バロックの華　カラヴァッジオの名作　マルタの喜び

2023/08/22 - 2023/08/22

マルタはリゾートから、歴史、食事　魅力満載のところですが。
絵画や建築に関しても　ヨーロッパの中でも、ここでしか見られないものがあります。　画家の
カラヴァッジオの作品もその一つです。
また、それが見られる、聖ヨハネ大聖堂も一見の価値があります。

https://youtu.be/gcj44y4ci9o

エリア ヴァレッタ(マルタ)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0

• 交通手段: 徒歩

カラヴァッジオの本名はミケランジェロ・メリージ（1571年 - 1610年）で、その写実性で、また人間心理を初めて絵画で表現した画家として、西洋近代絵画の創始者とされています。

ルーベンスもベラスケスもそして　レンブラントも彼の影響を強く受けています

彼は、プライドが高く　気も短く、殺人を行い、犯した罪から逃れる生活を続け、縁故のあるマルタ騎士を頼って１６０７年マルタにやってきました。

彼の油絵の中でも最大の大きさで唯一署名のある絵と　騎士団長をモデルとした精神性の高い聖人を描いた絵がマルタ騎士団の教会である聖ヨハネ准司教座聖堂に残されています。

Webから予約すると待たなくて入れます

聖ヨハネ准司教座聖堂は、1573年から1578年にマルタ島産の石灰岩で作られました。

外装は落ち着いたものですが、内装は１７世紀中頃に絢爛豪華なバロック様式に作り変えられました。

当時のローマの教会を凌ぐことを目指したもので、現在でもバロック様式の最高傑作の一つとされています。

天井は聖ヨハネの生涯を描いた絵画で覆われています

教会全体がすごい迫力を持っていました　　多くの人がそれを感じていました

床には主にヨーロッパの貴族の次男三男であった騎士たちが眠る、大理石でできた墓石が並んでいます。

『洗礼者聖ヨハネの斬首』（カラヴァッジオ作）
洗礼者聖ヨハネはカラヴァッジオ自身の自画像と言われます
当時、首を刎ねることは日常的におこなれていて、カラヴァッジオもたくさんの場所でそれを見ていました。

残酷なシーンの絵ですが、私は　死刑執行人と首を運ぶ盆を持つ女性の身体の生命力に驚きました ぼやけたこの写真の方がそれがよくわかります

その横の女性はサロメです

なんとかそれをスケッチしたいと思いました

クレヨンを使っても良いと係の人に言われたので　描きました

血の中にカラヴァッジオの名前ミケランジェロのMの署名が微かに見えます

死刑の瞬間を窓から見る囚人たち

騎士団長をモデルとした『聖ヒエロニムス』です

カラヴァッジオは貴族出身ではありませんでしたが、天才的な画家であったためマルタ騎士となりました。

しかし、騎士団内でも問題を起こし、投獄、除名されましたが、脱走
してローマに向かう途中で１６１０年に病気で亡くなったといわれています。
当時の噂では死因はローマ時代に描いた絵の売春婦であったモデルの女性をめぐる争いの当事者の家族あるいは怨みをかったマルタ騎士の復讐のためともされるようです。

彼は生涯カトリックへの強い信仰心を持っていました。

人間をめぐる　聖と俗に　頭がくらくらしながら　教会を後にしました。