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2012年から2019年にかけて4度イランを訪問することが出来ました。<br />2012年に初めてイランを訪ねることになった時には、まさかイランが安全に訪ねることが出来る国だとは<br />思っていませんでした。 <br />いつも特別なツアーを依頼してくださる陶芸家7代加藤幸兵衛先生のお父様の故加藤卓男先生がペルシャの秘宝ラスター彩の技法の復活に取り組まれていた関係から一度は訪問したい国ではありました。<br /> 現地手配の方に勧められビザなどの手配が出来ることが分かり思い切ってイランへ出かけることになりました。<br />丁度、原子力の問題で金融制裁が始まった時でした。<br />ドルをもって来るようにとのことでした。 <br />現地でドルから現地通貨の両替でした。 金融制裁を受けていますので、海外のカード契約が出来ないので現地発行のカード以外全くカードは使用することが出来なかったのですが、イランの誇る絨毯はカードでなければ高額すぎます。<br />ところがどっこい絨毯屋さんで支払うときになるとVISAなどのカートが使えるのです。<br />大きな絨毯屋さんはドバイに支店を持っていて、そちらにカード照会をして、カード決済をしているのです。<br />この時、民族の人が編んだ裏表使えるシルクの絨毯(75cm×50cm)に出会いました。<br />一枚なのに裏と表が全く違う柄になっています。 そうした絨毯をトルコで世界最高の絨毯の一つと言われるヘレケ産で<br />一度見たことがありましたが、1畳ほどで300万円くらいでした。<br />素朴な柄ですが緻密でなんと15万円くらいでしたので、思わず購入してしまいました。<br />2017年に3度目のイランを訪ねた時には丁度金融緩和となったところで、沢山の観光客が押し寄せ活気あふれる時でした。<br />絨毯を購入したいお客様がいらして絨毯屋さんに行ったところ、民族の両面絨毯の1畳近いサイズが出てきました。<br />この時には80万円くらいが交渉して最終60万円くらいになりました。「<br />帰国してお客様の一人がニューオータニのイラン人経営の絨毯屋さんをのぞかれて、この絨毯の話をされたところ「日本にはそのタイプの絨毯は入って来ないとても貴重なものですよ」と言われたそうです。<br />その話を聞かれた方が2019年にイランを訪問した時に絶対購入したいと言うことでした。<br />2017年の訪問後直ぐトランプ大統領のひどい金融締め付けが始まり、2019年時点では経済の疲弊が言われている時でした。<br />ドルがとても貴重になり、両替も1$、5$の少額ドルは換算率が悪く、20$、50$という高額ドルの換算率がいいという<br />状態になっていました。 <br />絨毯屋さんで民族柄の裏表の絨毯(110cm×65cm)がとにかくドルが欲しいと言うことで驚きの13万円になりました。<br />ただし、現金でということでカードで購入できると思われていたお客様はドルの持ち合わせが足りなくて、皆のドルをかき集めて購入するという騒ぎになりました。<br />最近TVを観ていた時にイランに詳しい評論家の方が「今一番買っておくといい投資になるのはペルシャの絨毯だ」と言われるのを聞きましたが実際にこの目でその実態を体験したものとしては確かにとうなずいてしまいました。<br />この時にもう一つ知ったのはニューヨークの絨毯屋さんはユダヤ人が多くて、絨毯がイランから仕入れられないので困っているということでした。<br />トランプ大統領のイラン締め付けの理由の一つはイスラエル系の人たちのご機嫌取りもあるようでしたから、皮肉な話です。<br />バイデン大統領に代わって、金融緩和が進みイランとの関係が改善するといいのですが。<br /><br />*写真は2017年に訪問した時に訪ねた絨毯屋さんで目にした美しいペルシャ絨毯です。<br />

「時空旅行」絨毯で分かる経済制裁

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2021/01/18 - 2021/01/18

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ハートネッツ

ハートネッツさん

2012年から2019年にかけて4度イランを訪問することが出来ました。
2012年に初めてイランを訪ねることになった時には、まさかイランが安全に訪ねることが出来る国だとは
思っていませんでした。 
いつも特別なツアーを依頼してくださる陶芸家7代加藤幸兵衛先生のお父様の故加藤卓男先生がペルシャの秘宝ラスター彩の技法の復活に取り組まれていた関係から一度は訪問したい国ではありました。
 現地手配の方に勧められビザなどの手配が出来ることが分かり思い切ってイランへ出かけることになりました。
丁度、原子力の問題で金融制裁が始まった時でした。
ドルをもって来るようにとのことでした。 
現地でドルから現地通貨の両替でした。 金融制裁を受けていますので、海外のカード契約が出来ないので現地発行のカード以外全くカードは使用することが出来なかったのですが、イランの誇る絨毯はカードでなければ高額すぎます。
ところがどっこい絨毯屋さんで支払うときになるとVISAなどのカートが使えるのです。
大きな絨毯屋さんはドバイに支店を持っていて、そちらにカード照会をして、カード決済をしているのです。
この時、民族の人が編んだ裏表使えるシルクの絨毯(75cm×50cm)に出会いました。
一枚なのに裏と表が全く違う柄になっています。 そうした絨毯をトルコで世界最高の絨毯の一つと言われるヘレケ産で
一度見たことがありましたが、1畳ほどで300万円くらいでした。
素朴な柄ですが緻密でなんと15万円くらいでしたので、思わず購入してしまいました。
2017年に3度目のイランを訪ねた時には丁度金融緩和となったところで、沢山の観光客が押し寄せ活気あふれる時でした。
絨毯を購入したいお客様がいらして絨毯屋さんに行ったところ、民族の両面絨毯の1畳近いサイズが出てきました。
この時には80万円くらいが交渉して最終60万円くらいになりました。「
帰国してお客様の一人がニューオータニのイラン人経営の絨毯屋さんをのぞかれて、この絨毯の話をされたところ「日本にはそのタイプの絨毯は入って来ないとても貴重なものですよ」と言われたそうです。
その話を聞かれた方が2019年にイランを訪問した時に絶対購入したいと言うことでした。
2017年の訪問後直ぐトランプ大統領のひどい金融締め付けが始まり、2019年時点では経済の疲弊が言われている時でした。
ドルがとても貴重になり、両替も1$、5$の少額ドルは換算率が悪く、20$、50$という高額ドルの換算率がいいという
状態になっていました。 
絨毯屋さんで民族柄の裏表の絨毯(110cm×65cm)がとにかくドルが欲しいと言うことで驚きの13万円になりました。
ただし、現金でということでカードで購入できると思われていたお客様はドルの持ち合わせが足りなくて、皆のドルをかき集めて購入するという騒ぎになりました。
最近TVを観ていた時にイランに詳しい評論家の方が「今一番買っておくといい投資になるのはペルシャの絨毯だ」と言われるのを聞きましたが実際にこの目でその実態を体験したものとしては確かにとうなずいてしまいました。
この時にもう一つ知ったのはニューヨークの絨毯屋さんはユダヤ人が多くて、絨毯がイランから仕入れられないので困っているということでした。
トランプ大統領のイラン締め付けの理由の一つはイスラエル系の人たちのご機嫌取りもあるようでしたから、皮肉な話です。
バイデン大統領に代わって、金融緩和が進みイランとの関係が改善するといいのですが。

*写真は2017年に訪問した時に訪ねた絨毯屋さんで目にした美しいペルシャ絨毯です。

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