ミシュラン・グリーンスター獲得店　NEN Danang（ネン・ダナン）訪問記

2025/08/18 - 2025/08/18

48歳おっさん一人旅＠ダナンの番外編です。ミシュラン グリーンスター（以下ご参照）を獲得したNEN Danangを訪問しました。

ミシュラン星付きのお店に行きたいと考えたのですが、フランス料理などであれば日本でも食べられるので、ここでしか経験できないもの、と考えたところ、ベトナムフュージョン料理を提供するNEN Danangを迷わず選択しました。フルコースで提供された料理全てを掲載していますので、これだけで1つの旅行記として記録に残しておきます。やはり、ミシュラン掲載店となると、美味しさはもとより、料理の域を超えて芸術ですね。一品一品が感動でした。

【ミシュラン ガイドより抜粋】
ミシュラン グリーンスターとは、持続可能なガストロノミーに積極的に取り組むレストランに与えられる評価基準です。2020年に導入され、食品ロスの削減や環境に配慮した生産者の支援、絶滅危惧種の保護など、サステナブルな取り組みを行っている飲食店が対象となります。ミシュランガイドは、料理の美味しさだけでなく、地球環境への配慮や持続可能な経営方針を評価するためにこの基準を設けました。

エリア ダナン(ベトナム)

• 旅行の満足度: 5.0
• グルメ: 5.0

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 10万円 - 15万円
• 交通手段: タクシー
• 航空会社: ベトナム航空
• 旅行の手配内容: 個別手配

8月18日月曜日の18時の予約を入れました。同店HPより2か月前から予約可能です。
夕方から激しい雨が降り始め、帰宅ラッシュと被ったせいか、Grab・Vin taxiともに普段はすぐにつかまるのに10分待ち。さらに渋滞にはまり、5分ほど遅れてしまいました。めっちゃ謝りながら入ったら、笑顔で迎え入れてくださいました。

画像は退店時の21時過ぎに撮ったので暗いです。

受付を済ませ、ロビーでしばし待ちます。

入ってすぐの待合ロビー

レストランのオーナーシェフは女性です

ミシュラン グリーンスターの証

待合ロビーで、食前酒（ウェルカムドリンク）が提供されました。結構アルコール高めです。

席に通してもらいました

この日はゲストが少なかったからか、お好きな席にどうぞ、ということで、フロア全体を見渡せるテーブルに着席しました

違う角度でフロアを見渡す。1時間後くらいに、40歳前後と思しき日本人カップルのゲストが来られました

ナフキンも素材やデザインに凝っていて、お店のシンボルマークもあります

本日のメニュー。後で日本語版を持ってきてくださいました

食材はほぼすべてがベトナムで調達されたもので、ストーリーと言って食材やスタッフとの対話が重視されています。食事前にスタッフからの説明は必要最低限にするか、しっかり説明して欲しいかを聞いて貰えます。

日本語のメニューを持ってきてくださいました

いよいよ一品目。カナッペの登場

うに。一番下のオレンジの土台以外を、手でいただきます

マンゴスチン。丸ごといただけます

バナナの根茎。こんな不思議なものも食材にするんですね。でもしっかり美味しい

一品ずつ、イラスト入りの説明書が配られます。これらは最後、纏めてお持ち帰りできます

2品目。ベトナム産のホタテ

器の縁にある葉野菜と一緒にいただきました。たしか、葉野菜を器の縁に固定するのに、カニみそのようなものが使われていました。なんとも上品で繊細なおいしさ

3品目。ウナギと豆腐。これも手でいただきます

２口サイズながら、肉厚で食べ応えのあるウナギでした

4品目。Y腱。牛すじのこと

日本で牛すじといえば煮込みくらいしか思い浮かびませんが、こんなスープのような形で調理されるのですね

牛すじにも4種類あり、その中で最も希少性の高い部位を使用したとか。へぇー

お口直しのシャーベット

5品目。オオグソクムシのスープ。見た目はグロテスクですが、甲殻類なのでエビカニに近いお味でした

オオグソクムシについてWikipediaより抜粋。
本種は深海に生息し、生物としての知名度も低い。しかし駿河湾等一部の地域では深海魚に混ざって漁獲され、漁港で販売しているという。食べた人の証言によると、筋肉部分はエビとシャコの中間のような味、またはエビやカニに似た味といわれ、非常に美味との声もあるが、食用可能な部分は少量である

6品目。ブルースキャンピと卵の殻。ブルースキャンピなんて初めて聞いたし、卵の殻を食材にするなんて、すごい発想。これがグリーンスター獲得の所以なのですね

「もったいない」は日本だけの文化ではなかったようです。

以下はスキャンピに関する生成AIによる説明です。
スキャンピ（Scampi）は、主にヨーロッパアカザエビ（手長えび）のことを指し、イタリア語では「スカンピ」と呼ばれ、フランス語では「ラングスティーヌ」と呼ばれます。スキャンピは、独特の甘みと深い旨味を持ち、料理に華やかさを加える高級食材として人気があります。また、スキャンピの頭からは風味豊かなダシが取れるため、ソースやスープの材料としても重宝されています。

7品目。雉（キジ）ともちとうもろこし

土鍋で炊いたものをよそってくださいます。なので、おかわりできます

もちとうもろこし

雉（キジ）は焼き鳥のようで焼き鳥では無い。歯ごたえある食感だけど、ちゃんと嚙み切れて、深い味わいでした

この解説がなかったら思い出せなかった

8品目。サポジラとコーヒー。スプーンですくっていただきます。果肉は洋ナシのような食感と味わいでした。サポジラについては次の画像の説明をご参照ください

サポジラはメキシコ原産であり、中央アメリカを征服したスペイン人が、sapodilla（サポジラ）と名付けた。スペインによる植民地化に伴いフィリピンに移入されて東南アジアと南アジアに広まり、日本では沖縄でも見ることができる。果実は茶色の粗い果皮に包まれ、シャリシャリした食感と、洋ナシに似た甘い味がする。（Wikipediaより抜粋）

9品目。龍眼蜂蜜とスターベリー。

蜂蜜にもこだわりがあるのですね

最後のチョコレート

素晴らしい経験をさせていただきました。
9品フルコースと、料理一品一品に合わせたお任せアルコール（ワインと日本酒が半々くらい）、スパークリングウォーターで、5百万ドン≒3万円でした。

ドレスコードはスマートカジュアル、ということで、普段着ないジャケットをこのためだけに持参しました。美味しいお食事と感動をありがとうございました