ヴァレッタと青の洞門　マルタの２側面

2023/08/21 - 2023/08/21

マルタの首都ヴァレッタと青の洞窟
　　マルタはヨーロッパの歴史の縮図のようなところがあり、大陸から離れた島国に住んでいる日本人には理解不可能なほど大変複雑で、ここでは印象を書いてみたいと思います。
マルタ騎士団が来る前から、この地は地中海のカナメでした。海賊の巣でもあっただろうし、奴隷市場などでアフリカとヨーロッパを結んでいた、十字軍の拠点でもあった。
紀元前４０００年近く前から、ジュガンティーヤ神殿をはじめとする世界最古の巨石神殿を築いたようです　（場所によっては見学するには事前予約が必要で今回は断念）。その後、青銅器時代を経て、紀元前700年頃にフェニキア人（つまりの後のカルタゴをふくむ）紀元前218年にローマ共和政その後ローマ帝国・東ローマ帝国、870年、北アフリカのアグラブ朝のイスラム教国の勢力下に入いり、1091年には南イタリアに勢力をはるノルマン人によって侵略されキリスト教化されて、シチリア王国の支配下に入った。その後転売されて、マルタ騎士団が支配した。１９世紀初頭には英国の植民地となり、２０世紀中頃に独立した。なおマルタ騎士団は１９世紀前半にマルタを去りローマに移動し、現在でも領土を持たない独立国家となっているそうです。
つまり支配者が時代と共に変わっている一方で、住んでいる住民は　地中海全域のみならず、ノルマンや英国といったヨーロッパ北部の民族とも関連しているといえると思います。
ヴァレッタは人間の営み、青の洞窟は自然の営み
https://youtu.be/3a0Rpp-5t-Q

エリア ヴァレッタ(マルタ)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 4.5
• 交通: 5.0

• 交通手段: 高速・路線バス 徒歩

ヴァレッタはシベラス半島上の城郭で、１６世紀後半にマルタ騎士団によって建設されたグリット状の道路のある都市です。主要道路は　リパブリック通り　で、市門から聖エルモ砦まで延びています。設計したのはイタリアの建築都市計画家で、基本的にルネッサンスの都市計画です。道路をグリッド状にしたため　地形と合わず、急坂があります。
リパブリック通りに面して有名な聖ヨハネ准司教座聖堂（St. john’s co-cathedral）があります
また市門の外にバスターミナルがあり、マルタはバスの公共交通が充実しているので、どこでも簡単にいけます

首相官邸はこのグランドハーバーを見渡せるところにあります。元々はマルタ騎士団の住居の一つ。
誰でも景観の良いところに住みたいと思いますね。

グランドハーバーと呼ばれる天然の良港です。数千年前からありました。ここはかつては、海賊や奴隷貿易を含む地中海の交易の中心だったと思います。
１９世紀から　ジブラルタル、スエズ運河と共に　戦略的拠点でした。そのため、英国が大英帝国の維持のために統治しました。
なお　現在貨物ターミナルは別の都市にうつされていますが、マルタ経済を支える地中海の主要な自由港となっています。

聖ヨハネ准司教座聖堂

マルタの家の戸、窓はこの色です　北アフリカのチュニジアなどと同じ
ただ家は石で異なります

青の洞門