2018/08/27 - 2018/08/27
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ペコちゃんさん
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猛暑がまだまだ続く8月下旬、涼を求めて奥多摩にある日原(にっぱら)鍾乳洞に行きました。
ここは40年ほど前に家族4人で訪れたことがありますが、今回は孫と3人。
夏休み最後の社会科見学として奥多摩湖にも行ってみました。
写真は、日原鍾乳洞・新洞にある2.5mの「金剛杖」と石筍の数々。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- 家族旅行
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 自家用車 徒歩
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日原鍾乳洞の駐車場はそれほど広くないので、8時過ぎに出発して10時前に到着・・・満車に近い状態で、滑り込みセーフ。
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左右の駐車場を挟んで真ん中にあるのは、売店(食堂)と観光用トイレ。
チビッ子が通ると、係員が ” 気を付けて~ 頑張って~ ” -
鍾乳洞と向かいあう形で鎮座しているのが「一石山(いっせきさん)神社」。
神社の階段手前には「神明水」が湧き出し、鍾乳洞を訪れる人々の喉を潤します。 -
一石山神社は、701年に役行者(えんのぎょうじゃ)により開山、809年には弘法大師が中興、857年頃に慈覚大師が再興したと伝承されています。
古来より自然崇拝の信仰をあつめる日原鍾乳洞は、ひとつの巨大な石山の中に鍾乳洞があることから「一石山大権現」と呼ばれ、鎌倉時代から修験道の聖地でした。 -
その後、寛永年間に上野・東叡山寛永寺の所属となりますが、明治維新の廃仏毀釈によって社号を一石山神社と改め、昭和5年に社殿を再建。
現在の本殿は、昭和24年に建立されました。 -
神社の周囲には、つばめ岩(写真:後ろの岩山)や梵天岩など石灰岩の奇岩が立ち並び、そのスケール感は圧巻。
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一石山神社にお詣りして、ここから階段を下ります。
日原鍾乳洞は、日本の鍾乳洞の中でもベスト10に入る、人気のスポット。 -
階段を下りた所で見学券を購入。
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標高630mの日原鍾乳洞の入口前には滝があり、鍾乳洞に入らなくても十分涼しい!
マイナスイオンを浴びながら橋を渡って入口へ。 -
ここから中に入ると同時に、冷風が体に当たります・・・というよりも、寒い!
暑かったのが、一瞬で涼しくなりました! -
日原鍾乳洞は、秩父古生層の石灰岩が、雨水や地下水に含まれる炭酸ガスにより溶解されて出来た洞窟で、総延長1,270mのうち、約800mが公開されています。
見学通路は、入り口から上の部分の「旧洞」と、昭和37年に発見された左下の「新洞」で構成され、地底に8の字を書いたように広がっています。 -
「頭上注意」・・・洞内に入ると、岩がせり出し天井が低くなっている場所があるので、背の高い方は要注意。
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入った時は寒かったのですが、洞内は無風で急な階段などもあり、進んでいくうちに体が暖かくなってきました。
でも洞内の気温は1年を通じて10~11℃、湿度は85%なので、夏でも上着は必需品。 -
最初の見どころは「香炉岩」。
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「鳩胸」。
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岩蓮華(写真:右下)のような形の「蓮華岩」。
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平成8年に設置された「水琴窟」・・・天井からの水滴が水を張った地中の瓶に落ち、 ♪ キーン キーン ♪ という透明な水音をたてて優雅に地底に響きます。
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「弘法大師学問所」・・・弘法大師が修行した場と伝えられる空間で、中央に「硯の水の遺跡」右側に「護摩壇」があり、何処となく神聖な気配が感じられます。
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「地獄谷」と「三途の川」・・・地獄谷に下りて、この世とあの世を隔てる三途の川を渡ります。
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見る角度によってはガマに見える「ガマ岩」。
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「三途の川」の先に広がるドーム状の空間は「死出の山」・・・ライトアップされた煌びやかな岩肌と、天国への階段を連想する構図は、まるで地下宮殿のようですが、実は死後の世界へ続く「死出の山」です。
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階段を上って進むと、人が死んだ後の忌日(初七日から三十三回忌まで)を司る 「十三仏の掛け軸」があり・・・
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その横にあるのは、死んだ子供が父母供養のため石を積んで塔を作る「さいの河原」。
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そんな死後の世界の中で、何故か最後に現れるのは「縁結び観音」・・・石積みに囲まれるように鎮座する縁結び観音像は、その名の通り、縁結びのご利益があるとされ、良縁を祈願する女性も多いのだとか。
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「死出の山」を下りて、最奥に向かいます。
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旧洞の一番奥には、見学者の安全を祈願する「十二薬師」が祀られていますが、その先は危険なため、行き止まり(立ち入り禁止)になっています。
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この「十二薬師」まで、入り口から350m。
昔はここに12本の鍾乳石がありましたが、明治時代に心ない探検者によって折られ、痕跡だけが残っています。 -
「十二薬師」から引き返し、新洞への入口となる「松前口」へ。
新洞は昭和37年に東海大学・学生探検隊により発見され、入口を当時の東海大学学長・松前重義に因んで「松前口」と名付けました。 -
「松前口」からこの階段を登って、多くの石筍や石柱が見られる「新洞」へ。
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「関守地蔵」。
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「世紀の断層」。
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「無妙の橋」の周りにも石筍が。
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「村雨の間」。
「新洞」では、至る所で鐘乳石や石筍が伸びています。
鍾乳石は1cm成長するのに約70年、石筍は約130年。 -
「白滝」。
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「竜王の間」。
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美しい多くの石筍と、その奥にある「金剛杖」・・・その名の通り、本当の杖のように細長く、長さは2.5mあります。
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「お伽の間」。
これらの石筍も、約数十万年をかけて造り出されたもの・・・本当に想像もつかない悠久の歳月ですね。 -
ひときわ目を引く石筍「白衣観音」・・・白衣観音は、三十三の姿に変えて人々を救う三十三観音の一つで、阿弥陀如来の妻、観音菩薩の母とされています。
白衣観音像は、高崎白衣大観音(高さ:41.8m)が有名ですね。 -
「積雲峡」から出口へ。
東京であることを忘れさせるような日原鍾乳洞・・・自然の神秘と快適な涼しさに、孫も ” 来て良かった~ ” -
日原鍾乳洞のあとは、奥多摩湖へ。
奥多摩湖は、多摩川に造られた小河内ダムによって昭和32年に出来た貯水池で、水道専用貯水池としては現在も日本最大級。 -
「湖底の故郷」の歌碑。
昭和7年に小河内ダム建設をやむを得ず受け入れ、奥多摩小河内地区の土地を追われた600世帯・3,000名の人々に贈られた哀歌ですが、昭和12年に東海林太郎の歌で大ヒットとなりました。
♪ 夕陽は赤し 身は悲し 涙は熱く 頬濡らす さらば湖底の わが村よ 幼き夢の 揺り籠よ ♪ -
このような歴史を秘めた小河内ダムですが、今は奥多摩観光の目玉スポットでもあります。
今日は孫の社会科見学の一環なので、案内板右の「奥多摩水と緑のふれあい館」に行きました。 -
「奥多摩水と緑のふれあい館」は、東京都水道局が運営する無料のPR施設・・・東京近代水道100周年および小河内ダム竣工40周年の記念事業として、小河内ダムサイトに奥多摩町と共同で建設し、1998年に開館しました。
奥多摩の水源林や歴史、小河内ダムの資料などが展示されており、教育目的も兼ねて、お子さん連れにはお勧めのスポットです。 -
建物の手前にあるこのモニュメントは、「スポーツ祭東京2013(第68回国体)」の自転車競技(ロードレース)開催を記念して設置された「自転車ゆりーと像」。
この時のコースは、八王子市役所前をスタートし、あきる野市 ~ 檜原村 ~ 奥多摩湖と走り、ゴールが「水と緑のふれあい館」前。 -
建物周囲の庭園には、道祖神や弁天塔が置かれています・・・これらは、湖底に沈んだ小河内村に祀られていたものでしょうか?
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建物の中は、意外な事に「円筒形」。
中央が吹き抜けになっており、らせん階段状の通路に合わせて各展示コーナーが配置され、水源保護の仕組みや取り組みを学ぶ設備が充実しています。 -
らせん階段を上りきった所(2階)に、レストランとショッピングコーナーがあります。
12時を過ぎたので、窓の外に広がる奥多摩湖と自然を眺めながら、パノラマレストラン「カタクリの花」 で昼食。 -
ここの人気メニューは「小河内ダムカレー」ですが、今回はこんなメニューをそれぞれ注文しました。
この中で、おススメはオムライス。 -
昼食後、2階から順に観て回ります。
このコーナーは「はるかなる水の旅」・・・転がるボールを水に見立てて、水の流れと、どういった事に使われるのかを、子供でも楽しく学べるように作られた、体感型展示です。 -
これは、小河内ダムと周辺の自然が分かる「ダムの不思議シアター」。
他には、専用のメガネで迫力ある立体映像が楽しめる3Dシアター、奥多摩の民族と歴史の紹介コーナー、遊戯施設などがあり、子供達も飽きません。 -
小河内ダム展望塔へも行ってみました。
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ダム堤頂部の左側には「昭和三十二年十一月竣工」のプレートが埋め込まれています。
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展望塔の2階にはダムのジオラマや小河内ダムの歴史を紹介したパネルなどが展示され、3階はダムを一望できる展望室となっています。
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展望室から高さ149mのダムを見下ろすと、足がすくみます。
ダムの下にある多摩川第一発電所で発電された電気は、奥多摩町・青梅市などに供給されています。 -
ダムの反対側に広がる奥多摩湖。
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湖面に置かれた東京消防庁のボートと、その先に見えるのはヘリポート。
山火事や山岳遭難の時には、ここがヘリコプターの活動拠点になるのでしょう。 -
奥多摩湖には、ダム建設により湖底に水没した対岸との通行路の代替として設置された浮橋が2カ所あります。
車で通る度に、一度歩いてみたいと思っていたので、「麦山浮橋」に行ってみました。 -
浮橋は、当初はドラム缶の浮子を使っていたので、別名「ドラム缶橋」・・・現在はポリエチレン・発泡スチロール製の浮子を使用。
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小河内神社バス停近くの狭い駐車スペースに車を止めて、上から奥多摩湖を見下ろすと、何人もの人が麦山浮橋を歩いています。
阿蘇海と宮津湾を隔てる「天橋立」を思い出しました。 -
水に浮かんだ橋なので、歩く度に揺れ、ある種アスレチックの感覚。
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奥多摩湖を歩いて渡る!? この浮き橋なら可能です。
しかし、橋板と橋板の継ぎ目に何度も足を引っ掛けて、すっ転びそうに・・・ -
奥の方に見えるのは、麦山浮橋と同じオレンジ色の麦山橋。
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麦山浮橋を渡って、対岸から三頭山に登るコースもあります・・・ここから三頭山登山口までは1.4Km。
夏休みの終わりに、孫と訪れた日原鍾乳洞と奥多摩湖の一日でした。
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