2025/03/13 - 2025/03/13
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プロムナードさん
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2025年2月~3月のネパール→インド→パキスタンの旅の最終日です。おまけのデコトラ特集付きです。
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ホテルのお湯は出なかった。なるほど、朝だけ出るのだなと予想したとおりで、朝シャワーに成功。まあ1分で水になるのだが、それも想定内だ。出したり止めたりあがきながら温度を維持しつつからだを洗う。この苦労も、旅の最終日と思えばなんてことはない。
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いまさら排ガスのなかを歩き回るつもりはないので、チェックアウトしてすぐメトロ駅へ。目指すは空港。旅のラストはストレスフリーにいく。
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高架道路によるバス輸送システムはやはり快適だ。トゥクトゥク→ミニバンという従来の方法よりはるかに安く、安心。しかも周囲のみなさんが助けてくれる。
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排ガスとクラクションと客引きのなかを移動しなくていいのは、むしろ味気ないとすら感じる。
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国を離れる最後に、バスの車窓から首都イスラマバードの静かで整った住宅街が目に入る。これまで見てきたパキスタンとはまったく違う世界だ。ここにはどんなひとが住んでいたのだろう。
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到着したイスラマバード国際空港は、ぴかぴかで広い建物だが、がらんとして人気がない。
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着いたのは13時半。帰国便の出る22時まで時間があり過ぎるのでまだチェックインもできない。日本に帰りたい気持ちが勝って早く着き過ぎてしまったようだ。カフェで優雅に過ごせるかなとの期待もあったが、そんなものはない……。広々とした待合スペースでひたすら待つ。
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待つあいだ、売店でラマダーン中の食糧としてお馴染みとなったポテチとピーナッツを買う(小憎らしく価格は街なかの倍)。ひと目につかないよう、空港のはずれで、だれかが近くを通るたびにビクッとなりながら食べる。正当なぼっち飯という感じがする。
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充電スポットに座ってSNSを見るなどしていたら、中国人TikToker(厳密には抖音er)おじさんが現れてひとしきり世間話をする。帰国便は往路と同じく中国広州経由なので、乗客の2~3割は中国人のようだ。
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税関の奥にはいちおうカフェがあったが、パサパサの冷凍バーガーくらいしかない。これがパキスタンの最後のご飯だ。まあ、構わない。あと20時間もすれば日本なのだから。
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機内ではよほど豪華な機内食が出る。これは2000ルピーくらいだろうかと考える。日本を出たときは思いもしなかったが、こんな高級料理が無料なことに驚く。しかしこの航空券は約28万パキスタンルピーだから、2000ルピーていどの料理が出てなんの不思議もないのだ。パキスタンの平均年収は12万ルピーとの話があるが、だとすると2年以上かけて稼ぐ金額だ。現地の料理やホテルのお湯に文句をいえるのは、私がこの航空券で日本に帰れる特権があるからだ。旅でどれほど現地の文化に触れ、ひとびとと交流しようが、私は最後には「戻れる」のだ。
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行きの航路は長く感じだが、帰りは一瞬の感覚だった。日本は砂ぼこりも、鳴り続けるクラクションも、糞尿のにおいもない世界だ。なによりトイレのきれいさは衝撃的だ。帰宅まではまだ数時間かかるが、帰宅したらうどんを食べよう。旅先に慣れるのは時間がかかるが、日本に慣れるのは一瞬だ。
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最後に、本編で使わなかったパキスタンのデコトラ写真をあげておく。さまざまなタイプがあるが、燃費など全く考慮していない重量級のデコレーションが特に見応えありだ。
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フロントバンパーから上に伸びる槍なような装飾は特にかっこいい。走ると揺れるところはマッドマックスみたいだ。
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デコトラとは日々出くわすが、たいていこちらも向こうも走行中のため撮影が難しい。こちらは前面のアップ。
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側面はこんな感じ。とにかくペイントというレベルではない。立体的なパーツが装着されている。
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後ろにもこだわりがある。特に揺れものはいい。
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カラーは緑が多い。パキスタンの国旗の緑はイスラームを表すようだが、そういうことかも知れない。
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こういうタイプもいる。
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一番かっこいいのが、このリーゼントタイプ。重いし風圧浴びまくりなので燃費はえらいことになっているだろう。だからこそ、やるのだろう。
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これもリーゼントタイプ。もっと強烈なリーゼントもたくさん目撃したのだが、とにかく撮影のチャンスが掴みにくい。ただ強烈なデコトラに遭遇するだけで、ちょっといいことあったな、という気持ちになれる。
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軽トラだってデコる。
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こういうタイプも。スワートでよく利用していた「スズキ」の多くはデコっていた。粋だ。
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これはバス。バスはあまりデコらない印象だが、デコっている場合は気合いの入り方が違う。なぜだろう。
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デコ・トラクターもけっこういて、大きな道路を爆走していたりもする。
◎この文化について気になる方は、「パキスタン デコトラ」で調べてみてください。 -
おまけ2。パキスタンの猫さん。こちらはタキシラの路地でたくさん話しかけてくれた猫さん。
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こちらはペシャワールの猫さん。右の、バイクに腰掛けているおじさんが「チュチュチュチュ……ッ」と気を引こうとしているのもかわいい。
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ラホールで、車の上にじっと座っていた猫さん。だいぶお年寄りっぽく、「なんだおまえ、なんかほかの人間と違うな?」みたいな雰囲気。
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ラホールの旧市街マーケットには特にたくさんの猫さんがいる。
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ラホールのバードシャーヒーモスク周辺のレストラン付近にも猫さんがいっぱい。ご飯を食べていてふと足もとを見ると、その料理くれるんだよね、という顔で見上げている。
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バードシャーヒーモスクのど真ん中で、さあ撫でなさいと寝ころがる猫さん。たくさん撫でたので、パキスタンといえばこの猫さんという印象。
以上、お付き合いいただきありがとうございました。
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この旅行記へのコメント (2)
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- margeryさん 2025/03/14 22:43:58
- お帰りなさい
- プロムナードさん、初めまして。
旅行記、日々読ませていただきました。
むかーしに仕事でパキスタン航空とも関わりがあったのですが、周りで行った事がある人もいないし、どういう国かなぁと思ってました。
とても親切な方が多いのですね。
体調も崩されたようなので、ゆっくり休んでください。
margery
- プロムナードさん からの返信 2025/03/15 11:37:39
- Re: お帰りなさい
- margeryさん、コメントありがとうございます!
ラマダーンと重なってしまったので、ふだんとはだいぶ違う状況らしいですが、交流という点ではとても良かったです。
お読みいただき、ありがとうございました!
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