「墨の魔術師」？？

2019/09/22 - 2019/09/22

高級な輸入家具で有名な家具店が、閉店したデパートの
ビルを丸ごと本店にしてから３年。
その「三周年記念特別企画」と銘打って、書道家・金田石城氏の
『墨の美匠展』が開催されました。
書道には全く縁がなく、有名な書道家ひとり知らないという
シロウトで、当初は行く予定はなかったのですが、たまたま招待券を
もらったのと、店で見たい商品もあるし、で、終了の１週間前になって、
思い立って出かけてみました。
ところが・・・！
「書道展は、ねぇ・・・。」
という私の予想は、見事に裏切られて！
とっても、見ごたえがありました。

エリア 春日部(埼玉)

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 徒歩
• 旅行の手配内容: その他

会場は、５階のイベント・ホール。
といっても、独立した空間ではなく、家具売り場の
一角をうまく利用して、商品と共存させて
展示しているので、家具との調和を学べたりして、
そんなところも楽しい。

石田石城氏のプロフィール。
「墨の魔術師」「日本を代表する書道家」だそうですが、
その方面には全く無知で・・・ごめんなさい。
絵も描かれるし、商業美術も・・・加えて映画製作
までと、まことに多才な方。

※嬉しいことに、ここは「写真撮影自由」。
そして、「会場内の作品はすべてご購入いただけます（特別展示作品以外）。」
だそうです。

入場直後に、こんな作品に遭遇して、どっきり！
「書道」という先入観を、ひっくり返されました。
う～ん、なんとも、なまめかしい。
でも、たぶん、部屋に飾っても違和感のない上品な
色気です。

視覚的にもインパクトのある書体で、
絵が浮かんでくるようです。
周りの家具調度は、この家具店の商品で、
もちろん売り物です。

展示作品は、テーマごとにコーナーが分かれていて、
そのうちの「花鳥風月」にて。
桜の大樹が匂い立つようで、絢爛豪華！

「ライティング・マスター」なるプロの
デザイナーが、光の効果を最大限に
デザインしています。

考えてみれば、「書」といっても、「字」とは
限らないのですよね。
いかに、固定観念に捉われていたことか。

「言葉・刷毛・墨象・隷書」のコーナー。
このタイトルが、展示会の性格を表して
いるのですね。

茶室の中のような、凛とした
空気を感じました。

ただただ圧倒されて、いちいち、もっともらしい
感想など浮かびません。

これも！

これも！
衝撃的な作品でしたが、タイトルを忘れてしまって
残念！

こんなのも、ありました。
歌った坂本冬美さんも来場して、感激されて？
いたそうです。

「夢」・・・大好きな言葉です。
いろんな意味で。

いいな♪
こんな掛け軸を床の間（ないけど）に
掛けておいたら、ほんとうに福が来そう。

新しい元号に寄せて。

※そういえば、写真は撮りませんでしたが、
首相の安倍晋三氏がこの金田氏にあてた
挨拶の書も、展示されていました。
首相の書など見るのは初めてですが、達筆！

ホテルの寝室をイメージ？
「春」と「夏」。

同上。
「秋」と「冬」。

「奥の細道」のコーナーにて。
学生時代、専攻していたから、懐かしい。
でも、「天の川」から、こういう発想をするなんて！
凄い！

こんな可愛い作品も。
ただし、買いたくても手が届く
お値段ではなかったような・・・。

この言葉が、一番心に残りました。
こんな心がけでいたいと思います。

「神仏屏風」のコーナー。
本来の順路では、ここから巡るように
なっていたらしいのですが、ここだけ
反対方向にあったので、最後になってしまいました。
私のせいではありませんよ～。

「二王尊」。
「仁王」ではないのですね。

本物の作品は無理だから、ポストカードを
購入。

※デジカメのバッテリーが消耗していて、
シャッターは切れたのに、実際には撮れて
いなかった写真も多かったのに、後で気づきました。
でも、いい作品は写真に撮るより心に焼き付けて
おいたほうが、絶対いいのですよね。
（ちなみに、入場券の半券があれば何度でも入れる
と言われました。）

家具店１階のカフェ。
かねてから一度入ってみたいと思いながら、
以前に来た時には、「キルト展」開催の時で、
女性客で満席でした。
きょうはランチタイムをはずしたせいか、
比較的すいていて、ゆったり気分で、
マフィンとコーヒーをいただきました。
が、それも束の間。
すぐそばのテーブルで、
子供が大騒ぎするわ走りまわるわで、
いい芸術にふれた余韻が吹っ飛んで
しまいました。
それなのに、保護者らしい人たちは、放ったらかし。
赤ちゃんが泣くのは仕方ないとして、言って聞かせれば判る
歳の幼児ですよ。
ひとこと、注意くらいしてもいいのでは？
これでは、この子たちには、公共の場で騒いでも
かまわないと刷り込まれるでしょうね。
ことさら非難するつもりはないけれど、
ちょっとね～。

まあ、これは蛇足の独り言ですが。

　　　　　　　　　　　　　　　　－完ー