2008/04/07 - 2008/04/10
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Katsyさん
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♪インドのやまおくで しゅうぎょ~して~♪
20世紀の後半、小生の少年期に一世を風靡したテレビの特撮ヒーロー番組の主題歌である(歌える人は小生とほぼ同年代?)。
かつて、レインボーマンが修行を行ったであろう聖地に野生動物を追い求めて旅をした。
インドといえば、人類の歴史上貴重な遺跡や文化の宝庫!
今や、国内の世界遺産の数も計り知れない。
また、インドは人口10億の人のるつぼ、雑多な宗教、街の喧騒という強烈なイメージだが、実は知る人ぞ知る動物大国!
児童文学の傑作「ジャングル・ブック」の舞台背景にもなった。
今回は、動物写真家・岩合光昭氏の取材手配も手がけた旅行社に依頼し、インド国内3つの国立公園をハシゴしてサファリを敢行!
ケニアなど東アフリカにも劣ることのない野生の王国・インドで撮影したジャングルの仲間たち…
そのときの写真を、当方のホームページ「アニマル・ワールド」で公開中!
アドレス http://animalworld.starfree.jp/ からトップページを開いて、“世界の動物たち”をクリック、世界地図上の⑬または、右ウィンドウのインドをクリックしてインドのページを開いてお楽しみください。
この旅行記では、インド初の国立公園・コーベット国立公園をサファリしたときの模様(現場風景など)をリポートします!
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 50万円 - 100万円
- 航空会社
- エアインディア
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早朝5時、コーベットを目指してデリーを出発。
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車中から眺めるデリー郊外の日の出。
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インドのハイウェイを照らす朝日…
コーベット国立公園までの所要時間は車で約6時間。 -
途中朝食をとるために立ち寄った沿道の街・ガジュロラの雑観。
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さすがは動物大国、街にも野生のアカゲザルが住み着いているようだ。
インドではこのように街や寺院に野生のサルの群れが暮らしていることも少なくない。
ここからはしばし、国立公園に到着するまでに見た情景を紹介する。 -
デリーを離れると車窓の向こうには田園風景が広がる。
一面のサトウキビ畑。
砂糖製造はインドの主要産業の一つ。 -
収穫したサトウキビから砂糖を精製する工場。
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こちらは、自家製砂糖を作る家内制手工業。
写真のマシンはサトウキビを搾り汁液を採るためのもの。 -
採取した液汁はしばらく溜めておき、不純物を沈殿させる。
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そしてきれいな上澄み液だけを汲み上げ、砂糖が残るまで大きな釜で煮詰める。
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出荷を待つ、食用牛たち。
ヒンズー教徒が圧倒的に多いインドでは、牛肉はほとんど食べられることもないはずではあるが、ムスリムや海外向けに肉用牛も必要とされている。
また、最近になって急速にインド人の生活も欧米化してきている影響か、牛肉の需要は増えてきているそうだ。 -
一方、向こうではレンガ造り。
インドの田舎ではまだ、建築資材にレンガを用いるのが一般的。 -
レンガを輸送運搬する牛車隊。
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この一帯では、レンガ造りは主にムスリムの人々の仕事だそうな…
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食べられるウシあれば、働くウシあり!
農村部ではウシは貴重な労働力。 -
ここでも人と動物は密接に関わりながら生きている。
気のせいか、食べられるウシたちより仕事しているウシたちのほうが誇らしげに見えた。 -
さらに、インドでは徹底してウシの恩恵にあずかっている。
写真中央に形よく積まれているものは、オブジェなどではなく牛糞の山!
ウシの糞をこのように積み上げて乾燥させ、燃料として利用するそうだ。
石炭や石油に比べればよっぽどエコな燃料ではなかろうか…? -
マンゴー畑で咲くマンゴーの花…
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コーベット国立公園に行く道中通ったウッタル・プラデーシュ州は、マンゴーの名産地。
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そして車はようやくウッタランチャル州へ…
コーベット国立公園のゲートタウンとなるラムナガールに到着。 -
ラムナガールの市内情景。
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通りには商店などがひしめく。
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行きかう車、人々…
デリーやムンバイなどの大都市ほどではないが、混沌と喧騒が原色の景色のなかで溶け合う。 -
道狭しとリクシャーがけたたましく走り回る、インドの田舎街の典型的な風情。
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午後、コーベット国立公園周辺に到着。
ゲートタウンのラムナガールにある小生の宿、コーベット・トレフ。
ロッジというよりアパートメントスタイルの外観。 -
客室内雑観。
さすが街中にある宿だけあって、清潔で洗面や浴室などの備品も行き届いていた。 -
ロッジ到着後、早速イブニングサファリに出発!
インドのサファリは、写真のような林道をジープで巡る。 -
公園内を流れる川。
川原にはベンガルトラの足跡が残っていることも…
この川周辺も、どうやらトラのテリトリーらしい。 -
サファリの途中、エレファントライドサファリ用のゾウとゾウ使いに出会う。
ここコーベットでは、オプションでゾウに乗ってジャングル内をサファリする趣向もある。 -
近づいてきたゾウ…
ゾウ君、しっかりとトラを見つけてくれよ! -
今回のサービスショット:その①
インドの代表的なサル、ハヌマンラングール。
冒頭に掲載してあるアカゲザルとともに、インド各地の国立公園や自然保護区ではよく見られる。
実はハヌマンラングールの名前は、ヒンズー教の聖典「ラーマーヤナ」に登場するサルの将軍・ハヌマーンに由来している。
ハヌマーンは、「ラーマーヤナ」の主人公・ラーマ王子を援けて活躍する神話のヒーローだそうな…
今でもインド庶民の間では人気がある神なので、このサルもアチコチで大事にされているらしい。
分布上もハヌマンラングール閣下はインドのみに生息しているせいか、パキスタンから中国まで広く分布しているアカゲザル君に比べて珍重されている?
まあ、サルの世界にまでカーストがあるわけでもなかろうが… -
インドで最も一般的なシカ・アクシスジカの群れ。
日本のシカと違って、通年体の斑点が消えないのが特徴。
斑点がクッキリと美しいのとオスの角の形状が流れるようにエレガントな点で世界一美しいシカといわれている!
しかし、このシカもハヌマンラングールと同じで、たいていの国立公園や保護区で容易に撮影ができる。
一般的な観光客なら、最初のうちは珍しく集中してカメラを向けるが、そのうち「ああ、またアクシスジカか…」となるだろう。
東アフリカで例えるなら、ヌーやシマウマのような存在の動物… -
コーベット国立公園の夕景…
イブニングサファリもようやくアップ…
この日の収穫は、ハヌマンラングールやアクシスジカの他にも、サンバー、ホエジカ、アカゲザル、クジャク、セキショクヤケイ、小鳥類など…
他の動物たちの写真は「アニマル・ワールド」( http://animalworld.starfree.jp/ )にてご覧いただけます(未掲載のものも一部あり)。 -
翌朝2日目、ラムナガール周辺にあるゲートを出発して、コーベット国立公園の中心地・ディカラへ…
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ヒマラヤの麓に広がるコーベット国立公園は、数あるインドの国立公園の中でもかなり広大な敷地を有する。
ゲートからディカラまでは約30Km!
林道をサファリしながら行くので、到着までだいたい3時間ほどかかる。 -
コーベット国立公園は、1936年に創立されたアジアで最初の国立公園。
エントランスゲート付近には、高名なイギリス人狩猟家、ジム・コーベットの胸像が立つ。
国立公園の名前は、彼にちなんで付けられた。 -
コーベットは狩猟家としてだけでなく、自然保護活動家や動物写真家としても知られる。
かつての植民地下とはいえ、インドの野生動物と彼らの住む環境保護のため奔走、尽力したエライ人! -
ラムナガールからディカラまでは、国立公園内の山道を抜けていく。
道沿いの茂みからは、ときおりホエジカやヤケイが飛び出してくることも… -
渓谷を流れるコシ川。
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ディカラへの道中、コシ川沿いには実はチョットした見もの、名所がある。
眼下の渓流には、インドとヒマラヤ地域の一部でしか見られないという世界的にも希少なワニ・インドガビアルが生息している!
その観察ポイントに立ち寄った。 -
今回のサービスショット:その②
コシ川を泳ぐインドガビアル。
このワニの特徴は、何といっても細長い口先。
性格はおとなしく、細長い口先をイルカのように使い、主に魚を捕って食べている。
学術的にも非常に珍しいワニで、1科(ガビアル科)1属(ガビアル属)1種しかいない。
ちなみにインドにはもう1種、クロコダイル科のヌマワニも棲むが、比較的広く分布しているのでサファリに出てもあちこちの国立公園で見られるようだ。
実際、このインドガビアルが泳いでいるそばの中洲にはヌマワニも見かけた。
でも、インドガビアルを撮影できるのはインド国内ではこのコーベットぐらいだといわれる。
また、ガビアルは古来からインドで神聖な動物として奉られてきた。
神の使いとされ、各地の寺院で飼育されてきたそうだ(ガビアルが分布していない地域ではヌマワニが)。
ガビアル様が好んで棲むのは、神の使いにふさわしく深く青く澄んだ淡水…
コシ川の透明な清流が、ガビアル様をいっそう引き立てる!? -
途中、山河の景色を撮りながらディカラへと向かう。
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ディカラに着くのが待ち遠しい。
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やがて車はジャングルと渓谷から湖と平原の世界へ…
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午後、ついにディカラに到着!
早々にサファリに出発するも、ラッキーなことにいきなり草原でアジアゾウの群れに遭遇!
実はディカラでの一番のお目当てはこのアジアゾウだった。
野生のゾウが生息するというコーベット国立公園だが、ゾウたちの写真を撮るならやっぱり奥地・ディカラまで行かないと… -
ただし、アフリカと違ってインドのサファリはジープ(オープンカー)を利用するため、極端にゾウたちに近づくのは危険!
撮影ポイントは開けた草原なので、撮影しやすく慌てることもない。 -
サファリでは大きなものに目が行きがちだが、足元にも充分注意したい。
湖から上がってきたであろうカメを発見!
詳しい種名は不明だが、セタカガメの一種と思われる。 -
この日の宿は、ディカラ・フォレストロッジ。
サファリに最適のロケーションにあるため、ベストシーズン(小生が訪れた4月ぐらい)はなかなか予約がとれない。
今回の旅で1泊だけ予約がとれたことはとてもラッキーだった。
山奥のロッジなのでラムナガールのコーベット・トレフに比べれば設備などはいたって簡素だが、窓からは遠くにゾウが見え、庭にはサルたちが戯れる野趣満点の宿。
ケニアのマサイ・マラで滞在したロッジを思い出した…
ディカラで撮影できたものは他に、イノシシやホッグジカ、サル類、セイタカコウ、水鳥類など。
アジアゾウやインドガビアルの写真は、「アニマル・ワールド」でも掲載中(http://animalworld.starfree.jp/)! -
コーベット滞在3日目、オプションのエレファントライドサファリに参加する。
ゾウの背中には、写真のような階段の上に設置されたプラットホームから乗り込む。
いわば、ゾウ乗り場の図。 -
やがて、我々が乗るゾウさんたちが登場!
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ゾウには、写真のようにゾウの背の上で複数人数が左右に分かれ横向き(外向き)に座る。
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いよいよ出発!
たのむゼ、ゾウさん!!
行ってきマ〜ス♪ -
さすがにゾウの背中の上は見晴らしがいい!
しかしかなり揺れるので、ゾウ上から撮った写真はブレブレ。
このエレファントライドサファリでの目玉は何といっても野生のベンガルトラ!
コーベット国立公園のディカラではアジアゾウだけでなくベンガルトラも撮影できるというが…
そうこうしているうちに、ゾウは一歩一歩トラのテリトリーであるジャングルへと向かっていく…
何だかワクワクする瞬間! -
エレファントライドサファリの利点は、まずジープも入れないようなジャングルの道なき道を通れること。
そして、何よりエンジン音がしないのでトラやヒョウなど警戒心の強い動物たちにも近づきやすいことだろう。 -
わりと時間をかけてジャングルの中を見て回ったが、この日の朝のサファリでは残念ながらベンガルトラにはお目にかかれなかった…
まあ、ゾウを駆使して探しても1回程度のサファリでは無理だろうと予想はしていたが、それにしてもトラ探索の困難なこと…! -
モーニングサファリ終了。
ジャングルからロッジに帰着。
ゾウさんも、おつかれさま! -
朝食後、ディカラ・フォレストロッジを後にして一路ラムナガールへと戻る。
奥地・ディカラの景色を目に焼き付けた。 -
ディカラの森と平原を抜けて流れるラムガンガー川。
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さらば、コーベット・ディカラ…
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ラムナガールへは来たときと同じ山道を通るので、サファリしながらの道中。
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帰り道で見つけたハチの巣。
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わかるだろうか…?
写真中央の木の枝に付着したいくつかの黒っぽいかたまりが巣。 -
午後、ラムナガールに到着。
夕方、ラムナガールの市街を散策。
街外れを流れるコシ川にかかる吊り橋。 -
コシ川の川原で、上流で撮影したインドガビアルに想いを馳せる…
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吊り橋の上にて…
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コーベット国立公園最終日。
国立公園のエントランスオフィス前にて。
夕方デリー発の列車に乗らなければならないため、モーニングサファリも短く切り上げる。
コーベット最後のサファリでは、やはりベンガルトラの追跡にトライしてみた。
ひと昔前までは、コーベットもベンガルトラの撮影スポットとして有名だったが、最近ではほとんどトラも見られなくなったという。
理由の一つとして公園の敷地が広すぎることが挙げられるのだが…
遭遇率が低くなることは当然だが、それ以外にも広すぎると密猟に対するレンジャーの監視の目が行き届かない点も考えられる。
このサファリでは川原にトラの足跡を発見するも、残念ながらトラ本体を見つけることはできなかった…
タイガーサファリの名所が少しづつ減りつつある現実を思うと残念な限りだ。
ベンガルトラに関しては、次の訪問地・バンダウガル国立公園でタップリと撮影できるものと信じてコーベットを後にした…
それにしても、野生動物との出会いは毎回胸躍る!
♪だ~から~ ゆく~のだ どうぶつカメ~ラマ~ン♪
(レインボーマンの替え歌)
コーベット国立公園で撮影した野生動物や野鳥の写真は、小生のホームページ「アニマル・ワールド」( http://animalworld.starfree.jp/ )のインド編で公開中!
ぜひ、見にきて下さい!!
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