新しい生活様式の中の旅　3. 大飯町

2020/06/03 - 2020/06/03

この数年、私の旅のスタイルが、少し変わりました。

加齢とともにエスカレートする「混雑嫌い」ゆえ、まず、県庁所在地を避けるようになりました。
どこの県庁所在地も、車が増えて、地方の県庁所在地は、関西とはまた、違った走り方をする車も多く、とにかく「走りにくい」。

日本各地にできたイオンモールは、ある意味、私のウォーキング・スポットでもあり、餌場でもあり、便利で好きなんですが、このイオンモールの功罪で、その都市独自のアーケード街や、駅前商店街は、シャッター通りと化して、また、郊外のモータリゼーションでマイカーでお買い物するエリアには、どの町も、全く同じ顔ぶれの店が並び、もうそれぞれの町の個性なんて、とっくに消滅してしまってます。

1995年に、初めて長距離ドライブをした頃は、各県庁所在地がそれぞれ個性があり、散歩が楽しかったのですが、今は、没個性で、シャッター通りの悲しさだけが伝わってきます。

それゆえ、各県の主要都市は避けて、「旅の窓口」時代から愛好している「楽天トラベル」の予約サイトで、「地図から探す」というやり方を活用して、海辺に立つ宿を探していくのです。

楽天の、宿に与えられた得点は、けっこう信頼できて、4以上を基準として、4.5ぐらいの宿は、たいてい気にいることが多いのです。反対に、3.5以下の宿は避けます。

なので、海辺の宿をクリックして、そのポイントが高ければ、素泊まりか二食付きかの条件を見て、ダイエットのためにも、素泊まりと二食付きを、程よく混ぜ合わせて、旅程を編んでいくのです。

今回、本来なら、すっ飛んで行きたい長野県ですが、石を投げられたくないので、恐る恐る、身をひそめながら、目立たないように行動したのでした。

それゆえ、県内の今津の次に、京都ナンバーの町・舞鶴を選び、その次は、少しずつ北上して、滋賀県のお隣さんである福井県に入りました。

ここは、「おっ、良さそう」という海辺の宿を見つけたから、選んだのですが、バッチリ気に入りました。
大飯町って、原発の町なんですね。
だから出張者も多く、それゆえ営業を続けている宿もあり、しかも、嬉しいことにフレンチのレストランも営業していたのでした。

グルメなコースと、ビジネスコースの2種類のディナーがあったので、どちらも試しましたけど、若い男性の出張者が多いので、なぜか安い方のメニューの方が、カロリーリッチな構成でした(笑)。

今津も舞鶴も、フレンチを出す店がホテル内にありながら、コロナゆえの営業停止で、ここまでずっと、ファミレスとコンビニ食でした(笑)。
ここでは、4連泊で、フレンチを食べ続けて、心なしか、顔が少し丸くなってしまいましたが、ここ以外の宿は、すべて素泊まりで予約しているので、コンビニ食とファミレス食中心の旅です。

出発前の天気予報は、毎日のように雨マークが並んでいて、私の鬱気分を、悪化させていたのですが、最初の数日以外は、どんどん晴れてきて、この宿では、素晴らしい夕陽を見せてくれて、私を元気づけてくれました。

エリア 高浜・大飯(福井)

ふだんのドライブでは、狭いシングルの部屋でガマンしますが、今回は、狭い部屋にいたら、ますます鬱になりそうで、何せ、キャンセルになったフランス旅行の予算がありますから、100ユーロ、12000円を出しても、冷蔵庫もないような三つ星ホテルしか予約できないフランスの、仇討ちをするが如くに、少しお金を出して、広い部屋をゲットしました。
とりわけここは、リビングの窓べのカウチが、気に入りました。

夜には、奥のデスクで、作業ができます。
何より、窓がでかい。
もう目の前の海を部屋からバッチリ眺められるのです。
この水辺の景色が大好きだ、ということは、旅行歴の体験の中から、やっとつかんだ、私自身の好みです。
海辺や水辺の景色を、私は、飽きもせず、眺めることができるのです。

三角形の山って、景色の中のアクセントになりますよね。
だから、三角形の山を中心に構図を決めちゃいます。
のちに知りましたが、これは青葉山で、若狭富士と呼ばれているそうです。
通訳ガイドの説明で、「日本全国には、40か50ぐらいの富士山がある。有名な富士山を一生見れない人々が、地元でもっとも美しい三角形の山に、xx富士と名前をつけたからなんです」と説明してましたけど、若狭にも富士があったんですね。

大飯町の町並みも気に入りました。
ホテルから、ずんずんずんずん歩いて行けます。

朝は海辺に霧が出ました。