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2010年3月に、ペンシルベニア州にある落水荘を訪問しました。落水荘は、フランク・ロイド・ライトの住宅建築の代表作といわれ、また、不倫事件によって一旦アメリカを離れた後長い低迷の時期を経験したライトが69歳にして手がけ復活を遂げた作品でもあります。<br /><br />落水荘は、ピッツバーグから自動車で約1時間半のところにあり、今回は飛行機でピッツバーグまで移動し、空港でレンタカーを借りて行きました。<br /><br />また、落水荘から車で10分ちょっとのところにケンタック・ノブというライトが手がけた住宅があり、こちらもあわせて見学しました。<br /><br />【落水荘ウェブサイト】<br />http://www.fallingwater.org/<br />落水荘の詳細な解説、行き方が載っています。またこちらで落水荘とケンタック・ノブの見学の予約もすることができます。今回はこのウェブサイトで、建物の隅々まで見学でき、また建物内部の写真撮影もできる&quot;In-depth Tour&quot;を予約していきました。人気がありますので、In-depth Tourは事前に予約していくのが無難だと思います(特に、週末とアメリカの祝日)。<br /><br />【ピッツバーグから落水荘への行き方】<br />落水荘へは自動車で行くしかありません。ピッツバーグの空港から落水荘までのルートをGoogle Mapに示してみました。<br />http://maps.google.co.jp/maps?f=d&amp;source=s_d&amp;saddr=pittsburgh+airport&amp;daddr=1491+Mill+Run+Road,+Mill+Run,+PA+15464-1543,+United+States+(Fallingwater)&amp;geocode=FX_raQIdS2E3-ynL7rUu9lw0iDEvzU9q0y-eUQ%3BFSPXYAIdaHND-yEBfg_H9Pz2-Cmr2x059zM1iDHVnmieWFZzkA&amp;hl=ja&amp;mra=ls&amp;doflg=ptk&amp;sll=38.68551,-87.099609&amp;sspn=7.544741,21.555176&amp;brcurrent=3,0x0:0x0,0&amp;ie=UTF8&amp;z=9<br /><br />ピッツバーグの空港からレンタカーを借りて行く場合、無料の高速道路から有料の高速道路に入って、さらにそのあと一般道を行きますが、一般道が分かりにくいかもしれませんので、カーナビ(GPS)をレンタカーのオプションで付けたほうがいいでしょう。<br /><br />落水荘の住所:1491 Mill Run Road, Mill Run, PA 15464<br /><br />(注)FallingwaterのWeb Siteに示された住所をGoogle Mapやカーナビで表示すると、なぜか実際の場所よりも少しピッツバーグ寄りのところが目的地として示されます。上記のGoogle Mapのストリートビューで周囲をイメージしてみてください。ピッツバーグから行くと進行方向右側に&quot;Fallingwater&quot;と刻まれた石碑が見えますが、そこが入り口です(ストリートビューだと分かりにくいですが・・・)。<br /><br />Route 381を走っていくと右手に広い貯水池やアスレチックフィールドが見えてきますが、そこをもう少し行くとFallingwaterの入り口に着きます。<br /><br />【他のライト建築の見学記】<br />他のライトの建築を見学したときの様子も旅行記として残しています。よろしければご参照ください。<br />シカゴにあるライト最初の事務所兼自宅/ユニティ・テンプルなど<br />http://4travel.jp/traveler/yattokame/album/10429369/<br />ロビー邸/「ルッカリー」のロビー<br />http://4travel.jp/traveler/yattokame/album/10429804/<br />東京・池袋 自由学園明日館<br />http://4travel.jp/traveler/yattokame/album/10508845/

フランク・ロイド・ライト−落水荘とケンタック・ノブ見学記

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2010/03/20 - 2010/03/20

3位(同エリア59件中)

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Yattokame!

Yattokame!さん

2010年3月に、ペンシルベニア州にある落水荘を訪問しました。落水荘は、フランク・ロイド・ライトの住宅建築の代表作といわれ、また、不倫事件によって一旦アメリカを離れた後長い低迷の時期を経験したライトが69歳にして手がけ復活を遂げた作品でもあります。

落水荘は、ピッツバーグから自動車で約1時間半のところにあり、今回は飛行機でピッツバーグまで移動し、空港でレンタカーを借りて行きました。

また、落水荘から車で10分ちょっとのところにケンタック・ノブというライトが手がけた住宅があり、こちらもあわせて見学しました。

【落水荘ウェブサイト】
http://www.fallingwater.org/
落水荘の詳細な解説、行き方が載っています。またこちらで落水荘とケンタック・ノブの見学の予約もすることができます。今回はこのウェブサイトで、建物の隅々まで見学でき、また建物内部の写真撮影もできる"In-depth Tour"を予約していきました。人気がありますので、In-depth Tourは事前に予約していくのが無難だと思います(特に、週末とアメリカの祝日)。

【ピッツバーグから落水荘への行き方】
落水荘へは自動車で行くしかありません。ピッツバーグの空港から落水荘までのルートをGoogle Mapに示してみました。
http://maps.google.co.jp/maps?f=d&source=s_d&saddr=pittsburgh+airport&daddr=1491+Mill+Run+Road,+Mill+Run,+PA+15464-1543,+United+States+(Fallingwater)&geocode=FX_raQIdS2E3-ynL7rUu9lw0iDEvzU9q0y-eUQ%3BFSPXYAIdaHND-yEBfg_H9Pz2-Cmr2x059zM1iDHVnmieWFZzkA&hl=ja&mra=ls&doflg=ptk&sll=38.68551,-87.099609&sspn=7.544741,21.555176&brcurrent=3,0x0:0x0,0&ie=UTF8&z=9

ピッツバーグの空港からレンタカーを借りて行く場合、無料の高速道路から有料の高速道路に入って、さらにそのあと一般道を行きますが、一般道が分かりにくいかもしれませんので、カーナビ(GPS)をレンタカーのオプションで付けたほうがいいでしょう。

落水荘の住所:1491 Mill Run Road, Mill Run, PA 15464

(注)FallingwaterのWeb Siteに示された住所をGoogle Mapやカーナビで表示すると、なぜか実際の場所よりも少しピッツバーグ寄りのところが目的地として示されます。上記のGoogle Mapのストリートビューで周囲をイメージしてみてください。ピッツバーグから行くと進行方向右側に"Fallingwater"と刻まれた石碑が見えますが、そこが入り口です(ストリートビューだと分かりにくいですが・・・)。

Route 381を走っていくと右手に広い貯水池やアスレチックフィールドが見えてきますが、そこをもう少し行くとFallingwaterの入り口に着きます。

【他のライト建築の見学記】
他のライトの建築を見学したときの様子も旅行記として残しています。よろしければご参照ください。
シカゴにあるライト最初の事務所兼自宅/ユニティ・テンプルなど
http://4travel.jp/traveler/yattokame/album/10429369/
ロビー邸/「ルッカリー」のロビー
http://4travel.jp/traveler/yattokame/album/10429804/
東京・池袋 自由学園明日館
http://4travel.jp/traveler/yattokame/album/10508845/

同行者
一人旅
交通手段
レンタカー
航空会社
デルタ航空

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  • ピッツバーグの空港に到着しました。

    ピッツバーグの空港に到着しました。

  • ピッツバーグは、アンディ・ウォーホルの生誕地でもあり、空港に彼の作品が飾られていました。

    ピッツバーグは、アンディ・ウォーホルの生誕地でもあり、空港に彼の作品が飾られていました。

  • ピッツバーグの空港でレンタカーを借りて運転し、2時間弱で落水荘の入り口に到着しました。<br /><br />空港からしばらくは高速道路にのって移動しますが、ピッツバーグの市街地を出てすぐのところにあるトンネルで車線規制があり渋滞していたため、思ったよりも時間がかかりました。行かれるときは、時間に余裕を持って行くことをお勧めします。

    ピッツバーグの空港でレンタカーを借りて運転し、2時間弱で落水荘の入り口に到着しました。

    空港からしばらくは高速道路にのって移動しますが、ピッツバーグの市街地を出てすぐのところにあるトンネルで車線規制があり渋滞していたため、思ったよりも時間がかかりました。行かれるときは、時間に余裕を持って行くことをお勧めします。

  • 入り口から落水荘まではしばらく歩きます。

    入り口から落水荘まではしばらく歩きます。

  • しばらく歩くと、落水荘が見えました。内部見学の時間まで余裕があるので、まずは外部をじっくり観察しようと思います。

    しばらく歩くと、落水荘が見えました。内部見学の時間まで余裕があるので、まずは外部をじっくり観察しようと思います。

  • 落水荘は、キャンティレバーによって壁から伸びる大きなテラスと屋根が特徴的ですが、実際に見てみるとリビング・ルームとテラスが川に向かって大きくせり出しているのが分かります。<br />2002年に改修する前は、長年の負担でテラスが垂れ下がってしまったようですが、今は鉄骨で補強され元の美しい姿を見せています。

    落水荘は、キャンティレバーによって壁から伸びる大きなテラスと屋根が特徴的ですが、実際に見てみるとリビング・ルームとテラスが川に向かって大きくせり出しているのが分かります。
    2002年に改修する前は、長年の負担でテラスが垂れ下がってしまったようですが、今は鉄骨で補強され元の美しい姿を見せています。

  • 落水荘の玄関付近。建物から伸びる梁が右の岩に組み込まれています。

    落水荘の玄関付近。建物から伸びる梁が右の岩に組み込まれています。

  • 木を避けるように梁が曲がっています。

    木を避けるように梁が曲がっています。

  • 正面から建物全体を見てみました。<br /><br />ライトは、日本の影響を受けていたことで知られています。ライトは当初落水荘のテラスの外壁全体に金箔を貼るつもりだったようですが(金閣寺か)、カウフマン氏が「頼むからやめてくれ」と強くお願いしてそのアイディアはお蔵入りしたようです。日の光を浴びると輝いて見えるクリーム色の外壁は、その代わりかもしれません。<br /><br />ここの左手から川を下っていったところに、落水荘の撮影スポットがあるので、行ってみます。

    正面から建物全体を見てみました。

    ライトは、日本の影響を受けていたことで知られています。ライトは当初落水荘のテラスの外壁全体に金箔を貼るつもりだったようですが(金閣寺か)、カウフマン氏が「頼むからやめてくれ」と強くお願いしてそのアイディアはお蔵入りしたようです。日の光を浴びると輝いて見えるクリーム色の外壁は、その代わりかもしれません。

    ここの左手から川を下っていったところに、落水荘の撮影スポットがあるので、行ってみます。

  • 撮影スポットに来ました。<br /><br />落水荘といえば、この風景。見学した時点では、ようやく暖かくなり始めたところだったので、木々はまだ丸裸で寂しい感じがしますが、その代わり遮るものが少なく、建物が良く見えます。<br /><br />

    イチオシ

    撮影スポットに来ました。

    落水荘といえば、この風景。見学した時点では、ようやく暖かくなり始めたところだったので、木々はまだ丸裸で寂しい感じがしますが、その代わり遮るものが少なく、建物が良く見えます。

  • 予約した見学時間は、ケンタック・ノブのほうが先なので、一旦落水荘を離れケンタック・ノブへ移動してきました。<br /><br />写真は、ケンタック・ノブのショップとカフェが入ったビジターセンターで、見学者はショップで見学の申し込みをするか又は予約の確認をします。その後、決められた時間に専用のバスが迎えに来るので、これに乗ってケンタック・ノブまで移動します。

    予約した見学時間は、ケンタック・ノブのほうが先なので、一旦落水荘を離れケンタック・ノブへ移動してきました。

    写真は、ケンタック・ノブのショップとカフェが入ったビジターセンターで、見学者はショップで見学の申し込みをするか又は予約の確認をします。その後、決められた時間に専用のバスが迎えに来るので、これに乗ってケンタック・ノブまで移動します。

  • ケンタック・ノブに到着しました。ケンタック・ノブは、アイスクリーム会社のオーナーであったHagan氏の住宅として造られました。<br /><br />建物前の広場は六角形の形をしています。この六角形という幾何学図形は、台所やバルコニーの天窓にも用いられています。<br /><br />今回のケンタック・ノブの見学は通常のツアーなので、残念ながら内部の写真撮影はできません。

    ケンタック・ノブに到着しました。ケンタック・ノブは、アイスクリーム会社のオーナーであったHagan氏の住宅として造られました。

    建物前の広場は六角形の形をしています。この六角形という幾何学図形は、台所やバルコニーの天窓にも用いられています。

    今回のケンタック・ノブの見学は通常のツアーなので、残念ながら内部の写真撮影はできません。

  • ケンタック・ノブの玄関。<br /><br />建物の石材は、地元の石を使用しているそうです。建物のうち人が出入りする玄関側は、プライバシーを考えて窓が高いところに置かれています。

    ケンタック・ノブの玄関。

    建物の石材は、地元の石を使用しているそうです。建物のうち人が出入りする玄関側は、プライバシーを考えて窓が高いところに置かれています。

  • 玄関脇に、ライトのサインが入った陶板がありました。

    玄関脇に、ライトのサインが入った陶板がありました。

  • テラスです。<br /><br />屋根に開けられた天窓から漏れる光によってつくられた六角形の模様が、床に連続して映っています。

    テラスです。

    屋根に開けられた天窓から漏れる光によってつくられた六角形の模様が、床に連続して映っています。

  • 天窓から見た空。このあたりは、先日まで雪が降っていたようですが、この日は快晴で青空が広がっていました。

    天窓から見た空。このあたりは、先日まで雪が降っていたようですが、この日は快晴で青空が広がっていました。

  • 1時間ちょっとのレギュラー・ツアーが終わり、建物から出てきました。<br /><br />振り返って、ケンタック・ノブをテラス側から見たところからパチリ。

    1時間ちょっとのレギュラー・ツアーが終わり、建物から出てきました。

    振り返って、ケンタック・ノブをテラス側から見たところからパチリ。

  • ケンタック・ノブの前には林が広がっていたのですが、ここは元々農場でケンタック・ノブが建ったときには遮るものがない平原だったのを、Hagan家の人たちがせっせと植林してこのような広大な林をつくったのだそうです。<br /><br />家の敷地は79エーカーもあるそうで、これは甲子園球場が20個以上入る広さに相当します。さすが、アメリカ、スケールが違います。<br /><br />

    ケンタック・ノブの前には林が広がっていたのですが、ここは元々農場でケンタック・ノブが建ったときには遮るものがない平原だったのを、Hagan家の人たちがせっせと植林してこのような広大な林をつくったのだそうです。

    家の敷地は79エーカーもあるそうで、これは甲子園球場が20個以上入る広さに相当します。さすが、アメリカ、スケールが違います。

  • ケンタック・ノブの近くからは、このような雄大な景色が見られました。

    ケンタック・ノブの近くからは、このような雄大な景色が見られました。

  • ショップのあるゲストハウスまでの帰りの散策路には、このようなオブジェがいくつか置かれており、ゆっくりと見て回ると1時間はかかりそうです。<br /><br />今回は、落水荘の見学時間があるので急ぎ足でこれらを見て、ケンタック・ノブを後にしました。

    ショップのあるゲストハウスまでの帰りの散策路には、このようなオブジェがいくつか置かれており、ゆっくりと見て回ると1時間はかかりそうです。

    今回は、落水荘の見学時間があるので急ぎ足でこれらを見て、ケンタック・ノブを後にしました。

  • 落水荘のビジターセンターに戻ってきました。<br /><br />ツアーはビジターセンターで集合することになっているので、時間までここで待ちます。In-Depth Tourの開始は4時半でツアーの終わるころにはここのショップが閉まっているので、ツアーの始まる前に買い物を済ませました。<br /><br />ショップには、落水荘をはじめとしたライト関係の書籍や写真集、ライトのデザインしたアートグラスをモチーフにしたしおりなどの関連グッズが充実していました。<br /><br />レゴブロックの落水荘キットも売ってましたよ。<br />http://www.shopwright.org/lego-fallingwater.html

    落水荘のビジターセンターに戻ってきました。

    ツアーはビジターセンターで集合することになっているので、時間までここで待ちます。In-Depth Tourの開始は4時半でツアーの終わるころにはここのショップが閉まっているので、ツアーの始まる前に買い物を済ませました。

    ショップには、落水荘をはじめとしたライト関係の書籍や写真集、ライトのデザインしたアートグラスをモチーフにしたしおりなどの関連グッズが充実していました。

    レゴブロックの落水荘キットも売ってましたよ。
    http://www.shopwright.org/lego-fallingwater.html

  • 落水荘と再会。今度は中に入ります。

    落水荘と再会。今度は中に入ります。

  • まずは、台所から。

    まずは、台所から。

  • 台所には、レトロな台所用品が並んでいました。

    台所には、レトロな台所用品が並んでいました。

  • 台所からリビング・ルームのテラスを眺めます。

    台所からリビング・ルームのテラスを眺めます。

  • リビング・ルームに来ました。

    リビング・ルームに来ました。

  • リビング・ルームの暖炉。<br /><br />落水荘は、施主であるカウフマン氏お気に入りの場所だった岩の上に建てた住宅で、ライトは家の中にその岩が見えるように配慮して住宅を設計しました。<br /><br />暖炉の前にある岩がまさにその岩で、ここは言ってみれば住宅の精神的な中心のようになっています。

    リビング・ルームの暖炉。

    落水荘は、施主であるカウフマン氏お気に入りの場所だった岩の上に建てた住宅で、ライトは家の中にその岩が見えるように配慮して住宅を設計しました。

    暖炉の前にある岩がまさにその岩で、ここは言ってみれば住宅の精神的な中心のようになっています。

  • 暖炉の横にある丸いものはなんやろ〜と思ったら、ガイドの人がこれは暖炉の火のところまで持っていけるのよと実演してくれました。これでスープなどを暖められるようになっているんですね。<br />

    暖炉の横にある丸いものはなんやろ〜と思ったら、ガイドの人がこれは暖炉の火のところまで持っていけるのよと実演してくれました。これでスープなどを暖められるようになっているんですね。

  • リビングルームには階段が付いていて、川べりまで降りていけるようになっていました。

    リビングルームには階段が付いていて、川べりまで降りていけるようになっていました。

  • リビングルームからテラスに出ました。さきほど台所からテラスを見ましたが、今度はテラスから台所のほうを眺めます。<br /><br />はしごの様に組まれた赤いサッシで囲われた窓が建物の上下を貫いています。これが、奔放に横に伸びる建物をまとめて、建物に統一感を与えている感じがします。

    リビングルームからテラスに出ました。さきほど台所からテラスを見ましたが、今度はテラスから台所のほうを眺めます。

    はしごの様に組まれた赤いサッシで囲われた窓が建物の上下を貫いています。これが、奔放に横に伸びる建物をまとめて、建物に統一感を与えている感じがします。

  • 再びリビングのなかへ。リビング・ルームの隅には食事ができるダイニング・テーブルがあり、その横には備え付けの棚があるのですが、これがまた洒落ていてよいのです。

    再びリビングのなかへ。リビング・ルームの隅には食事ができるダイニング・テーブルがあり、その横には備え付けの棚があるのですが、これがまた洒落ていてよいのです。

  • リビング・ルームから階段を上がって2階にきました。<br /><br />階段の手すりは、窓枠と同じように赤く塗られた鉄製でした。

    リビング・ルームから階段を上がって2階にきました。

    階段の手すりは、窓枠と同じように赤く塗られた鉄製でした。

  • 階段を上がってすぐのところに、客間がありました。<br /><br />客間の天井は低くなっていますが、あまり圧迫感を感じません。これは、天井が低くなることで、おのずと窓の外に目がいくように設計されているからです。視線の先に森が広がり、自然と一体になっているように感じられます。<br /><br />このような空間演出はライトの得意とするところで、我々はいろいろなところでライトのマジックに魅了されてしまうのです。<br /><br />

    階段を上がってすぐのところに、客間がありました。

    客間の天井は低くなっていますが、あまり圧迫感を感じません。これは、天井が低くなることで、おのずと窓の外に目がいくように設計されているからです。視線の先に森が広がり、自然と一体になっているように感じられます。

    このような空間演出はライトの得意とするところで、我々はいろいろなところでライトのマジックに魅了されてしまうのです。

  • 客間の隣は、主寝室です。<br /><br />デパートのオーナーであった富豪の別荘にしては小さな寝室(日本の普通の寝室より大きいですが)ですが、これは身体感覚と調和した住宅を目指したライトの考えによるものです。

    客間の隣は、主寝室です。

    デパートのオーナーであった富豪の別荘にしては小さな寝室(日本の普通の寝室より大きいですが)ですが、これは身体感覚と調和した住宅を目指したライトの考えによるものです。

  • 主寝室の横のバスルームには、プランターが置かれ、現代風のナチュラル・テイストでした。

    主寝室の横のバスルームには、プランターが置かれ、現代風のナチュラル・テイストでした。

  • 主寝室のテラス。

    主寝室のテラス。

  • 主寝室の横は、カウフマン氏の書斎兼寝室になっていました。

    イチオシ

    主寝室の横は、カウフマン氏の書斎兼寝室になっていました。

  • 書斎に置かれた机。

    書斎に置かれた机。

  • 書斎の窓は、このように開きます。

    書斎の窓は、このように開きます。

  • カウフマン氏の書斎から、西側のテラスに出ました。

    カウフマン氏の書斎から、西側のテラスに出ました。

  • カウフマン氏の息子の書斎に繋がる階段。階段にあわせて手すりもジグザグになっていますが、ガイドさんによれば、これは滝を流れ落ちる水のイメージを表現したものだそうです。<br /><br />(追記)<br />落水荘のウェブサイトによれば、この形はアメリカ南西部の日干しレンガの建築からインスピレーションを得たものだそうです。ライトは、両方のイメージをここに反映させたのかもしれません。

    カウフマン氏の息子の書斎に繋がる階段。階段にあわせて手すりもジグザグになっていますが、ガイドさんによれば、これは滝を流れ落ちる水のイメージを表現したものだそうです。

    (追記)
    落水荘のウェブサイトによれば、この形はアメリカ南西部の日干しレンガの建築からインスピレーションを得たものだそうです。ライトは、両方のイメージをここに反映させたのかもしれません。

  • カウフマン氏の子息の書斎。<br /><br />カウフマン氏が別荘の設計をライトに依頼したきっかけは、彼の子息がタリアセンのライトのもとで働いていたことで、そういう意味でご子息は落水荘誕生のキーパーソンなのです。

    カウフマン氏の子息の書斎。

    カウフマン氏が別荘の設計をライトに依頼したきっかけは、彼の子息がタリアセンのライトのもとで働いていたことで、そういう意味でご子息は落水荘誕生のキーパーソンなのです。

  • 書斎の奥に、子息の寝室があります。

    書斎の奥に、子息の寝室があります。

  • 書斎から階段を下りて2階に戻ります。

    書斎から階段を下りて2階に戻ります。

  • 落水荘の北側には、ゲストハウスが設けられました。<br />ゲストハウスへは、落水荘の2階から渡り廊下を通って行くことができます。<br /><br />写真は、落水荘から渡り廊下に出るところで、これからここを出てゲストハウスに行きます。

    落水荘の北側には、ゲストハウスが設けられました。
    ゲストハウスへは、落水荘の2階から渡り廊下を通って行くことができます。

    写真は、落水荘から渡り廊下に出るところで、これからここを出てゲストハウスに行きます。

  • ゲストハウスへ続く渡り廊下。廊下の屋根は、片側にしか柱がありません。ということは、これも落水荘のテラスと同じくキャンティレバー!<br /><br />廊下の屋根がカーブを描いていますが、これは片側でのみ支えられた屋根が倒れてしまわないようにするための工夫。技術的な工夫をリズミカルな楽しいデザインにつなげてしまうところは、さすがライトと思います。<br /><br />

    ゲストハウスへ続く渡り廊下。廊下の屋根は、片側にしか柱がありません。ということは、これも落水荘のテラスと同じくキャンティレバー!

    廊下の屋根がカーブを描いていますが、これは片側でのみ支えられた屋根が倒れてしまわないようにするための工夫。技術的な工夫をリズミカルな楽しいデザインにつなげてしまうところは、さすがライトと思います。

  • ゲストハウスです。<br /><br />ちなみに、黄色いカーディガンを羽織っている人は、今回のガイドさんです。

    ゲストハウスです。

    ちなみに、黄色いカーディガンを羽織っている人は、今回のガイドさんです。

  • ゲストハウスの玄関。日本家屋の玄関を思い起こさせます。

    ゲストハウスの玄関。日本家屋の玄関を思い起こさせます。

  • ゲストハウスのリビング。

    ゲストハウスのリビング。

  • ゲストハウスの寝室。<br /><br />落水荘の中もそうでしたが、どの部屋も間接照明が多く用いられていました。

    ゲストハウスの寝室。

    落水荘の中もそうでしたが、どの部屋も間接照明が多く用いられていました。

  • ゲストハウスの横に、プールがありました。<br /><br />ライトとしては、建物のすぐ近くに川があっていつでも自然と親しめるのにわざわざ人工のプールをつくる必要があるのかと思い、造るのを嫌がったそうですが、カウフマン氏がぜひ造りたいと強く希望したので、ライトが妥協して造ったそうです。

    ゲストハウスの横に、プールがありました。

    ライトとしては、建物のすぐ近くに川があっていつでも自然と親しめるのにわざわざ人工のプールをつくる必要があるのかと思い、造るのを嫌がったそうですが、カウフマン氏がぜひ造りたいと強く希望したので、ライトが妥協して造ったそうです。

  • 実は、落水荘にもプールがあったりします(彫刻の横)。これも川の上に家を建てているのにプールなんていらないじゃんとライトが反対したのですが、やはりカウフマン氏が是非にということでライトがしぶしぶ造ったものです。

    実は、落水荘にもプールがあったりします(彫刻の横)。これも川の上に家を建てているのにプールなんていらないじゃんとライトが反対したのですが、やはりカウフマン氏が是非にということでライトがしぶしぶ造ったものです。

  • ゲストハウスの2階は、現在保存委員会の事務所として使われています。階段の形が面白くて一枚撮りました。

    ゲストハウスの2階は、現在保存委員会の事務所として使われています。階段の形が面白くて一枚撮りました。

  • 最後にゲストハウスの車寄せのところに出て、ツアーは終了。お疲れ様でした。

    最後にゲストハウスの車寄せのところに出て、ツアーは終了。お疲れ様でした。

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この旅行記へのコメント (10)

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  • jun1さん 2011/10/16 16:19:41
    表紙の写真!
    こんにちは。

    私の日光霧降旅行記に投票いただき、ありがとございます。

    表紙の写真、今キューピーハーフのテレビCMで映ってますね☆

    Yattokameさんの旅行記で内部を見ることが出来ました。
    ありがとうございました!

    jun1

    Yattokame!

    Yattokame!さん からの返信 2011/10/18 01:18:43
    RE: 表紙の写真!
    jun1さん

    こんばんは。投票とコメントありがとうございました。

    いろんなところに精力的にお出かけされていますね。私は普段山登りや高原のハイキングに行く機会があまりないので、jun1さんの旅行記を興味深く拝見しました。


    > 表紙の写真、今キューピーハーフのテレビCMで映ってますね☆
    福山雅治が落水荘の室内に登場するCMやっていますね。音楽を使わず落水荘のもつ雰囲気をよく表現したあのCMは素晴らしいです。いいところに目を付けてくれたなあと嬉しくなります。

    Yattokame!
  • やまいもさん 2010/06/16 17:34:03
    暖炉素敵ですね!!
    今回の写真も素敵ですね〜

    昔、歌にあった

    小さな家と

    坊やのような娘と

    主人

    そして、犬までは揃ったのですが・・・

    暖炉は手に入りません^^

    暖炉のある家には憧れがあります^^



    いつも思うのですが、Yatt0kameさんの写真はいつも素敵ですね

    写真家でしょうか?

    それとも、芸術関係のお仕事でしょうか?

    日本ではありえないような色遣いに

    いつも感動しています。

    また時々、まだ見ぬ異国の写真を拝見しにきますね^^

    Yattokame!

    Yattokame!さん からの返信 2010/06/18 00:56:53
    RE: 暖炉素敵ですね!!
    やまいもさん、

    コメントをいただき、ありがとうございました。

    暖炉のある空間というのは落ち着いた気持ちになり、いいですよねえ。アメリカでも暖炉はさすがに大きな家か、ホテルでしか見たことがないですが、クリスマス近くになって暖炉のそばにクリスマスツリーが飾られ、プレゼントの箱が積み上げられたところは、味がありほんとうに素敵です。

    写真に対するお褒めの言葉ありがとうございます。写真がよく見えるのは、きっと被写体となるものがとても素晴らしいものだからでしょう。私は、写真やデザインとはまったく関係ない職業をやっていまして、写真についてはど素人なんです。

    やまいも

    やまいもさん からの返信 2010/06/18 07:06:01
    RE: RE: 暖炉素敵ですね!!
    > やまいもさん、
    >
    > コメントをいただき、ありがとうございました。
    >
    > 暖炉のある空間というのは落ち着いた気持ちになり、いいですよねえ。アメリカでも暖炉はさすがに大きな家か、ホテルでしか見たことがないですが、クリスマス近くになって暖炉のそばにクリスマスツリーが飾られ、プレゼントの箱が積み上げられたところは、味がありほんとうに素敵です。
    >
    > 写真に対するお褒めの言葉ありがとうございます。写真がよく見えるのは、きっと被写体となるものがとても素晴らしいものだからでしょう。私は、写真やデザインとはまったく関係ない職業をやっていまして、写真についてはど素人なんです。


    そうなんですか?

    アメリカでも珍しいんですね!

    日本でも時々、暖炉の煙突を見かけますが、うらやましい限りです。

    暖炉に限らず、外壁の色や室内装飾・・・異国を感じています^^

    最近、我が家も外壁を塗り替えましたが、

    奇抜な色にしたかった・・・が、周りとの調和が大事なので

    結局、アイボリー・・・

    YATTOKAMEさんの写真を見ていると

    自分がそこにいるような気がしてくるので

    不思議です。

    へたな旅行本よりもずっと素敵な旅行記だと思います。

    これからもいい写真を見せて下さい^^

    Yattokame!

    Yattokame!さん からの返信 2010/06/19 19:01:05
    RE: RE: RE: 暖炉素敵ですね!!
    やまいもさん、

    そうですね、あまり派手な家にしてしまうと、楳図かずお邸のようなトラブルになってしまいかねないので、難しいですね。中南米のパステルカラーの住宅には憧れますが、あれも周りの環境とマッチしてこそでしょうからねえぇ。

    旅日記について、再度のお褒めの言葉ありがとうございます。励みになります。

    またお気軽にお立ち寄りくださいね。
  • Anonymous Travellerさん 2010/04/26 07:19:58
    はじめまして。
    Yattokameさん

    はじめまして。旅行記拝見させて頂きました。

    私は先日フェニックスにあるライト作、タリアセンウェストを見学してきたところです。今年の夏頃に落水荘の見学をしようと計画しており、今回の旅行記は色々と参考になりました。

    ちなみにツアーですが、事前に予約してから行かれましたか?また、シーズン的にはオフシーズンなようですが、どれぐらい混んでいたかなどご教示頂けると助かります。

    尚、私もレゴの落水荘、かなり気になっている1人です。でも大きいらしいですよね。

    では、また他の旅行記も拝見させて頂きます。

    フルヲ





    Yattokame!

    Yattokame!さん からの返信 2010/04/26 12:32:53
    RE: はじめまして。
    フルヲさん、

    はじめまして。旅行記をご覧いただき、ありがとうございました。

    私が行った日は、今年のツアーが始まった週の週末で、しかも当日の気温が70度を越える、この時期としてはとても暖かい日だったせいか、思った以上に見学者がいました。落水荘の入り口に一番近い駐車場は20台くらい駐車できたはずですが、ほとんど埋まっており、正直こんなに人気があるとは思いませんでした。

    旅行記の写真にはほとんど見学者が写っていませんが、実は落水荘のテラスには常に見学者がいて、人がいなくなるタイミングをじっと待って写真を撮りました。

    私が参加したIn-Depth Tourには、私も含めて参加者が7人いました。シカゴのロビー邸のIn-Depth Tourに参加したときもそれくらいの人数だったので、これが1回のツアーの定員なのかもしれません。平日であれば早めに窓口へ行って申し込めば多分大丈夫だと思いますが、週末や祝日に希望する時間帯のツアーに確実に参加したいということであれば、事前に予約していくのが無難だと思います。

    夏ですと、夜の帳がおりて明かりが点くころに見て回るツアーもあるそうです。落水荘のウェブサイトの写真集に写真が載っていましたが、部屋の明かりが点った落水荘は、それはきれいでこういうツアーにも参加してみたいなと思いました。

    レゴブロックは、買いたい衝動に駆られましたが、仰るとおりケースが大きくて買うのをあきらめました。通販で手に入るので、こちらで買おうと思っています。

    これからも、よろしくお願いします。

    Yattokame!

    Yattokame!さん からの返信 2010/04/26 12:40:59
    RE: はじめまして。
    すみません、私のケースを書くのを忘れていました。

    私は、今回落水荘とケンタック・ノブの両方とも事前にウェブサイトで予約してから行きました。

    タリアセンウエストへ行かれたのですか、いいですねえ。近くアメリカでの任期が終わって帰国するのですが、それまでに行けるのであれば行きたいと思っています。

    Anonymous Traveller

    Anonymous Travellerさん からの返信 2010/04/26 12:56:24
    ありがとうございます!
    Yattokame!さん

    早速のコメント、恐れ入ります&ありがとうございました!

    Yattokameさんもアメリカ在住だったのですね。私も現在デトロイト在住ですが、シカゴのオークパークもまだ行けていないので今年は行こうと考えています。

    なるほど、確かにIn-Depthツアーは人数制限は厳しそうですよね。私がタリアセンウェストを訪れた時は人数制限などお構いなし、一度のツアーで20人以上の大所帯という状況でした(通常の2時間ツアーでしたが)。その際には飛び込みでツアーに参加できたのでどうかなと思い質問させて頂きましたがよく分かりました。予約した上で参加してみようと思います。行けるのは週末しかないと思うので。

    夜の落水荘も綺麗そうですよね。HPを見てみましたが、かなり惹かれます。ただ、写真を撮るだけであればツアー参加無しでもよさそうなので夜は写真だけ撮ってというのも良いかもしれませんね。ちなみにタリアセンウェストはツアーでなければ殆ど外から建物は見えなかったので…。

    任期が終わって戻られるとのこと、嬉しさと寂しさとあって色々と複雑かと思いますが、最後の日までアメリカを楽しまれることを祈ってます。

    ではでは、また。

    フルヲ

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