瀬戸内国際芸術祭２０１９春会期、沙弥島と瀬居島をめぐる

2019/05/19 - 2019/05/19

2010年より３年毎に、瀬戸内海の島々で開催されている瀬戸内国際芸術祭。４回目の開催となる2019年。作品のみならず、島の風景、文化、食にも触れるべく島々に出かけてみました。

今回は日帰りで沙弥島と瀬居島へ。沙弥島会場は春会期のみ。また、瀬居島は瀬戸内国際芸術祭の県内連携事業として神戸芸術工科大学アートプロジェクトが春会期と日を同じくして開催されたものです。これら2つの会場は名前は「島」ですが埋め立てにより現在は四国本島と陸続きになっています。（本文中の＃以下は作品番号/作家名/作品名を示すものです。）

【旅程】
○2019年5月19日（日）　
岡山駅8：24（瀬戸大橋線・快速マリンライナー）9：03坂出駅9：30（シャトルバス）9：50沙弥島会場14：20（シャトルバス）14：35西浦14：40（シャトルバス）14：42北浦15：12（シャトルバス）15：30竹浦16：00（シャトルバス・西浦乗り換え）16：35坂出駅17：24（瀬戸大橋線・快速マリンライナー）岡山駅18：03

【瀬戸内国際芸術祭2019】（公式ガイドブックより）
会期　（春会期）2019年4月26日-5月26日、（夏会期）7月19日-8月25日、（秋会期）9月28日-11月4日　107日間
開催地　瀬戸内海の12の島＋高松、宇野
作品数　213点
参加アーティスト　32の国と地域／225組

エリア 坂出・瀬戸大橋周辺(香川)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.0
• グルメ: 4.5
• 交通: 4.0

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 1万円未満
• 交通手段: 高速・路線バス JRローカル

岡山駅から快速マリンライナーで坂出駅に向かいます。瀬戸内国際芸術祭のヘッドマークが付けられています。

瀬戸内国際芸術祭2019の会期中は「岡山・香川アートフリーパス」が発売されます。鑑賞パスポートの携帯が条件でありますが、写真の区間の普通列車が一日乗り放題とオトク。特急券を買えば特急にも乗車できます。

グリーン車のうち運転席に面した4席のみのパノラマグリーン席に座り、前方の景色を堪能。

岡山駅から約40分で坂出駅に到着。沙弥島会場へはシャトルバスで移動することになります。瀬居島にも行く予定であることから１日フリー乗車券を購入。坂出駅と沙弥島会場のみの往復であれば通常の運賃の方がフリー乗車券よりも安く済みます。

長い行列ができていましたが、全員乗車できました。

坂出駅から20分弱で沙弥島会場バス停に到着。

＃sm01/ターニャ・プレミンガー/階層・地層・層
高さ６メートルほどの築山。螺旋状の道を曲がらずに登ると頂上へ。そのまま曲がらずに下ると登山口に戻るようになっています。

沙弥島 自然・景勝地

＃sm03/五十嵐靖晃/そらあみ＜島巡り＞
瀬戸大橋でつながる沙弥島、瀬居島、与島。岩黒島、櫃石島の漁師さんを含めた島の人々が制作した網をつなげた作品。

沙弥島海水浴場 ビーチ

万葉会館には2つの作品があります。

＃sm08/大岩オスカール/大岩島２
エアドームの中に瀬戸内海をイメージした風景が描かれています。

#sm09/蓮沼昌宏/12島と港の物語　回遊式アニメーション
手で回してパラパラマンガのように鑑賞できる作品。

#sm02/Yotta/ヨタの漂う鬼の家
公開制作中の作品。家船をイメージした船を建造、2019年秋には人を乗せての航海を目指しています。

昼食は会場内で売られている「沙弥フグ弁当」（1,000円）。

沙弥島の沿岸で養殖されているフグが入った炊き込みご飯が絶品でした。

瀬戸大橋を望むナカンダ浜の木陰に座って弁当を食べました。

旧沙弥小・中学校には4つの作品が展開されています。

#sm04/アナヒタ・ラズミ/フードクラブ
かつて多く日本に来たイラン人労働者がそのまま日本に定住していたらどんな料理ができていただろうかを想像する作品。

#sm05/南条嘉毅/一雫の海
水滴が鍾乳石のような結晶となるような長い時間の積み重ねを表現したものか。

＃sm06/レオニード・チシコフ/月と塩をめぐる3つの作品
「沙弥島の上にかかる月と太陽」

「月の船　柿本人麻呂に捧ぐ。」

「ソルヴェーグ　記憶の風景」

＃sm07/マデライン・フリン＋ティム・ハンフリー/ピボット
AIと会話できるシーソー

時間があるので、瀬戸大橋記念館に立ち寄ります。

瀬戸大橋記念館 美術館・博物館

瀬戸内海や瀬戸大橋の建設に関する展示が充実しています。瀬戸大橋は当初5つのルートが調査されました。宇野・高松ルートが実現していれば、直島はアートの島にならなかったことでしょう。

大きな橋をどのように建設したかうを模型を使って詳しく説明しています。

#sm10/藤本修三/八人九脚
8人がけで脚が9本あるベンチ。

東山魁夷せとうち美術館にも立ち寄りました。岩田壮平と浅見貴子の日本画の特別展が開催されていました。館内は撮影禁止のため写真はありません。

東山魁夷せとうち美術館 美術館・博物館

＃E33/世田谷シルク/海と森の守りびと
子供たちが参加する妖怪行脚「神様ツアー」が開催されていました。

沙弥島を後にし、瀬居島へ。瀬居島は瀬戸内国際芸術祭の会場ではありませんが、連携事業として神戸芸術工科大学アートプロジェクトが北浦地区と竹浦地区で開催されています。

北浦地区へ。
中山玲佳/しましまの海
視界を遮ってしまった防波堤に海浜の風景を描くプロジェクト。

空き家となった古民家を作品化。

かわいひろゆき/先祖宮
盆提灯に使われている白い蓮花1000個をインスタレーション。

もう一つの会場、竹浦へシャトルバスで移動。

竹浦に到着。

空き家に展開された作品が2点あります。

尹智博/島影と面影
与島五島の島影をワイヤーで形作り、ワイヤーの影が島で暮らす人の顔となる作品。

戸矢崎満雄/千年の星空
屋根裏部屋に数千個の貝ボタンを浮かべ、かすかな光を反射することで星が出現。

藤山哲朗/空と海のゲート
使われなくなったゲートボール場を作品化。

かなり駆け足で瀬居島の作品を回りました。瀬居島と沙弥島をあとにし、坂出駅へバスで向かいます。

坂出駅に到着。駅高架下に新しいうどん屋さん「島のいぶき」を見つけました。小腹が空いていたこともあり立ち寄ります。

肉ぶっかけうどんをいただきます。チェーン店のようですが、香川県産小麦「さぬきの夢」を使用した麺に出汁は伊吹島産いりこからとった出汁。レベルの高いうどんでした。瀬戸内国際芸術祭2019春会期は結局、小豆島と沙弥島のみの訪問になり終了。続きは夏会期からとなります。