チロル地方の仮面行列を尋ねて　その2 アクサムス

2024/01/30 - 2024/02/16

元はと言えばベーメルマンスの童話「山のクリスマス」の舞台インスブルックを訪ねることが目的だった私の旅。
インスブルックを訪れるたびにチロル地方の景観の美しさや壁絵に魅せられひいてはチロル地方の伝統的祭にも興味を持つに至った。
祭りの情報源は新潮社のとんぼの本「チロル・パノラマ展望」河出書房の「図説ヨーロッパのまつり」そしてオーストリア政府観光局のホームページだが山岳地方の小さなお祭りの情報はそう多くない。
今年はまだ見たことのないアクサムスのお祭り(ヴァンぺラーライテン)を主目的に旅の計画をした。
アクサムスはインスブルックの駅前から404番のバスで約30分。昨年訪れたアクサマー・リツムの麓の村で人口は約6000人。
アクサムスのホテルに宿泊したかったが手頃なホテルがなく隣の隣の村ゲッテンスに4泊してバス(10分程)でアクサムスに行った。
イムストの祭りと比べると規模は小さいが見物人の村人もおもいもいの仮装をするなどアットホームな祭り。
イムストと同じくここでも工夫を凝らした山車が出てその一つサウナを模した山車に私も引っ張り込まれ小瓶のシュナップスを振舞われる恩恵に預かった。地元の祭りによそ者の私が参加させてもらえるとは全く予想外のことで良い思い出になった。

2月8日のこの日パチという村で女性ばかりのカーニバルがあるという情報を得たがアクサムスと重なっていくことができなかった。

エリア インスブルック(オーストリア)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• ホテル: 5.0
• グルメ: 5.0
• 交通: 5.0

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 高速・路線バス 徒歩
• 航空会社: シンガポール航空
• 旅行の手配内容: 個別手配
• 利用旅行会社: エクスペディア

アクサムスの祭りの開催は午後1時からと聞いていたが午前中にアクサムスに着いて村の中心にある教会や村はずれの景色を見て回った。

村の教会

教会内部

お墓に植えられていたクリスマスローズ

アクサムス

アクサムス郊外

アクサムス郊外

アクサムスの学校

子どもたちの絵がとっても可愛い

午後1時過ぎお祭りが始まる
アクサムスの祭りでは仮面をつけていない人々も大勢いた。また男性ばかりのイムストと違って女性もお祭りに参加していた。

この人たちはシュナップスなどの飲み物を売って歩くらしい

仮装した人々

仮面行列

穏やかで優しげな仮面の春の女神
その前にいるのは面白い衣装の子供達

アクサムスの祭り独特の光景
麦わらを詰め込んだ上着の太っちょさんたちが地面を這うようにして歩くとそこに地元の若者が飛び掛かっていき太っちょさんは倒されてしまう。大人も子供もいて女の子もいた

この体勢はかなり疲れる様で息遣いがあらかった

色とりどりの衣装をつけ赤ちゃんを抱いたお母さんたちも楽しそう

親子揃

祭りの様子

カメラを向けるとポーズをとってくれた
籠にはシュナップス？

小さな女の子達の簡単な仮装も可愛らしい

インデアンに扮装

インフォメーションセンターの前に春の女神が沢山集まって地元の人々とダンスに興じる

仮面をつけた主役達と地元の人々のダンス

ダンス

ギターを先頭に女神達の行列

縞縞模様の衣装はサウナ用
この青年が私をサウナに引っ張り込みシュナップスを振る舞ってくれた

5人ほど押し込められた模擬サウナの中は湯気を模した煙がもうもうと立ち込め大揺れに揺れていた。その中でシュナップスの小瓶が渡され飲むように勧められる(残念ながら私は下戸、小瓶をそっとポケットに忍ばせる～これは記念の品)

鞭を打ち鳴らすのが祭りのハイライト
長く重たそうな鞭を大人は無論幼い子供も器用に操り大きな音を立てると観客は手を叩いて労っていた。(前に見たナッセライトの祭りではこの鞭叩きが祭りを先導していた)

この鞭叩きは相当に体力がいるようで何日か前にフルプメスのホームで練習をしている少年がいたが汗びっしょりだった。

鞭打ち

あちこちで鞭叩きの披露

アクサムスの祭りを楽しんでバスでホテルに戻る。
夜何やら外が騒がしい。
窓から身を乗り出してみるとアクサムスの祭りに参加した人たちだろうかホテル隣の
コミュニティーセンターに仮装をした人たちが沢山いる

着物風の仮装をしている人がポーズをとってくれる

ホテルのテラスで談笑する人々

アクサムスの祭りでは見かけなかった仮装姿の人々がゲッテンスにいるということはアクサムス周辺でも祭りがあったのかも知れない。外から窓越しに見るとホテルのリビングでダンスに興じる人々が沢山いた。

イムストと同じく4年おきに開かれるアクサムスの祭り。今年を逃すと4年後に来られるかどうか分からないので思い切って来てみたが来て本当に良かったと心から思える。
アクサムスには泊まれなかったがゲッテンスのホテルからアクサムスはバスですぐなので何度か行き来してアクサムスの村を散策出来たしバスの終点までも行ってみることができた。

ゲッテンスのアルプアートホテルの朝食会場
天井がガラス張りなので周囲の美しい山々を見渡しながら食事ができる。

豊富な食材

ホテルの客室
バス停の近くで大変便利なホテル
15分おきにバスが走っていてインスブルックの街中に出るにもアクサムスに行くのも大変便利だった。アクサムスよりホテル代がリーズナブルなのも助かった。

ホテルのリビング

ゲッテンスの教会

教会内部

アクサムスの祭り前2月6日にウエルカムカードでゴンドラに乗りに行ってみる(夏と違ってウエルカムカードで乗れるゴンドラは1ヶ所のみ)
スキーシーズンなので観光客は私一人。

中腹のレストランでアプフェルシュトーデル(円安ユーロ高で生クリー付きアプフェルシュトーデル、なんと900円以上)を食べて下山。
スキーができなくて大変残念。