんに如何に長生きしてもらうかを一つのテーマにしつつも、新たな若いペアの導入を検討していくことになるのではないでしょうか？

これらの施策が上手く行けば、おじいちゃん＆おばあちゃんパンダ、若いペア、そして、仔パンダと言う教育的な観点からの理想的な飼育、展示が可能になるかもしれませんね。

ガイドまで少し時間がありますので他の子達にも会いに行きましょう。

最近、破竹の勢いで増えているインドタテガミヤマアラシ。

繁殖制限の意味合いもあるのか男女で放飼場を分けているようでした、こちらは男の子組。
お父さんの大和君と、２０１３年６月生まれのケン君、２０１３年１０月生まれのヒカリ君、２０１４年３月生まれの嵐君です。

さすが齧歯類ですね（笑）

すごい勢いでガリガリしていました。

こちらは女の子組。
お母さんのナデシコちゃん、２０１３年１０月生まれのアカリちゃん、２０１４年８月生まれのぐりちゃん＆ぐらちゃんです。

そろそろ寝室に帰りたいのか、お母さんが扉をガンガン叩いていました。

小さな展示場がもったいないシベリアオオヤマネコのチップ君、もっと広々とした放飼場を彼に与えてみたくなる存在感です。

こちらはフェネックのヒメちゃん。

ずいぶんのお歳のようでだいぶ足腰は弱ってきているように見えましたが放飼場に出てきて可愛らしい姿を見せてくれました。
長生きしてね。

残念だったのがカラカルのコウちゃんとカラ君・・・昨年の１２月に相次いで天国に旅立ってしまい、現在、羽村ＺＯＯではカラカルの姿を見ることが出来なくなりました。

コウちゃん、カラ君・・・安らかに。

レッサーパンダ舎に戻るとガイドの時間が近いのを感じている剛君はいそいそと歩き回っていました。

キーパーさんがバックヤードに入ったようで剛君もバックヤードに近づきます。

バックヤードの近くを巡回中の剛君・・・「おやつまだかなぁ〜」。

バックヤードに入ったキーパーさんは、まずは屋内展示室の玲玲ちゃんを寝室に移動させ、屋内展示室と屋外放飼場をつなぐ扉を開いて行き来を自由にしてから外に出てきました。

本日のギャラリーはＺＯＯ友さんと僕の２名のみ。

剛君とユウユウさんの近況や展示方法などについてお話をして頂くことができました。

他園では結構慌ただしい雰囲気となるリンゴタイムも剛君ならなんとなくまったりした雰囲気になりますね・・・あるいは、やはり歯などに問題がありあまり素早くリンゴを食べれないのかも・・・。

しかし、それが老いるという事・・・仕方ないのです。
老いることによりそう言ったハンデを持っても命ある限り懸命に前向きに生きる姿に寂しさよりも素晴らしさを感じる・・・これからの動物園に求められる命題の一つだと思います。

「もっとリンゴちょうだい」

こういう食欲旺盛な姿を見るとついつい嬉しくなってしまいますね。

ガイドが終ると時刻は早や１５時３０分・・・冬期の閉園時刻は１６時なので多くの動物がそろそろ収容時刻となります。

剛君も屋外放飼場から屋内展示室に入りました。
玲玲ちゃんは先ほど寝室に戻りましたが、剛君はひょっとしたら屋内展示室で一晩を過ごすのかもしれませんね。

サバンナ園でも収容作業が進められていましたが・・・、
なんとホオカザリヅルがグラントシマウマを追いこんでいました！！

精神的な優位はけして体の大きさだけでは決まらない・・・なんだか楽しい気分になりました。

アミメキリンの小町ちゃんとタツキ君、仲良しのようです。

タツキ君は昨年６月にいしかわ動物園から移動してきました、小町ちゃん１０歳、タツキ君２歳の年の差ペアですが、小町ちゃんには出産経験もありますし、タツキ君が大人になる数年後には再び赤ちゃんの誕生を期待したいですね。

羽村ＺＯＯに閉園時刻までいた後は、帰りの中央線を阿佐ヶ谷駅で下車。
以前より気になっていた立ち呑 風太くんに連れて行ってもらいました。

お店は阿佐ヶ谷駅から徒歩２分くらい。

店名と看板は明らかにレッサーパンダの風太くんですが、お店の成り立ちやコンセプトに風太君は一切関係ないそうです。
でも、単純に料理美味しく、システムが面白く楽しめました。
一見で入るのは少々抵抗があるかもしれませんが、飛び込めば飛び込んだで楽しいのは間違いないお店ですね。

風太くんでしたたか飲んだ後は、中央線と東北新幹線を乗り継いで宇都宮駅へ。
明日は那須の２園に足を運ぶ予定です。

この旅行記へのコメント （2）

• まみさん 2015/01/24 23:49:58

  気になっていました

  Jilllucaさん、こんにちは。江戸川区と羽村、私も前に訪れたときから少し間が空いてしまって、レサパンブログでも特にとりあげているところがなく、いま元気かなーと気になっていました。
  元気そうでよかったです。この２園のはしごもありかーと思いましたが、ユウユウさんの展示交代までいるとしたら、羽村まで行く時間がなくなってしまうのかしら。
  カラカルのペアの死は残念です。もう会えないんですね。

  jilllucaさん からの返信 2015/01/25 08:22:47

  RE: 気になっていました

  まみさん
  
  おはようございます。
  
  > Jilllucaさん、こんにちは。江戸川区と羽村、私も前に訪れたときから少し間が空いてしまって、レサパンブログでも特にとりあげているところがなく、いま元気かなーと気になっていました。
  
  そうですね、僕もなかなか行く機会がなくて１年ぶり以上になってしまいました。
  大崎と迷ったのですが取り急ぎ今回は江戸川と羽村で。
  
  > 元気そうでよかったです。この２園のはしごもありかーと思いましたが、ユウユウさんの展示交代までいるとしたら、羽村まで行く時間がなくなってしまうのかしら。
  > カラカルのペアの死は残念です。もう会えないんですね。
  
  はい、４匹とも元気でした。
  ユウユウさんが出てくるのかどうかはちょっとわからないですね、朝から寝室を歩きまわっていましたのであの日もなぜ出さなかったのか不明です。
  平日だけですが羽村で１５時１５分からガイドがあるのでそれに合わせて羽村に移動しました。
  カラカルのペア残念です。
  
  今日は茶臼の予定ですが、ＪＲ篠ノ井線が昨晩の事故で不通だそうですから帰るのが大変です・・・。
  
  jillluca