天領上下ひなまつり

2020/03/08 - 2020/03/08

広島県府中市は、石州街道の出口にあり、
その昔は街道筋の町として栄えました。
また、大化の改新後に国府も置かれ、古代備後政治の中心地でした。

数年前、東城の帰り夕暮れに立ち寄った上下の街並みは
街頭でライトアップされ雰囲気があり
ゆっくり訪ねたいと思っていました。

果物や花を沢山生産している世羅高原がある町から15分走ると
福塩線の上下駅がある町にたどり着きます。

エリア 府中(広島)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 5.0
• グルメ: 4.5
• ショッピング: 4.0
• 交通: 5.0

• 同行者: 友人
• 交通手段: 自家用車 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

明るいうちに歩くとどんな感じかしら。

銀行も町並みに揃えて、土壁で装っています。

想像したより、観光地化してなく、
地元の人が、普段の生活を送りながら、観光客を呼んでいる感じ。

2/22から3/22まで、
白壁の町並み（商店街）通りでは、
おもてなしの心と出会いを大切にする気持ちを込めて、
餅花を飾りおひなさまの展示をしています。

都市化から取り残された、中国山地への入り口の町は、
明治時代、雛人形を買うお客で賑わっていました。

上下歴史文化資料館では、古いお雛様、子供たちの手作り雛も。

多くは昭和期のお雛様。
今は五段飾りのお雛様があるおうちはないでしょうね。

田山花袋の小説「蒲団」の女学生のモデルとして知られる岡田美知代の生家を改築して開館した府中市上下歴史文化資料館。
田山花袋に師事し、
明治末から大正末にかけて小説や少女小説、翻訳などを多く発表しました。
文豪田山花袋が岡田家を訪問した際、逗留した和室を再現しています。

1階ホールは、ガラス越しに屋外の光を取り込む開放的な多目的空間で、
ギャラリーや展示会、イベントなどを開催します。

ここでは、餅花ですが、
商店街では、枝に毛糸で花を作り飾っていました。

街全体で、この催しを盛り上げています。

2月29日(土)～3月1日(日) でこ市
2月29日(土)～8日(日) 翁座公開
3月21日(土)～22日(日) こだわり市
これらのイベントは、今年コロナ騒ぎの為、全てキャンセルです。

重森家のお庭では、所々にお雛様を配して。

石灯籠にも、お雛様を置いて飾っています。

商家の蔵が改装されて、教会になっていました。

町のシンボル的な建物。

この通りともう一本とのエル路が旧街道、竹原よりも長い町並みに、
代々続く開業医さんがあり、通りの奥に新しい病院が建っています。

町並み(上下町商店街)の雛人形の展示及び店舗等での販売は通常通り。
どの店もお家にあった雛を置いて訪れる人を迎えます。

上下のメインストリートは、
白壁や土蔵造り、格子戸といった懐かしい街並みが続き、
時間が止まったかのような錯覚さえ覚えます。

旧家からありとあらゆる古いものを集めたお店には
お雛様だけでなく、
古民具なども。

圧倒的なお雛様の数です。

旧新あらゆる時代のもの。

翁座、近影。
昔から栄えた町には必ず芝居小屋がありますね。

突き当たりが、
街の人で賑わった芝居小屋、翁座。

明治期のお雛様。

片野パンは、周りに比べ少しモダンな建造物。

とても狭いお店の中には、今はパンを売っていません。

こういった建物を活用して
街を活性化できればいいですね。

ほとんどのお店は、ご高齢の方々によって守られている感じ。
素敵な骨董を置いているお店はしまっていて、残念でした。

こんな町並みが残る背景には、綿々と続く歴史ドラマがあり、
街並みの内側には時代の証人ともいえる貴重な文化財や歴史遺産が残されています。

広島県の東南部内陸地域に位置する府中市は、
味噌、繊維製品、家具、旋盤用パワー等、
日本一を誇る工業製品が多数ある「ものづくりの町」。

また、府中市は「府中焼き」というB級グルメも有名。

世羅へ向かう途中、
ユキワリイチゲを観に、何分か歩きます。

二週間前に市内の縮景園で撮影した梅。
ほぼベストな時期を過ぎていましたが、

この田舎では、これから見頃を迎えます。

広島市内と比べると数週間、春の訪れが遅いようです。

所々に自生しているユキワリイチゲ。
この小さな山野草の為に、上りが沢山立っていて、
どんな花なんだろうと立ち寄りたくなります。