館山城・ジュサブロー八犬伝展と保田漁港ばんや食堂

2025/10/03 - 2025/10/03

南総里見八犬伝ゆかりの千葉県・館山城で、なつかしのNHK連続人形劇「新八犬伝」の辻村寿三郎制作の人形と、山田風太郎「八犬伝」の挿絵を制作した宮田雅之の刀勢画（切り絵）を見てきました。
途中、保田漁港の漁協直営ばんや食堂で海鮮料理を堪能し、やっと過ごしやすくなった初秋を満喫した1日となりました。

エリア 館山(千葉)

• 同行者: カップル・夫婦
• 交通手段: 自家用車
• 旅行の手配内容: 個別手配

千葉市から館山までは車で1時間半ほど

朝夕のラッシュアワーでは木更津から北は渋滞していますが、それを過ぎるとほとんど車はなく、整備されたいい道でトライブを楽しむことができました。

断崖に窓


見上げると断崖に四角い穴がいくつも空いていました。たぶん石切場だと思いますが、まるでカッパドキアの竪穴式住居のよう。律儀に真四角なのが和風建築なのかも。

保田漁港


神奈川県久里浜へのフェリー乗り場がある金谷港を少し過ぎたところの保田漁港。
漁協直営のばんや食堂に、実に15年以上ぶりに寄ってみました。

港の向こう岸には「見返り美人」切手の菱川師宣記念館があります。

漁協直営食堂ばんや


外観は以前と変わりませんが、いつの間にか3号館までできていて、温泉と宿泊施設が増えたようです。
いつも混んでいる記憶があったので、開店と同時に入れるように気合を入れてきましたが、平日の朝は静かでお客さんも5-6組ほどでした。

〒299-1908 千葉県安房郡鋸南町吉浜９９－５
鋸南町保田漁業協同組合
0470-55-4844
平日 9：30-17：45 土日祝 9：30-19：30（本館 年中無休）
https://banya-grp.jp

ばんや グルメ・レストラン

原点回帰


15年ぶりぐらいにります。
最初はその日に獲れた魚が大きな札に書かれていて、売り切れると裏返すやり方でしたが、最後に来た時は観光化し過ぎて電光掲示板のメニューになっていました。漁師の女将さんたちのきっぷの良さと手作り感がいい感じの店でしたが、だんだんと特徴のない観光食堂になっていくのが寂しかったのですが、この日はお客さんが少ないせいなのか電光版は稼働していません。
少し昔ながらの素朴な食堂に戻った感じがします。

海鮮三昧


朝一番に着く目当ては数が少ない金目鯛の粗煮でしたが、最近はほとんど出ないそうです。代わりにその時獲れる魚の粗になりますが、この日の粗煮はサワラでした。金目に比べて脂が少ないので、おいしいけれどパサついていてちょとと残念です。値段は少し上がり、マンボウなど珍しい魚も消えていますが、盛りの良さは以前のまま。煮付けの味が漁師風から少し薄くなって上品になってしまいました。

鯵比べ（アジの刺身、たたき、なめろう）　￥1650


千葉といったらアジでしょ。新鮮なアジでなんておいしいこと！
お刺身の切り身が厚い！なめろうも塩っぱすぎずにちょうどいい。

たこガーリック　￥1200


フライドガーリックをたっぷりまぶしてオリーブオイルで味付けしたカルパッチョ（タコは茹でてある）。良き。

いかゲソの唐揚げ　￥800


間違いなくおいしい。かなりのボリューム。

鰆の粗煮　ハーフサイズ　￥550


1人前を頼もうとしたら、スタッフさんから「大き過ぎる」と止められました。なるほど、ハーフでも大きな粗が6つも載っていました。

地元スーパーの魚コーナーでは、サザエやアワビが水槽で売っている


さすが漁師町。港の個人商店のような新鮮な品揃えです。
同じ保田漁港にある菱川師宣記念館の隣のスーパーODOYAで口直しのアイスクリームを買いに。

いざ、館山へ


保田の町を出るとカーブの多い道になります。
左は断崖、右は海が見え、行き交う車はほとんどない。すばらしいドライブロード。

館山城・城山公園


麓の第1駐車場に車を置き、館山市立博物館と館山城内八犬伝博物館を目指します。
東京湾の入り口を見下ろす要塞城の役目通り高低差が激しく、整備された歩道なのに息切れしました。こんな坂道なので、高齢者と障害者は頂上の館山城まで車で登ることができます。

城山公園
〒294-0036 千葉県館山市館山362番
https://tateyamacastle.jp

城山公園 公園・植物園

桜のトンネル


遊歩道は桜並木で、春はさぞ見事でしょう。山の上には梅園もありました。

館山市立博物館


山に例えれば5合目あたり、公園内に2つある博物館の本館です。
頂上の館山城内にある八犬伝博物館との共通観覧券は￥400でした。

館山市立博物館(本館) 美術館・博物館

企画展「戦後80年　東京湾要塞と館山」


里見家の興亡と、日本軍の東京湾要塞としての館山城の歴史がよくわかり、興味深い展示でした。

館山城

館山城(八犬伝博物館) 名所・史跡

はるか彼方、富士山や南アルプスも見えるはず

この日は天気が悪く、三浦半島までかな…


城入り口前の展望台から一望する館山市内と東京湾の眺めがすばらしいのですが、天守閣の上から眺める景色はこれ以上でした。

お決まりの「恋人たちのモニュメント」だけど一味違う。台座が八犬伝の八徳。

「南総里見八犬伝　～宮田雅之と辻村寿三郎　ふたつの八犬伝」


NHK連続人形劇「新八犬伝」（1973年～1975年）で使われた辻村寿三郎制作の人形と、山田風太郎の小説「八犬伝」（1982年）の挿絵として制作された宮田雅之の刀勢画（切り絵）が展示されていました。

辻村寿三郎　人形制作風景


彼の作る人形は子供心にも妖気すら感じましたが、時折テレビで拝見する姿はとても穏やかな方だった印象があります。
同じ時代に、「うしろの百太郎」の作者、つのだじろうさんがテレビに出ていて、嘘か真か彼が自宅で集める寿三郎さんの人形たちが夜中に話し出すというのには震え上がった覚えがあります。

「新八犬伝」のビデオが上映されていた


毎日欠かさず見ていた人形劇。もうほとんど覚えていませんが、坂本九さんの講談調の語りを聞くと、なんとなく懐かしい気持ちになります。
今見ると、子供には容赦ない物語の展開と言葉遣いの難しさ。本当に理解していたのか疑問ですが、毎日楽しみにしていたということは余程面白かったのだろうと思います。

全話分のDVDが出ていたらいいのに…。（ついでに「ひょっこりひょうたん島」と「真田十勇士」もお願いしたい）

怨霊　玉梓

伏姫


姫なのに怖い…。

推しNo.3　犬坂毛野

推しNo.2　犬飼現八

推しNo.1　なんてったって犬塚信乃

宮田雅之　「八犬伝」


山田風太郎原作の「八犬伝」の映画は見ましたが小説はまだ読んでいません。ここで挿絵を見て”読みたいリスト”に入れました。

天守閣の最上階


城の外にある展望台よりもさらに素晴らしい眺めでした。

館山市内

画面右端から伸びる三浦半島。今日は伊豆半島、富士山は見えない

下りは楽♪


夏は登ってくるのは無理かも。次は春の梅と桜にしよう。

帰りは内陸の道を選ぶ


ロマンの森を経由する山道で気持ちいいドライブコースです。以前よりも整備されていて、バイパスができていました。
木更津ICまで下の道で行きます。

カステラ工房　ルアーシェイア


雑誌やテレビでよく紹介されるので行ってみたかった店です。
カステラの「手作り」を押し出していたので、小さなケーキ屋さんのような店だと思い込んでいましたが、道の駅のように大きく、工場直販ということのようです。

〒296-0112 千葉県鴨川市宮山１７０８－１
https://kasutera-koubou.com

野菜直売所と同じような台の上に様々な種類のカステラが並べられていて、全て試食できるようになっていました。

オーソドックスなはちみつカステラにする


自宅用なので少しお得な化粧箱なしのものを。￥770

里のMUJI みんなみの里


ルアーシェイアの向かいに無印良品の道の駅がありました。
どこの観光スポットからも遠い道の駅にしてはお客さんがよく入っています。

無印良品の棟の方は他店と変わらない商品が置いてありました。

道の駅の棟の方はカフェがあり、カレーの匂いが充満。この日はお腹いっぱいだったので残念ながらちょっときつい。置いてある商品は他の道の駅とあまり変わらない土産用の箱菓子だったり、地元産の野菜だったりしますが、MUJIのおしゃれなディスプレイでキラキラすてきに見えます。

〒296-0112 千葉県鴨川市宮山１６９６
https://www.muji.com/jp/ja/shop/detail/
みんなみの里/046602

充実した日帰りドライブでした


ルアーシェイアのカステラと、保田のスーパーODOYAのサブレで一休み。
ODOYAのサブレは、店内製造・ロレーヌ岩塩使用などスーパーとは思えないほどの拘りっぷりで、素朴で本当においしいサブレでした。