祖谷の古民家『篪庵』でアレックス・カーの真髄にふれる！徳島vol3

2016/11/01 - 2016/11/01

今回の旅の一番のメインはアレックス・カーの『篪庵』に宿泊すること！そこの予約ありきで決めた旅の日程ですから♪

vol3は、まずは落合集落で、タイムスリップしたかのような日本の原風景を楽しみ、かかしの里でまさか！のかかしの村人にかえって心を打たれ、
二重かずら橋で大自然の景色を堪能。

そしてそして！『篪庵』の現代的快適さと伝統的古民家の美しさの融合を目の当たりにし、ただただ感動。これを作り出したのが日本人ではなく外人というところにも感慨深いものがありますね。なかなか予約はとれませんが、出来ることならもう一度ゆっくり泊まりに行きたい！それくらい素晴らしい経験ができるところでした。

エリア 剣山周辺(徳島)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 4.5
• ホテル: 5.0
• グルメ: 5.0

• 交通手段: タクシー
• 旅行の手配内容: 個別手配

11月1日
今朝は朝までぽつぽつ雨が降ってました。ケーブルカーに乗って朝風呂へ。さすがに
寒かったですね。

でも寒くなったからか、ここの紅葉が一番きれいでした。

朝ご飯は和食。いたって普通です。あゆの開きや、きのこの卵とじ、等々。

9時半にタクシーが迎えにきて、出発。まずは落合へ。30分くらいで落合の展望台につきました。途中の紅葉がとても美しかったですねえ。

ここからは向かいの落合集落が一望できます。かやぶきが思ったより少なくて驚き！もっといっぱいあるのかと思ってましたけど、ほんのぽつぽつとしかなかったです。

もっとのんびり集落を散策できる白川郷みたいなのを想像していたので、集落がこんなに坂道ばかりとは思いもしなかったのでちょっとびっくり。どーりで、
”集落全体を散策したい”と運転手さんにいったら、え？！と不思議な顔をしたはずです。笑

集落の下まで車でいってそこから歩いて散策しようとしましたが、けっこう高低差があるので、集落の途中にある神社付近でおろしてもらって、そこから散策開始。
雲海が広がっていく様子がすごく美しかったです。

歩いていて見受けられたこのような道は、里道と呼ばれる昔ながらの細道で、別名赤筋道とも呼ばれているそうです。案内板の説明によると、峠から川へ下るものと等高線に沿って通るものが地区内に縦横に設けられているのだとか。傾斜の急なところは階段状に石が敷き詰められているのですって。

こちら三所神社。鳥居の裏の大杉が見事です！とっても神秘的でした。

今でも続くだんじりやお神輿の出るお祭りが、非常に見ごたえがあるんですって。
でも人がいなくて、怖いくらいし～～んとしてました。

杉山が多かったですが、昔、杉を植えたら補助がでたので、それで杉山になったのだとか。その以前はかやを作っていたのだそう。

さすがに平家の落人が隠れ住んだと伝えられている山村集落は、国の重要伝統的建造物群保存地区になってるだけあって、歩いてるだけでタイムスリップしたような気分になれます。

それにしても人がほとんどいませんね。ひっそりとしてます。もっと集落が寄せ集まってるのかと思ってましたが、家と家も離れているので余計ひっそり感があります。

そして長岡家に到着しました。ここでは84歳のおばあちゃんが一人で応対してくれてました。

とってもシンプルな民家でした。もう囲炉裏は使っていないそう。いぶしてないから、カヤがいつまでもつかしらと、おばあさんも心配してました。

そのあと寄ってもらったのは、かかしの里。いや、びっくり！通り道だったので
たまたま寄ってもらっただけだったのですが、あまりにかかしばっかりで本当に驚きました！

人よりかかしの方が多いってそれもまた怖い。人形ですけどかなりリアルで
夜はみたくないなあ。

一瞬、本当におばあさんたちが縁側に座ってるのかと思っちゃいますが、ぜーーーーんぶかかし！

リアルっす！いや、笑っちゃうくらいリアルです！

かかしを堪能してから3～40分かけて二重かずら橋へ。途中の紅葉がまた美しかったです。

ここも550円！笑　でもここは往復オッケーで、渡り放題？！なのでまだお得感が。笑

入り口から歩いて二重かずら橋をめざします。山の中で空気が美味しい！

そして現れました！二重かずら橋！人も少ないし景色もいいし、秘境感満載！

かずら橋よりも自然な感じで、観光地化されてないという感じですし、紅葉がきれいだから景色もよくて実にいいですね！

男橋と女橋とありましたが、男橋から。ここも木と木の間隔があいてますが、でも板の幅が太めなのでかえってあまり怖くありませんでした。安定感がある感じ？ま、つり橋に少し慣れてきたのかも。笑

余裕ができると周りの景色の写真もしっかり撮れます。笑　それにしても紅葉が見事だった！

野猿なる乗り物にも乗ってみました。人力で動かすロープウェイ。乗り方がよくわからなかったけれど、自分で引っ張って進むので楽じゃないです。特別見晴らしがよいわけでもないので、あまり楽しめないかも・・・。笑

女橋は、楽勝。怖さはまったくありません。

橋の上からゆっくり景色を楽しんで、余裕しゃくしゃく。笑

足下を写真で撮る落ち着きも。笑

最後にもう一度男橋を渡って帰りました！楽しかった！！！

チケット売り場目の前にあった食堂でお昼にしました。

そば雑炊を頼んだのですが、思いがけずすごく時間がかかってしまいました。
でもここのそば雑炊が一番美味しかったです！！出汁が格別！具沢山で、お芋、鶏肉、ごぼう、などなどいっぱい入ってます！時間なくて慌ただしく食べてしまったのが悔やまれます。もっとゆっくり味わいたかった！！

30分くらいかけて次にむかった先は、木村家。木村家は中にはいってお茶を注文するスタイル。お茶を飲まないと見学料みたいなのをとるらしいです。

お茶は野草茶をチョイス。ビワやハト麦、庭の野草なんかをブレンドしてるそうで、美味しいお茶でした。お団子も美味しかったです。

かやがとっても美しい！！！

奥に見えるのは長持ちですって。珍しい形だなと思ったら、火事の時、楽に運べるようにということだそうです。

こちらは囲炉裏が２つあるそうで、一間に２つ囲炉裏をもつお宅はとても珍しくてここだけだとご主人がおっしゃってました。薪もかなり使うそう。

ただ、見学できるといっても家の中をゆっくりみて周ることはできず、ご主人のお話を聞くだけです。ちょっと拍子抜け。説明をきいてお茶を飲んで終わり。質問するのもはばかれるような雰囲気なので、寛いで見学できる場所ではないですね。

30分くらいで木村家を後にし、今日の一番の目的地である『「篪庵」』へ。憧れのアレックス・カーさんが手がける茅葺民家の宿泊施設です。

『篪庵（ちいおりあん）』
徳島県三好市東祖谷釣井２０９
℡： 0883-88-5290

車は上の駐車場までなので、そこからはスーツケースをひっぱってこの砂利の坂道を下りますが、これがけっこう大変。

しかし、美しい景色が広がります！心が洗われる風景ですね！

敷地の奥にある建物で、チェックイン。システムはすっごく現代的で
古民家とこういうシステムがなんだかミスマッチでとても新鮮。もしかして、アレックス・カーさんがいたりして♪と思いましたが、現在海外にいらっしゃるとのことでした。お会いしてみたかった・・・・。

そして、いよいよお部屋へ！美しいこのたたずまい。

古民家ですけど、システムはかなり現代的。入り口はパスワード方式なんです♪

おお～～！玄関はいると土間があって、目の前に広がる大空間！このリノベーションお見事！！

いや～広い！2人には広すぎる！！

キッチンは、びっくりするほど現代的。食洗器もあるし、電化製品もばっちり！

水屋箪笥をカスタムしたアイランドキッチン。引き出しにはありとあらゆるキッチンの必需品がそろってて、お鍋もいろいろ用意されててほんと至れり尽くせり。珈琲もお茶もそろってます。

テーブルの上にはお膳の上に栗とお芋。お芋は切れ端からぐんぐん枝がのびてきたものみたいです。捨てちゃうものから生命が生まれていくのですね。こういう物を大切にする心、いいですねえ。現代的だけれど、飾ってあるものはアンティーク。このバランスのよさ、気持ちいい。

箱階段をセンスよく飾り棚に。こういうセンス、見習いたい。

囲炉裏のある広間はまあ、なんというか、将軍でも出てきそうな雰囲気。やはり外国人が手がけているという独特の味わいがありますねえ。

2人では使い切らないくらいの広さです。一棟貸しですから大人数でくるのが楽しめそうですね。

天井も見事でした～。棟札もみつけました。

脱衣所も広く、なんでもそろってます。

お風呂場も洗面所も現代的！ここには古民家特有の隙間風や不便さといったものは
一切ありません！お風呂はヒノキ！いい香り！
お風呂のお湯もシャワーの出も問題なし！こういう古民家の宿だから少しくらい不便さは仕方ないと思ってきましたが、そういう我慢やストレスがないんですね、快適そのもの！

一通りお部屋散策も終わったので、ちょっと近所をお散歩。高台からみる景色は
なんだか神々しい。紅葉はここはまだまだ、ですね。

ちょうどご近所で　移動スーパーがきてました。こういう暮らしだと、移動スーパーってありがたい存在でしょうね。おばあさん達がお買い物してました。

近くにあった三社神社へいってみました。周りの杉がこれまた大木ですごい！薄暗くてちょっと怖い感じ。

人もいなかったせいもあるけれど、静かで非常に神秘的！お寺はそこまで立派じゃないんですけど、でもこの場所がもつ気というかオーラがほんとすごかった！パワースポットでしょうね、絶対！すごく特別な感じがしました。

夕方になると、辺りは真っ暗。でも篪庵には温かい灯りがオレンジ色にひかっていてなんとも優しい気持ちになります。なんというか、帰ってきた～っていうほっとした気持ち。

夕食は、頼んであったケータリング。近所のおばさんが用意してくれるケータリングは時間ぴったりに届けてくれました。
キッチンに用意してあるお皿も、よくある安物とかじゃなくてアンティークっぽいテイストでまとめられてて、こういうこだわり、すごいですね。

ケータリングでやってきたのは鍋！寒い季節にはありがたい♪お肉は、豚肉、牛肉以外に、羊なのか？猪なのか？ちょっと独特なクセのあるお肉もあって盛沢山！
じゃがいも、こんにゃく、春菊、豆腐とこれ、二人で食べきれる量じゃありませんよ。

こちらはあまごの塩焼き。これも美味しかった！

ポテトサラダもついて、大御馳走です！いや～幸せ♪暮らしてる感のある宿っていいですね。

床暖房は一部だけなので、他の部屋にはファンヒーターが完備されてます。３つくらいフル稼働だったので、これ電気代は相当いくだろうなと思いますね。

食後、柔らかい間接照明のあかりのなかでぼんやりしてるのが落ち着くんですね～。外は満点の星空。周りが暗いから余計美しくみえます。カシオペアに、天の川、オリオン座、まばゆいくらいの星の量！あまりに素敵すぎて、寒かったけど二回も外にみにいっちゃいました。日本でこれだけの星空は見られるとは思いませんでした!素晴らしい夜♪

すべてにおいて申し分なし！最高！