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四国巡礼讃岐路(香川)最初の今日は、朝一番でホテルの屋上にある露天風呂に入り、屋上から目の前にある金比羅山とその反対側の琴平の街並みとその先の讃岐富士を眺め、朝一番で朝食を食べて、香川の西の端、愛媛と徳島の3県県境が接する山中、四国霊場で一番高い場所にある第六十六番雲辺寺に参拝し、朝早くから行動して、午前中に4ケ寺巡礼し、足の方は相当に疲れた。ここ弥谷寺にやってきて、仁王門から先、大師堂までの400段の参道を登って漸く大師堂までやってきたが、本堂は更にこの上で、目の前の108段の直線階段を見たら、行く意欲も萎えてしまったが、ここまで来てUターンする訳には行かないと、自身を鼓舞して最上段にある本堂までやってきた。合計540段の参道登りだった。元気な頃だったら大したこともない。10分もあれば登りきるだろうが、今は違う。昔とは違うのだ。しかし頑張っててっ辺の本堂までやってきて良かった。ここからの眼下の眺めは素晴らしいものだった。弘法大師が登った1200年前と変わらぬ景色が目の前に広がっている。讃岐の風景は穏やかだ。<br /><br />登りよりも下りが難儀する足の具合。カニ歩きのように半歩づつ足を進め大師堂までの100数十段を下る。岩屋を上手に利用して建物が作られ、その中に大師堂や主務所、納経所が入っている。照明が暗く、如何にも幻想的な内部構造だ。弥谷(いやだに)大本山。字は違うがこの先の吉野川上流の平家落人部落も祖谷渓(いやだに)と言う。元々弥山(みせん)とは神の宿る山で、隣県愛媛に西日本で一番高い山石鎚山があるが、その山頂は弥山と呼ばれ、又、ここからは見えないが瀬戸内海、宮島の厳島神社の直ぐ裏には弥山そのものの山もあって、以前神社参拝後に裏山の弥山に登り、山頂から瀬戸内の箱庭のような島影を眺め、余りの美しさに感動した。今の季節、弥山の麓は紅葉で真っ赤に染まっていると思うが、そこの紅葉谷に移り住んだ明治のドイツ人植物学者もこの弥山の山頂からの瀬戸内の眺めには感動したに違いない。<br /><br />薄暗い主務所の回廊を裏側に回ると更に薄暗い場所に出て、殆ど蝋燭の明かりだけになっている。目を凝らすと、正面に岩肌がむき出しになっていて、大師像や仏の姿も見えてくる。大師堂だ。ここが弘法大師が少年の頃勉学に励んだ獅子の岩屋に違いない。唐からの帰朝後、護摩を修したのもこの場所だ。その際、蔵王権現のお告げで千手観音を安置し、以前ここが弥山と呼ばれていたが、その後、弥谷と名前が変えられた。大師は安芸の宮島の弥山山頂でも修行したと言われる。蔵王権現と大台ケ原。その主峰大峰山にも弥山があった。弥山と弥谷。蝋燭の火に照らされた大師像に礼拝し、密かにスマホの写真を撮って、岩屋を後にした。

四国霊場最後の巡礼(17)大本山弥谷寺大師堂に参拝。

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2020/11/09 - 2020/11/14

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ちゃお

ちゃおさん

四国巡礼讃岐路(香川)最初の今日は、朝一番でホテルの屋上にある露天風呂に入り、屋上から目の前にある金比羅山とその反対側の琴平の街並みとその先の讃岐富士を眺め、朝一番で朝食を食べて、香川の西の端、愛媛と徳島の3県県境が接する山中、四国霊場で一番高い場所にある第六十六番雲辺寺に参拝し、朝早くから行動して、午前中に4ケ寺巡礼し、足の方は相当に疲れた。ここ弥谷寺にやってきて、仁王門から先、大師堂までの400段の参道を登って漸く大師堂までやってきたが、本堂は更にこの上で、目の前の108段の直線階段を見たら、行く意欲も萎えてしまったが、ここまで来てUターンする訳には行かないと、自身を鼓舞して最上段にある本堂までやってきた。合計540段の参道登りだった。元気な頃だったら大したこともない。10分もあれば登りきるだろうが、今は違う。昔とは違うのだ。しかし頑張っててっ辺の本堂までやってきて良かった。ここからの眼下の眺めは素晴らしいものだった。弘法大師が登った1200年前と変わらぬ景色が目の前に広がっている。讃岐の風景は穏やかだ。

登りよりも下りが難儀する足の具合。カニ歩きのように半歩づつ足を進め大師堂までの100数十段を下る。岩屋を上手に利用して建物が作られ、その中に大師堂や主務所、納経所が入っている。照明が暗く、如何にも幻想的な内部構造だ。弥谷(いやだに)大本山。字は違うがこの先の吉野川上流の平家落人部落も祖谷渓(いやだに)と言う。元々弥山(みせん)とは神の宿る山で、隣県愛媛に西日本で一番高い山石鎚山があるが、その山頂は弥山と呼ばれ、又、ここからは見えないが瀬戸内海、宮島の厳島神社の直ぐ裏には弥山そのものの山もあって、以前神社参拝後に裏山の弥山に登り、山頂から瀬戸内の箱庭のような島影を眺め、余りの美しさに感動した。今の季節、弥山の麓は紅葉で真っ赤に染まっていると思うが、そこの紅葉谷に移り住んだ明治のドイツ人植物学者もこの弥山の山頂からの瀬戸内の眺めには感動したに違いない。

薄暗い主務所の回廊を裏側に回ると更に薄暗い場所に出て、殆ど蝋燭の明かりだけになっている。目を凝らすと、正面に岩肌がむき出しになっていて、大師像や仏の姿も見えてくる。大師堂だ。ここが弘法大師が少年の頃勉学に励んだ獅子の岩屋に違いない。唐からの帰朝後、護摩を修したのもこの場所だ。その際、蔵王権現のお告げで千手観音を安置し、以前ここが弥山と呼ばれていたが、その後、弥谷と名前が変えられた。大師は安芸の宮島の弥山山頂でも修行したと言われる。蔵王権現と大台ケ原。その主峰大峰山にも弥山があった。弥山と弥谷。蝋燭の火に照らされた大師像に礼拝し、密かにスマホの写真を撮って、岩屋を後にした。

旅行の満足度
5.0
同行者
一人旅
交通手段
レンタカー

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  • 弥谷寺の一番高い場所に本堂がある。

    弥谷寺の一番高い場所に本堂がある。

  • 千手観音が御祭神だ。

    千手観音が御祭神だ。

  • 本堂直下の展望台から三豊の山並みが見える。

    本堂直下の展望台から三豊の山並みが見える。

  • 遥か海の先に宮島の弥山が見えるか見えないか・・。

    遥か海の先に宮島の弥山が見えるか見えないか・・。

  • 天霧古城に向かう山道も残っている。

    天霧古城に向かう山道も残っている。

  • 大師堂、獅子の岩屋に参拝する。

    大師堂、獅子の岩屋に参拝する。

  • 岩屋は薄暗い蝋燭の光の中にあった。

    岩屋は薄暗い蝋燭の光の中にあった。

  • 奥が獅子の岩屋になっている。

    奥が獅子の岩屋になっている。

  • 御朱印をもらった後に、記念写真を撮る。

    御朱印をもらった後に、記念写真を撮る。

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