オーストラリア最高峰、マウントコジオスコ登頂最短コース、往復13km + リフト

2025/11/13 - 2025/11/14

マウント・コジオスコは「七大陸最高峰（セブンサミッツ）」のひとつにも数えられ、初心者から経験者まで幅広いハイカーに愛されるオーストラリア屈指の山岳スポットです。山を中心とする周辺エリアは「スノーウィー・マウンテンズ」と呼ばれ、冬にはスキーやスノーボードを楽しむために多くの旅行者が訪れる人気リゾート地として知られています。

マウント・コジオスコ国立公園は、およそ70万ヘクタールにおよぶ広大な自然保護区。
夏のシーズンには、マウント・スノーデイジーやマウンテンセロリなどの可憐なワイルドフラワーが高山帯を彩り、トレッキング中に四季折々の自然の美しさを満喫できます。


今回は、残雪がある往復約13kmのマウントコジオスコ登頂最短コースを歩きました。

エリア その他の観光地(オーストラリア)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• ホテル: 5.0

• 交通手段: 観光バス
• 旅行の手配内容: その他

メルボルン市内からマウント・コジオスコ国立公園の玄関口となる町 Thredbo（スレドボ）までは、M31ハイウェイを利用して約548km、車で約6.5時間の道のりです（トイレや食事の休憩を含めると約7.5時間）。
WodongaからはB400を東へ進むと、そのまま道なりにB400がThredboまで続いています。

途中のKhancoban（カンコーバン）にある Parks NSW オフィス では、マウント・コジオスコ国立公園の入園パスを購入できます。
また、Thredboのガソリンスタンドは閉まっている場合があるため、Khancobanで給油しておくことをおすすめします。

Khancobanを過ぎると、B400は本格的な山道となり、町を出て約15分ほどで国立公園の案内サインが見えてきます。

Thredboで最大の宿泊施設である Thredbo Alpine Hotel は、ランドリー設備も備えており使い勝手の良いホテルです。客室は清潔で快適、バスタブもあるため、歩き疲れた体を湯に浸してしっかり休めます。

ホテルは町の中心部に位置し、スキーリフトまでは徒歩1分という便利な立地です。周囲にはレストラン、パン屋、スーパー（9:00～17:00）なども揃っています。

Thredbo（標高1,365m）にはスキー用リフトが3基あり、その中で Kosciuszko Express Scenic Chairlift (所要時間15分）が通常運行される主要リフトで、最も早くEagle Nest（標高1,930m、カフェ＆トイレ、リフト到着地点）まで上がることができます。
なお、このリフトがメンテナンス中の場合は、隣の Snowgums Chairlift (所要時間20分） が使用されることがあります。どのリフトに乗るかは選択できません。

リフトの営業は9:00からで、Kosciuszko Express Scenic Chairliftは16:30、Snowgums Chairliftは16:00にクローズしますので、下山時間にはご注意ください。
ただし、リフト運行終了後も、徒歩でThredboまで下りるルートはあります。

今回は、Snowgums ChairliftでEagle Nest付近まで到着、Eagle Nestまで15分かけて歩きました。

これは、今回は休止していたKosciuszko Express Scenic Chairlift

標高1,930mにあるEagles Nest (カフェ＆レストラン）。最短コースのトレッキング出発地点となります。

マウント・コジオスコ登頂の最短ルートは、このEagles Nestから片道約6.5kmで、頂上までの道はすべて石畳や金網のボードウォークなどで整備されています。

Eagles Nest を出発してすぐに渡る橋は、Merritts Creek（メリッツ・クリーク） にかかる橋です。Merritts Creek は Snowy River（スノーイ川）の源流の一部 にあたる川です。Snowy River は、コジオスコ周辺の高山源流から始まる、長さ約 352 km の東南オーストラリアの主要河川で、自然環境の保護と水資源の活用の両面で重要な役割を果たしています。最終的には Bass Strait（バス海峡） または海に注ぐ支流へとつながります。

11月中旬の訪問でしたが、深さ10～15cmほどの残雪が残っていました。それでもハイカットのウォーキングブーツで問題なく歩けました。カンジキがあればさらに安心かもしれませんが、残雪はところどころに点在しているため、カンジキを着脱する手間を考えると、必須というほどではないでしょう。

マウント・コジオスコ山の展望エリアに到着。実は、マウント・コジオスコはオーストラリア最高峰ですが、山頂はここまで来ないと見ることができません。車が通れるマウント・コジオスコ国立公園内のどの場所からも山頂を望むことはできないのです。

Eagle Nest - マウント・コジオスコ山の展望エリア 2km

最短コースは最も多くのハイカーが歩くため、安全確保と環境保護の観点から、ルートの約6割に金網のボードウォークが敷設されています。コジオスコ周辺は標高が高く、高山植物は踏みつけに非常に弱い環境です。人が歩くことで植物が枯れたり土壌が露出し、元の状態に戻るまで数十年かかることもあります。ボードウォークの上を歩くことで、人の動線を一定のラインに集中させ、貴重な高山植物の踏み荒らしを防ぐことができます。

また、ハイカーの安全性向上にも役立っており、雪解けで地面がぬかるむ季節でも足を取られにくく、金網構造のため水や雪が下に抜け、滑りにくく安全に歩くことができます。さらに、歩行者が迷わず進めるため道迷いのリスクも軽減されます。

このように、高山景観を守りながら、訪れる人が安全で快適に歩けるよう配慮した、自然保護と観光の両立を目指した施策です。

オーストラリア国内で最も標高の高いところにある池、Lake Cootapatamba(2048m)です。過去の氷河作用によって形成された湖で、長さ約 400 m、最大水深は約 5 m、栄養分が非常に少ない環境のため、魚はいないです。

ここは、メインレンジ（周回コース）とサミットウォーク（コジオスコ登頂最短コース）の分岐点であり、また両ルートの合流地点にもなっています。国内で最も標高の高い場所に設置されたトイレもここにあります。
この地点からマウント・コジオスコ山頂までは約1.67kmです。

マウントコジオスコ頂上(2228m)に到着です！

これもマウントコジオスコ頂上からの眺めです

これもマウントコジオスコ頂上からの眺めです