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第五章 美味しい料理の哲学編<br />―美味しいだけでは、満足できない面倒くさい客の話(笑)<br /><br />さて、旅行中、家族から散々、<br /><br />「観光だけでも疲れるのに、食事の時間まで疲れたくない!」<br /><br />と反対され続けた店長吉田ですが、そんな家族の抵抗を押し切り、旅程には二カ所だけ、私の希望を聞いてもらうレストランを組み込みました(笑)<br /><br />そもそも、食事というものは、空腹を満たし、美味しいものを食べて、幸せな気分になれば、それで十分なはずですが、私の場合、そこから余計なことを考え始めてしまう。<br /><br />なぜ美味しいのか?<br /><br />なぜ、この食材なのか?<br /><br />なぜ、この料理でなければならないのか?<br /><br />……家族からすれば、実に面倒くさいパパです(苦笑)<br /><br />しかし、今回の旅行では、娘がこれから大学で学ぶ芸術や文化の比較研究にも絡めて、ものの見方を、様々な角度や文脈から体験してもらいたいという思いがあったと第一章で書きましたが、料理というのも、実は非常に面白い文化的表現なんですよね。<br /><br />食材、調理法、歴史、土地の風土、宗教、移民、そして経済。<br /><br />一皿の料理を深掘りしていくと、その背後には驚くほど多くの文化的背景が隠れている。<br /><br />たかが飯、されど飯。<br /><br />場合によっては、美術館の展示作品より、よほど優秀な思考装置になったりする(笑)<br /><br />さて、そんな私が今回選んだのは、ミシュランガイドに掲載されている二つのレストラン。<br /><br />「Pargot」と「Máximo Bistrot」 です。<br /><br />ちなみに、もう一軒、ミシュラン二つ星のレストランも候補に入れていたのですが、こちらは予算の都合で断念しました。<br /><br />前回のグアダラハラ旅行でも、なかなか盛大に散財してしまいましたし、そもそも、親父の飯は疲れるという娘を連れて、さらに高度なコンセプチュアル料理を食べに行く意味があるのか……?<br /><br />財布と教育理念の間で、しばし激しい葛藤の末(苦笑)、最終的に、今回はミシュラン一つ星のMáximoと、ビブグルマンのPargotという組み合わせに落ち着きました。<br /><br />結果的に、この選択は非常に面白かった。<br /><br />なぜなら、今回の旅で強く印象に残ったのは、料理の美味しさそのものよりも、同じ「美味しい」という評価の先に、まったく違う世界が存在していたからです。<br /><br />先に結論を言ってしまえば、どちらの料理も美味しかった。<br /><br />しかし、食事を終えたあと、もう一度訪れたいと思ったのはPargotであり、Máximoについては、一度体験できれば十分かな、というのが率直な感想です。<br /><br />この違いは、いったいどこから生まれたのか?<br /><br />今回は、その辺りを少々考察してみたいと思います。<br /><br />……と、ここまで読んで、「食事くらい普通に楽しめないのか、このオヤジは」と思われた方。<br /><br />まったく、その通りです(笑)<br /><br /><br />■■■Pargot ―美味しさの先に、もう一つの世界がある<br /><br />最初に訪れたのは、Pargotでした。<br /><br />本来はテイスティングメニューを体験する予定だったのですが、妻が胃腸炎を起こしてしまい、家族三人でアラカルトをシェアすることにしました。<br /><br />結果的には、これが良かった。<br /><br />決められた順番で料理人の完成した物語を受け取るのではなく、一皿ずつを独立した作品として眺めることができたからです。<br /><br />Pargotの料理は、非常にコンセプチュアルでした。<br /><br />大きな皿に大胆な余白を取り、ラディッシュのような食材を花びらのように重ね、一皿を小さな風景として構成する。<br /><br />現代美術の展示を見ているような感覚です。<br /><br />もっとも、こういう料理は、一歩間違えると非常に危険です。<br /><br />皿の上には三センチほどの料理しかなく、余白が九割。<br /><br />そこにスタッフが現れ、食材の歴史から料理人の哲学まで語り始める。<br /><br />そして、客は神妙な顔をして、<br /><br />「なるほど……深いですな」<br /><br />などと言いながら、ひと口で食べ終わる。<br /><br />……いや、そういう料理、実際にありますからね(爆)<br /><br />しかし、Pargotは違いました。<br /><br />まず、ちゃんと美味しい。火入れ、味付け、食感、温度、酸味、香り。料理としての基本が、非常に丁寧に組み立てられている。そのうえで、なぜこの食材なのか、なぜこの組み合わせなのか、なぜこの形なのかを知ると、別の意味が見えてくる。<br /><br />つまり、説明が料理を救っているのではなく、すでに成立している料理に、説明がもう一つの価値を加えているわけです。<br /><br />この違いは大きい。<br /><br />スタッフも、自分たちが提供する料理をよく理解していました。<br /><br />単に食材の名前を読み上げるのではなく、料理の背景にある考え方を、自分の言葉で伝えようとしている。妻の体調にも配慮しながら、必要な説明をきちんとしてくれる。<br /><br />料理、器、盛り付け、サービス。<br /><br />すべてが、一つの方向を向いているように感じられました。<br /><br />ただし、この店には、一つだけ難点がありました。<br /><br />なんと、この店、ワインがない!(苦笑)<br /><br />高級料理をゆっくり楽しむなら、やはりワインが欲しいという頭があった私は、最初は正直、少々残念に思ったのは確かです。<br /><br />ところが、その代わりに用意されていたカクテルが、これが非常に面白かったのです。<br /><br />例えば、私にとってかなり衝撃的だったのですが、プルケと、ユカタン半島の伝統的な蜂蜜のリキュール、シタベントゥンを組み合わせた一杯。<br /><br />まず、このシタベントゥンという酒が、実に厄介な代物で、蜂蜜のリキュールと聞くと、甘くて飲みやすいお酒を想像されるかもしれませんが、実際にはアニスの香りと強烈な甘みが押し寄せる、かなり自己主張の激しい酒なんです。<br /><br />なので、カクテルに使おうものなら、<br /><br />「はい、ここから先は俺のパリオ(テリトリー)!!」<br /><br />と、他の素材を片っ端から押しのけてしまう強烈な勢いがある(笑)<br /><br />なので、私の知るシタベントゥンを使ったカクテルといえば、これまた甘いリキュール43を合わせる「Beso Maya」くらい。つまり、強烈な甘みに対抗するために、さらに甘い酒を投入する、甘いものに甘いものをぶつける。<br /><br />……もはや、力技です(苦笑)<br /><br />そんな難しい酒を、一体どう料理するのかと思い、興味津々で注文してみたところ、これが実に素晴らしかった!<br /><br />プルケの発酵由来の独特な酸味と、シタベントゥンの甘みや香りが重なり、まったく新しい味覚が生まれている。<br /><br />単に珍しい酒を混ぜたのではありません。メキシコに古くから存在する酒の文化を、現代の感覚で再構成したような一杯だったのです。<br /><br />いや、これは本当に美味しかった。大袈裟ではなく、この一杯のためだけに、もう一度Pargotを訪れてもいいと思えるほどでした。<br /><br />当然、こうなると他のカクテルも気になる(笑) 再びメニューをにらんでいると、今度はメキシコ北部の蒸留酒「ソトール」を使ったカクテルが出ている!!<br /><br />ソトールも説明し始めると長くなるので簡単に言えば、アガベを使うテキーラやメスカルとは異なり、砂漠地帯に自生するダシリリオンという植物から造られる蒸留酒です。<br /><br />これがまた独特の青々とした香りや野性味を持つ、超個性的な酒で(苦笑)私の知る限り、ソトールベースのカクテルは、カンクンのバーでは見た事がない。<br /><br />ところが、こちらも実に見事に仕上がっていました。<br /><br />ちなみに、メキシコでは18歳から飲酒が認められているので、娘にも少し勧めてみたのですが……。<br /><br />一口飲んで、<br /><br />「うげっ!!」<br /><br />……終了(爆)<br /><br />父親がこれほど感動しているというのに、娘にとっては、単なる罰ゲームだったようです。まあ、酒の趣味まで親子で一致する必要はありませんからね(苦笑)<br /><br />しかし、ここで気が付いたのは、Pargotにワインがないことが、最初は欠点に見えたのですが、カクテルを飲み進めるうちに、むしろこれが答えなのかと。。。外来種のワインではなく、メキシコの素材にこだわるという店の思想を表しているように感じられてきた。<br /><br />つまり、ワインの代わりにカクテルを用意しているのではない。<br /><br />メキシコに存在する酒と文化を、料理と同じ文脈で再構成しようとしている。そう考えると、ワインを置かないこと自体が、この店の明確な選択なのだと感じられたのです。<br /><br />料理、酒、器、盛り付け、サービス、そして空間。<br /><br />それぞれがバラバラに存在しているのではなく、同じ世界観を共有している。現代美術にたとえるなら、奇抜な形を見せること自体が目的ではなく、素材と技術を徹底的に理解したうえで、その先に思想がある作品です。<br /><br />コンセプトが料理の欠点を隠しているのではない。<br /><br />料理が成立しているからこそ、コンセプトが表現になる。<br /><br />妻の体調が戻ったら、今度はぜひテイスティングメニューを試してみたい。食事を終えたとき、自然とそう思えましたのも、自然の流れでした。<br /><br /><br />■■■Máximo Bistrot ―美味しい。でも、その先は?<br /><br />そして数日後、訪れたのがMáximo Bistrotでした。<br /><br />実はこの日、予約時間を1時間も勘違いしておりまして……。気が付いたときには、すでに予約時間を過ぎていました(汗) <br /><br />慌てて店に電話を入れて平謝りし、先日のミュージカル鑑賞で事故を起こした、あのオンボロ日産に鞭を入れ、一路Máximoへ!(笑)<br /><br />さて、こちらはミシュラン一つ星の有名店。当然ながら、客層もそれなりに裕福な方々が多いわけです。そんな店の前に、事故の傷跡も生々しいオンボロ日産で颯爽と乗りつける我が家。<br /><br />……颯爽というより、満身創痍の敗残兵が到着したという方が正確かもしれませんが(苦笑)<br /><br />ところが、店の前にバレットのスタッフが見当たらない。仕方がないので、とりあえず妻を先に店へ向かわせ、席を確保してもらうことにしました。<br /><br />すると、しばらくして店内から、いかにも裕福そうなメキシコ人一家が出てきました。<br /><br />ほどなくして、バレットのスタッフとともに現れたのは、なんとベントレー(笑) <br /><br />いやぁ、絵になります……。スタッフに見送られながら、悠然とベントレーに乗り込み、静かに走り去っていく一家。まさに高級レストランにふさわしい、優雅な一幕です。<br /><br />一方、そのすぐ横には、事故の傷跡も痛々しいオンボロ日産。<br /><br />……なんなんだ、この圧倒的な格差社会の縮図は(爆)<br /><br />しかも、ベントレーを見送ったバレットの兄ちゃん。こちらに戻ってくる途中、私と日産をちらりと一瞥。<br /><br />そして、何事もなかったかのように、そのまま店の奥へ消えていこうとするではないですか!(笑)<br /><br />おいおい、ちょっと待て!(爆)<br /><br />慌てて呼び止め、<br /><br />「ごめん、車をお願いしたいんだけど」<br /><br />と声をかけると、兄ちゃん、今度は私と日産を交互に見つめ……。<br /><br />「えっ?! お客さんだったの?!」<br /><br />……とでも言いたげな、実に素晴らしい表情を浮かべてくれました(爆)<br /><br />いや、もちろん実際にそう言われたわけではありません。しかし、あの一瞬の表情には、言葉など必要ありませんでした(笑)<br /><br />ベントレーなら、何も言わなくても丁重にお見送り。オンボロ日産だと、こちらから呼び止めなければ、存在そのものが認識されない。<br /><br />いやはや、ミシュランの世界、料理を口にする前から、なかなか奥深い社会勉強をさせていただきました(苦笑)<br /><br />もっとも、車の見た目で勝手に客層を判断したのは、単なる私の被害妄想だったのかもしれませんが、それにしても、今回の旅行では、この日産が妙に存在感を発揮してくれます(笑)<br /><br />ミュージカルでは事故を起こし、ミシュランレストランではベントレーと共演し、挙げ句の果てには、持ち主が客であることさえ疑われる始末。どこまで行っても、今回の旅行の主役は、このオンボロ日産のようです(爆)<br /><br />さて、そんな華々しい入店を果たした我々ですが、肝心の料理の方に移動してみたいと思います(^^)<br /><br />■■■「ミシュラン一つ星のMáximo Bistrot」<br /><br />当然、期待していました。<br /><br />実際、料理は間違いなく美味しかったです。<br /><br />バハ・カリフォルニア産のアワビを使ったトスターダ、魚介のセビチェ、薪で焼かれた和牛。食材も良いし、調理技術も決して低くない。ただ、食べ進めるうちに、どうにも引っかかる。。。<br /><br />なぜ、これをMáximoで食べなければならないのだろう?<br /><br />例えば、アワビのトスターダ。<br /><br />メキシコの伝統料理であるトスターダに、エンセナーダ産の高級食材、アワビを組み合わせる。<br /><br />なるほど、面白い。<br /><br />で……その先は?<br /><br />和牛の薪焼きも同じです。<br /><br />良質な和牛を薪で焼けば、それは美味しいでしょう。<br /><br />でも、なぜ和牛でなければならないのか?<br /><br />その素材を使うことによって、何が生まれたのか?<br /><br />そこが、どうにも見えてこない。<br /><br />もちろん、高級食材を適切に扱うことにも技術が必要ですし、高い食材を買ってくれば、誰でも美味しい料理が作れるなどという話ではありません。<br /><br />ただ……<br /><br />近頃、高級料理の世界では、何かというと、<br /><br />「希少な食材です!」<br />「最高級です!」<br />「なかなか手に入りません!」<br /><br />という説明が、やたらと目につく気がする(苦笑)<br /><br />初競りで何百万円の値段がついたとか、何万ドルもする幻の〇〇だとか、ベルーガを超える希少なキャビアだとか……。<br /><br />いやはや、聞いているだけでお腹いっぱいになる(笑)<br /><br />そうしたものに価値がないとはいいません。<br /><br />ただ、素材の希少性や市場価格は、料理人が生み出した価値ではありません。それは、料理を作る前から存在していた価値です。<br /><br />料理人の仕事は、その先にあると思うんです。<br /><br />「今まで食べたことのない料理」と、「今まで食べたことのない高級食材を使った料理」は、まったく別の話なんだから。<br /><br />そして、私が求めているのは、後者ではない。<br /><br />Pargotでは、一皿の背景まで含めて店の世界観が伝わってきたのに対し、Máximoでは、その料理をこの店が提供する必然性が見えにくかった。<br /><br />美味しい。<br />確かに美味しい。<br />でも、そこで思考が止まってしまう。<br /><br />……もっとも、家族に言わせれば、<br /><br />「美味しいなら、それでいいじゃん!」<br /><br />という話なんですが(苦笑)<br /><br />前回のグアダラハラで訪れたミシュラン一つ星のAlcaldeも、同じ一つ星でしたが、向こうには、その土地の食材や歴史を現代料理としてどう再構成するのか、という明確な意思が感じられました。<br /><br />同じようなお金を払うなら、私は食材のブランドではなく、その店でしか成立しない体験にお金を払いたい。<br /><br />というわけで、私が感じたMáximoへの小さな失望は、高かったからでも、不味かったからでもなく、美味しかったのに、そこから先が見えなかったところが惜しかったという話です。<br /><br /><br />■■■ 高級食材という記号と、料理人の創造性<br /><br />かつて、高級料理の価値の大きな部分は、一般にはなかなか手に入らない食材を使うことにもありました。<br /><br />アワビ、キャビア、トリュフ、フォアグラ、和牛。<br /><br />そうした希少なものを口にできること自体が、特別な体験だったわけです。しかし、今や世界中の食材が国境を越えて流通する時代です。もちろん、希少なものは今でも希少ですが、十分なお金さえ払えば、多くの大都市で同じような高級食材を口にすることができます。<br /><br />となると、そろそろ別の価値が必要なのではないかと思うんですね。<br /><br />その土地の風土、歴史、文化、庶民の食生活。そこへ外からの技術や発想が加わり、料理人の解釈によって新しい一皿が生まれる。<br /><br />私がPargotに感じた魅力は、まさにそこでした。<br /><br />しかも、面白い事に、その違いが最も鮮明だったのは、高級食材を使った料理ではなく、シタベントゥンとプルケを組み合わせた一杯のカクテルだったりします。<br /><br />どちらも、私にとっては以前から知っている酒。<br /><br />ところが、それを組み合わせることで、まったく知らなかった味覚が生まれていた。<br /><br />知っている素材から、知らなかった美味しさを生み出す。<br /><br />これこそが、創造性なのだと思うのです。<br /><br />現代美術でも同じことが言えます。<br /><br />高価な素材を使ったからといって、優れた作品になるわけではありません。逆に、どこにでもある日用品が、作家の解釈によって、それまでとはまったく違う意味を持つこともある。<br /><br />料理も同じです。<br /><br />Pargotは、高級料理という文法を理解したうえで、そこから新しい言葉を生み出そうとしているように見えた。<br /><br />一方、今回のMáximoは、すでに完成された高級料理の文法を、丁寧に守っているように感じられた。<br /><br />どちらが正しいという話ではありません。<br /><br />完成された高級料理を求める人にとっては、Máximoの方が満足度は高いのかもしれない。いつでも、安心して、同じ味を味わえるのは、伝統や格式を重んじる世界では、決して間違いではありません。<br /><br />ただ、私がもう一度訪れたいと思ったのは、Pargotの方でした。私がレストランに求めているのは、まだ食べたことのない高級食材ではなく、まだ知らなかった美味しさとの出会いだったからです。<br /><br /><br />……いや、我ながら、実に面倒くさい客だな(笑)<br /><br /><br />■■■なのに、最後にたどり着いたのは……JAPPY!(笑)<br /><br />さて、ミシュラン掲載店を巡り、料理の哲学だの、食文化の再構築だのと、散々難しいことを考えてきた今回の旅。<br /><br />でも、〆は結局、日本食のJAPPY(爆)<br /><br />しかも、ここで食べたラーメン……。<br /><br />全然美味しくない!(爆)<br /><br />いや、日本人の感覚でラーメンとして評価すれば、なかなか厳しいものがある、マジで(苦笑) でも、不思議なことに、この店が結構気に入ってしまったんです。<br /><br />JAPPYは、いわゆる完成された料理を提供する食堂というよりも、食を使った実験場のような空間です。<br /><br />シェフはチリ人なので、そもそも、日本料理を、そのまま再現しようとはしていない。メキシコの食文化や感覚をチリ人の感性で持ち込み、ときには原型がわからなくなるほど大胆に組み替えてしまう。<br /><br />もちろん、その実験が全部成功しているわけではありません。というか、ラーメンについては、少々行き過ぎてるくらい……(苦笑)<br /><br />しかし、ここで食べたマグロの刺身が面白かった。日本人からすれば、もはや刺身というよりカルパッチョ。ラー油、醤油、チリパウダーを使った、実にメキシコらしい一皿に変化している。<br /><br />ところが、これが実に美味しかった(苦笑)<br /><br />娘に至っては、もう一度食べたいと言い出し、翌日も再訪したほどです。残念ながら、週末限定の特別メニューだったため、二度目は食べられなかったんですが(苦笑)<br /><br />ここで、また考えてしまうわけです。<br /><br />そもそも、本物の日本食とは何なのか?<br />日本の料理人が作れば本物なのか?<br />日本の食材を使えば本物なのか?<br />日本人が美味しいと認めなければ、日本料理ではないのか?<br /><br />もし、日本の伝統料理がメキシコの食文化と交わり、料理人はチリ人で、そこから新しい美味しさが生まれたとしたら、それは偽物なのでしょうか?<br /><br />私には、むしろその先にこそ、文化の面白さがあるように思えるんですね。<br /><br />そしてJAPPYは、そんな実験を、ずいぶん気軽な値段でやっている。高級食材の希少性を延々と説明されることもなければ、料理人の壮大な哲学を理解することも要求されない(笑)<br /><br />出てきた料理が美味しいこともあれば、美味しくないこともある。<br /><br />……いや、それはそれで、料理店としてどうなんだという話ですが(笑)<br /><br />それでも、何か新しいことを試そうとする空気がある。完成度の高い料理と、創造性のある料理は、必ずしも同じものではない。そして、創造性があれば、料理の完成度はどうでもいいという話でもない。<br /><br />結局、料理とは、その両方をどこまで高められるのかという、終わりのない試みのように思います。<br /><br />もっとも、娘からすれば、そんな哲学なんてどうでもよく、あのマグロ料理がもう一度食べられれば、それで良いのでしょうが(^^;<br /><br />しかし、考えてみれば、これこそが料理に対する最も素直な評価なのかもしれませんね。美味しかったから、また食べたい。。。<br /><br />実に単純明快です。<br /><br />結局……父親が散々長講釈を垂れて、ようやくたどり着いた結論が、そこだったというのも、なかなか皮肉な話です(爆)<br /><br />というわけで、今回は食を通して、文化や創造性について考えてみました。<br /><br />それでは、そんな今回の体験を、写真とともにご紹介していきましょうか!

第五章 美味しいだけでは満足できない面倒くさい客の話 by ウォータースポーツカンクン店長吉田

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2026/10/09 - 2026/10/09

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watersportscancun

watersportscancunさん

第五章 美味しい料理の哲学編
―美味しいだけでは、満足できない面倒くさい客の話(笑)

さて、旅行中、家族から散々、

「観光だけでも疲れるのに、食事の時間まで疲れたくない!」

と反対され続けた店長吉田ですが、そんな家族の抵抗を押し切り、旅程には二カ所だけ、私の希望を聞いてもらうレストランを組み込みました(笑)

そもそも、食事というものは、空腹を満たし、美味しいものを食べて、幸せな気分になれば、それで十分なはずですが、私の場合、そこから余計なことを考え始めてしまう。

なぜ美味しいのか?

なぜ、この食材なのか?

なぜ、この料理でなければならないのか?

……家族からすれば、実に面倒くさいパパです(苦笑)

しかし、今回の旅行では、娘がこれから大学で学ぶ芸術や文化の比較研究にも絡めて、ものの見方を、様々な角度や文脈から体験してもらいたいという思いがあったと第一章で書きましたが、料理というのも、実は非常に面白い文化的表現なんですよね。

食材、調理法、歴史、土地の風土、宗教、移民、そして経済。

一皿の料理を深掘りしていくと、その背後には驚くほど多くの文化的背景が隠れている。

たかが飯、されど飯。

場合によっては、美術館の展示作品より、よほど優秀な思考装置になったりする(笑)

さて、そんな私が今回選んだのは、ミシュランガイドに掲載されている二つのレストラン。

「Pargot」と「Máximo Bistrot」 です。

ちなみに、もう一軒、ミシュラン二つ星のレストランも候補に入れていたのですが、こちらは予算の都合で断念しました。

前回のグアダラハラ旅行でも、なかなか盛大に散財してしまいましたし、そもそも、親父の飯は疲れるという娘を連れて、さらに高度なコンセプチュアル料理を食べに行く意味があるのか……?

財布と教育理念の間で、しばし激しい葛藤の末(苦笑)、最終的に、今回はミシュラン一つ星のMáximoと、ビブグルマンのPargotという組み合わせに落ち着きました。

結果的に、この選択は非常に面白かった。

なぜなら、今回の旅で強く印象に残ったのは、料理の美味しさそのものよりも、同じ「美味しい」という評価の先に、まったく違う世界が存在していたからです。

先に結論を言ってしまえば、どちらの料理も美味しかった。

しかし、食事を終えたあと、もう一度訪れたいと思ったのはPargotであり、Máximoについては、一度体験できれば十分かな、というのが率直な感想です。

この違いは、いったいどこから生まれたのか?

今回は、その辺りを少々考察してみたいと思います。

……と、ここまで読んで、「食事くらい普通に楽しめないのか、このオヤジは」と思われた方。

まったく、その通りです(笑)


■■■Pargot ―美味しさの先に、もう一つの世界がある

最初に訪れたのは、Pargotでした。

本来はテイスティングメニューを体験する予定だったのですが、妻が胃腸炎を起こしてしまい、家族三人でアラカルトをシェアすることにしました。

結果的には、これが良かった。

決められた順番で料理人の完成した物語を受け取るのではなく、一皿ずつを独立した作品として眺めることができたからです。

Pargotの料理は、非常にコンセプチュアルでした。

大きな皿に大胆な余白を取り、ラディッシュのような食材を花びらのように重ね、一皿を小さな風景として構成する。

現代美術の展示を見ているような感覚です。

もっとも、こういう料理は、一歩間違えると非常に危険です。

皿の上には三センチほどの料理しかなく、余白が九割。

そこにスタッフが現れ、食材の歴史から料理人の哲学まで語り始める。

そして、客は神妙な顔をして、

「なるほど……深いですな」

などと言いながら、ひと口で食べ終わる。

……いや、そういう料理、実際にありますからね(爆)

しかし、Pargotは違いました。

まず、ちゃんと美味しい。火入れ、味付け、食感、温度、酸味、香り。料理としての基本が、非常に丁寧に組み立てられている。そのうえで、なぜこの食材なのか、なぜこの組み合わせなのか、なぜこの形なのかを知ると、別の意味が見えてくる。

つまり、説明が料理を救っているのではなく、すでに成立している料理に、説明がもう一つの価値を加えているわけです。

この違いは大きい。

スタッフも、自分たちが提供する料理をよく理解していました。

単に食材の名前を読み上げるのではなく、料理の背景にある考え方を、自分の言葉で伝えようとしている。妻の体調にも配慮しながら、必要な説明をきちんとしてくれる。

料理、器、盛り付け、サービス。

すべてが、一つの方向を向いているように感じられました。

ただし、この店には、一つだけ難点がありました。

なんと、この店、ワインがない!(苦笑)

高級料理をゆっくり楽しむなら、やはりワインが欲しいという頭があった私は、最初は正直、少々残念に思ったのは確かです。

ところが、その代わりに用意されていたカクテルが、これが非常に面白かったのです。

例えば、私にとってかなり衝撃的だったのですが、プルケと、ユカタン半島の伝統的な蜂蜜のリキュール、シタベントゥンを組み合わせた一杯。

まず、このシタベントゥンという酒が、実に厄介な代物で、蜂蜜のリキュールと聞くと、甘くて飲みやすいお酒を想像されるかもしれませんが、実際にはアニスの香りと強烈な甘みが押し寄せる、かなり自己主張の激しい酒なんです。

なので、カクテルに使おうものなら、

「はい、ここから先は俺のパリオ(テリトリー)!!」

と、他の素材を片っ端から押しのけてしまう強烈な勢いがある(笑)

なので、私の知るシタベントゥンを使ったカクテルといえば、これまた甘いリキュール43を合わせる「Beso Maya」くらい。つまり、強烈な甘みに対抗するために、さらに甘い酒を投入する、甘いものに甘いものをぶつける。

……もはや、力技です(苦笑)

そんな難しい酒を、一体どう料理するのかと思い、興味津々で注文してみたところ、これが実に素晴らしかった!

プルケの発酵由来の独特な酸味と、シタベントゥンの甘みや香りが重なり、まったく新しい味覚が生まれている。

単に珍しい酒を混ぜたのではありません。メキシコに古くから存在する酒の文化を、現代の感覚で再構成したような一杯だったのです。

いや、これは本当に美味しかった。大袈裟ではなく、この一杯のためだけに、もう一度Pargotを訪れてもいいと思えるほどでした。

当然、こうなると他のカクテルも気になる(笑) 再びメニューをにらんでいると、今度はメキシコ北部の蒸留酒「ソトール」を使ったカクテルが出ている!!

ソトールも説明し始めると長くなるので簡単に言えば、アガベを使うテキーラやメスカルとは異なり、砂漠地帯に自生するダシリリオンという植物から造られる蒸留酒です。

これがまた独特の青々とした香りや野性味を持つ、超個性的な酒で(苦笑)私の知る限り、ソトールベースのカクテルは、カンクンのバーでは見た事がない。

ところが、こちらも実に見事に仕上がっていました。

ちなみに、メキシコでは18歳から飲酒が認められているので、娘にも少し勧めてみたのですが……。

一口飲んで、

「うげっ!!」

……終了(爆)

父親がこれほど感動しているというのに、娘にとっては、単なる罰ゲームだったようです。まあ、酒の趣味まで親子で一致する必要はありませんからね(苦笑)

しかし、ここで気が付いたのは、Pargotにワインがないことが、最初は欠点に見えたのですが、カクテルを飲み進めるうちに、むしろこれが答えなのかと。。。外来種のワインではなく、メキシコの素材にこだわるという店の思想を表しているように感じられてきた。

つまり、ワインの代わりにカクテルを用意しているのではない。

メキシコに存在する酒と文化を、料理と同じ文脈で再構成しようとしている。そう考えると、ワインを置かないこと自体が、この店の明確な選択なのだと感じられたのです。

料理、酒、器、盛り付け、サービス、そして空間。

それぞれがバラバラに存在しているのではなく、同じ世界観を共有している。現代美術にたとえるなら、奇抜な形を見せること自体が目的ではなく、素材と技術を徹底的に理解したうえで、その先に思想がある作品です。

コンセプトが料理の欠点を隠しているのではない。

料理が成立しているからこそ、コンセプトが表現になる。

妻の体調が戻ったら、今度はぜひテイスティングメニューを試してみたい。食事を終えたとき、自然とそう思えましたのも、自然の流れでした。


■■■Máximo Bistrot ―美味しい。でも、その先は?

そして数日後、訪れたのがMáximo Bistrotでした。

実はこの日、予約時間を1時間も勘違いしておりまして……。気が付いたときには、すでに予約時間を過ぎていました(汗) 

慌てて店に電話を入れて平謝りし、先日のミュージカル鑑賞で事故を起こした、あのオンボロ日産に鞭を入れ、一路Máximoへ!(笑)

さて、こちらはミシュラン一つ星の有名店。当然ながら、客層もそれなりに裕福な方々が多いわけです。そんな店の前に、事故の傷跡も生々しいオンボロ日産で颯爽と乗りつける我が家。

……颯爽というより、満身創痍の敗残兵が到着したという方が正確かもしれませんが(苦笑)

ところが、店の前にバレットのスタッフが見当たらない。仕方がないので、とりあえず妻を先に店へ向かわせ、席を確保してもらうことにしました。

すると、しばらくして店内から、いかにも裕福そうなメキシコ人一家が出てきました。

ほどなくして、バレットのスタッフとともに現れたのは、なんとベントレー(笑)

いやぁ、絵になります……。スタッフに見送られながら、悠然とベントレーに乗り込み、静かに走り去っていく一家。まさに高級レストランにふさわしい、優雅な一幕です。

一方、そのすぐ横には、事故の傷跡も痛々しいオンボロ日産。

……なんなんだ、この圧倒的な格差社会の縮図は(爆)

しかも、ベントレーを見送ったバレットの兄ちゃん。こちらに戻ってくる途中、私と日産をちらりと一瞥。

そして、何事もなかったかのように、そのまま店の奥へ消えていこうとするではないですか!(笑)

おいおい、ちょっと待て!(爆)

慌てて呼び止め、

「ごめん、車をお願いしたいんだけど」

と声をかけると、兄ちゃん、今度は私と日産を交互に見つめ……。

「えっ?! お客さんだったの?!」

……とでも言いたげな、実に素晴らしい表情を浮かべてくれました(爆)

いや、もちろん実際にそう言われたわけではありません。しかし、あの一瞬の表情には、言葉など必要ありませんでした(笑)

ベントレーなら、何も言わなくても丁重にお見送り。オンボロ日産だと、こちらから呼び止めなければ、存在そのものが認識されない。

いやはや、ミシュランの世界、料理を口にする前から、なかなか奥深い社会勉強をさせていただきました(苦笑)

もっとも、車の見た目で勝手に客層を判断したのは、単なる私の被害妄想だったのかもしれませんが、それにしても、今回の旅行では、この日産が妙に存在感を発揮してくれます(笑)

ミュージカルでは事故を起こし、ミシュランレストランではベントレーと共演し、挙げ句の果てには、持ち主が客であることさえ疑われる始末。どこまで行っても、今回の旅行の主役は、このオンボロ日産のようです(爆)

さて、そんな華々しい入店を果たした我々ですが、肝心の料理の方に移動してみたいと思います(^^)

■■■「ミシュラン一つ星のMáximo Bistrot」

当然、期待していました。

実際、料理は間違いなく美味しかったです。

バハ・カリフォルニア産のアワビを使ったトスターダ、魚介のセビチェ、薪で焼かれた和牛。食材も良いし、調理技術も決して低くない。ただ、食べ進めるうちに、どうにも引っかかる。。。

なぜ、これをMáximoで食べなければならないのだろう?

例えば、アワビのトスターダ。

メキシコの伝統料理であるトスターダに、エンセナーダ産の高級食材、アワビを組み合わせる。

なるほど、面白い。

で……その先は?

和牛の薪焼きも同じです。

良質な和牛を薪で焼けば、それは美味しいでしょう。

でも、なぜ和牛でなければならないのか?

その素材を使うことによって、何が生まれたのか?

そこが、どうにも見えてこない。

もちろん、高級食材を適切に扱うことにも技術が必要ですし、高い食材を買ってくれば、誰でも美味しい料理が作れるなどという話ではありません。

ただ……

近頃、高級料理の世界では、何かというと、

「希少な食材です!」
「最高級です!」
「なかなか手に入りません!」

という説明が、やたらと目につく気がする(苦笑)

初競りで何百万円の値段がついたとか、何万ドルもする幻の〇〇だとか、ベルーガを超える希少なキャビアだとか……。

いやはや、聞いているだけでお腹いっぱいになる(笑)

そうしたものに価値がないとはいいません。

ただ、素材の希少性や市場価格は、料理人が生み出した価値ではありません。それは、料理を作る前から存在していた価値です。

料理人の仕事は、その先にあると思うんです。

「今まで食べたことのない料理」と、「今まで食べたことのない高級食材を使った料理」は、まったく別の話なんだから。

そして、私が求めているのは、後者ではない。

Pargotでは、一皿の背景まで含めて店の世界観が伝わってきたのに対し、Máximoでは、その料理をこの店が提供する必然性が見えにくかった。

美味しい。
確かに美味しい。
でも、そこで思考が止まってしまう。

……もっとも、家族に言わせれば、

「美味しいなら、それでいいじゃん!」

という話なんですが(苦笑)

前回のグアダラハラで訪れたミシュラン一つ星のAlcaldeも、同じ一つ星でしたが、向こうには、その土地の食材や歴史を現代料理としてどう再構成するのか、という明確な意思が感じられました。

同じようなお金を払うなら、私は食材のブランドではなく、その店でしか成立しない体験にお金を払いたい。

というわけで、私が感じたMáximoへの小さな失望は、高かったからでも、不味かったからでもなく、美味しかったのに、そこから先が見えなかったところが惜しかったという話です。


■■■ 高級食材という記号と、料理人の創造性

かつて、高級料理の価値の大きな部分は、一般にはなかなか手に入らない食材を使うことにもありました。

アワビ、キャビア、トリュフ、フォアグラ、和牛。

そうした希少なものを口にできること自体が、特別な体験だったわけです。しかし、今や世界中の食材が国境を越えて流通する時代です。もちろん、希少なものは今でも希少ですが、十分なお金さえ払えば、多くの大都市で同じような高級食材を口にすることができます。

となると、そろそろ別の価値が必要なのではないかと思うんですね。

その土地の風土、歴史、文化、庶民の食生活。そこへ外からの技術や発想が加わり、料理人の解釈によって新しい一皿が生まれる。

私がPargotに感じた魅力は、まさにそこでした。

しかも、面白い事に、その違いが最も鮮明だったのは、高級食材を使った料理ではなく、シタベントゥンとプルケを組み合わせた一杯のカクテルだったりします。

どちらも、私にとっては以前から知っている酒。

ところが、それを組み合わせることで、まったく知らなかった味覚が生まれていた。

知っている素材から、知らなかった美味しさを生み出す。

これこそが、創造性なのだと思うのです。

現代美術でも同じことが言えます。

高価な素材を使ったからといって、優れた作品になるわけではありません。逆に、どこにでもある日用品が、作家の解釈によって、それまでとはまったく違う意味を持つこともある。

料理も同じです。

Pargotは、高級料理という文法を理解したうえで、そこから新しい言葉を生み出そうとしているように見えた。

一方、今回のMáximoは、すでに完成された高級料理の文法を、丁寧に守っているように感じられた。

どちらが正しいという話ではありません。

完成された高級料理を求める人にとっては、Máximoの方が満足度は高いのかもしれない。いつでも、安心して、同じ味を味わえるのは、伝統や格式を重んじる世界では、決して間違いではありません。

ただ、私がもう一度訪れたいと思ったのは、Pargotの方でした。私がレストランに求めているのは、まだ食べたことのない高級食材ではなく、まだ知らなかった美味しさとの出会いだったからです。


……いや、我ながら、実に面倒くさい客だな(笑)


■■■なのに、最後にたどり着いたのは……JAPPY!(笑)

さて、ミシュラン掲載店を巡り、料理の哲学だの、食文化の再構築だのと、散々難しいことを考えてきた今回の旅。

でも、〆は結局、日本食のJAPPY(爆)

しかも、ここで食べたラーメン……。

全然美味しくない!(爆)

いや、日本人の感覚でラーメンとして評価すれば、なかなか厳しいものがある、マジで(苦笑) でも、不思議なことに、この店が結構気に入ってしまったんです。

JAPPYは、いわゆる完成された料理を提供する食堂というよりも、食を使った実験場のような空間です。

シェフはチリ人なので、そもそも、日本料理を、そのまま再現しようとはしていない。メキシコの食文化や感覚をチリ人の感性で持ち込み、ときには原型がわからなくなるほど大胆に組み替えてしまう。

もちろん、その実験が全部成功しているわけではありません。というか、ラーメンについては、少々行き過ぎてるくらい……(苦笑)

しかし、ここで食べたマグロの刺身が面白かった。日本人からすれば、もはや刺身というよりカルパッチョ。ラー油、醤油、チリパウダーを使った、実にメキシコらしい一皿に変化している。

ところが、これが実に美味しかった(苦笑)

娘に至っては、もう一度食べたいと言い出し、翌日も再訪したほどです。残念ながら、週末限定の特別メニューだったため、二度目は食べられなかったんですが(苦笑)

ここで、また考えてしまうわけです。

そもそも、本物の日本食とは何なのか?
日本の料理人が作れば本物なのか?
日本の食材を使えば本物なのか?
日本人が美味しいと認めなければ、日本料理ではないのか?

もし、日本の伝統料理がメキシコの食文化と交わり、料理人はチリ人で、そこから新しい美味しさが生まれたとしたら、それは偽物なのでしょうか?

私には、むしろその先にこそ、文化の面白さがあるように思えるんですね。

そしてJAPPYは、そんな実験を、ずいぶん気軽な値段でやっている。高級食材の希少性を延々と説明されることもなければ、料理人の壮大な哲学を理解することも要求されない(笑)

出てきた料理が美味しいこともあれば、美味しくないこともある。

……いや、それはそれで、料理店としてどうなんだという話ですが(笑)

それでも、何か新しいことを試そうとする空気がある。完成度の高い料理と、創造性のある料理は、必ずしも同じものではない。そして、創造性があれば、料理の完成度はどうでもいいという話でもない。

結局、料理とは、その両方をどこまで高められるのかという、終わりのない試みのように思います。

もっとも、娘からすれば、そんな哲学なんてどうでもよく、あのマグロ料理がもう一度食べられれば、それで良いのでしょうが(^^;

しかし、考えてみれば、これこそが料理に対する最も素直な評価なのかもしれませんね。美味しかったから、また食べたい。。。

実に単純明快です。

結局……父親が散々長講釈を垂れて、ようやくたどり着いた結論が、そこだったというのも、なかなか皮肉な話です(爆)

というわけで、今回は食を通して、文化や創造性について考えてみました。

それでは、そんな今回の体験を、写真とともにご紹介していきましょうか!

旅行の満足度
5.0
  • 【PAN DE MAÍZ / MANTEQUILLA HERBAL】<br /><br />花のように焼き上げられたトウモロコシのパンに、鮮やかなハーブバターを添えて。見た目は美しいブリオッシュのようですが、口にするとメキシコ料理の基礎であるトウモロコシへ戻っていく。素朴な素材を、味を損なわず現代的な一皿へ仕立てた、Pargotの導入にふさわしいパン。

    【PAN DE MAÍZ / MANTEQUILLA HERBAL】

    花のように焼き上げられたトウモロコシのパンに、鮮やかなハーブバターを添えて。見た目は美しいブリオッシュのようですが、口にするとメキシコ料理の基礎であるトウモロコシへ戻っていく。素朴な素材を、味を損なわず現代的な一皿へ仕立てた、Pargotの導入にふさわしいパン。

  • 【CALLO DE HACHA / LECHE DE TIGRE / KALE / FURIKAKE】<br /><br />薄切り帆立とラデッシュを組み合わせてバラのように仕上げ、ペルー料理のレチェ・デ・ティグレ、ケールを日本のふりかけ風に仕上げた一皿。<br /><br />メキシコ、ペルー、日本という異なる食文化を、国籍不明の創作料理にするのではなく、それぞれの役割を残したまま一つにまとめています。<br /><br />酸味、海の旨味、青味、香ばしさの重なりが実に面白く、また、見た目にも非常に美しい一品。

    【CALLO DE HACHA / LECHE DE TIGRE / KALE / FURIKAKE】

    薄切り帆立とラデッシュを組み合わせてバラのように仕上げ、ペルー料理のレチェ・デ・ティグレ、ケールを日本のふりかけ風に仕上げた一皿。

    メキシコ、ペルー、日本という異なる食文化を、国籍不明の創作料理にするのではなく、それぞれの役割を残したまま一つにまとめています。

    酸味、海の旨味、青味、香ばしさの重なりが実に面白く、また、見た目にも非常に美しい一品。

  • MOLOTE DE PLÁTANO AHUMADO / CARNE APACHE / HIERBAS<br /><br />燻製した調理用バナナを使ったモロテに、カルネ・アパチェと香草を重ねた一品。甘味、燻香、肉の旨味を、枝から実がなるような姿で表現している。<br /><br />料理を単に皿へ盛るのではなく、食材が生まれる風景ごと再構成したような、Pargotらしい一皿。

    MOLOTE DE PLÁTANO AHUMADO / CARNE APACHE / HIERBAS

    燻製した調理用バナナを使ったモロテに、カルネ・アパチェと香草を重ねた一品。甘味、燻香、肉の旨味を、枝から実がなるような姿で表現している。

    料理を単に皿へ盛るのではなく、食材が生まれる風景ごと再構成したような、Pargotらしい一皿。

  • ENSALADA DE HUERTO / MANTEQUILLA NOISETTE / VINAGRE NEGRO<br /><br />畑の野菜を、皿の中央ではなく広い余白の中へ点在させたサラダ。<br /><br />ビーツやニンジン、葉野菜を焦がしバターのまろやかさと黒酢の酸味でつないでいる。野菜を山盛りにするのではなく、一つ一つの色、形、火入れを独立して見せることで、畑そのものを一枚の風景として表現した一皿。

    ENSALADA DE HUERTO / MANTEQUILLA NOISETTE / VINAGRE NEGRO

    畑の野菜を、皿の中央ではなく広い余白の中へ点在させたサラダ。

    ビーツやニンジン、葉野菜を焦がしバターのまろやかさと黒酢の酸味でつないでいる。野菜を山盛りにするのではなく、一つ一つの色、形、火入れを独立して見せることで、畑そのものを一枚の風景として表現した一皿。

  • 【PULPO / MACHA / SALSA DE HUITLACOCHE / PURÉ DE PALOMITAS】<br /><br />香ばしく焼き上げたタコに、唐辛子と油を使ったサルサ・マチャをまとわせ、ウイトラコチェ(キノコ)の黒いソースを大胆に円を描くように配置。<br /><br />横に添えられた淡い色のものは、なんとポップコーンのピューレ。<br /><br />タコの弾力と香ばしさ、サルサ・マチャの辛味、ウイトラコチェの土を思わせる深い香り、そしてトウモロコシの甘味。奇抜に見える組み合わせですが、すべてがメキシコの食文化の中でつながっている。<br /><br />見た目のインパクトだけでなく、食材の背景まで含めて一つの皿にした、まさに「味として成立したコンセプト」の一品

    【PULPO / MACHA / SALSA DE HUITLACOCHE / PURÉ DE PALOMITAS】

    香ばしく焼き上げたタコに、唐辛子と油を使ったサルサ・マチャをまとわせ、ウイトラコチェ(キノコ)の黒いソースを大胆に円を描くように配置。

    横に添えられた淡い色のものは、なんとポップコーンのピューレ。

    タコの弾力と香ばしさ、サルサ・マチャの辛味、ウイトラコチェの土を思わせる深い香り、そしてトウモロコシの甘味。奇抜に見える組み合わせですが、すべてがメキシコの食文化の中でつながっている。

    見た目のインパクトだけでなく、食材の背景まで含めて一つの皿にした、まさに「味として成立したコンセプト」の一品

  • これが、シタベントゥンとプルケをマリアージュさせた、極上のカクテル!<br /><br />肝心の名前を控え忘れてしまったのが、痛恨のミスですが……(汗)<br /><br />いや、これが実に素晴らしい!<br /><br />大袈裟ではなく、この一杯のためだけに、もう一度PARGOTを訪れてもいいと思えるほどの逸品です。カクテル好きの方には、ぜひ一度試していただきたい!<br /><br />そして、一つだけおすすめがあります。<br /><br />このカクテルを注文する前に、ぜひシタベントゥンを単体で味わってみてください。あの独特の甘さと香りを知ったうえで、このカクテルを口にすると……<br /><br />「えっ?! あれが、こうなるの?!」(笑)<br /><br />と、ちょっとした衝撃を受けるはずです。<br /><br />素材を知っているからこそ、その変貌ぶりに驚かされる。<br /><br />これぞ、ミクソロジーの醍醐味というやつなんですね。<br /><br />いやぁ、酒って本当に面白い!(笑)<br /><br />あ、ところで写真の後ろで興味深そうにカクテルを眺めている娘ですが、メキシコでは18歳から飲酒が認められているので、「ちょっと飲んでみる?」と勧めてみたところ……<br /><br />一口飲んで、<br /><br />「うげっ!!」<br /><br />……終了(苦笑)<br /><br />父親がこれほど感動しているというのに、娘にはまったく理解できなかったようで……(苦笑)<br /><br />実は、この写真で興味津々に眺めている顔よりも、この直後に見せた、心底嫌そうな顔の方が、よっぽど面白かったんですけどね(笑)<br /><br />残念ながら、そちらは撮り損ねました。<br /><br />いやぁ、酒の味がわかるようになるには、まだまだ修行が必要なようです!(笑)<br />

    これが、シタベントゥンとプルケをマリアージュさせた、極上のカクテル!

    肝心の名前を控え忘れてしまったのが、痛恨のミスですが……(汗)

    いや、これが実に素晴らしい!

    大袈裟ではなく、この一杯のためだけに、もう一度PARGOTを訪れてもいいと思えるほどの逸品です。カクテル好きの方には、ぜひ一度試していただきたい!

    そして、一つだけおすすめがあります。

    このカクテルを注文する前に、ぜひシタベントゥンを単体で味わってみてください。あの独特の甘さと香りを知ったうえで、このカクテルを口にすると……

    「えっ?! あれが、こうなるの?!」(笑)

    と、ちょっとした衝撃を受けるはずです。

    素材を知っているからこそ、その変貌ぶりに驚かされる。

    これぞ、ミクソロジーの醍醐味というやつなんですね。

    いやぁ、酒って本当に面白い!(笑)

    あ、ところで写真の後ろで興味深そうにカクテルを眺めている娘ですが、メキシコでは18歳から飲酒が認められているので、「ちょっと飲んでみる?」と勧めてみたところ……

    一口飲んで、

    「うげっ!!」

    ……終了(苦笑)

    父親がこれほど感動しているというのに、娘にはまったく理解できなかったようで……(苦笑)

    実は、この写真で興味津々に眺めている顔よりも、この直後に見せた、心底嫌そうな顔の方が、よっぽど面白かったんですけどね(笑)

    残念ながら、そちらは撮り損ねました。

    いやぁ、酒の味がわかるようになるには、まだまだ修行が必要なようです!(笑)

  • こちらは「ミシュラン一つ星のMáximo Bistrot」

    こちらは「ミシュラン一つ星のMáximo Bistrot」

  • こちらは薪焼きの和牛。<br /><br />もちろん、美味しい。肉の旨味も十分に感じられるし、薪焼きならではの香ばしさも悪くない。<br /><br />ただ、なぜ、これが和牛でなければならないのか?という、必然性が最後まで見えてこなかった(苦笑)<br /><br />和牛という素材の持つ繊細な脂の甘みや食感が、薪焼きという調理法によってどう引き出され、どんな新しい味覚体験につながっているのか?<br /><br />そこにもう一歩、料理人なりの解釈が欲しかった。<br /><br />むしろ「和牛」という高級食材の記号性ばかりが先行してしまっている印象が強く、極端な話、これが別の良質な牛肉であっても、料理としての評価は大きく変わらなかったのではないかと……。<br /><br />ミシュランという事で、あえて厳しく書きますが、料理としての仕上げについて、肉のカットの仕方も少々雑ですし、盛り付けについては、まあ、ご覧の通り……(苦笑)<br /><br />加えて、提供時の説明も不十分。<br /><br />せっかく和牛を使っているのだから、その産地や部位、薪焼きという調理法によって何を表現したかったのか、もう少し語ってくれてもよかったのではないかと思います。<br /><br />もちろん、料理は説明を食べるものではありませんが、素材の選択から調理、盛り付け、そして客の前に提供するまでが、一つの料理体験であるはずです。<br /><br />高級な食材を使うことと、その食材でなければ成立しない料理を作ることは、まったく別の話。<br /><br />美味しいだけに、少々もったいない。<br /><br />「和牛を使った美味しい料理」ではあっても、「和牛だからこそ成立した料理」とまでは感じられなかったという話です。<br /><br />……まあ、文句を言いながら、しっかり美味しくいただいたんですが(笑)<br /><br />うん、、、間違いなく、味は最高でした(爆)<br /><br />

    こちらは薪焼きの和牛。

    もちろん、美味しい。肉の旨味も十分に感じられるし、薪焼きならではの香ばしさも悪くない。

    ただ、なぜ、これが和牛でなければならないのか?という、必然性が最後まで見えてこなかった(苦笑)

    和牛という素材の持つ繊細な脂の甘みや食感が、薪焼きという調理法によってどう引き出され、どんな新しい味覚体験につながっているのか?

    そこにもう一歩、料理人なりの解釈が欲しかった。

    むしろ「和牛」という高級食材の記号性ばかりが先行してしまっている印象が強く、極端な話、これが別の良質な牛肉であっても、料理としての評価は大きく変わらなかったのではないかと……。

    ミシュランという事で、あえて厳しく書きますが、料理としての仕上げについて、肉のカットの仕方も少々雑ですし、盛り付けについては、まあ、ご覧の通り……(苦笑)

    加えて、提供時の説明も不十分。

    せっかく和牛を使っているのだから、その産地や部位、薪焼きという調理法によって何を表現したかったのか、もう少し語ってくれてもよかったのではないかと思います。

    もちろん、料理は説明を食べるものではありませんが、素材の選択から調理、盛り付け、そして客の前に提供するまでが、一つの料理体験であるはずです。

    高級な食材を使うことと、その食材でなければ成立しない料理を作ることは、まったく別の話。

    美味しいだけに、少々もったいない。

    「和牛を使った美味しい料理」ではあっても、「和牛だからこそ成立した料理」とまでは感じられなかったという話です。

    ……まあ、文句を言いながら、しっかり美味しくいただいたんですが(笑)

    うん、、、間違いなく、味は最高でした(爆)

  • こちらは、エンセナーダ産アワビのトスターダ。<br /><br />これは、なかなか美味しかった!<br /><br />トスターダといえば、メキシコでは魚介類を使ったものが定番ですが、アワビを使ったものは私も初めて。そういう意味では、なかなか新鮮な体験でした。<br /><br />ただ……。<br /><br />**メキシコを代表する料理の一つであるトスターダに、エンセナーダ産の高級食材、アワビを組み合わせました!**<br /><br />……で、その先は?(汗)<br /><br />希少なアワビを使いました。高級食材です。だから特別な一皿です。<br /><br />もちろん、高級食材を美味しく仕上げることには技術も必要です。ただ、それは素材がもともと持っている市場価値に頼っている部分が大きい。<br /><br />そこに料理人がどんな新しい価値を生み出したのか?<br /><br />「今まで食べたことのない料理」と「今まで食べたことのない高級食材を使った料理」は、まったく別の話だと本分でも触れましたが、こういう特別なレストランに我々が求めているのは、まだ食べたことのない高級食材ではなく、まだ知らなかった美味しさとの出会いの方が大きいとやはり思うわけです。<br /><br />別に、レアで希少で高価な食材で売る店なんて、いくらでもあるんだしね。ましてや、メキシコを代表するレストランの一つ、Máximoです。単に高級食材を美味しく提供するだけでなく、料理人ならではの発想や解釈、その先にある驚きを期待してしまう。<br /><br />美味しいことは美味しい。でも、そこに驚きがない。<br /><br />高級食材を使った料理ではなく、料理そのものに価値を生み出して欲しかった。<br /><br />……まあ、期待値が高すぎたのかもしれませんが、それだけ期待していたということなんですがね(苦笑)<br /><br />一応、フォローしますが、味はもちろん最高でした(笑)

    こちらは、エンセナーダ産アワビのトスターダ。

    これは、なかなか美味しかった!

    トスターダといえば、メキシコでは魚介類を使ったものが定番ですが、アワビを使ったものは私も初めて。そういう意味では、なかなか新鮮な体験でした。

    ただ……。

    **メキシコを代表する料理の一つであるトスターダに、エンセナーダ産の高級食材、アワビを組み合わせました!**

    ……で、その先は?(汗)

    希少なアワビを使いました。高級食材です。だから特別な一皿です。

    もちろん、高級食材を美味しく仕上げることには技術も必要です。ただ、それは素材がもともと持っている市場価値に頼っている部分が大きい。

    そこに料理人がどんな新しい価値を生み出したのか?

    「今まで食べたことのない料理」と「今まで食べたことのない高級食材を使った料理」は、まったく別の話だと本分でも触れましたが、こういう特別なレストランに我々が求めているのは、まだ食べたことのない高級食材ではなく、まだ知らなかった美味しさとの出会いの方が大きいとやはり思うわけです。

    別に、レアで希少で高価な食材で売る店なんて、いくらでもあるんだしね。ましてや、メキシコを代表するレストランの一つ、Máximoです。単に高級食材を美味しく提供するだけでなく、料理人ならではの発想や解釈、その先にある驚きを期待してしまう。

    美味しいことは美味しい。でも、そこに驚きがない。

    高級食材を使った料理ではなく、料理そのものに価値を生み出して欲しかった。

    ……まあ、期待値が高すぎたのかもしれませんが、それだけ期待していたということなんですがね(苦笑)

    一応、フォローしますが、味はもちろん最高でした(笑)

  • 【閑話休題】<br /><br />そして、又しても、最後に登場するのは……JAPPY!(笑) どんだけ気に入ってんだよ(爆)<br /><br />ミシュラン二つ星のレストランを巡った最後に、あえてこのラーメンと鶏の唐揚げJAPPY風で〆てみたい(笑)<br /><br />まず、このアラチェラ・ラーメン 。。。 <br /><br />何度も書きますが、全然美味しくありません!(爆) <br /><br />そもそも、アラチェラとラーメンは別々に提供されるので、これは所謂セットメニューです(笑) <br /><br />味については、日本のラーメンと比較して、日本人から見ての話ですが、それでも、これをラーメンとして評価するなら、なかなか厳しいものがある(苦笑)<br /><br />でも、アラチェラの完成度は高く旨い(笑) <br /><br />これは、恐らく、アラチェラで逃げ道を作っているのではないのか?!<br /><br />更に、値段は実に良心的。<br /><br />もちろん、安ければいいという話ではありませんよ。ただ、逆に高級食材を使えば、それだけで料理の価値が上がるという話でもないわけで……。<br /><br />もちろん、希少な食材にも、それを扱う技術にも価値はあります。でも、食材の値段や希少性の説明ばかりが長くなると、肝心の料理の話はいつ始まるんだろう? と、私などは思ってしまう(苦笑)<br /><br />その点、JAPPYは潔い(爆)<br /><br />高級食材もなければ、希少性もない。<br /><br />そして、たいして美味しくもない!(苦笑)<br /><br />それでも、ここには何か面白いことをやってみようという空気がある。もちろん、実験的であることが、美味しくないことの免罪符になるわけではありませんよ(笑)<br /><br />ただ、私が食に求めているのは、高価なものを食べたという満足感ではなく、まだ知らなかった何かに出会う楽しさなんだなぁと。<br /><br />だから、ここは人それぞれなので、誤解して頂きたくないのですが、そう考えると、完璧に仕上げられた高級料理より、こんな少々ピントのずれた一皿の方が、妙に記憶に残ったりするから面白いと思うんですよ。<br /><br />もっとも、次にJAPPYへ来たとき、このラーメンをもう一度注文するかと聞かれたら……<br /><br />それはまた、別の話です(爆)

    【閑話休題】

    そして、又しても、最後に登場するのは……JAPPY!(笑) どんだけ気に入ってんだよ(爆)

    ミシュラン二つ星のレストランを巡った最後に、あえてこのラーメンと鶏の唐揚げJAPPY風で〆てみたい(笑)

    まず、このアラチェラ・ラーメン 。。。 

    何度も書きますが、全然美味しくありません!(爆) 

    そもそも、アラチェラとラーメンは別々に提供されるので、これは所謂セットメニューです(笑) 

    味については、日本のラーメンと比較して、日本人から見ての話ですが、それでも、これをラーメンとして評価するなら、なかなか厳しいものがある(苦笑)

    でも、アラチェラの完成度は高く旨い(笑) 

    これは、恐らく、アラチェラで逃げ道を作っているのではないのか?!

    更に、値段は実に良心的。

    もちろん、安ければいいという話ではありませんよ。ただ、逆に高級食材を使えば、それだけで料理の価値が上がるという話でもないわけで……。

    もちろん、希少な食材にも、それを扱う技術にも価値はあります。でも、食材の値段や希少性の説明ばかりが長くなると、肝心の料理の話はいつ始まるんだろう? と、私などは思ってしまう(苦笑)

    その点、JAPPYは潔い(爆)

    高級食材もなければ、希少性もない。

    そして、たいして美味しくもない!(苦笑)

    それでも、ここには何か面白いことをやってみようという空気がある。もちろん、実験的であることが、美味しくないことの免罪符になるわけではありませんよ(笑)

    ただ、私が食に求めているのは、高価なものを食べたという満足感ではなく、まだ知らなかった何かに出会う楽しさなんだなぁと。

    だから、ここは人それぞれなので、誤解して頂きたくないのですが、そう考えると、完璧に仕上げられた高級料理より、こんな少々ピントのずれた一皿の方が、妙に記憶に残ったりするから面白いと思うんですよ。

    もっとも、次にJAPPYへ来たとき、このラーメンをもう一度注文するかと聞かれたら……

    それはまた、別の話です(爆)

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