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   1.CO698 9:00 NASSAU―――1月5日(水)<br /> 朝6時前、ホテルをチェックアウトし、マンハッタンからリバティ空港をめざす。有難いことに、NJトランジットの車内で、車掌が日本語で「3番目の駅で降りるように。」と教えてくれた。<br />この日は、朝9時のフライトでバハマ入りする日だ。随分早いチェックアウトかと思われるが、それでも空港に着いたのは、7時頃。出発の2時間前だから、決して早くはない。<br /> リバティ空港に限らず、アメリカの空港は巨大と言う印象がある。リバティ空港はA、B、Cの三つのターミナルを抱えている。ただ、我々が利用するコンチネンタル航空は、ターミナルCからの離発着なので、とにかくターミナルCに行けばよい。<br /> 機械操作で煩わしくなった搭乗手続きだが、係員がやってくれた。セキュリティチェックを受けて搭乗口に行けば良いのだが、セキュリティチェックには長蛇の列。前の人の様子を見ていると、靴も脱いでチェックを受けなければならないようだ。それでも流れはスムーズですぐに我々の番となり、難なく通過することができた。<br />「あらっ?」<br /> コンチネンタル航空の搭乗券を見て気づいた。出発が9:00AMで、到着が12:18PMと記載されている。親切と言うかわざわざと言うか、丁寧にAM、PMまで記載されているのである。普通の搭乗券は、24時制で記載されているのだが。<br /> この便に乗れば、あこがれのバハマに着ける。が、ここで足踏み。機内に案内されたのはいいが、空調だか何だかの修理で1時間出発が遅れると言う。このアナウンスに妻は「滞在が短くなる。」と不満。だが、仕方ない。<br /> バハマの首都ナッソーへは、3時間と少々のフライト。で、こんなにも飛行機に乗れば軽食ぐらい出てきてもよさそうだが、飲み物とスナック菓子しか提供されないと言う。朝食用にと、前もってサンドウィッチを買っておいた。<br /> 午後1時、ナッソーに着陸。入国審査は簡単に通過し、1週間の滞在許可が与えられた。<br /> ナッソーのホテルは、事前にブリテッシュ・コロニアル・ヒルトンを予約しておいた。妻は「高い。」と文句をたれたが、プライベートビーチを持っているとのことで、プライベートビーチとはどんなものだか興味があったので予約した。<br /> 空港からヒルトンのあるダウンタウンへはタクシーで行く。この間のタクシー料金は、決まっているようで、27USドルであった。バハマは独自通貨であるバハマ・ドルがあるが、USドルも流通しているようで、両替をしなかった。趣味的な理由でバハマ・ドルを手に入れたが、後で行くストローマーケットのおばちゃんに替えてもらった。ちなみにUSドルとバハマ・ドルは等価となっている。硬貨もあり、<br />1セント硬貨はヒトデのデザインで可愛い。<br /> さて、ヒルトン・ホテルであるが、正直、新しいとはいえない。リニューアルを繰り返してきたようで、建物自体はかなりくたびれた感じがする。部屋の中はきれいで、窓から海も眺められる。<br /> ナッソー行脚へ。まずはヒルトン近くにあるパイレーツ・オブ・ナッソーへ。<br />ここは海賊の博物館と言うか、海賊のテーマパークと言うか、そんな施設である。青い海も楽しみだが、この施設も楽しみにしていた。<br />「こいつ(私)を捕まえてギロチンにかけるぞ!」<br /> 海賊の恰好をした係員は私を捕まえようとする。勿論冗談で、歓迎の意を表しているのだが…。<br />「これ、良い時計だな。差し出しな!」<br /> 今度は妻の腕時計を見て言う。<br /> その昔、ナッソーには多くの海賊がいたと言う。今、海賊と言えば、マラッカ海峡やソマリア沖をイメージさせる。思い起こすと、日本にも海賊がおり、中学校歴史の教科書に載っている倭寇がそれにあたる。<br /> 中に入ると、船を模した展示があった。真っ暗で、少し角度がついていた。角度は航海を再現しているのだろうか、歩くだけで少し船酔いした感じがし、頭がフラフラする。その他、金品の強奪や殺戮を再現した展示もあった。正直、あまり気持ちの良い施設ではなかった。まあ、たまに館の係員が観客を脅かしに現われるのが楽しかったが。<br /> 海を見に海岸に出る。真っ青な水が南国らしい。また、大きなクルーズ船が2隻停泊している。通りでナッソーに旅行者がやたら多いはずだ。朝に着いて、夜に出航するプランなのだろうか。グルーズ船の脇には、捕鯨船によく突っ込んで話題になるグリーンピースの船が停泊している。<br /> 海沿いには、椰子の木が生えているのも南国らしい。行きかう人々は、現地人の黒人とクルーズ船の客である白人ばかり。東洋人は我々だけである。現地人の女性は、誰もが恰幅良い。私も太いが、私なんかまだまだと言った感じだ。バハマの子どもはスリムなのだが、どうしてあんなに恰幅が良くなるのだろうか。不思議だ。生活習慣病とかは大丈夫なのだろうか。血糖値測定をやってみたいと思いつつホテルに戻る。<br />「夕食、何にしようか?」<br /> ホテルのすぐ前にあるレストランに入る。妻も私もバハマでは名物のコンク貝なる物を食べてみたかった。コンク貝とは、ツブを何倍も大きくしたような貝である。バハマではサラダやら揚げ物にして食べられるとか。今回は、コンク貝の揚げ物と魚の揚げ物を頼んだ。<br />「へーっ。」<br /> 揚げ物は、コンク貝をみじん切りにして揚げた物。日本で言うなら、薩摩揚げをイメージするとわかるだろうか。ただ、細かく貝をきざんだため、貝によくあるコリコリとした歯応えがないのが残念。<br />妻は魚のフライを注文。それにチリソースをつけて食べる。生野菜にジャガ芋が添えられていた。それに2人で1杯ずつアルコールの飲み物を付けて、円で4,000円余り。バハマは決して物価の安い国でないかもしれない。<br /><br />   2.ショッピングモールへ―――1月6日(木)<br /> 朝6時目覚めた。部屋の窓から海を見ると、ちょうどクルーズ船が入港してきたところだった。船にはノルウェーの国旗が掲げられていた。<br /> この日は朝9時に出るグラスボートに乗ろうと思っていた。時差ボケにかかったのか何なのか、夜はほとんど眠れなかった。3時間寝たかと言う感じだ。6時に目覚めたが、2度寝してしまい、起きたら10時頃だった。グラスボートはこの日、諦めざるを得なくなった。<br />「ショッピングモールへ行こう!」<br /> 妻は無料配布の地図でショッピングモールがあることをつかんでいたようだ。行き方をフロントで確かめている。19番のバスで、運賃が1.25USドルであることまでつかんできた。<br /> 19番のバスが行くのはわかるが、バス停はどこなのか。バハマの車は日本と同じで左側通行。通りには車通りが多く、どうやって横断しようかと迷う。周囲の動きをよく見ると、横断歩道で立ち止っていると、車が停まってくれるシステムになっているようだ。<br /> しばらく歩いていると、BUS STOPと書いた標識が立っていた。そこにいると、すぐに19番のバスがやってきた。この国のバスは、日本で言うマイクロバスのことである。<br /> ショッピングモールの感じは、大して日本と違いはない。地元で言うと、ベストムと同じ感じである。日本でもそうであるように、入って右から生鮮野菜、果物、肉類…、と売り物が陳列されている。<br />ここで社会科教師魂!?が目覚める。売り物の産地を見るのだ。バナナはエクアドル産、パイナップルはコスタリカ産となっていた。また、コーヒー豆は、トリニダード&トバコ産となっていた。売り物を見て日本と大きく違う点は、惣菜がほとんど売っていないこと。1箇所だけ、豆の入った御飯とスープが売られていた。夕食用にとその御飯とスープを買う、スープはカップに入れてもらい、汁がこぼれないようにとサランラップでグルグル巻きにしてもらった。日本のように、蓋を閉めると言う習慣がないのだろう。<br />昼食はショッピングモール内のピッツア屋に入る。スモールサイズを頼んだが、日本ならラージサイズ。食べきれなくて、箱を抱えてホテルに持ち帰ってきた。こんなに食べるから、バハマの女性はあんなに恰幅が良くなるのだろうか…!?<br />雑貨やら何やらたくさん買い込み、タクシーでホテルに戻った。<br />「泳がなきゃ。」<br /> ホテルに戻ると3時。着替えてビーチに行く。<br />「うっ、寒い。」<br /> ビーチは少し風があり、波もある。道産子の感覚からすれば、泳げないことはないが、ずっと海に入っているには肌寒い気温である。それでも白い砂浜と青い海は、熱帯気分を盛り上げてくれる。<br />「あれ見て見て!」<br /> 妻からの歓声。カラフルな小魚の群れがいると言う。海に潜って妻が指さす方をじっと見てみると、白い小魚の群れが泳いでいた。ほんの僅かだが、熱帯の海を味わった。<br /> ビーチのすぐ脇には温水プールがある。このプール、中央に向かうにつれて深くなる。中央で私は、つま先立って足がつくかどうかの深さだった。<br /> 周辺の客を見て思う。白人の宿泊客は、ビーチで泳がず、ずっと椅子に座って読書をしたり、ひなたぼっこをしたりしている。折角バハマに来たのに、どうして泳がないのだろうか?全く泳げない温度でもないのに。たまに、プールで泳ぐ程度だ。我々のような雪国の人間から見れば、もったいない感じがする。<br /> 西日がきれいだ。少し風が強くなり、海が時化てきた。部屋に戻って夕食にした。<br /> 夕食は、日中、ショッピングモールで買ったスープに御飯とピッツア。スープは、すいとん入りの鶏肉のシチューと言った感じ。辛くはなく、結構いける。御飯は、パサパサの赤飯と言った感じだった。北海道の赤飯は、甘納豆が入り、食紅で色を付けた物を赤飯と言う。カラフルで甘いのが我々の赤飯である。バハマの赤飯!?は、インディカ米で茶色っぽい。甘くも辛くも酸っぱくもない。正直、味がない。特別旨い物ではなかったが、しばらくぶりの御飯を味わった。<br /> ふと窓の外に目をやれば、煌々と明かりをつけたクルーズ船が出航して行った。<br /><br />   3.ストローマーケットの思い出―――1月7日(金)<br /> ホテルのすぐ脇に、ストローマーケットと言う買い物をする場がある。まあ、昨日、一昨日も行き、何が売られているのかとか、値段がどれ位なのかを物色していた。<br /> 妻はTシャツとアルミ缶でできた車やバイクの模型が気になっていた。アクセサリーの類も多く、それらを買い込もうと思っていたと言う。私は、椰子の実を半分に切ってつくられた亀の玩具が気になっていた。亀の玩具は、紐を引き、床に置くとクルクル回る簡単な仕掛けになっている。<br /> 値段はあってないようなもの。売り手が値段を言うが、妻は半値近くの値を提示。それで交渉成立と言うパターンが多い。値切りがうまく行かない場合、妻はもう1枚、もう1つと交渉していた。Tシャツ、アルミの模型、アクセサリー等々をたくさん買い込み、仕入れ!?みたくなった。また、帽子もたくさん買い込み、カバンを現地で調達しなければならない程の買い物となった。私も亀の玩具を4つ買い込んだ。<br /> 商談が成立した妻は、売り子に折り鶴を贈っていた。売り子は、物珍しそうに折り鶴を眺め、嬉しそうに受け取っていた印象的だ。これは妻なりの国際親善なのだろう。この策が功を奏したのか、妻と私にキーホルダーを1つずつサービスしてくれた。<br /> 外国旅行に行った時、必ず買う物がある。それは、その国の音楽が入ったCD。今回もバハマ音楽が入ったCDを1枚、街角の店で買った。<br /> ナッソー市内には、多くのファストフード店やバーがあり、食べることには事欠かない。事欠かないが、レストランとなると、ちょっと探すのに手間がかかるような気がする。昼食には何がいいかと考える。ちょっとした小路を行くと、ギリシャ料理の店があり、ミートソースのパスタを注文した。<br /> お店は結構混んでいる。で、クルーズ船できただろう白人の客は、優雅に真昼間からビールを飲んでいる。店員は、恰幅の良い女性がせわしなく動いている。大きな体で良く動けるものだと感心する。<br /> ホテルに戻り、ビーチへ。風は昨日よりも寒い気がする。波も昨日より高い気が。少し泳いで、ビーチチェアに横たわるが、Tシャツをはおっていないと寒い。プールの方が温かいべかと思い、プールに入るが、水温が低い。あまり遊べず、部屋に戻って少し昼寝した。<br /> 夜になった。夕食前、少し辺りを散歩した。<br />「フォト!」<br /> カーニバルの恰好をしたタレントが、通りでCMか何かの撮影をしていた。それを妻がこっそり録画していた。てっきり怒られるのかと思い、恐る恐る近づいて行くと、もっと撮りなさいとのこと。で、タレントを真ん中に記念撮影となった。こちらとしては、思わぬ出会いとなったが、タレントたちはさすがの南国バハマでも寒そうだった。<br /> さて、バハマ最後の夕食は、コンク貝のサラダをと決めていた。一昨日はコンク貝の揚げ物だったが、今回はサラダでと。<br />「あらっ、ツブみたい…。」<br /> レモンを絞り、サラダにかけて食べるとあっさりしてうまい。コンク貝の食感は帆立よりもコリコリして、まさにツブの刺身みたいである。食が進む。サンドウィッチやパンが多かったナッソー滞在で、一番旨かったと思う。<br /> 飲み物はファンタがやたら多く売られている。日本では、オレンジとグレープ味ぐらいしか売っていないが、イチゴ味やフルーツパンチ、昔懐かしいレモン味などが売られている。ただ、味は物凄く甘く、物珍しさや懐かしさで買って飲むが、半分飲めばもういいと言う気持ちになる。<br /><br />

西インドのさざなみ

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2011/01/05 - 2011/01/08

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マプト

マプトさん

   1.CO698 9:00 NASSAU―――1月5日(水)
 朝6時前、ホテルをチェックアウトし、マンハッタンからリバティ空港をめざす。有難いことに、NJトランジットの車内で、車掌が日本語で「3番目の駅で降りるように。」と教えてくれた。
この日は、朝9時のフライトでバハマ入りする日だ。随分早いチェックアウトかと思われるが、それでも空港に着いたのは、7時頃。出発の2時間前だから、決して早くはない。
 リバティ空港に限らず、アメリカの空港は巨大と言う印象がある。リバティ空港はA、B、Cの三つのターミナルを抱えている。ただ、我々が利用するコンチネンタル航空は、ターミナルCからの離発着なので、とにかくターミナルCに行けばよい。
 機械操作で煩わしくなった搭乗手続きだが、係員がやってくれた。セキュリティチェックを受けて搭乗口に行けば良いのだが、セキュリティチェックには長蛇の列。前の人の様子を見ていると、靴も脱いでチェックを受けなければならないようだ。それでも流れはスムーズですぐに我々の番となり、難なく通過することができた。
「あらっ?」
 コンチネンタル航空の搭乗券を見て気づいた。出発が9:00AMで、到着が12:18PMと記載されている。親切と言うかわざわざと言うか、丁寧にAM、PMまで記載されているのである。普通の搭乗券は、24時制で記載されているのだが。
 この便に乗れば、あこがれのバハマに着ける。が、ここで足踏み。機内に案内されたのはいいが、空調だか何だかの修理で1時間出発が遅れると言う。このアナウンスに妻は「滞在が短くなる。」と不満。だが、仕方ない。
 バハマの首都ナッソーへは、3時間と少々のフライト。で、こんなにも飛行機に乗れば軽食ぐらい出てきてもよさそうだが、飲み物とスナック菓子しか提供されないと言う。朝食用にと、前もってサンドウィッチを買っておいた。
 午後1時、ナッソーに着陸。入国審査は簡単に通過し、1週間の滞在許可が与えられた。
 ナッソーのホテルは、事前にブリテッシュ・コロニアル・ヒルトンを予約しておいた。妻は「高い。」と文句をたれたが、プライベートビーチを持っているとのことで、プライベートビーチとはどんなものだか興味があったので予約した。
 空港からヒルトンのあるダウンタウンへはタクシーで行く。この間のタクシー料金は、決まっているようで、27USドルであった。バハマは独自通貨であるバハマ・ドルがあるが、USドルも流通しているようで、両替をしなかった。趣味的な理由でバハマ・ドルを手に入れたが、後で行くストローマーケットのおばちゃんに替えてもらった。ちなみにUSドルとバハマ・ドルは等価となっている。硬貨もあり、
1セント硬貨はヒトデのデザインで可愛い。
 さて、ヒルトン・ホテルであるが、正直、新しいとはいえない。リニューアルを繰り返してきたようで、建物自体はかなりくたびれた感じがする。部屋の中はきれいで、窓から海も眺められる。
 ナッソー行脚へ。まずはヒルトン近くにあるパイレーツ・オブ・ナッソーへ。
ここは海賊の博物館と言うか、海賊のテーマパークと言うか、そんな施設である。青い海も楽しみだが、この施設も楽しみにしていた。
「こいつ(私)を捕まえてギロチンにかけるぞ!」
 海賊の恰好をした係員は私を捕まえようとする。勿論冗談で、歓迎の意を表しているのだが…。
「これ、良い時計だな。差し出しな!」
 今度は妻の腕時計を見て言う。
 その昔、ナッソーには多くの海賊がいたと言う。今、海賊と言えば、マラッカ海峡やソマリア沖をイメージさせる。思い起こすと、日本にも海賊がおり、中学校歴史の教科書に載っている倭寇がそれにあたる。
 中に入ると、船を模した展示があった。真っ暗で、少し角度がついていた。角度は航海を再現しているのだろうか、歩くだけで少し船酔いした感じがし、頭がフラフラする。その他、金品の強奪や殺戮を再現した展示もあった。正直、あまり気持ちの良い施設ではなかった。まあ、たまに館の係員が観客を脅かしに現われるのが楽しかったが。
 海を見に海岸に出る。真っ青な水が南国らしい。また、大きなクルーズ船が2隻停泊している。通りでナッソーに旅行者がやたら多いはずだ。朝に着いて、夜に出航するプランなのだろうか。グルーズ船の脇には、捕鯨船によく突っ込んで話題になるグリーンピースの船が停泊している。
 海沿いには、椰子の木が生えているのも南国らしい。行きかう人々は、現地人の黒人とクルーズ船の客である白人ばかり。東洋人は我々だけである。現地人の女性は、誰もが恰幅良い。私も太いが、私なんかまだまだと言った感じだ。バハマの子どもはスリムなのだが、どうしてあんなに恰幅が良くなるのだろうか。不思議だ。生活習慣病とかは大丈夫なのだろうか。血糖値測定をやってみたいと思いつつホテルに戻る。
「夕食、何にしようか?」
 ホテルのすぐ前にあるレストランに入る。妻も私もバハマでは名物のコンク貝なる物を食べてみたかった。コンク貝とは、ツブを何倍も大きくしたような貝である。バハマではサラダやら揚げ物にして食べられるとか。今回は、コンク貝の揚げ物と魚の揚げ物を頼んだ。
「へーっ。」
 揚げ物は、コンク貝をみじん切りにして揚げた物。日本で言うなら、薩摩揚げをイメージするとわかるだろうか。ただ、細かく貝をきざんだため、貝によくあるコリコリとした歯応えがないのが残念。
妻は魚のフライを注文。それにチリソースをつけて食べる。生野菜にジャガ芋が添えられていた。それに2人で1杯ずつアルコールの飲み物を付けて、円で4,000円余り。バハマは決して物価の安い国でないかもしれない。

   2.ショッピングモールへ―――1月6日(木)
 朝6時目覚めた。部屋の窓から海を見ると、ちょうどクルーズ船が入港してきたところだった。船にはノルウェーの国旗が掲げられていた。
 この日は朝9時に出るグラスボートに乗ろうと思っていた。時差ボケにかかったのか何なのか、夜はほとんど眠れなかった。3時間寝たかと言う感じだ。6時に目覚めたが、2度寝してしまい、起きたら10時頃だった。グラスボートはこの日、諦めざるを得なくなった。
「ショッピングモールへ行こう!」
 妻は無料配布の地図でショッピングモールがあることをつかんでいたようだ。行き方をフロントで確かめている。19番のバスで、運賃が1.25USドルであることまでつかんできた。
 19番のバスが行くのはわかるが、バス停はどこなのか。バハマの車は日本と同じで左側通行。通りには車通りが多く、どうやって横断しようかと迷う。周囲の動きをよく見ると、横断歩道で立ち止っていると、車が停まってくれるシステムになっているようだ。
 しばらく歩いていると、BUS STOPと書いた標識が立っていた。そこにいると、すぐに19番のバスがやってきた。この国のバスは、日本で言うマイクロバスのことである。
 ショッピングモールの感じは、大して日本と違いはない。地元で言うと、ベストムと同じ感じである。日本でもそうであるように、入って右から生鮮野菜、果物、肉類…、と売り物が陳列されている。
ここで社会科教師魂!?が目覚める。売り物の産地を見るのだ。バナナはエクアドル産、パイナップルはコスタリカ産となっていた。また、コーヒー豆は、トリニダード&トバコ産となっていた。売り物を見て日本と大きく違う点は、惣菜がほとんど売っていないこと。1箇所だけ、豆の入った御飯とスープが売られていた。夕食用にとその御飯とスープを買う、スープはカップに入れてもらい、汁がこぼれないようにとサランラップでグルグル巻きにしてもらった。日本のように、蓋を閉めると言う習慣がないのだろう。
昼食はショッピングモール内のピッツア屋に入る。スモールサイズを頼んだが、日本ならラージサイズ。食べきれなくて、箱を抱えてホテルに持ち帰ってきた。こんなに食べるから、バハマの女性はあんなに恰幅が良くなるのだろうか…!?
雑貨やら何やらたくさん買い込み、タクシーでホテルに戻った。
「泳がなきゃ。」
 ホテルに戻ると3時。着替えてビーチに行く。
「うっ、寒い。」
 ビーチは少し風があり、波もある。道産子の感覚からすれば、泳げないことはないが、ずっと海に入っているには肌寒い気温である。それでも白い砂浜と青い海は、熱帯気分を盛り上げてくれる。
「あれ見て見て!」
 妻からの歓声。カラフルな小魚の群れがいると言う。海に潜って妻が指さす方をじっと見てみると、白い小魚の群れが泳いでいた。ほんの僅かだが、熱帯の海を味わった。
 ビーチのすぐ脇には温水プールがある。このプール、中央に向かうにつれて深くなる。中央で私は、つま先立って足がつくかどうかの深さだった。
 周辺の客を見て思う。白人の宿泊客は、ビーチで泳がず、ずっと椅子に座って読書をしたり、ひなたぼっこをしたりしている。折角バハマに来たのに、どうして泳がないのだろうか?全く泳げない温度でもないのに。たまに、プールで泳ぐ程度だ。我々のような雪国の人間から見れば、もったいない感じがする。
 西日がきれいだ。少し風が強くなり、海が時化てきた。部屋に戻って夕食にした。
 夕食は、日中、ショッピングモールで買ったスープに御飯とピッツア。スープは、すいとん入りの鶏肉のシチューと言った感じ。辛くはなく、結構いける。御飯は、パサパサの赤飯と言った感じだった。北海道の赤飯は、甘納豆が入り、食紅で色を付けた物を赤飯と言う。カラフルで甘いのが我々の赤飯である。バハマの赤飯!?は、インディカ米で茶色っぽい。甘くも辛くも酸っぱくもない。正直、味がない。特別旨い物ではなかったが、しばらくぶりの御飯を味わった。
 ふと窓の外に目をやれば、煌々と明かりをつけたクルーズ船が出航して行った。

   3.ストローマーケットの思い出―――1月7日(金)
 ホテルのすぐ脇に、ストローマーケットと言う買い物をする場がある。まあ、昨日、一昨日も行き、何が売られているのかとか、値段がどれ位なのかを物色していた。
 妻はTシャツとアルミ缶でできた車やバイクの模型が気になっていた。アクセサリーの類も多く、それらを買い込もうと思っていたと言う。私は、椰子の実を半分に切ってつくられた亀の玩具が気になっていた。亀の玩具は、紐を引き、床に置くとクルクル回る簡単な仕掛けになっている。
 値段はあってないようなもの。売り手が値段を言うが、妻は半値近くの値を提示。それで交渉成立と言うパターンが多い。値切りがうまく行かない場合、妻はもう1枚、もう1つと交渉していた。Tシャツ、アルミの模型、アクセサリー等々をたくさん買い込み、仕入れ!?みたくなった。また、帽子もたくさん買い込み、カバンを現地で調達しなければならない程の買い物となった。私も亀の玩具を4つ買い込んだ。
 商談が成立した妻は、売り子に折り鶴を贈っていた。売り子は、物珍しそうに折り鶴を眺め、嬉しそうに受け取っていた印象的だ。これは妻なりの国際親善なのだろう。この策が功を奏したのか、妻と私にキーホルダーを1つずつサービスしてくれた。
 外国旅行に行った時、必ず買う物がある。それは、その国の音楽が入ったCD。今回もバハマ音楽が入ったCDを1枚、街角の店で買った。
 ナッソー市内には、多くのファストフード店やバーがあり、食べることには事欠かない。事欠かないが、レストランとなると、ちょっと探すのに手間がかかるような気がする。昼食には何がいいかと考える。ちょっとした小路を行くと、ギリシャ料理の店があり、ミートソースのパスタを注文した。
 お店は結構混んでいる。で、クルーズ船できただろう白人の客は、優雅に真昼間からビールを飲んでいる。店員は、恰幅の良い女性がせわしなく動いている。大きな体で良く動けるものだと感心する。
 ホテルに戻り、ビーチへ。風は昨日よりも寒い気がする。波も昨日より高い気が。少し泳いで、ビーチチェアに横たわるが、Tシャツをはおっていないと寒い。プールの方が温かいべかと思い、プールに入るが、水温が低い。あまり遊べず、部屋に戻って少し昼寝した。
 夜になった。夕食前、少し辺りを散歩した。
「フォト!」
 カーニバルの恰好をしたタレントが、通りでCMか何かの撮影をしていた。それを妻がこっそり録画していた。てっきり怒られるのかと思い、恐る恐る近づいて行くと、もっと撮りなさいとのこと。で、タレントを真ん中に記念撮影となった。こちらとしては、思わぬ出会いとなったが、タレントたちはさすがの南国バハマでも寒そうだった。
 さて、バハマ最後の夕食は、コンク貝のサラダをと決めていた。一昨日はコンク貝の揚げ物だったが、今回はサラダでと。
「あらっ、ツブみたい…。」
 レモンを絞り、サラダにかけて食べるとあっさりしてうまい。コンク貝の食感は帆立よりもコリコリして、まさにツブの刺身みたいである。食が進む。サンドウィッチやパンが多かったナッソー滞在で、一番旨かったと思う。
 飲み物はファンタがやたら多く売られている。日本では、オレンジとグレープ味ぐらいしか売っていないが、イチゴ味やフルーツパンチ、昔懐かしいレモン味などが売られている。ただ、味は物凄く甘く、物珍しさや懐かしさで買って飲むが、半分飲めばもういいと言う気持ちになる。

旅行の満足度
4.5
観光
4.5
ホテル
4.5
グルメ
5.0
ショッピング
4.5
交通
5.0
同行者
カップル・夫婦
一人あたり費用
15万円 - 20万円
交通手段
高速・路線バス タクシー 徒歩
航空会社
旅行の手配内容
個別手配
利用旅行会社
イーツアー

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  • ナッソーの夕暮れ

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  • こんな大型船が入ってくる

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  • 南国だなあ

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  • 次々入ってくる大型船

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  • 青い海

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  • ブリティッシュ・コロニアル・ヒルトン

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  • gachinさん 2023/09/16 15:02:02
    北海道のお赤飯
    マプトさん こんにちは。
    宮古島の旅行記にいいねをありがとうございます。
    5年も前の話で申し訳ないです。

    だからという訳でもないですが、12年前のバハマ拝読しました。
    カリブ海には私も憧れがあります。

    それなのにお赤飯の話でこれまた申し訳ないのですが、そうですか、北海道では食紅で色をつけて甘納豆が入っているんですね。
    実はこの夏、釧路で過ごしましてその際に買ったお赤飯のおにぎりに金時豆が入っていて驚いたのです。お米は食紅だったのかどうか分かりませんでした。
    内地ではご存知でしょうがもち米入りのお米と小豆を炊いたり蒸してつくります。

    きっと他にも色々違うことがあるのでしょうね。その地域に根ざした文化を発見することは旅の楽しみですね。

    gachin。

    マプト

    マプトさん からの返信 2023/09/16 16:18:51
    Re: 北海道のお赤飯
    コメント、ありがとうございます。
    「赤飯」食べられたんですね。そうです、北海道のは、甘納豆が入って甘いんです。逆に、道産子が内地の赤飯を見たら、甘くなくて色っぺ悪いって思うんです。ちなみに、我々の赤飯は、豆が高価だったため、考案されたものなんですよ。北海道は、歴史が特異なんで、色々出てくるんでしようね。

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