
2010/08/26 - 2010/08/29
2位(同エリア59件中)
さすらいの食いしんぼうさん
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Fallingwater(日本語名称:落水荘)は建築家フランク・ロイド・ライトによって1939年にピッツバーグ郊外に建てられたエドガー カフマンの別荘です。自然と一体となりながらその存在感を示す卓越したデザインはフランク ロイド ライトの最高傑作のひとつであり、建築デザイン史に残る建物です
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木々の聲聞けば…、 -
風がそれを歌と奏で、
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水のきらめき見れば...、
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光がそれを詩に綴る。
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木漏れ日はやさしく...、
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光と影の文様を織りなし。
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自然の力強さと細やかさを。
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描き、取り込むワザ。
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Fallingwater(落水荘).....。
この清冽な滝と深い森と大胆なデザインのコンクリートが作る名高いこの景観は、建築が自然と一体になりうることを完成後70年にもわたって強調し続けてきました。
フランク・ロイド・ライト、72才にしての作品です。
彼の設計の代表作としてはこの落水荘のほかニューヨークのグッゲンハイム美術館、ジョンソンワックス社棟、日本では博物館明治村に移築された帝国ホテル旧館などがあげられます。
さぁ、それではご一緒に足を踏み入れてみましょう...。 -
見学者はまず建物を左に見ながら橋を渡ります。これが橋の上から見た北側部分。
ワクワク、ドキドキです。 -
対岸から見た全景。建物は広いテラスをもつ母屋と、その向うに一段高くいわば離れにあたるゲストハウスで構成されています。
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玄関(左寄り)は意外に狭く、石の壁にはさまれて洞窟に入るような感覚を覚えます。Trellis(梁)が日差しをやわらげます。
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驕ることなく自然とひとつになる…。Trellis(梁)の片側はそのまま岩とひとつになります。
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立ち木があればそれを避けるように…。
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それでは中に入りましょう。こちらがリビングルームです。
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思いのほか天井が低いでしょう。椅子に座らないとかすかな圧迫感を覚えます。これは人の焦点が自然と窓の外へ向けられるようにとしむけられたライト流の趣向です。書院造りなんかで言う「座して観す」ですね。
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リビングルームのフロアは、玄関(左)から日本の家屋のように一段上がる設計です。上がったところにあるリビングルーム北側のコーナー。
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リビングルーム西側のコーナーです。
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リビングルーム東側のコーナーです。柱の向うには川辺に降りられる階段があります。
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これがその階段です。せせらぎと涼風を室内に送りこみ、渓流と建物をつないでいます。(冬はガラスが外気の侵入を遮ります)
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天井の照明は最初の案ではキャンバスヴァイナルではなく和紙を用いる計画だったそうです。
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暖炉です。左の赤い球状のものはかんたんに火の上に移動できお湯などを沸かします。
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そして暖炉の前は自然の岩がそのまま床になっています。二つの自然石の間、暖炉から流れるように遊びごころで作られたという小さな二段の滝がありました。
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リビングルームの北側、暖炉のわきにダイニングのスペース。
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その隣りにキッチンがあります。
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リビングルームのテラスから主寝室を見上げます。
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2階に上ります。これがこの前の写真で見上げた主寝室のテラスです。
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主寝室の片隅にある見事なティファニーランプ。
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2階屋根にあたる西側テラスからの眺めです。ここからはカフマンの子息の書斎に通じる階段があります。
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これがその階段。おもしろい意匠です。
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窓はこのように開閉します。コーナーを逆手にとった意表を突くアイデアです。
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母屋から高台のゲストハウスに向かう渡り廊下。この部分は玄関の真上にあたります。自然石とそこから湧き出る水が岩の表面を伝い落ちる…。
このあたりの意匠はどこか日本旅館や料亭の一郭なんかを思わせますね。 -
その部分を上から見てみましょう。左手前の鉄平石を敷いた部分が渡り廊下の屋根にあたります。渡り廊下はそこを抜けて高台のゲストハウス(別棟)へつづきます。
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ふたつ前の写真にある薄暗い渡り廊下は、階段部分になると一転して壁のない開放感を与えてくれます。柱さえも片側だけです。
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写真:ゲストハウスの外観です。
さて、「建もの探訪」の好きなあなた!もうここまでご覧になった以上、嫌いとは言わせませんよ。
それではぜひYattokame!さんの旅行ブログ
「フランク・ロイド・ライト−落水荘とケンタック・ノブ見学記」
http://4travel.jp/traveler/yattokame/album/10452052/
もごらんになって下さい。
ボクのこれよりずっと専門的で、ライトが設計にあたっての裏話しなんかも興味深いですよ。
Yattokame!さんってひょっとして渡辺篤史さんですかぁ??? -
ゲストハウスに造られたプールです。ちょっと露天風呂っぽい。
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最後にミーティングルームにツアー客は集められてさらなる寄付をお願いされます。
係のおねえさんはこの部屋の天井にある小さなひびを指さして、「ほら、このように建物には保全が必要です。」
でもこのひびはそのためにわざと直さないんじゃないの?だって前回に来た時も同じことを言ってたじゃないか〜。見学ツアー料金65ドルも払ったんだから十分でしょ、って感じ。
「不謹慎だ!」と読者のみなさんからお叱りをうけるかもしれませんが、ざ〜っと計算してこのFallingwater。1日の入場者売り上げ150万円+売店とカフェの売り上げ、と見ました。
悪くないビジネスです。(こういうことすぐやってしまうのはボクの職業上のクセです。夢がねぇな...) -
ツアーは普通料金が18ドル(見学時間1時間で写真撮影不可)
もっと詳しい案内のin-depth tourが65ドル(こちらはゆっくり見学2時間で撮影可。ただし朝9時と夕方4時半の2回のみです)
今回ボクはこのin-depth tourに参加したので写真はバッチリです。
写真:ゲストハウス車寄せ。ここで2時間のツアーは終了しました。 -
チケットの予約購入はオンラインで。すべて10人前後のツアーで構成されるので要予約です。
http://www.fallingwater.org/
写真:こちらビジターセンター。カフェとギフトショップがあります。 -
Fallingwaterは、別荘として建てられただけあって山の中にあってわかりづらいです。ちゃんとした地図かナビが要ります。ピッツバーグから約2時間。公共交通になるものはありません。
写真:これが入り口を示す道標ですが濃い木々の中にあっては見逃しやすい。尋ねるにも人がいない! -
さぁ翌朝は6時に起きました。ボクは旅先ではいつも早起きします。そしてひとりでピッツバーグの『セルフガイド』建築デザインツアーに行きます。(要するにひとりで朝の散歩のことです)
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日の出に映えるUnion creditのビル。右隣りのHotel William Penn(茶色のビル)と同様に1920年を前後して完成しました。
この時代はピッツバーグが世界で最も豊かで繁栄した都市になった時であり、特にこのUnion creditビルとHotel William Pennの豪華さは目をみはります。 -
Union creditビル内部の吹き抜け部分。
「内部を見せてもらえますか?」「写真を撮ってもいいですか?」って聞いたら警備員はやたら親切でおまけに話し好き。家の近所においしい寿司屋があるだの、息子はポケモンが大好きだの....おしゃべりが止まりませんでした。 -
Union Creditビルの吹き抜け部分を真下から見上げました。まるで宝飾品みたいに見えます。
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Union creditビルの玄関のライティング部分。
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お隣り Hotel William Pennのロビー。こんな美しいロビーをもつホテルをボクは知りません。
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前回、ボクがピッツバーグで泊まったのがこのHotel William Penn。その時はホテルウェスティンを名のっていました。
今回もぜひここに泊まりたいとウェスティンに予約を入れて、来てみたらなんとHotel William Pennはウェスティンの傘下でなくなっており.....
>次へつづく -
おかげで泊まるハメになったのは超モダンで合理的、正反対のこちらのウェスティンでした。(笑)
「あそこにモスバーガーがあったよな〜?」って行ってみたら知らないうちにマックになってた、というのと同じ構図です。
「詰めが甘い!最終確認が足らない!」仕事でもボクがよく言われることです。 -
駅正面の車寄せのドーム部分。すごい!昔の賑わいや繁栄ぶりがうかがえます。
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こちらかつてのピッツバーグ駅です。
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早朝の散歩で空いたオナカに朝めしはストリップディストリクトにある有名なパンケーキの店PAMELA'Sへ。「朝9時前に入らないと長蛇の列」と聞いていたので8時半に行ったけどすでに10分待ち。
ここが有名になったのはオバマ大統領がこちらのブルーベリーパンケーキに目がない、ということで2009年のピッツバーグサミットの際は鳩山首相も首脳会談の話題作りのために足をはこんだという逸話があります。 -
それでお味の方は...?って言うと、ど〜ってことないデカイだけのパンケーキでした。(つまらないから写真もナシ)量が4分の1だったら少しはおいしいと感じたかもしれない。たぶん鳩山元首相も「なんでオバマくんはこんなもんを...?」って感じじゃなかったのかなぁ。
写真:店内、ピッツバーグはハインツの本社がある町でどこに行ってもテーブルには赤いケチャップのボトル。ホテルウェスティンのダイニングルームでさえも!ガキじゃあるまいし... -
イチオシ
橋の名前もアンディー ウォホールブリッジです。
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アンディー ウォホール美術館へ。アンディー ウォホールはピッツバーグの生まれ。美術館はこの橋のたもとにあります。
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こちら美術館の外観。7階建てのビルの中に絵画、造形、映像などかなり濃い内容です。
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おっと!いきなりアンディー 様の出迎えをうけます。
ポップアートの先駆者としてアンディー様ですから展示作品にはかなりショッキングな物もあり、成人向け指定の一郭も!ポルノと芸術は紙ひとえです。 -
それにしても見学している右端のこの女性、どうやったらこんな体型になれるのか!?
アメリカ人にはこの手の体型、多いです。たぶんさっきのパンケーキみたいな量を毎日平らげていればすぐにこうなります。 -
こんなクラッシックなケーブルカーで展望台へ。
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ひとつの川の上流で産出された鉄鉱石が川を利用して運ばれ、もうひとつの川ではその上流から石炭が運ばれてふたつの川が合流するピッツバーグは鉄鋼産業都市として世界一の生産を誇った…。高校時代の地理で習ったとおりの光景がひろがります。
ただ鉄鋼産業はすでにこの町から姿を消しました。 -
この町、かなりニューヨークを意識した町づくりをしましたね。まるでミニニューヨーク!
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展望台の麓のステーションスクエアのレストラン クラブシャックで夕ごはん。
カニで〜す。こんなアメリカの内陸部でカニなんていかがなものか、と思いつつ、もうまずい肉料理にはヘキヘキしましたので。 -
レストランから望むピッツバーグのゴールデンアワーです。(日本ではマジックアワーもしくは黄昏どきといいます。)
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ピッツバーグはこの町の歴史の中で2回も瀕死の危機におそわれました。大恐慌と鉄鋼産業の衰退と。それをくぐりぬけて今の繁栄を築いた人たちですから訪問者にはとても親切です。
誰もがこの街に誇りをもっているようです。「とてもいい街ですね」と言ってあげるとみながもう満顔の微笑みでした。 -
さ〜〜て、これ何〜〜んだ???
イヒヒ...
完成したら写真を撮ってアップするからね。
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