2023/08/12 - 2023/08/13
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SamShinobuさん
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大田区には天然温泉を有する銭湯が数多くあることから、大田区温泉郷と呼ばれている。蒲田からほど近い池上の「桜館」(以前は「桜湯」と言っていた)はかなり前からの常連だが、蒲田の銭湯は未体験だったので行ってみた。
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8月12日
初めて蒲田という地名を意識したのは中学生の時に読んだ松本清張の「砂の器」の書き出しだった。「国電蒲田駅の近くの横丁だった。間口の狭いトリスバーが一軒、窓に灯を映していた」と始まる「砂の器」は、清張作品の中でもダントツに好きな小説だ。そしてその映画化作品も邦画ベスト10に入る傑作で、小説も映画も中学生の自分に強烈な印象を与えた。 -
もう一つ、蒲田といえばJR蒲田駅の発車メロディにもなっている「蒲田行進曲」だろう(映画自体は東映京都撮影所が舞台だったけど)。松竹キネマ蒲田撮影所は1920年に完成し、1936年に大船に移転するまで蒲田にあった。「蒲田行進曲」は松竹キネマ蒲田撮影所の所歌でもあったので、映画「蒲田行進曲」のヒットにあやかってJR蒲田駅の発車メロディに採用されたのだろう。
撮影所があった頃は「流行は蒲田から」と言われるほどの華やかさと活気にあふれており、多くの映画スターも撮影所近辺に住んでいた。洒落たレストランや喫茶店が軒を連ねていたというのだから、現在の蒲田の凋落ぶりを見ると悲しくなる。 -
信濃路 蒲田店
蒲田に着いたのは昼過ぎ。灼熱の太陽が照りつけている。なんだか近年の夏は日本じゃないみたい。 -
「信濃路」は蒲田駅東口から徒歩1分。1972年創業の大衆食堂だ。手前は立喰い蕎麦で、奥にカウンターのみの食堂兼飲み屋となっている。
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朝の6:20から飲める実に蒲田らしいディープな店だ。
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まずはレモンサワー(390円 全て税込)で喉を潤す。口の中に広がる爽やかな夏!
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生姜焼き単品(450円)をツマミに注文。間違いなし。
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どて焼き(400円)は牛のスジ肉を味噌やみりんで煮込んだ大阪の郷土料理だが、これが絶品!トロトロの牛スジがゴロゴロ入って、濃いめの味付けがお酒に合う。
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朝からずっと飲んでいると思われるガラの悪そうなおっちゃんや、「なにココ、昭和やん!」と言いながら入って来た中年カップルも酒を頼む。かと思うと定食を食べに来た高校生5人組の注文を、店のおばちゃんが優しく聞いている。酔っ払ったおっちゃんと高校生が入り乱れるカオスが面白い。
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区民ホール「アプリコ」とニッセイアロマスクエア。
松竹キネマ蒲田撮影所は1920年から大船に移転する1936年まで、ここにあった。撮影所の跡地には区民ホール「アプリコ」とニッセイアロマスクエアが建っている。 -
蒲田撮影所前に架かっていた松竹橋。
残念ながらこれは本物ではなく、1986年の山田洋次監督作品「キネマの天地」で使用されたレプリカ。1998年10月に蒲田の歴史を物語たる記念碑として、この撮影所跡地に移設された。
実はここからが面白い。誰もが本物は現存しているわけがないと思っていたが、そのレプリカの設置を知った鎌倉在住の人から信じられないような申し出があったのだ。「それなら本物がうちにあるから寄贈するよ」みたいな話である。関係者は焦っただろうなあ。そしてレプリカの移設からたった2ヶ月後に、区民ホールアプリコ1階にリアル親柱が設置された。そうなると本物の目と鼻の先にあるレプリカの立場が哀れとしか言いようがない笑。 -
こちらが本物。
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アプリコの地下には撮影所のジオラマが展示されている。
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さかさ川にかかる松竹橋。
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蒲田温泉を目指して歩いていると煙突が見えた。煙突があるということは薪で沸かしているので、ぐるりと釜場を探してみる。
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あった!
この積み上げられた薪を焚べている訳ね。こりゃ重労働だ。 -
蒲田温泉
1937年に創業した「蒲田温泉」はJR蒲田駅東口から徒歩10分強に位置する銭湯。入浴料金520円。あれっ、500円じゃないの?なんと東京都内の銭湯は7月1日から20円値上がりしていた。東京都内の銭湯の値上げは3年連続。まあ520円でも十分安いけどね。 -
天然黒湯温泉はまるでコーヒーに浸かっているよう。大田区に多くある黒湯は、古生代に埋もれた草や木の葉の成分が地下水に溶け込むことによりできた温泉。泉質はナトリウム炭酸水素塩、塩化物鉱泉と本格的。肌がしっとりツルツルになり身体の芯から温まる。
黒湯の湯船は2つあり、手前は42度のぬるめ。奥は45度以上の熱めの風呂。この熱さは上野の「燕湯」と双璧かもしれない。 -
無料休憩所を兼ねた大宴会場
あ~気持ち良かった!先ずは中生(550円税込)をお願いし、火照った体に流し込む。 -
カラオケ1曲100円。おじさんが、「100円は安くないかい?俺の行くスナックは1曲200円だぜ」と言いながら、舞台に上がり「コーヒールンバ」を熱唱。いいねえ。コーヒールンバと言えば、高速道路のサービスエリアにドリップの様子がモニターに映し出される自販機があるが、その映像のバックに流れている曲だ。コーヒールンバが聴きたくて、いつも「ミル挽き珈琲 自動販売機」でコーヒーを買ってしまう笑。おじさん、意外と上手く歌っていて感心した。
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気さくなおかみさんが「うちは温泉釜飯が名物なのよ。新潟の栃尾のコシヒカリをつかってるの」と勧めてくれたが、すでにお腹は膨れていたので枝豆(300円)だけ頼んだ。そこまで言うなら、次は是非その温泉釜飯を頂きたい。
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それにしても520円で天然温泉に入れて、宴会場でのんびりできるなんて、ここは天国ですか?
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林家木久蔵(現在は木久扇)や桂米助のサインがある。
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こちらは純烈。純烈のサインは銭湯にあって然るべきだが、その隣は日向坂46の小坂菜緒だったので少し意外だった。聞くと、雑誌の取材で来たそうだが、その際に蒲田温泉オリジナルTシャツを着てくれたと喜んでいた。わざわざその雑誌を奥から出してきて見せてくれたが、それよりオリジナルTシャツがあるということに吹きそうになった。
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蒲田駅に直結している東急プラザの屋上。都内唯一の屋上遊園地。遊園地って、ちっちゃい観覧車だけかいっ!
子供が小さい時連れて来たことがあるが、その頃はもっといろいろな乗り物があったけどなあ。 -
JR蒲田駅中央改札
高校時代の天文部同期8人で今夜は暑気払い。彼らと待ち合わせといえば当時からここ。
自分の通った都立高校は蒲田に近かったので、学園祭や体育祭のクラスの打ち上げは蒲田でやることが多かった。当時は高校生の飲酒に関して店側も全然うるさくなかったので、先生にさえバレなければ普通に居酒屋で宴会をしていた。だから初めて酒を覚えたのは蒲田だし、なんなら初めて吐いたのも蒲田の居酒屋だった笑。 -
個室居酒屋番屋
この仲間と学生の頃から通っていた「鳥万」という格安大衆居酒屋がよかったが、「学生じゃないんだから」と却下された(泣)。久しぶりに会う仲間とゆっくり話ができる個室の「番屋」は正解です。 -
銀座に「のどぐろ」が美味しい「寿司番屋 銀座本店」があるが、ここはそこの系列の居酒屋だ。
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値段の割に美味しかった。
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この仲間たちとは、日本中いろいろな所を旅行した。若い頃は星の写真を撮りに山に登りまくったし、車で各地のスキー場を訪れ、スキューバダイビングでは八丈島まで行った。入った温泉は数えきれず、盛岡にわんこそばを食べに行ったり、佐渡ヶ島や気仙沼も楽しかった。また、八ヶ岳や河口湖の貸別荘を毎年のように借りたり、桜の季節はもちろん花見で集まる。気が置けない友とはまさに彼らのこと。
二軒目はカラオケだった。 -
8月13日
茶寮もち月
翌日も親族の食事会に蒲田にやって来た。二日連チャンで蒲田とは珍しい。 -
「もち月」は初めての店だが、蒲田では珍しく品のある(笑)西口駅前のしゃぶしゃぶ屋。
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暑すぎて生ビールを2杯飲み干す。
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出汁にくぐらせるだけで食べる黒毛和牛は絶品。
胡麻だれ?そんなもの要りません。
久保田千寿もいただき、昼からいい気分。 -
呑川
雨上がりとはいえ、今どきドブの臭いがする呑川はノスタルジーがくすぐられる。僕が子供の頃は東京の川は臭かった。それが暗渠化されたり、下水道や河川の整備で水質は少しずつ改善された。いいな蒲田。川まで昭和じゃん。 -
ゆ~シティー蒲田
昨日の「蒲田温泉」がとても良かったので、今日も蒲田の天然黒湯温泉を新規開拓したくなった。
「ゆ~シティー蒲田」は1920年創業の銭湯で、蒲田駅東口から徒歩5分。入浴料520円。ビル型銭湯でお風呂は2階。 -
「ゆ~シティー蒲田」のお湯も天然黒湯温泉。加水をしていないのでコーラのように真黒い。蒲田あたりはかつて海だったので、古代の海藻など植物質の成分が含まれているそう。神経痛にも効きそうだ。大田区には数多くの黒湯温泉があるが、同じ黒湯でも銭湯によってその泉質は千差万別で効用もさまざまらしい。
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こちらの黒湯温泉もいいお湯だった。2日温泉に入って、都内にもかかわらず湯治に来た気分だ。
銭湯にはよく電気風呂があるが、あれはなんであるんだろう。ビリビリが苦手だけど、つい好奇心に負けて試しに今日も入ってみた。でも例によって全身を駆け巡る電流に思わず「いや~ん」となって、すぐ出た。 -
3階には「湯上がりスペースYCKホール」という休憩所があり、ここで毎週日曜日には無料で歌手のキャンペーンが観られる。ショーがない時は1曲100円でカラオケもできる。
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旅流草一郎さんという歌手の新曲レコ発歌謡ショー。
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旅流さんは普段は蒲田東口の駅前で路上ライブをしていると話していた。花札を主題にした「とんがれあかよろし」という曲がカッコ良く、最近多い昭和を舞台にしたアニメのエンディングテーマに意外に合うじゃないかと思った。ちなみに本日のレコ発ライブ、CDは9枚売れたそうだ。
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レモンサワー(450円 税込)と旅流草一郎さん笑。
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食事もできるし酒のツマミもそこそこある。
520円で天然温泉に入れて、宴会場でのんびりしながら、歌手の生歌も聴けるなんて、ここも天国ですか?
おじさんの休日としては言う事なしです。 -
池上線と多摩川線の蒲田駅ホーム。
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桜館
蒲田から池上線で2つ目の池上駅から徒歩6分。「桜館」は、40年くらい前に初めて黒湯を体験して虜になった銭湯だ。
今でもたまに入るが、春先にはシンボルでもある桜の木から舞う花びらが露天風呂に浮かんで情緒がある。間違いなく大田区温泉郷を代表する名湯と言えよう。
ここも2階にお酒の飲める休憩所がありカラオケもある。黒湯温泉に癒やされた後に、人生の先輩たちのカラオケを聴きながらひとり飲む。贅沢な時間。
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この旅行記へのコメント (1)
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- mom Kさん 2023/08/25 12:12:27
- 大田区って、今も
- こんなに銭湯が多いのですか、SamShinobuさん。一時北区在のおり、銭湯の多さにびっくりしたのですが、歩いて通えたところが、数年の間に三軒無くなりました。蒲田は、健在どころか、薪で沸かしてる!+東京暮らしの折に覚えた”大衆酒場”も魅力的。行かなくっちゃ。頭の中で♬蒲田行進曲♪を鳴らしながら、拝見。
お仲間との写真で「つるむ」という言葉を思い出しました。高校生の男子集団をあらわすのにぴったりなんですが。
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