2023/05/18 - 2023/05/18
281位(同エリア1071件中)
杏仁豆腐さん
PARCO劇場開場50周年記念シリーズ「夜叉ヶ池」
1913年に泉鏡花が発表した戯曲『夜叉ヶ池』は、放浪の旅人と孤独な美貌の村娘、夜叉ヶ池の竜神姫と彼方の竜神の二つの恋物語を中心に、人間世界と異界の眷属の物の怪たちが荒々しくユーモラスに描かれた物語で、今もなお愛されている名作です。
森新太郎の演出、森山開次の振付で、2023年に開場50周年を迎えるPARCO劇場で上演。
非常に興味深い、泉鏡花の世界に入り込みました。
11000円のチケットを5000円で購入できたのですが、5000円では申し訳ないほどの出来です。後ろの方には空席もありましたが、観てよかったと思える芝居でした。
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 私鉄
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渋谷パルコ1階にある、 カフェマルリーでランチです。
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ネオクラシックをコンセプトとしたフレンチカフェです。
12時前なので、空いている店内。
カフェグラッセ。アイスコーヒーです。 -
ハムとグリュイエールチーズのサンドイッチ
グリュイエールは、スイス産チーズの中で最も生産量と人気の高いハードタイプのチーズです。 -
人も少ない、開放的な店内で、ゆっくりと食事しました。
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エッフェル塔が伝票の代わり。
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1973年5月、渋谷PARCOに誕生したPARCO劇場(当時の名称は西武劇場)は、2023年、開場50周年を迎えました。
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「夜叉ケ池」(やしゃがいけ)は、泉鏡花が1913年(大正2年)に発表した戯曲です。泉鏡花が初めて著した戯曲。夜叉ヶ池の龍神伝説を題材としています。
1979年に、篠田正浩監督で映画化されています。坂東玉三郎がヒロインと夜叉ヶ池の主・白雪姫の二役を演じました。 -
泉鏡花生誕150年の節目に、開場50年を迎えるPARCO劇場にて、美しい日本語で物語る、幽玄ファンタジーの傑作の上演です。
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竜神姫役の那須 凜の迫力ある台詞と動き。圧倒されました。
魑魅魍魎たちの不思議な動き。素晴らしいです。目を凝らして観ていました。
鐘つき男の勝地 涼、親友の入野自由、鐘つき男の妻の瀧内公美。
泉鏡花の戯曲を、そのままの言葉遣いで演じているので、かなり難しい稽古だったことでしょう。
『夜叉ヶ池』をさらに味わい深く観るために~夜叉ヶ池伝説と用語集と『夜叉ヶ池』用語解説(登場順)は理解を深める上で、とても役立ちました。
最後に、白雪は剣ヶ峰の恋人のもとへ飛び立たんと、天翔けていきます。夜叉ヶ池の水があふれ出し、大洪水となって村を押し流してしまいます。
大きな赤い布が会場全体を覆い包みます。驚くほど大きな赤い布です。観客の頭の上で赤い布がひらひらと舞います。すごい演出でした。 -
『夜叉ヶ池』をさらに味わい深く観るために~夜叉ヶ池伝説と用語集
深山幽谷、現世(うつしよ)と異界の境さえ曖昧に感じさせる『夜叉ヶ池』の舞台。劇中登場する、岐阜県と福井県の県境にそびえる三国嶽(岳。標高1209m)はもちろん、夜叉ヶ池も、名を同じくする夜叉ヶ池山(標高1100m)の山頂に、深く碧(あお)い水を湛えて存在しています。福井県南越前町今庄(いまじょう)には、麓の夜叉竜神社を入口とする登山道があり、頂上までの登りは片道約2時間30分程度とのこと。
夜叉ヶ池は周囲230mほどで、池から直接流れ出る川はなく、伏流水として揖斐川、九頭竜川、高時川に流れ出ているといわれ、池の水は一年中涸れることはありません。
鏡花が創作の源としたのは、この池に伝わる「夜叉姫伝説」。その伝説とは……約1200年前、桓武天皇に仕える美濃の国安八郡の郡司・太夫安次公は、徳望も高く富も得て、人々に「安八太夫」と呼ばれていました。ある年、美濃国は大干ばつに見舞われ、田畑の作物は枯れ果て、領民の飲み水にも困窮するありさま。井戸掘りも神仏への願かけも効果がなく、万策尽きた大夫が夕刻の畔道に佇んでいると、目の前に一匹の小蛇が。思わず蛇に向かって「もし雨を降らせてくれたなら、褒美として我が3人の娘のうち1人を差し遣わそう」と言ってしまい、小蛇はそれを聞き届けたかのように草むらへと消えていきました。
その夜、黒雲が一帯を覆い強い雨が乾いた大地に注ぎました。里は喜びに沸きますが、そこに若武者が現れ「自分は越前との境にある美越(みこし)の池に棲む竜神です。雨を降らせたので約束通り娘御をもらいにきました」と言ったのです。
父から事情を聞いた娘たちは泣きくれましたが、次女の夜叉姫が自ら嫁入りを志願。里人に送られて揖斐川の流れに若武者と共に跳び入り、上流の池へと上って竜神となり、今も人の世を見守っている……という言い伝えなのです。
以来、池は夜叉ヶ池と名を変え、麓と池の端とに神社も建てられ、山頂の奥の宮夜叉神社では毎年7月に鎮魂祭が行われているとのこと。
この「夜叉姫伝説」から鏡花はどのような物語を紡いだのか。それは是非、劇場で目撃していただきたいと思います。
◎『夜叉ヶ池』用語解説(登場順)
居催促(いざいそく)……(借金取りなどが)座り込んで催促すること。
鴫焼(しぎやき)……もとは鳥のシギを焼いた料理だったが、転じて薄切りのナスに油をつけて直火焼にし、調味味噌を塗った料理のこと。
畷(なわて)……田の間の道、あぜ道。
ありの実……梨のこと。梨が「無し」に通じ、縁起が悪い忌み言葉とされた折、言い換えによりつけられた異称。
逆蜻蛉(さかとんぼ)……頭が下、足が上になり真っ逆さまにひっくり返った状態のこと。
しらげ水……米の研ぎ汁など白濁した水のこと。
越(えつ)の大徳(たいとく)泰澄(たいちょう)……「泰澄」は奈良時代の修験道の僧。天空に現れた貴女のお告げを受け、717年に石川県の霊峰・白山(はくさん)に登頂してを修行し、白山信仰の開祖となったとされる。“越の大徳”は「越前国(現在の福井県)の徳高い僧」の意味。
行力(ぎょうりき)……仏道の修行をして得た力。
苦患(くげん)……仏道の言葉で、地獄に落ちて受ける苦しみ。それほどの苦痛や苦難を指す。
碧潭(へきたん)……深く、青々と水を湛えた淵。
小菜……芽を出したばかりの菜っ葉。若い菜。
気味助(きびすけ)……「きび(気味)がよい」を略して人名のように言い換えた言葉。「ざまあみろ」の意。
神通広大(じんづうこうだい)……非常に能力が高く、できないことがないほど大きな力を持ち、操る人。その様子。
南無三宝(なむさんぽう)……仏に帰依を誓い、救いを求めること。転じて突然起こったことに驚いたり、しくじった時に発する言葉。「三宝」とは「仏」と「仏の教え=法」、「それを広める僧」の「仏・法・僧」のこと。
お歩行(おひろい)……「歩く」の尊敬語。
わやく……無理を言い、無茶をすること。その様子。
馬士(まご)……馬子、人や荷物を乗せた馬を引いて運ぶ職業の者。
道陸神(どうろくじん)……峠の上、村境、橋のたもとなどに祀(まつ)られ、外部から来る敵や悪病、災厄から村人を守る神。
澆季(ぎょうき)……道徳が薄れ、人情も希薄になってしまった終末の世。
心遺り(こころやり)……憂さ晴らし。ふさいだ気持ちを晴らすこと。
深山路(みやまじ)……深い山の中の道。
華冑(かちゅう)……貴族の子孫。
五逆罪(ごぎゃくざい)……仏道上の五種の重い罪。「母殺し」「父殺し」「聖者殺し」「仏の体に傷をつける」「教団の和合を破壊・分裂させる」という五つ。
男立(おとこだて)……きっぱりとした気性を持った男子。
女郎(めろう)……女を罵る呼称。
鼎(かなえ)の軽重(けいちょう)を論ぜん……もとは「鼎の軽重を問う」と使われ、「統治者、転じて既存の地位や価値観を疑い、覆そうとする人や状況を示す。
頑冥暴虐(がんめいぼうぎゃく)……「頑冥」は“かたくなでものの道理がわからない様子”を指し、それに“惨(むご)いことをして人を苦しめること”を意味する「暴虐」を加えることで、学円の村人への強い非難を表している。 -
作 泉鏡花
演出 森新太郎
振付 森山開次
出演
勝地涼 入野自由 瀧内公美 那須凜
山本亨 伊達暁 森田甘路 澄人 田中穂先 佐川和正 佐藤誓
有川拓也 池田遼 小川莉伯 澤村亮 中桐聖弥 中島祐太 中田翔真 廣田佳樹 山崎類 渡辺謙典
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