2019/08/07 - 2019/08/07
737位(同エリア2029件中)
ころたさん
何度か足を運んでいる八王子市にある東京富士美術館。私設美術館としては圧巻のコレクションを誇る美術館だが、これまでの企画展はハッキリ言って「地味」。なので、ここに来て展示室に人が溢れている、なんて光景にお目に掛ったことがない。下手をすると「教団のサクラじゃないの?」くらいの観客がチラホラいるだけ。
それがですよ、今回の「山本二三展」は違いましたよ。なんたって年齢層が若い!
やっぱジブリネタは強いなぁ。
- 旅行の満足度
- 3.0
- 観光
- 3.0
- 同行者
- 家族旅行
- 交通手段
- 自家用車
-
東京富士美術館をご存知ない方にちょっとご紹介。
本美術館はかの創〇学会が運営する(と美術館自身はどこにも書いていないのだが)。当然、創立者は池〇大作。そのコレクションが凄い!なのでほとんどの場合、企画展より常設展の方が見ごたえがあるし、人気もある。今回の常設展も充実の展示作品だ。 -
しか~し、今回に限ってはちと違った。その名も「日本のアニメーション美術の創造者 山本二三展」。この名前にピンときたならジブリファン。
そう、ラピュタ、もののけ姫、火垂るの墓。。。多くのジブリアニメで美術監督を務めた二三の背景画を中心とした作品展だ。 -
その世界観、精緻な描写、作品毎に監督のイメージを具現化していく力量。それを作品毎に展示している。
これまた当然、観客にはジブリファンが多く集まり、この美術館では見たこともないような人の入りだった。と言っても上野の美術館ほどではなく、ゆっくりと見学できた。 -
入場料1300円也を払ってエスカレーターを昇ると、ガラスケースの中に騎馬と兵士が絡まりあっている。これは「アンギアーリの戦い」の立体模写。それはフィレンツェのヴェッキオ宮殿にレオナルドダヴィンチが描いたと言う壁画の模写を原型としたもの。壁画自体は既に失われており、その模写がいくつも残されている。
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何人もの画家が模写しており、ルーベンスも描いている辺りが、この壁画の価値を示している。そしてダヴィンチの壁画完成直後には弟子のタヴォラ・ドーリアがそれを模写しており、現在はドーリアの模写こそがオリジナルに最も近いとされている。この立体像はそのドーリアの模写(これも一部が破損している)を元に立体像として復元したものだ。
現代技術に不可能はないね。松方コレクションのモネの「睡蓮」も劣化により失われた部分を、AIにより復元して国立西洋美術館に展示している。これも見に行かなくちゃ。 -
東京富士美術館に話を戻すと、なんせ創〇学会が母体ですからこれまでの企画展もお堅い。「大ナポレオン展」「オーストリア王宮 銀器博物館の至宝」「現代中国巨匠画書展」。。。壁に貼られた歴代企画展ポスターもなんか重い。
いいんですよ。いいんですけど、満員になるとは思えない。 -
で、実際これまで何回も訪れているが、いつでもゆ~ったりと鑑賞することができた。普通は1展示室に私だけ、というプライベート美術館感覚だ。
むしろ常設展が素晴らしい。18世紀以前の肖像画、風景画がお好きらしく、その時代の絵画が多いが、私お気に入りのバルビゾン派~エコールドパリの名品も多い。
お金はどこから?なんて言うヤボな質問は置いておいて。。。 -
さて山本二三展に突入~!
山本二三、前述の通りジブリ作品を中心にアニメの美術監督を多く勤めている。その仕事ぶりは、監督(宮崎駿とかね)の提示したラフスケッチ、作品を語る言葉から全体のイメージを膨らませて、具体的な絵にしていくと言う非常に重要な仕事を任せられている。このラピュタのイメージも二三なくしては生まれなかったのだ。
(ここは常設展は撮影可能だが、企画展はNG) -
そしてその監督は宮崎(ラピュタ,もののけ姫)高畑勲(火垂るの墓,じゃりン子チエ)、細田守(時をかける少女)、etcetc。この人達の繰り出すイメージを具現化していくのは並大抵の仕事ではない。監督のオーダーに合わせて画風を変えながら、しかもどこかに二三テイストを感じさせる。
改めて展示作品を見渡して、凄い人だと思ったよ。 -
しかも二三は美術関係の教育を受けていない、全くの独学。昭和28年生まれと言う旧世代のアニメ・マンガクリエーターはみんなそうなのかな。宮崎は学習院だし、高畑なんか東大文学部だからね。
ちなみに藤子不二雄の二人も石ノ森章太郎も公立高校、手塚治虫に至っては大阪帝大医学部。美術を学んだ漫画家なんていなかった。みんな独学だ。
彼ら旧世代に比べて、1967年生まれの細田は金沢美術工芸大。ちゃんと美術を学んでいる。
エヴァンゲリオンの庵野秀明は1960年生まれで大阪芸大だし、ジョジョの荒木飛呂彦は1960年生まれの仙台デザイン専門学校。やっぱこの辺から日本のアニメ社会を支えるシステムが出来上がったのかな。 -
山本二三展での展示作品は全部で227点。多くはアニメの背景画。中には監督の示したイメージを具現化する途中のイメージボードとかカラーボード(どこが違うのか分からなかった)もある。
二三のオリジナル作品であるアニメや絵本も。 -
ビデオコーナーでは二三の仕事ぶりを紹介。それはまさに職人の手仕事。無機質なPC作業でもなければ、気まぐれな芸術家の仕事でもない。
丹念に細心に。。。 -
いやぁこんなに訴えかけるものがあるとは思わなかった。館内を行き交う小中高生は単純に、いや純粋にジブリ映画の場面を思い出しながら見ているのだろうが、「絵」として十分に鑑賞に耐える作品だ。
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では富士美術館のもう一つの大きな目玉、常設展へ。
ここの常設展は、常設展のくせにタイトルが付いていて、今のそれは「西洋絵画 ルネサンスから20世紀まで」。
見えている彫刻はブレーデル「弓を引くヘラクレス」。 -
と、常設展示室に行く前の部屋に大昔のでかいデジカメが展示してある。
何?月面カメラ?
なんとアポロ11号と共に月に飛び、初めて月面の写真を撮ったカメラなのだ。いやその実機はアームストロング船長が月に置いてきており、それはこのHasselblad Electric Data Camera の製造№1002。そしてこれはその初号機No.1001なのだ。 -
最初は16世紀から17世紀、ルネサンス直後の作品群。本来ならもっと宗教画が多いはずだが、創〇学会にとっては異教徒達なので、肖像画や風景がが多くコレクションされている(のかなぁぁ)。
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中央に天使像の置かれた部屋は18世紀の風景画。正直、この辺にはあまり高名な画家の作品はない。かく言う私もほとんど知らないのだが、そんな時は絵のキャプチャに表示してあるバーコードを読み取れば、説明文が表れる。
便利な世の中だわ。 -
ここまでくればこっちのもんだ(何が?)
まずはルノアール作品2点を軽くぶちかます。この肉感がたまらん! -
ピサロ、ユトリロ、キリコの3連発。ここにキリコを並べて置くかなぁ。。。
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ウォーホールのシルクスクリーンは、左隅は毎度おなじみキャンベルスープ。真ん中はドロシーハミルですよ。スケーターの。
右は、、、知らん。
「LOVE」はロバートインディアナね。その左手にはキースヘリングとリキテンシュタインが展示されていた(写ってないけど)。 -
常設展は全81点。もちろん会期が変われば展示作品は入れ替えられる。
どうです。充実の常設展でしょ。それなのに小中高生の良い子たちはだ~れも見ないで帰っちゃう。もったいないよ~。パパママ、見せてあげて。子供たち、何かを感じ取るから。 -
ミュージアムショップも今日はジブリ推しです。
忘れてた。「大地の写真展」なるコレクション展もやっていた。これも100点以上の地球の様々な風景を切り取っていて、なかなか見ごたえがある。 -
奥の方にはコレクション関連グッズ。
館内にはキッズが遊べるコーナーがあったり、飲食できる休憩室があったり。もちろんシャレオツなカフェもあります。 -
信号を渡ればそこは創価大学。つまりここ一帯が学会エリアなのだ。
いいんです。心穏やか~に帰りましょう。
企画展・常設展合わせて400点以上の作品だ。じっくり見ていたら1日じゃ見切れないほど。これで1300円はお買い得だよ!
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