2012/04/08 - 2012/04/08
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青春ドラゴンさん
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まことに小さな国が、ドラゴンたち二人をむかえようとしている。
その国の63におよぶ島々のなかの主要な島がシンガポール本島であり、オーチャード、マリーナ、チャイナタウン、アラブストリート、リトルインディア、ゲイランなどの地区にわかれている。
本島の南にセントーサ島がある。
空港はチャンギという。
世界でもっとも評価の高い空港として何度も受賞している。
この物語の主人公は、あるいはこの時代の小さなシンガポールということになるかもしれないが、ともかくもわれわれは二人の人物のあとを追わねばならない。そのうちのひとりは、熟年ブロガーになった。「土佐日記」、「十六夜日記」、「奥の細道」などの旅日記という日本のふるい日記文学に新風を入れて、その中興の祖となったドラゴンである。ドラゴンは平成二十四年、この地を訪れ
松陰が シンガポールを 恋しがる
という句をつくった。猥歌の借用であるところが難かもしれないが、ドラゴンはマイラーさんのようなうまい替え歌がつくれず、司馬遼太郎の文体を真似て文章つくるのが精一杯なのであろう。
- 旅行の満足度
- 4.0
- 同行者
- カップル・夫婦
- 交通手段
- 高速・路線バス タクシー 徒歩 飛行機
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チャリーと呼ばれたCharitoはフィリピンのネグロス島に生まれた。スラムに住むような貧しさではないが富裕層とは言えない。
十人兄妹の七番目に生まれたチャリーは成人して故郷を後にひとりでセブへやって来てUCLMの大学生になった。昼は働き学費を稼ぎ、夜学校に通う苦学生である。 -
チャリーが25歳になった年の春(フィリピンに春はあるのかという問題はこの際無視して物語を続ける)、人生がひっくり返ってしまう経験をする。 出会い系のサイトである。
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「ドラゴンがセブにくる」ということで人生に転機が訪れた。会ってみると歳はくっているがなかなかの紳士である。見かけがまじめそうで信頼のおけそうな人柄であったのだが、「あしと一緒にボホールへ行かんぞね」と誘われたとき「メイビー ネクスト タイム」といって断ることもできたのである。
が、それをしなかった。
つい、「ええぞね」と返事をしてしまった。 -
平成二十三年の秋(フィリピンに秋はあるのかという問題はこの際無視して物語を続ける)、ドラゴンとチャリーはボホールへと向かった。
宿泊に選んだのはボホール島のとなりのパングラオという小さな島にあるアロナビーチ近くのリージェンツという宿である。 料金は安い割りにプールまであるという新築のホテルに二人が満足したことは言うまでもない。 -
その旅行で二人はお椀を伏せたような山々や、手のひらに乗りそうなまことに小さな猿を見学したり、密林の中の川下りを楽しんだのである。
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ロボック川のランチクルーズはフィリピーナに評判がいい。
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話をシンガポールに戻さねばならない。
ボホールを訪れた翌年、ドラゴンとチャリーはシンガポールへ行くということになったのである。 -
一九○五年、ロジェストウェンスキー中将率いるバルチック艦隊はマラッカ海峡を抜け、四月八日の白昼堂々とシンガポール沖へと二列縦陣で現れた。ドラゴンはその四月八日にシンガポールの沖を眺めたいと思ったのだ。
この日はお釈迦さんの誕生日でもあり、ドラゴンの従姉妹の叔母の誕生日でもあるのだがここではまったく関係ないので無視して話を進めることにする。
写真はマリナベイサンズの屋上から眺めたシンガポール沖。今は商船が浮かんでいるが百七年前のこの日、黒煙を吹き上げながらバルチック艦隊が通っていったのである。 -
太平洋戦争末期の印象から、日本は大艦主義で航空戦力に勝るアメリカに敗れたという思いがあるかもしれない。
しかしこの戦争の初期段階では航空戦力を重視したのは日本であり、マレー沖海戦ではイギリスの誇る戦艦プリンス・オブ・ウエールズとレパルスを日本軍の航空隊が撃沈しているのである。 -
マレー半島のジョホール・バルとシンガポール本島を結ぶ道をコーズウエイと呼ぶ。
水域や湿地を横断して盛土を建設し、道路を敷けるようにした構造である。
世界に例を見るならアメリカ、ユタ州のグレート・ソルト湖のアンテロープ島、オーストラリア、タスマニア島へのソレル・コーズウエイ、アメリカ、マイアミ州のビーチを結ぶジュリア・タットル・コーズウェイなどがそれである。
写真はジョホールバルを訪れたチャリー。 -
連合軍司令官のパーシヴァル中将は日本軍の侵攻をくい止めるため、このコーズウエイを爆破した。しかし山下泰文中将はなんとゴムボートでジョホール水道を渡る作戦に出たのである。
シンガポールは当時、難攻不落の要塞であり近づく艦艇にたいしては15インチの大口径砲を擁していた。しかしその砲弾は歩兵を殺傷するための榴弾ではなく対艦用の鉄鋼弾であったため、北から侵攻してくる日本軍の歩兵には効果が少なかったのである。
そのことは、さて措く -
余談が過ぎたどころではない。こんな話は本稿となんら関係のないものである。
いったい、日露戦争なのか太平洋戦争なのかどっちに興味があるのだ、と思いたくなる今日この頃である。 -
これから二人はどうなっていくのであろうかは、司馬遼太郎の「坂の上の雲」を読めば、それはそれでたいへん面白いのであるが、この話とは関係ないのでさっぱりわからない。
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楽天家のドラゴンは、このような青春謳歌の体質で、フィリピーナのみを見ながら歩く。
登っていく坂の上にもしひとりの美しいフィリピーナが立っているとすれば、それのみを見つめて坂を登っていくであろう。
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