2011/09/21 - 2011/09/21
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Muffinさん
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タイ東北地方の玄関口ナコーン・ラーチャシーマー(コラート)の近くにあるピマーイ遺跡(Phimai Historical Park)へ日帰り旅行をしてきました。
1000年以上前にクメール王朝によって造られたこの町は「タイのアンコールワット」とも呼ばれ、カンボジアのアンコールワットにそっくり。というよりこちらの方が時代は先なので、ピーマイがアンコールワットの試作品と考えられています。規模も高さもミニ版ですが、建築様式や装飾は驚くほど似ていました。そしてよく復元・整備されています。
世界遺産と言われることもありますが、公式サイトを見ると未公認のようです。しかしながら非常に価値のある文化遺産には違いなく、充実した見学でした。
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今回はパンダバスの日帰りツアーを利用しました。
回 パンダバス 回
http://www.pandabus.com/tour_detail.php?tourCode=BKK_PM&brCd=bkk&periodTo=2011-09-30
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回 Korat Magazine (日本語) 回
http://www.koratmagazine.in.th/sight/phimai/jphimai.htm
回 Computer Reconstruction: Temple site at Phimai 回
カルガリー大のレヴィー准教授がCGによってピーマイ遺跡を復元しています。遺跡公園内でもビデオで見ましたが、その実際の瓦礫から遺跡を復元する行程がよくわかり、見学し終わった遺跡に対する目が変わりました。
http://en.wikipedia.org/wiki/Phimai_historical_park
- 同行者
- 友人
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス タクシー
- 旅行の手配内容
- ツアー(添乗員同行あり)
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行き:バンコク・フアランポーン駅より、ウボンラチャタニー行き列車でナコーン・ラーチャシーマー駅まで4時間。ピマーイの町まで車で約30分。
帰り:ピマーイのバスターミナルより高速バスでバンコク北ターミナル(チャトゥチャック近く)まで3時間半。 -
ナコーン・ラーチャシーマーは別称コラート(又はコーラート)。この日まで同じところを指すとは知りませんでした。
コラートは日系企業の工場が多くあり、日本人駐在員も住む町です。
今回は友人との2人旅。2人のためにバンコクから日本語ガイドが同伴して、現地でドライバーさんが付くというタイのツアーならではの贅沢なパッケージです。1人4,000バーツ。 -
早朝のフアランポーン駅
3:30に起きてタクシーでフアランポーンまで。4:30頃の駅ですが、もう列車を待つ人でいっぱいです。 -
到着する列車もありました
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構内には早くから開けている食堂屋台もありました
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まだまだ眠い時間です
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5:45発 ウボンラチャタニー行き列車がホームに入ってきました
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大事な記念です
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車内サービスの品物を運び込んでいます
今までタイで列車に乗ったのは寝台と記念SL列車だけなので、通常のものはこれが初めて。
思いの外快適です。
冷房ー効きすぎるぐらいOK。
トイレー紙付き。清掃OK。
椅子ー帰りのバスに比べて腰も痛くならない程度にOK。
車からの風景はタイのどこに行ってもそれほど変わり映えがせず飽きてきますが、列車からは畑が見え、山が見え(カオヤイの端っこだと思います)、変化に富んでいて4時間があっという間でした。 -
車内サービス
ドリンクと甘い菓子パンがサービスで配られました。 -
タイ国有鉄道のマークが全ての窓に貼られています
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窓からは鷺が舞う沼が見えたり…
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とうもろこし畑と山々が見えたり…
バンコクの都会を離れたことが実感できる列車旅です。 -
10:15 ナコーン・ラーチャシーマー駅到着
意外にも時間ぴったりでびっくり! -
(1) バーン・プラサート Ban Prasat Archaeological Site
ナコーン・ラーチャシーマーから約45km(車で30分)、最初の見学地である墳墓遺跡の村に着きました。
3000年前〜600年前までの人骨が異なる地層に横たわったまま展示されています。墳墓からはこちらの絵のような装飾品や土器も発掘され、後で訪れる国立博物館に移されていました。 -
タイ人の先祖が土器を造っている様子
身長130-140cmぐらいで、現代のタイ人よりもずっと小さい人です。顔も北方の中国系、モンゴル系のようなあっさり醤油顔。
一方古代人は小さい人ばかりだったかというとそうでもないらしく、墳墓に横たわる3000年ほど前の人骨は北欧系のような大きさでした。 -
墳墓遺跡No.1
全部で3つの墳墓が公開されています。
1番深い4m前後の地層の人骨は3000年前、2m前後では600年前ぐらいとさまざまな時代に埋葬された人骨が階段状に発掘されていました。 -
豪奢な装飾品を付けたままです
この墳墓は富裕層のものらしく、耳輪、腕輪、指輪がきれいな形で骨の周りを飾っていました。
一緒に埋められた土器もほぼ完璧な形で残っています。 -
壁の補強工事をしていました
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村の中を自由に行き来します
次の墳墓へ。特に管理人がいるわけでもなく、民家の中を通り抜けて行きます。 -
だから、こんなおくつろぎ中を横切らせていただいて…
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軒下には大きな鳥の巣
人間が作ってあげるのかと思ったら、鳥が作るんだそう。でもそうは言っても、上は人が結びつけているような…。
軽そうな繊維を織り込んで、下にひょうたんの口のような出入り口があります。 -
網を繕うおじいさんがいました
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ジャングルのような緑の中を抜けていきます
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ドラゴンフルーツはサボテンの実だった
店で買ってくれば1個をペロリと食べちゃうけど、こうしてなっているのを見ると途端に勿体なくなります。 -
パパイアも鈴なり
幹の側に垂れ下がる実が見えるでしょうか? -
タイの牛は象の耳
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墳墓遺跡No.2
最初の墳墓とは全く様相が異なりました。
子供から大人まで8人が無造作に埋葬されています。罪人を出した一家が連座で処刑されて埋葬されたため、きれいに横たわらせることもなく同地層に並べられていました(同時に処刑された根拠)。一緒に埋められた土器も庶民の粗悪な日常品のため欠けているものが多いのが特長です。 -
(2) サイ・ンガーム公園 Sai-ngam Banyan Trees
バーンプラサートから車で10分。バンヤン菩提樹の公園にやってきました。
まずは公園前の食堂屋台でお昼ご飯。 -
平日のためか、何軒も食堂が並んでいてもお客さんはほどんどいません。
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イサーン名物尽くし!!
ソムタム(青パパイヤのサラダ)、イサーン風焼きそば、ガイヤーン(鶏のグリル)と、もち米ご飯。
本場はこうも違うのか!
バンコクで食べるものとは比べようもないほどおいしかったです。何でもないソムタムがこれほど違うとは…。
友人曰く「味付けも違うだろうけど、屋台選びでまずカッターでパパイヤを切ってるところはダメなんだって。これみたいに、包丁でささがきにすることで細いものと太いものの味の染み込み方のバランスが丁度良くなるらしい」と。 -
おいしいお昼の後は、いざバンヤン菩提樹の森へ
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この1本の菩提樹が枝を広げ、地に着いた枝がまた根を下ろし…と森を広げていったそうです。
東南アジア一大きなベンガル菩提樹と言われています。 -
複雑に絡み合う枝
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静かで神秘的な雰囲気でした
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水が澄んでいます
いろいろな生き物が見えました。 -
樹齢350年以上の古木は神木として祀られていました
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(3) ピマーイ遺跡公園 Phimai Historical Park
きれいに刈られた芝の向こうにタイ最大のクメール遺跡ピマーイが見えてきました。
スールヤバルマン1世(A.D. 1002-1049) の時代に建てられたお寺で、南の門は200kmほど先のアンコールワットの方角に向いていて、ここからアンコールワットへの古代の道があったようです。 -
修復で残った瓦礫が積まれていました
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サパン・ナカラート(竜王橋) Naga Bridge
十字形のテラスにナーガ(蛇神)の手すりがついています。入り口を2頭のシンハ(獅子)が護っています。
これらの彫像はレプリカで、オリジナルはこの後の国立博物館に収められていました。
建物もオリジナルとレプリカの煉瓦が混在し、レプリカもよく模して色づけされているので、どれがオリジナルか見分けがつきません。 -
コープラ(搭門) Gopura
1番目にくぐる南門が1番大きく作られていて、やはり十字形になっています。 -
南門の上には彫りの深いレリーフが掲げられていました。これもレプリカです。
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柱には細かい彫刻が施してありました
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これはオリジナルの柱
隙間なく積み重ねられた石柱。事務所のビデオで見ると、内部は突起を作って噛み合わせ、ずれないような構造になっています。古代の知恵に驚きました。 -
アンコールワットと同じ石柱の窓枠
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そしてアンコールワットのモデルとなった3本のコーン型搭が見えてきました
須弥山を象った塔の様子は小さいながらアンコールワットそっくりです。
中央洞堂は砂岩でできた回廊によって囲まれています。
周壁と回廊の間には、今は水が溜まっていない真四角の沐浴場が並んでいました。 -
プラン・ヒン・デーン Prang Hin Daeng
赤い砂岩で出来た13世紀の洞堂で、中央洞堂の南西に建てられています。
中のリンガは博物館に移送されていました。 -
回廊の入り口にはクメール文字の碑文がありました
貴重な記録のためプラスティックで保護されています。最新の記述は1112年で、1108年に執り行われた奉納祭について書かれているそうです。
タイ文字の元はこのクメール文字なんだとか。 -
中央洞堂へ Central Sanctuary
入り口の上の装飾には踊るシヴァ神が彫られていました。しっかりとした力強い彫りです。
見た時は気づかなかったのですが、両脇の柱はどれも同じ模様ではないそうです。 -
何らかの儀式を執り行うために作られたらしい窪み
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ラーマキエン物語と仏教説話をモチーフにしたレリーフで飾られた堂内
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7頭のナーガに護られている仏像
オリジナルはやはり博物館にありますが、この場所にあるとレプリカながら神聖な仏様のような気がします。 -
北門
造られた時はさぞ雄大なお寺だっただろうと思われます。 -
回廊外壁
回廊の屋根が残っている部分 -
全てに見事な彫刻が施されてあります
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コラート猫
タイ=シャム猫と思っていた私。猫のことはさっぱりでシャム猫がどういう姿かもよくわからないのですが、コラート(ナコーン・ラーチャシーマー)にも独特の種がいるそうで、丸い顔の黒猫だそうです。 -
(4) ピマーイ国立博物館 Phimai National Museum
最後の見学地です。今まで見た遺跡から移されてきた発掘品が展示されています。
http://www.thailandmuseum.com/thaimuseum_eng/phimai/history.htm -
まずは遺跡公園の入り口を護っていたシンハさん
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アンコールワット/トムを建てたジャヤーヴァルマン7世王の像で、ピマーイで発見されました。
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ピマーイの門の上に掲げられていたペディメント(門場のレリーフ)がいくつか展示されていました
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まぐさ石(門の横石)も非常に精巧です
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アンコールワットでもよく見た構成でした。
頭だけの怪物カーラとナーガの図。 -
装飾品も墳墓などから発掘されています
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ピマーイ遺跡より移送された7頭の蛇に護られた仏様も何体もありました。
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15:30 ピマーイ・バスターミナルよりバンコクへ
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タイで初めての長距離バス旅です♪
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…が、爆睡。
外の風景は幹線道路沿いだとどこも変わらず。飽きてきました。
まだ眠いのに1時間半後は腰の痛さで目が覚めました。
列車旅の方がはるかに楽です。 -
ここでもおやつが配られました
チケット売り場で、好きなドリンクと甘いロールケーキを1つ。
チャトゥチャック近くの北バスターミナルに着いたのは19:30。驚くほど時間に正確でした(いつもこうとは限らないだろうけど…)
日本人ならではの弾丸仕立てのツアーですが、行けてよかった!楽しかった!と大満足の1日でした。
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