岩戸山頂から見る熱海

2020/03/13 - 2020/03/13

快晴の日に、熱海の岩戸山をハイキングしてきました。
写真はありませんが、ここへ来る途中、十国峠を通りました。多分、初めて十国峠なる場所を通ったと思います。伊豆、駿河、遠江、甲斐、信濃、武蔵、上総、下総、安房、相模の十国を見渡せることからこの名がつきました。伊豆や熱海と箱根を結ぶ交通の要所だったのですね。昭和7年（1932）に、熱海峠と箱根峠を結ぶ自動車専用道路が開通して、山頂には日本初の夜間航空灯台が設置されたそうです。

エリア 熱海(静岡)

• 旅行の満足度: 4.0

熱海市営の姫の沢公園から歩きます。この公園はかなり広く、108haあります。
眼下に熱海の街が広がっています。

姫の沢公園の駐車場側には、満開を過ぎた桜がありました。

ツツジが5月には咲いて綺麗になります。

今日は、大島、初島がよく見えました。

姫の沢公園には、ヤブツバキより大きい花の椿がたくさん咲いていました。恐らく、ヤブツバキの園芸種のジュラク、雪椿系のオオイワフドウかと思われます。

ヒメシャラ

カバノキ科のヤシャブに、たくさんの花が咲いていました。緑色の矢印は、ヤシャブの実です。赤い矢印は、雄花で、次第に垂れ下がっていきます。雌花は、今写真ではちょっと見にくいのですが、上に向いています。

日金山東光寺は、源頼朝が崇敬した伊豆山神社の元宮だったところです。日金山は久良地山とも呼ばれました。
応神天皇4年（273）に熱海の浜に現れた鏡を祀った事に始まり、推古天皇2年（594）に走湯権現の神号を賜ったそうです。その後、承和3年（836）に神霊が本宮山を経て、現在の伊豆山神社のある地に遷座されたという。昔から日金山には、鬼がいると言われ、伊豆地方で亡くなった方の霊魂は日金山に集まると伝えたれてきました。春秋の彼岸に、日金山に登ると、通行人の中に会いたい人の後ろ姿を見ることができるそうですよ。

今回、伊豆山神社には行きませんでした。伊豆山神社は、古来、「伊豆山大権現」、「走湯大権現」とも称されました。伊豆国の蛭ヶ小島に流されていた源頼朝は、伊豆山神社で源氏再興を祈願しました。若き日の源頼朝と北条政子が忍び逢う場所とも言われえています。

左は湯河原、右は熱海伊豆山の道の標示を表す石塔

両側に箱根笹が茂っていて、景色が望めません。上を見上げると、アセビの白い花が満開でした。

岩戸山分岐に出ると、防火帯があり、視界が広がってきます。

分岐を右手に行くと、山頂です。

反対側は海です。

しばらく歩くと、末代上人宝筐印塔があります。日金山で修行した伊豆走湯山の住僧
・末代上人（富士上人）は、富士山修験の頭領として、富士山に数百回登って、修行し、富士山頂に大日寺を建立し、富士山の山岳仏教を定着させたそうです。
この宝篋印塔は、文化11年（1814）に、般若院の第9代住職（周道）が「奉日金山再建末代聖人一千年忌」として建立されました。

所々、木立の間から富士山が見えます。青い矢印のところです。

三角点（734m）

山頂からの熱海の海
右手に天城山、正面からやや左に大島、初島など

この見晴らしの良いところでお昼にしました。翌日は東京でも、夕方には雪が舞ったり。寒い雨の日でした。

石仏の道には四十町の石仏が寄進されています。名水神社の地蔵堂（四面塔）に天明2年（1782）、名主今井半太夫が亡くなった息子の菩提を弔うために、石仏を寄進したのが始まりで、その後、日金山までの１町毎に石仏が寄進されてきました。

防火帯を下って行くと、ヤシャブの大木がありました。

こちらにもヤシャブの老木

下りの見晴らしの良いところで、転んでしまいました。景色に見とれていたのか、足元を見ていなかったのか、気が付いたら、あっという間に初めて転びました。転ぶ時は、うまく転ばないと、捻挫などしてしまいますが、怪我もなく、無事でした。今後、景色を見る時は立ち止まって見ることにします！！

モミジイチゴの花が咲いていました。葉が紅葉の形に似ているので、この名がついたそうです。

花ワサビ

椿科のヒサカキ

熱海に戻ってきて、温泉に入り、足の疲れを癒しました。外に出ると、道路沿いにソメイヨシノが満開でした。

こちらは、もう散っていますね。

ヤブザクラ？かな。