台湾旅行　2019冬　１２月　ケチケチ爺さん二人が行く　台南

2019/12/10 - 2019/12/14

台南は台湾のかつての都、いま奈良に住んでいるが、奈良と共通するところが多いのではないか。ノスタルジックで、南国らしい雰囲気の街をそぞろ歩きながら、街の息遣いを膚で感じようと考えていたが、「バスの乗り間違い」と「相棒の歓喜の声」がそれを許してはくれなかった。

「やった！！もっと褒めてよ。高雄から台南に一人で来れた！！」

12日の朝、相棒は8通のメールを私に矢継ぎ早に送信して、ヒヤヒヤ、ドキドキで何とか台南に辿り着いたのでした。着いたときの達成感はさぞや心地よいものだったろうと推測できます。ケチケチ爺さんの、海外での”初めての冒険”といった小旅行となったのです。

一方、最初にメールをもらった時、私は「バスの乗り間違い」で、台南から7キロ離れた、「桂田酒店」という終点のバス停で、バスから無理やり降ろされ、再乗車も拒否されていました。

この相棒との旅行では、どうも貧乏くじを引くのが私のようです。

台南のグルメと街角風景を先に紹介し、その後、二元中継さながら「バスの乗り間違い」と「高雄から台南への移動」をお伝えしようと思います。

エリア 台南(台湾)

• 旅行の満足度: 4.5

• 同行者: 友人
• 一人あたり費用: 3万円 - 5万円
• 交通手段: 鉄道 高速・路線バス 徒歩
• 航空会社: スクート
• 旅行の手配内容: 個別手配

「度小月」支店　外観

住所　台湾台南市民族路二段216號

度小月 (担仔面) 地元の料理

「度小月」支店

「度小月」の擔仔麺と肉燥飯。安くて美味しい！！擔仔麺は、庶民の食べ物なのですが、度小月でいただくと、高級感が漂う。味も上品です。

「度小月」支店

えびの春巻き。注文した中で一番高いものでしたが、味は普通。

支払った金額が３００元程ですが、確かこの一品で１７０元したと思います。

「度小月」支店

豆腐プリン。黒蜜味です。美味しい！！そして、これも上品な感じの味がしました。

勝利早點

朝食はどうしょうかな、と適当な店を探していたとき、「勝利早點」が目に留まりました。台湾スタイルの朝ごはんが楽しめるお店で、営業時間が16:30～翌10:30と変則。近くに大学があるので、学生相手の店だと推測できるのですが、それにしても思い切った営業時間です。

住所：台南市東區勝利路119號

勝利早點 地元の料理

勝利早點　店内風景

勝利早點

注文したものは、台湾風ハンバーガーとたまご入りクレープ。飲み物はミルクティー。味は不思議な味でしたが、レジのおばさんの笑顔が味を引き立たせ、美味しくいただきました。

旅の途中でふと目にした”笑顔”、それが味に影響する。人とはそういうものです。

勝利早點

台湾風たまご入りクレープ。

勝利早點

ミルクティー。

勝利早點　注文表

台南の街角風景　林百貨店

1932年に建てられた「林百貨」は、リノベーションされハイセンスな商品を販売する店舗になったが、建物の所々には、日本統治時代の雰囲気を残しているとのこと。

お土産をここで買おうと考えていましたが、「バスの乗り間違い」で戦意喪失。今回の旅行でのお土産は”ゼロ”となりました。

林百貨店 建造物

台南の街角風景　神農街バス停

台湾ならではの家並みを見ようと神農街を訪れました。台南駅南バスターミナルからのバスでは、バス番号は「88」です。

台南の街角風景　神農街

台南の街角風景　神農街

台南の街角風景　水仙宮市場

ローカルの市場を訪れ、その土地の空気に触れる。ワクワクします。今回は、水仙宮市場を選びました。

水仙宮市場 市場

台南の街角風景　水仙宮市場風景

台南の街角風景　水仙宮市場風景

市場の中に行列ができている食堂がありました。相棒はしきりにここで昼ご飯を食べようと言いいましたが、相棒は「度小月」の擔仔麺を食べたことがないのです。台南に来たからには、度小月の「擔仔麺」を食べずして高雄に戻ることはできません。

二元中継　「バスの乗り間違い」

今もって何故「バスの乗り間違い」をしてしまったのか、理解できません。「赤カン楼」へ行こうと、台南駅北バスターミナルからバス番号「５」に乗りました。地球の歩き方にそう書いてあったし、バス停の路線図でも「赤カン楼」のバス停の下に「バス番号５」が記載されていました。

私の乗った「バス番号５」の行き先は「桂田酒店」だったのです。

乗客は少なく方向も違うなと思ったのですが、「赤カン楼」に寄らずに最終のバス停の「桂田酒店」まで来てしまいました。

二元中継　「バスの乗り間違い」

終点のバス停で、バスから無理やり降ろされ、再乗車も拒否されました。

運転手が何故私を厄病神扱いしたのか、こころ当たりがありました。バスの車内に路線図があったのですが、ちょうど降り口のところで、近眼で老眼の私は、立ってはいけない、その降り口のところに立って、眼鏡を外して路線図を確認していましたら、苛立った運転手の叱責が飛んで来たのでした。

この親爺と係わりたくないと強く思ったのでしょう。嫌われているのに擦り寄る。そういうことは性格上できません。

そんな時です。相棒からメールが入りました。

クイーナ プラザ ホテル ホテル

二元中継　「相棒のヒヤヒヤ、ドキドキの声」

今から地下鉄に乗って台南を目指すので、困ったことが発生すれば助けてというものでした。

方向音痴の相棒は無事ホテルから鼓山フェリー乗り場を通り、MRT西子湾駅まで着いたようです。鼓山フェリー乗り場からMRT西子湾駅まで少し道順がややこしいので、第一関門突破といったところです。

相棒と私の間には暗黙の師弟関係が存在します。個人旅行の師匠は私で、携帯については、相棒が師匠となっています。

西子湾駅 駅

二元中継　「相棒のヒヤヒヤ、ドキドキの声」

第二関門は「MRT美麗島駅」での乗換えです。オレンジ・ラインからレッド・ラインに乗換え、MRT高雄駅へ向かわなければなりません。案内板通りに進めば問題ないのですが、少し歩かないといけないので、慣れない内は、不安なものです。

メールが入ってきました。何とか乗換えできたようです。

美麗島駅 駅

二元中継　「相棒のヒヤヒヤ、ドキドキの声」

第三の関門は「高雄駅」での台鉄への乗換えで、初心者には若干ハードルが高いと思うのですが、心理的負担を和らげるために、前日台鉄・高雄駅から台鉄・美術館駅に移動してもらいました。

また、交通カード・iPASSを使い、公共交通機関を利用するようにしました。このiPASSは、高雄では地下鉄、バス、軽鉄にも使え、台南への移動の際には台鉄にも利用できます。また、台南のバスにも利用可という優れものです。

写真は前日の台鉄・高雄駅から台鉄・美術館駅に移動した時に撮ったものです。この時は余裕の表情ですが、一人で台南を目指していた時は、「必死のパッチ」といった表情になっていたものと推測されます。

ここからもメールを送信しています。

「JRの高雄駅はどっちと聞き、何とか電車に乗れました！！」

JRの高雄駅？台鉄を説明するのに日本で言えば、”JR”だと説明したのですが、そのまま地元の人に言ったみたいです。ただし、電車に乗れたので、”JRの高雄駅”で通じたのでしょう。

高雄駅 駅

二元中継　「バスの乗り間違い」

バスから無理やり降ろされ、再乗車も拒否されたのですが、それ程慌ててはいませんでした。

相棒との待ち合わせ場所は、宿泊した「台灣鉄道大飯店」のロビーとしていたからです。台南駅のロータリー沿いにある、”ロケーション抜群”のホテルです。台南駅へはバスの便は多くあると考え、とりあえず広い道路に出ました。

写真は、幹線道路１号線です。

二元中継　「バスの乗り間違い」　バス停「鹽行」。

二元中継　「バスの乗り間違い」　バス停「鹽行」

台南駅行きバスは後12分で着くようです。バス番号は「２１」。因みに、私が再乗車しようとした「５」の行き先は「市立病院」です。つまり、無理やり再乗車していたら、二度目の乗り間違いになるところでした。

二元中継　「相棒のヒヤヒヤ、ドキドキの声」

「岡山まで着いたが、電車が動かなくなった」とメールが来ました。

暇で、話し相手がいないので、盛んにメールを流して来ます。傍らに座っている相棒に話すように、返事しました。

「時間待ちなので、心配する必要なし」

特急の「自強号」に乗ってもらってもよかったのですが、簡単な普通電車に乗って台南に来るように言ったので、特急なら３０分のところ、普通電車では１時間掛かるのです。

二元中継　「相棒のヒヤヒヤ、ドキドキの声」

恐らく普通電車の車内は写真のような感じではなかったか、と思います。

人がガラガラで、初めて行くところなので、所要時間１時間は途方もない程長く感じたようです。

二元中継　「バスの乗り間違い」

台南駅行きバス「２１」が到着し、台南駅へ向け出発です！！

二元中継　「バスの乗り間違い」

台南駅に戻ってきました。写真の建物が「台灣鉄道大飯店」です。台南駅に隣接し、非常に便利のいいホテルです。

ティェ ダオ ホテル (鐵道大飯店) ホテル

二元中継　「相棒の歓喜の声」

やっと台南駅に着きました。

「ロビーで煙草でも吸って待っていて」

余裕のメールです。「煙草？」ロビーで煙草は吸えないので、ホテル１階にセブン・イレブンが入っており、その外に灰皿があったので、セブン・イレブンの前で待っていると返事を返しました。

二元中継　「相棒の歓喜の声」

台南駅の出口からはセブン・イレブンの看板がはっきりと確認できます。そして、合流した時、満面の笑みを湛え、例の言葉を発したのでした。

「やった！！もっと褒めてよ。高雄から台南に一人で来れた！！」

この旅行記へのコメント （5）

• 外さん 2020/01/23 00:04:37

  まさかの！

  ノスタルジックで、南国らしい雰囲気の街をそぞろ歩きながら、街の息遣いを膚で感じようと考えていた、とうフリに対する『オチ』が見事です！
  まさかの再びの二人旅がとても楽しそうで羨ましいと感じました。
  続編を待望してます＾＾

  k.sさん からの返信 2020/01/23 04:49:08

  Re: まさかの！

  外さんへ
  
  「いいね」の投票　並びにコメントまでいただき、有難うございます。
  
  ケチケチ爺さん二人旅に少し疲れました。相棒が天然過ぎて、制御不能です。但し、彼の最終目標は、ヨーロッパへの個人旅行なので、彼一人でヨーロッパへ行けるレベルまで付き合おうかな、と思っております。次回は５月です。二人で珠海～深セン～香港～マカオ～珠海と一日で回る予定です。深センでは高層ビルの展望台から深センの街並みを俯瞰し、香港では”絶品”との評判のラーメンをいただく。マカオではポルトガル料理に舌鼓を打つ。移動も船、電車、バスと総動員。相棒を振り回します！乞うご期待です！
  
  外さんも、いい旅行を続けて下さい。
  
  k.sより
  
  

• @タックさん 2020/01/15 12:26:58

  パチパチ！

  K.S さん
  
  良い旅ですね　(^｡^)
  
  @タックライ

  k.sさん からの返信 2020/01/15 21:47:01

  Re: パチパチ！

  @タックライさんへ
  
  「良い旅」でしょうか？相棒はヨーロッパへ個人旅行をしたい、とのことで、私が鍛え直していますが、言うことを聞いてくれません。高雄～台南の移動だけで有頂天になっております。70歳を過ぎた人に新しいことをしなさい、というのはそれはそれは忍耐が必要です。
  
  一方、携帯については、相棒が私の師匠役を務めてくれていますが、彼が説明してくれる半分も理解していないのでは、と反省しております。
  
  お互い都合が悪くなると「老人を虐めたらあかん！」と言うのが口癖ですが、この悪縁はいつまで続くのでしょうか？
  
  ５月にまた一緒に海外旅行をします。二人とも食い意地が張っているので、食べ物に釣られた形です。
  
  ところで、「いいね」の投票、またフォローまでしていただき有難うございます。
  
  @タックライさんもいい旅行を続けて下さい。
  
  k.sより

  @タックさん からの返信 2020/01/15 23:06:04

  Re: パチパチ！

  返信ありがとうございます！
  
  オーバー70の男が二人旅出来るなんて、、良いコンビなんですね？
  （もはや、才能としか思えません）
  (^｡^)
  
  @タックライ