2000/05/20 - 2000/05/25
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SamShinobuさん
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2000年代に入ると映画界ではデジタル上映(DLP)の芽が息吹き始めた。その先駆けとなったのが、2000年5月19日に全米3257館で公開されたディズニー映画「ダイナソー(Dinosaur)」だ。当時まだデジタル上映館は全米でも10館しかなく、当然日本ではまだ常設館はなかった。DLP(デジタル・ライト・プロセッシング)はフイルムを使用せずハードディスクに入ったデジタルデータをプロジェクターで投影する、今でこそ当たり前の上映システムだが、当時は未来の映写機といった感じだった。DLPの莫大な設備投資に比べるとフイルムのポテンシャルはまだまだデジタルに勝っており、すぐに取って代わるものではないと誰もが思っていた。その「ダイナソー」のDLP上映をハリウッドのエル・キャピタン・シアターで観た僕は、その映像の鮮明さ、滑らかさ、美しさに圧倒され、さほど遠くないフイルムの終焉を予感せざるを得なかった。
今回の旅は、三池崇史監督がメガホンを取っている作品の陣中見舞いと、ハリウッドの現像所での打ち合わせ、DLP視察等、ロサンゼルスに5日間滞在した。
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2000年5月20日
17:25成田空港発全日空NH006便は、約10時間のフライトの後、同日11:20にロサンゼルス国際空港に到着。この時のレートは1ドル=112円だった。 -
宿泊したROOSEVELT HOTEL
ロサンゼルスの中心地Hollwood Blvd.に位置する1927年開業の老舗ホテル。1929年には第一回アカデミー賞受賞式が行われた。
数々の映画のロケが行われたホテルでもあり、マリリン・モンローが2年間住んだこともある。 -
若い頃は飛行機が苦手で、まして時差ボケも酷くアメリカ出張はキツかった。
さて、小腹がすいたので何か食べよう。ロサンゼルスの空気はカラッとしているが陽射しが強烈なのですぐに日焼けしてしまう。 -
ハイランド通りとサンセット通りの交差点で、オレンジ色の愛しい看板を発見。吉野家だ!
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ロサンゼルスの吉野家には、天丼やテリヤキ丼等もある。僕は当然Beef Bowlを注文。
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生玉子と紅生姜が無かったのが残念。サイズは1種類しかなく、その量が特盛以上でびっくりした。ドリンクとサラダのついたセットで、4ドル29セント(約480円)だった。
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マンズチャイニーズ・シアター。
仕事絡みで「Frequency(オーロラの彼方へ)」を観る。9ドル(約1000円)。日本の映画料金は当時すでに1800円だったので、世界一有名な映画館でこの料金は安い、というか日本の映画代が高すぎると実感した。 -
夜、ホテル近くのドラッグストアでお酒を買うと、店員に歳を訊かれた。日本ではまだ年齢確認の習慣はなかった頃で、すでに中年の域に差し掛かっていた僕は、ちょっと嬉しかった笑。
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2000年5月21日
今日は休日なのでサンタモニカまで足を延ばした。 -
サンタモニカはビーチ沿いにお洒落なホテルが建ち並んでいる。
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あいにく霧が濃くて少し肌寒かった。
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日本とロサンゼルスの時差はサマータイムで16時間。身体が慣れるまでしばらくかかる。
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霧のサンタモニカも雰囲気があっていい。
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サンタモニカピアの先端で釣りを楽しむ釣りキチたち。その辺で獲ったムール貝を細かく切ってエサにしていた。ビデオを撮っていたら、「俺はFBIに追われているからビデオはやめてくれ」とジョークを飛ばすおっさんがいた。
聞けば、L.Aで釣りをするにはライセンスが必要だが、ここサンタモニカピアだけはそれが要らないそうだ。 -
パシフィックパーク(遊園地)。
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サンタモニカピアの「Mariasol」というメキシコ料理店で朝食。美味しかったけど、何しろ量が多くて参った。
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人が増えてきた。インスタントでできるTattoo屋がたくさんあった。サンプルを見ると下手くそな日本語がずらっと並んでいた。Tattoo界では漢字ブームだったのだろうか。
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映画「スティング」にも出てきたメリーゴーランド。
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今日は日曜なのでサンタモニカは観光客が多かったが、日本人はほとんど見かけなかった。
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「ターミネーター2」のロケをしたサンタモニカプレイス。
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サンタモニカからタクシーでマリナ・デル・レイへ。タクシードライバーのカラペットさんは陽気なおじさんで、ルーズベルトホテルに泊まっていると言うと、戻る時間になったらホテルまで送るから電話してくれと名刺をくれた。
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フィッシャーマンズワーフ。
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マリナ・デル・レイは世界一大きなヨットハーバーだそうだ。
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7ドルで遊覧船に乗って、有名なヨットを眺めながらハーバー内をクルーズした。
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クルーザーから釣り糸をたらすご婦人たち。いいなぁ~。
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「FISH MARKET」というレストランで遅めのランチ。どデカいメカジキのソテーやクラムチャウダーを堪能した。コーヒーも付いて、18ドル45セント(約2000円)だった。
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食事を終えて店を出ると、JAZZLIVEをやっていた。
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ここFisherman Villageでは毎週日曜の午後に、JAZZLIVEが開催されるそうだ。大好きな「The Shadow of Your Smile」を演奏してくれて、泣かせるテナーサックスに休日の昼下がりを満喫した。
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帰りは先程名刺を貰ったタクシードライバーのカラペットさんに電話して、ここまで迎えに来てもらった。
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ホテルに到着。
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ホテルのプール。
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この日の前日から全米で公開されている「Dinosaur」をエル・キャピタン・シアターに観に来た。当時フイルムを使わないDLPの上映館はまだ全米で10館しかなかった。そのうち4館はロサンゼルスにあり、このエル・キャピタン・シアターでは「Dinosaur」のDLP上映が観られるということで、その視察だ。
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エル・キャピタン・シアターは実に立派な劇場で上映前に巨大な電子ピアノで生演奏がある。
映画は面白くなかったが、DLPというデジタル上映の実力を目の当たりにして、僕は愕然とした。フイルムの将来性にかなりの危機感を覚えて、帰国後慌てて会社にレポートを提出した。 -
2000年5月22日
三池組のスタッフが宿泊しているデイズ・インで、監督、キャメラマン、プロデューサーに挨拶し、現地コーディネーターと打ち合わせ。その後、メーカーの駐在の方にバーバンクにあるワーナー・ブラザーズスタジオまで送って貰った。 -
スタジオ到着。
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案内してもらう。
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バス停でバスを待ちつつ、タイマーで自撮り。
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このメトロバスでHollwood Blvd.に戻る。運賃は1ドル35セント(約150円)だった。
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ハリウッドの一角にある有名な壁画。
メーカーのロサンゼルス事務所で打ち合わせ後、日本料理店「鮨両」に連れて行ってもらった。車海老より大きなカリフォルニア産甘エビにびっくりした。 -
2000年5月23日
撮影は明日からなので今日はオフ。メーカーがユニバーサルスタジオの入場券とプライオリティパスをくれたので、タクシーでやってきた。 -
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当然シネコンもある。
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ユニバーサルスタジオに隣接するユニバーサルシティウォーク。
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タクシーでHOLLYWOOD/VINE駅に来た。HOLLYWOOD/VINE駅には、35mm映写機の展示があり、天井には一面映写機のリールが飾ってあった。さすがハリウッドの地下鉄!
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ここからダウンタウンのCIVIC CENTER駅まで行く。地下鉄は一律1ドル35セント(約150円)。
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CIVIC CENTER駅を出たところ。
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ロサンゼルス市庁舎。
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リトルトーキョーにちょっと寄って、タクシーでチャイナタウンへ。
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ランチは「福州飯店(フーチョウレストラン)」。ここはジャッキー・チェン主演「ラッシュアワー」(1998年)の撮影をした店だ。
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店内には、撮影時のジャッキー・チェンやクリス・タッカーの写真が飾ってあった。店のおばさんに、映画の中でジャッキーが座ったテーブルはどこか訊ねてみた。そこがちょうど空いていたので座らせて貰った(ミーハーか!)。
ランチセットの魚フライの野菜あんかけをいただく。これがめちゃくちゃ旨くて、3ドル95セント(約440円)だった。安っ! -
チャイナタウンからはバスでCIVIC CENTER駅まで戻る。
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そこから地下鉄でHollwood Blvd.まで帰って来ると、キャピタル・レコードのビルを発見して嬉しくなる。
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遠くにはハリウッドサインも見える。
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2000年6月にはチャイニーズ・シアターの隣に地下鉄駅がオープンした。その後長年に渡ってアカデミー賞受賞式を開催されることになるコダックシアターも建設中。(現在はドルビーシアターと名前が変わっている)。
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マンズチャイニーズ・シアターではジャッキー・チェンの「上海ムーン」のプレミア試写が行われるところだった。
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TVクルーも大勢来ており、何事かと見ていたら、リムジンからなんとジャッキー・チェン本人が出てきた。
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ジャッキーはとても気さくなので、集まっている人たちにハイタッチして回っていた。かくいう私もちゃっかりハイタッチしてもらった。
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それにしてもジャッキー主演映画のロケをした福州飯店で食事をした日に、ジャッキー本人に会えるなんて、やはり僕には映画の神様がついている。
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この日の夜にキャメラマンや撮影部と懇親会を予定していたが、撮影と打合せが押してしまい中止になった。そこで、監督とキャメラマンの部屋にフルーツバスケットを届けてもらうことにした。
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2000年5月24日
VELUZAT MOTION PICTURE RANCH
Hollwood Blvd.からメーカーの駐在員の方の車で1時間半ほど走ると、西部劇のようなオープンセットが現れる。 -
ここはかつて某ハリウッド映画で作ったセットを壊さずに、貸セットとして使っているそうだ。
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三池崇史監督と。
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撮影開始。
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ランチはケータリング。
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ビーフ、ポーク、チキンのバーベキューと、サラダバーやケーキまであって、食べ放題だ。
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僕はスペアリブをもらったが、とても美味しかった。
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山火事防止のために消防士を最低1人は雇わないといけないそうだ。
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帰りに今回の作品のネガを現像するFOTOKENで、打合せ。
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ルーズベルトホテルのロビー。
歴史的建造物でもあるホテルのロビーには、ピアノの生演奏が響いている。
2階にはハリウッド映画の歴史に関する貴重な展示がある。特に「風と共に去りぬ」(1939年)を撮影したテクニカラーの three-strip camera の展示には感動した。 -
最後の夜はお一人様ディナー。タイ料理の「PINK PEPPER」に来た。
トムヤムクン、ヤムウンセン、シンハービールを注文。メインに魚料理を頼むと、巨大な魚が丸ごと一匹出てきて焦った。でも味は最高だった。 -
ホテルの近くのシネコン。ハリウッドギャラクシー。仕事絡みで、「バトルフィールド・アース」を観た。
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2000年5月25日
デイズ・インの前にあるIHOPで朝食。パンケーキが美味しかった。かつては日本にも進出していた外食チェーンだが、いつの間にか撤退していた。 -
タクシーで空港へ。途中ビバリーヒルズに寄ってもらい、「プリティー・ウーマン」のビバリーウィルシャー・ホテルを眺めながらロサンゼルス国際空港に向かった。
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13:05発全日空NH005便で帰国。帰りの機材はポケモン飛行機だった。
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