【金夜発】カジュアル登山のはずが？！悪天候で試練の乗鞍岳！

2021/10/15 - 2021/10/17

★2021秋★
金曜夜、仕事の後に「あずさ」に飛び乗っていざ松本へ。バーの街・松本を堪能して、翌朝から紅葉を目当てに元気に登山！……のはずが、剣ヶ峰に至る道は濃霧と爆風。カジュアル登山の予定が、まさかの試練の連続。装備をフル動員してなんとかかんとか登頂を果たした3時間半の行程は山の厳しさを教えられるには十分なものでした。

［一日目］
18:00 特急あずさにて新宿から松本へ
20:41 松本着
　　　バー「オールドパル」訪問
22:00 「旅のホテル松本」チェックイン

［二日目］
7:06 松本発渚行きの振替バスに乗車
松本→渚（バス）
渚→新島々（上高地線）
新島々→乗鞍高原バスセンター（バス）
乗鞍高原バスセンター→畳平（バス）
10:30 畳平着
11:30 登山開始
15:00下山
16:00 乗鞍 白雲荘チェックイン
17:00 夕食
21:00 消灯
※松本～渚は豪雨災害のため上高地線が運休しており、バスにて振替輸送でした。

［三日目］
6:00 朝食
8:05 畳平発
11:45 松本着
12:15 そば処種村にて昼食
13:45 特急あずさにて新宿へ
16:25 新宿着

★★★★旅の持ち物について★★★★
山は装備が大事！難易度で決めつけずにきちんと準備を！

登山グッズは、主に好日山荘さんで購入しています。いつも丁寧にアドバイスしてくださり感謝しているのですが、今回の悪天候でアドバイスの有り難みをさらに実感しました。
乗鞍岳は初心者向けのコースとして有名ですが、今回は雨具や防寒具をフル動員。トレッキングポールや手袋の有用さもつくづく感じました。山の天気は変わりやすく、装備は悪天候下で安全性を担保する上で非常に重要です。低山だから、いい季節だからと油断せずにしっかりと準備をして登山したいなと改めて感じました。

エリア 乗鞍(長野)

18:00 新宿発
20:41 松本着

金曜18:00の「あずさ」に飛び乗って3時間、松本駅にやってきました。この改札もそろそろ見慣れた感じ。

★特急あずさ　6620円

今回は同僚四人で乗鞍岳に登山の予定。うち一名と同じあずさに乗れたので、松本のバーを訪ねることに！
松本は「バーの街」と呼ばれることもあるそうで、気になるお店がたくさん。その中で、駅近で雰囲気の良いこちら「オールドパル」さんに伺いました。

落ち着いた雰囲気のお店ですが、決して気取った感じではなく旅行者でもあたたかく迎えてくれます。
シャインマスカットなど長野の名産品をつかったカクテルが複数あり、その中から二杯いただきました。

22:00 たびのホテル　チェックイン

宿泊は「たびのホテル　松本」です。
今年できたばかりのホテルということで、とても綺麗。大浴場もあります！

★素泊まり　7000円くらい

7:06 松本発

翌朝に同行者と松本駅で合流。本来なら上高地線で新島々に向かうはずなのですが、夏の豪雨災害の影響で一部がバスでの輸送に振替られています。
切符の買い方がわからなくて、ちょっとバタバタしました。

電車はかなり空いていて、ゆったりと景色を眺めつつ新島々駅までやってきました。ここからは、バスに乗り換えて「沢渡バスターミナル」を経由、「乗鞍観光センター」を目指します。
沢渡からは上高地に向かうバスへの乗換えが可能。沢渡から上高地までは約30分、乗鞍（畳平）までは1時間くらいです。

観光センターからの景色。乗鞍岳の観光拠点である畳平はマイカーでの乗り入れができないので、ここでバスに乗換える人も多数。
広がる青空と色づきはじめた木々に、紅葉への期待が高まります。

畳平行きのバスは、こちらの乗り場から。

観光センターは晴れていたのに……あれ？あれあれ？？道路脇の草木が高山植物に変わるあたりから雰囲気があやしく……？？？！

10:30 畳平着

で、こちらが、標高2702メートルの日本一高いバス停からの景色。見事にもっくもく！です！！風もあってとても寒く、着ているものを寒さ対策仕様にアップデートしました。

11:30 登山開始

観光案内所のおじさん曰く、「剣ヶ峰への登山道は”爆風”！登れるかどうかは技量次第。天気が崩れるかもしれないから、行くなら早めにね」とのこと。
不安はありますが、もくもくの先を目指して出発です……！

肩の小屋に到着。バスターミナルから1時間くらい。
乗鞍登山の特徴は「アルプスの山々を眺めながら、往復3～4時間の初心者向けコース」らしいのですが、この日は霧に覆われて周囲はおろか行く先も見えず、風に煽られてめちゃくちゃ歩きにくい！そしてとにかく寒い！！

肩の小屋からの景色。
晴れていればバス道から市街まで一望できるはずですが、何も見えません……！

剣ヶ峰への登山口です。
写真で見た時は程よい登山道に見えましたが、風と霧の中で見るとまさに試練への入り口……！
下山してきたベテランのご夫婦に、登山口で写真を撮ってもらった後、山の様子を教えてもらいました。「私たちも行ってきましたよ！途中2～3箇所風が強いところがあるから気をつけて」と励ましていただき、登ってみることを決意。こういう交流も登山の魅力ですね。

この時点で、ヒートテック、ヒートテック、極暖、シャツ、雨具、ダブルフリース、ネックウォーマーのフル装備。とにかく寒いんです。
前を行く人たちも重装備。

歩くこと1時間ほどで、山頂手前の小屋に到着。
記念のTシャツなどのお土産やコーヒーを売ってます。ちょっと小屋に入れるだけでほっとする。寒かった～

南アルプスと富士山……は見えないですね。というか一寸先はガス！です。苦笑

見渡す限り真っ白。
登り始めた頃は眺望にガッカリしていたのですが、この頃には「もはや修行……」という心境になっていました。

あとは山頂を極めるのみ！ということで、最後の岩場に向かいます。
悪天候の山道、行き交う人たちの励ましの言葉が沁みます。「こんにちは」「頑張って」という山の挨拶はもちろん、「風強い場所が二つありますよ」とか「酸素が薄いから気をつけて」とか……登山家の人たちって優しいなあ。

山頂です！
写真だとただガスっているだけに見えますが、実際は冷気と爆風で立っているのも大変なくらい。手が冷たい、足が寒い、歯が痛い！！

3026メートルの表記もこの通りぼんやり。観光案内所のおじさんの「爆風注意」は本気だった。記録の写真だけ撮って早々に退散します。

天候悪化が気になって下りはちょっと急ぎ足。
この旅のためにトレッキングポールを買ったんですが、帰りは特に大活躍です。体重を分散して支えてくれるので、スピードが全然違いますね。

肩の小屋まで下ってきました。
だんだんガスが晴れてきて、下が見える！観測所も見える！

雲の下から覗く山々。やっとそれらしい風景が拝めました……！

行きは見えなかったバス道も。

バスターミナルもこの通り。

15:00 下山

バスターミナルに到着。
結局、3.5時間の往復でした。お昼を食べていなくて空腹の中、ビール！カレー！を合言葉に下山したのですが、バスターミナルの食堂は閉店済み。とりあえずビールだけは果たせた……

16:00 白雲荘　チェックイン
17:00 夕食

山小屋の夜は早い。飛騨牛のすき焼きと天日干ししているという山荘自慢のお米を夕食にいただきました。すき焼き、美味しかったです！
お風呂はありますが、二つのうち一つが稼働、定員二名で男女交代制とのことでした。でも、お湯に浸かれるだけでありがたい……！

★白雲荘（個室）　11000円/人

夕食後は19:00まで暖炉の前で飲ませてもらい、その後はストーブ前に再集合。白雲荘には談話室的なものはないので、ここで消灯の21:00まで日本酒片手に語らいます。音量注意！

廊下はこんな感じ。野生動物の解説や出没地点にシールが貼られたマップがあり、勉強になります。剣ヶ峰に熊が出没したという情報も！えっ？！！こわい！

日本アルプスの名物 ライチョウは「天気の悪い日のほうが見つけやすい」「たまに飛ぶこともある」とのことですが、この日は複数羽見かけましたし、飛んでいる姿もありました。日本アルプスには何度か来ていますがライチョウを見るのは初めてだったので、悪天候も悪いことばかりじゃないですね！

6:00 朝食

山小屋は朝も早い！21:00にバチーン！と一斉に消灯した電気が5:30に一斉に点灯。目覚まし要らずです。笑
消灯後は本当に真っ暗で電源も使えなくなるので、モバイルバッテリーやヘッドランプがあると良いかも。

お天気が回復したら登山したかったのですが、生憎の雨天。下界が晴れていることを期待しつつ、始発のバスで山を降ります。
この日は初冠雪の予報もあったので、雨で済んだだけまだラッキーですね。

8:05 乗鞍発

始発のバスはガラガラ。雪を懸念して泊まらずに帰った人も多かったのかな。

乗鞍観光センターで乗換えです。
晴れていたら沢渡から上高地に行ってもいいねと話していたのですが、この日は雨～曇りで穂高連峰は臨めなそう。諦めて、松本まで一気に戻ります。

11:50 松本着

Googleで調べて気になった「四柱神社」へ。天地創造に関わる四人の神様が祀られており、「すべての願いごとが叶う」のだそう！すごい！わくわく！

松本といえば蕎麦！
ということで、食べログで調べて「蕎麦倶楽部 佐々木」さんに向かったのですが、運悪く臨時休業。親切な張り紙があり、佐々木さんのおすすめ蕎麦店が二店舗書いてあったので、そのうち「種村」さんに伺うことにしました。

12:00 そば処 種村

三組ほど並んでいましたが、少し待って入店できました。

綺麗なお蕎麦！ツユは二種類、甘めと辛め。私は辛めが好みかな。蕎麦焼酎の蕎麦湯割りも頼んで、松本らしさを満喫しました。

13:45 松本発

松本駅前の酒屋「相澤酒店」で白ワインを購入。「竜眼」は長野固有のブドウだそう。悪天候で出番がなかった山用のマグカップがここに来てようやく活躍！笑
相澤酒店、かわいくて親切な女将さんが地元のワインや日本酒について丁寧に教えてくれました。おすすめのお店です！

★五一ワイン（竜眼） 2000円くらい

今回の旅のお土産はこちら～

乗鞍岳山頂の山小屋で買った大判風呂敷　3000円
ヤマサンカのご当地ピンバッチ　440円×2
ヤマサンカのカラビナ　880円×2
四柱神社のお守り　800円
九郎右衛門 秋の生酒　2000円くらい


★★★★旅のまとめ★★★★
・登山はコスパのいい趣味！頭も身体もすっきりで、入山は「無料」！
・10回の飲み会より1回のゴルフ、10回のゴルフより1回の登山！お互いを知って仲良くなれる！
・登山は人を強くする？！登り終えた後、なんとなくレベルが上がった気分になれるから不思議。笑
・でもやっぱり呼吸がキツいなあ。心肺機能を鍛えなきゃ？？！