2020/12/16 - 2020/12/16
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watersportscancunさん
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自粛生活も11カ月にもなるともはや時間の感覚がなくなってくる。今朝は愛犬の鳴き声に目覚めると4時半だった。一昨日飲み過ぎたツケが犬の散歩を一回飛ばしてしまい、明日の朝はきっと、、、と言いながら床についてしまった。
急いで支度をして家を飛び出した。いつもの散歩道を軽快に歩いていると、どこか遠くから目覚ましの音が聞こえて来た。リードを曳きながらその家の前を通り過ぎてもなお鳴り続いていたので、よほど熟睡しているのだろうと思った。羨ましい。
携帯で時間を確認すると午前五時ぴったりだった。ふと最後に目覚ましで起こされたのはいつだったろうと思った。
ボクは元々眠りが浅く昔から目覚ましに頼ったことがない。だから目覚ましは目を覚ます為ではなく、何かを始める時のきっかけのアラームだった。とはいえ失敗があっても困るので仕事のある日は必ず目覚ましはセットをしていたが、セットをする事で覚悟が出来てしまうからか、いつでも目覚ましが鳴る前に起きてしまっていた。
しかし自粛生活が始まってからは目覚ましもアラームも無縁の日々が続いている。それでも生活習慣というものはなかなか手ごわくて必ず5時には目が覚める。だから今朝愛犬に起こされたのは予想外の出来事で、ちょとしたいつもとは違う朝を感じていた。
この時期の気温は10度台にまで下がる。夜明け前の冷え込みはキツイ。それでもいつだって暑い日差しに急かされながら、それが将に運動だと言わんばかりに汗をかきかき歩くのとは違い、襟元から吹き込む寒風に首を縮めながら少しずつ目覚めていく世界を日の出とともに感じていくのはまた別の感慨を生む。
様々な出来事やここ数日の間に起こったことなどを思い出しながら、果たして自分のこれからの身の振り方などを考えたりすると実に建設的になるからだ。家に籠ってただ未来に不安を抱えもだえ苦しみ意識の底へと沈んでいくのは不健康極まりない。その助けに酒の力を借りればアルコール中毒まっしぐらだ。そんな後ろ向きの思考から自らを切り離すのに清々しい外界の空気を吸いながら、ゆっくりと散歩をする事はいたって健全でまっとうな感じもする。
愛犬と一緒に日の出の柔らかな太陽の光を一緒に浴びて今日一日の幸福を祈る。世界が幸せな一日でありますように。犬と一緒に見つめる先には夕日とは違うオレンジ色の太陽がこの世界を光のじゅうたんで揺り起こし始めていた。
全ての命が目覚める夜明けの朝まだき、遠くカリブ海からの涼風が潮の香りを運んでくる。潮風に揺れる水面。金星の瞬きと共に葉叢(はむら)が揺れる。
眠っていた草花が、野鳥が一斉に目覚める。青々とした緑の葉が朝露に濡れた葉をその生命力でくっと成長をして芽を吹き始める。朝顔がその花を開き始める。すべての世界が目覚め始めるのを感じる。
この瞬間、自分はこの地球に生かされていると感じる。
今日は犬を連れて南へ行ってみよう。ふと、そう決めた。
https://youtu.be/vMjenTvA7PE
↑プエルトモレロスちょっと出し
プエルトモレロスは、カンクンから20kmほどしか離れていない元々は漁村である。カンクンというビーチリゾートとしては堂々たる施設とビーチとその美しいカリブ海のある街を前にして、長らくここは顧られることなくメキシコという国の田舎特有の良く言えば風情が残る街だった。
ここから25kmほど南に下ればプラヤデルカルメン。そこからフェリーで35分でコスメル島。もっと浮世離れした場所を求めるバカンス客達はもっと南のトゥルムを目指した。
俄然、プエルトモレロスは立地的にもまたその規模も含めて中途半端な街として取り残されて来た。それが、ここ何年かの開発競争の波で、いよいよ投資の手が入り始め、勢いリゾート地としての体裁が整い始めた。
僕らのようにカンクン在住者にとっては、カンクンのホテルゾーンやビーチは金銭的にも気軽さからは程遠く、またプラヤデルカルメンは、開発が進み過ぎて一般的ではなくなっていたから、近くて便利な田舎のリゾートを手軽楽しむことが出来る場所としてのプエルトモレロスは、言ってみれば隠れたローカルスポットとして機能し続けてはいた。
田舎のビーチだから観光客に対してのうるさいルールも少ない。やれ犬はダメだの動力付きの遊びはご法度だの、飲酒は×だの、いろいろある制約はここにはないのもよかった。もちろん、開発が進んで、観光客がそれでも目を付け始めた一昨年くらいから、ビーチもいよいよルールが厳格化されてペットの散歩をさせてはいけないといったルールは適用されたが、例えば、ビーチクラブやビーチ沿いのレストランではペット同伴OKだし、その目の前のビーチにちょっと連れ出すくらいで目くじらを立てる様な監視員もいない。もちろん、周りの人に注意をしながら、粗相などには十分注意をしての話だけれど、こういう場所はうるさい客もいないのが、ローカルの良さでもあったりする。
先日、シルクドソレイユのノブからプエルトモレロスに行くなら、MAR-BELLAが良いですよと言われた。カンクンのシーフードレストランでは有名な店で、ボクもコロナ前は良く利用したリーズナブルに新鮮なシーフードを、自分の好みの調理方法で出してくれるお店である。その出店がプエルトモレロスにもあるという事で、これまでは適当に気分で入っていた店に、今日は目的意識をもって向かった。
https://youtu.be/SiJKSSOFQYA
↑今回訪れたレストラン「Mar-Bella」
プエルトモレロスの店は、どこも基本的にはローカルの地元の食堂である。だから、洒落た店なんていうのは少なかったのだけれど、しばらく来ないうちにずいぶんと綺麗でおしゃれな店が増えた気がした。それにつれて、当然値段も上がっているのだろうと警戒はしたけれど、結論から先に言えば、そこまで高くなってはいなかった。カンクンと比べたら確実に30%~50%割安な感覚だ。とはいえ、カンクンが高すぎるだけなので、これをメリダやジワタネホといった、他のメキシコの地域と比較するとやはり高めということにはなるのだけれど、それでも、カンクンから車で30分もかからない場所で、のんびりと犬と子供と海をリーズナブルに楽しめるというのはありがたい存在だ。
そうして目的のマラビジャに到着してみると驚く事に、バレットだった。ちなみに、この店にはメニューがない。店の生け簀に毎日新鮮なその日に仕入れた魚介類が入れられていて、自分で選んで、調理法まで指定する。一見、ハードルが高いように感じるかもしれないけれど、おススメの料理などはメセロが教えてくれるし、周りの客が食べているもので気になるものがあれば、聞けば教えてくれる。ただ、もちろん、値段が分からないは心配だ。
一応、黒板には素材とキロ当たりの値段は出ているけれど、一体どれくらいの量なのか判然としないので、不安は残る。が、ボクの経験から言わせてもらえば、想像するよりははるかに安い。今回は子供入れて3人で、2000ペソ(1万円)ほどだから、一人3000円強というところだ。ちなみに、ハマグリ18個、カキ18個、そして、カルパッチョと飲み物なので、まぁ、大体そんな感じだと思う。
因みに、ボクはこの店では注文するものが大体決まっている。面倒な白身魚のムニエル、レモンソースだとか、サーモンのメディテリアン風だとか、海老のスキャンピソースだとか、、、そんな理屈な料理じゃなく、素材を楽しむ調理法をお願いする。
例えば、ハマグリ(こっちでは、アルメッハ・チョコラテ)は、バター醤油焼きでお願いするし(ORNIADO CON MANTEQUILLA Y SOYA)と生ガキといった具合。あとは、ムール貝(MEJIONES)は白ワイン蒸しか、クリーム煮があれば頼むけれど、今回はなかったので、代わりにティラードというマグロの刺身にした。が、悪までメインはハマグリだったりする(笑)
これは値段が一個50ペソだから、250円。ちなみに、ハマグリはスーパーで買っても冷凍でないものは一個30ペソ(150円)するから、調理してもらってこの値段はかなりリーズナブルだと思う。原価率6割だからね(笑)
カキも一個50ペソと同じ。まぁ、でもカキに関しては日本が一番であることは間違いないから、立派な牡蠣がという向きは「OSTION KUMAMOTO」を注文するといい。ただし、価格は倍違う上に、ちゃんと見て確認しないと、通常の牡蠣とサイズが違わないなんてこともあるので、必ず見て確認をすること。
今年はコロナで人も少なめで、のんびりしている。乾季のカリブ海は、カンクンほどではないにせよ、十分に青く澄んでいる。テーブルも椅子も居心地が良く、またメセロ達の距離もほどよく洗練されていて、愛犬にも水やらいろいろ気を使ってくれ、気持ちいいひと時を過ごさせてもらった。太陽がまぶしく、気温が下がるこの時期は潮風が乾いて清々しい。
食後のデザートとコーヒーという段になって、家内がせっかくだから、別の場所で、、、インスタなどにも紹介したいから、、、と言い出した。ボクはこのままこの心地よい空間で根を張って飲んだくれていたかったが、言われてみると気分を変えるのもよさそうだと思い直した。暇そうに足元で丸まっていた愛犬を促すと元気よくビーチに飛び出した。
追うように、ビーチを通って街の中心へ向かった。
人出は決して多くない印象だ。一時期、もうコロナは終わったのではないかというほど、気が緩んだメキシコも感染拡大と致死率の高止まりが悪化する中で、警戒する人が増えた事と、やはり昨年度の同じ時期と比べて少ない観光客に諦めて故郷へ戻るローカルも増えたのかもしれない。そもそも、元々は10月か11月にはコロナは終息すると言われていた。だからこそ、年末への期待は大きかったはずで、実際、感謝祭の時期は予想以上の印象だった。この為に、カンクン含めたキンタナロー州は中央政府の忠告を無視して警戒レベルを一段低くし、命がけで経済を回す方向に舵を切った事情もあったのだが、蓋を開ければ、感染は留まるどころか過去最高を更新し悪化の一途を辿ってしまった。
この先がどうなるかはボクにはもはや予想が出来ない。来年の春先までは無理だと早い段階で覚悟を決めていたので、この時期に客が多くない事に驚く事はないけれど、今を刹那的に凌ぐライフスタイルを貫くメキシコ人にとっては死活問題だろう。
と言いつつも、お土産屋の店員にしろそんな切羽詰まった感は相変わらず皆無で、のんびりしているし、カンクンのような強引な客引きもいないから、何とも呑気な街歩きを楽しめる。
カフェがいくつもあり、どこもビーチのカフェ然とした洒落た雰囲気だ。これはきっとトゥルムの成功を見てモデル化したんだろうなと感じる。今のトゥルムは開発され過ぎて、完全なツーリストトラップと化している。その分かなりお洒落な世界になったが、物価はカンクンより高い。5,6年前くらいまではギリギリ、弊社でもツアーの昼食にホテルのレストランなどを利用させてもらっていたが、価格がその当時から倍以上になってしまい、舵を切り替えた。ちなみに10年前と比べたら3倍になっている。
ボクの中ではトゥルムは昔日の夢の中にだけ残影が残る古き良き思い出の街になってしまった。正直に書けば、今更カンクンから2時間もかけてわざわざ滞在する為に、行くような場所ではない。ツアーの途中でちょっと立ち寄るくらいで十分だ。
逆に、そんなトゥルムの古き良き田舎のリゾートを楽しみたいのであれば、規模は小さくてもプエルトモレロスの方が何倍も良いと、ボク個人的な意見では感じる。
土産物屋が入る木造平屋の建物の角にあるカフェに席を取った。娘と犬を連れて土産物屋を冷やかしながら、気が付くと家内とはぐれてしまい、目につきやすい角のカフェならその内やってくるだろうと見当をつけたのだ。それくらい小さな街という事だ。
店はオーブンになっていて小さな店内には冷蔵ケースが置かれていた。子供がケーキを食べたいというので、好きなのを選ぶように言いつけると喜んで走っていく。その間にメセロに、ボクはカフェオレと、これは家内用にキャロットケーキを注文した。
この店の隣は古書店になっていて、英語やスペイン語のタイトルがそのほとんどがペーパーバックで並んでいた。残念ながら、日本の書籍はなかったが、これだけデジタル全盛の時代でも、こんな田舎のリゾートにくると、年配のアメリカ人やメキシコ人が、ペーパーバックをビーチチェアに寝そべりながら、時に胸に抱えてうたた寝をしている風景をよく目にする。こういう時代だからこそ、自然素材のやさしさに触れている事がそれこそ自然なのかもしれない。
カンクンから30分。そこにはカンクンにはない別の世界が存在している。日本の方からしたら恐らく、浜茶屋が立ち並ぶ海水浴場みたいなところだけれど、それでも、リアルなメキシコを肌で感じ、隔絶されたホテルリゾートとは違うローカルな世界を楽しむことが出来るだろう。宿もいろいろあるけれど、キッチン付きの民泊がここは良い。スーパーもあるし、生活するように海のリゾートを楽しめるから。
今度来るときはもう少しゆっくりしよう。気温が思ったより低くて海には入れなかったけれど、次は子供とまた海に入ろうと約束した。
こうして我が家の一日はまた過ぎて行った。。。
今回の写真をまたいろいろ添付します。
皆様の素敵な一日を願って!。
店長吉田でした。
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カンクン湖畔の夜明け。これ湖に見えますが、セノーテです(笑)湖がないカルスト台地のユカタン半島だからこそと言えますね。。。明けの明星が写っているの分かりますか?
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カンクンから30分。近いローカルリゾート「プエルトモレロス」
何故灯台が傾いているのか、、、わざとではない事だけは確かです(笑)ビーチの浸食がすすむ場所でよく見かける光景ではありますね。 -
今回、シルクドソレイユのノブ君からおススメされたMAR-VELLAというお店。カンクンでも有名なシーフードのお店で、生け簀の鮮魚を自分の好みで調理をしてくれます。田舎の港町に違和感たっぷりのバレットパーキング。。。(苦笑)
因みに、ボクはそこを通り過ぎた先で路駐をして歩いて戻ったのは秘密です(苦笑) -
ビーチ側からの景観。田舎のリゾートの中にあって、ちょっとおしゃれなこういう雰囲気の店が、しばらく来ないうちに増えていました。値段も、カンクンより安いので利用しやすいのが◎
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最近、写真に興味を持ちだした娘がしきりに自分で撮った写真を披露したがるので苦笑い。。。
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そんな娘が今回撮ったスナップの一つ。なかなか上手に撮れている?!
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我が家の愛犬、カロリーナ通称「カロちゃん」雌犬のシーズーです。
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ALMEJA CHOCORATE ORNIADO CON MANTEQUILLA Y SOYA
ハマグリのバター醤油焼き
こういう日本風の調理がしてもらえるのがいいんです(笑)このバター醤油焼き。。。ボクのメキシコ人の友人に一度でも食べさせると、全員その後病みつきになって、カンクンのマラビジャに行くとハマグリがいつもないという現象がしばらく起こりました(苦笑) -
ローバー定番の生ガキ
贅沢を言うと、やはり日本の牡蠣の方がおいしいです。 -
ATUN TIRADO
これはまぐろの刺身で、カルパッチョに似ていますが、オリーブオイルの代わりにフレッシュソースだけをかけたものです。 -
再びプエルトモレロスの街。イスラムヘーレスにも似ていますが、観光客が少ないもっとローカルな世界です。
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元々漁村なので、パンガという元漁船が今はシュノーケルツアーなどを催行しています。ブルーシャークダイビングなどはここから出ています。
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ここは別のシーフードレストラン。ソカロの一番中心にあるお店で、ボクは今まで一度も入ったことはありません。
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入ったカフェのカップはタラベラ焼の可愛らしいものでした。メキシコらしさ全開です(^^)
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今回お邪魔したカフェ。すみません、名前書き留めてくるのを忘れてしまいました。。。
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カフェのお隣は古書店です。紙の媒体ってやっぱり落ち着きますよね。
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こんな田舎のプエルトモレロス。ちょっとカンクンとは違ったゆっくりとした世界を満喫してみたい方は是非どうぞ。カンクンから30分の場所です。
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