銀山街道　その２　上下町

2018/07/24 - 2018/07/24

　府中市上下町は、石見銀山から瀬戸内海の港である尾道や笠岡へ繫ぐ銀の集積中継地であり、その重要性から幕府直轄の天領として地域の政治・経済の中心地でした。
　そのため現在でもその白壁やなまこ壁の美しい建物が並ぶ街並みが残っています。
　またこの上下町は「分水嶺」と呼ばれる山脈の上の境目の町で、ここに降った雨は北は日本海へ、南は瀬戸内海へと2つの川に分かれて流れる、という地理的な特徴を持つ町でもあります。

エリア 府中(広島)

　JR福塩線の上下駅
　駅前にはローターリーがありますが、昼間は1時間に１本あるかないかで、駅舎も広場も閑散としています。
　この路線はもともと民間で敷設した福山～府中の軽便鉄道が国有化され、その後三次市塩町駅まで延伸されたものです。この駅の名前から福塩線と呼ばれます。

駅の横に歓呼マップがあります

駅から街中を撮ったものです。
ここも過疎化が進んでいて、ほとんど人が歩いていません。
白壁の街並みはこの通りを進んで右にあります。

一番の観光地が見えてきました。
中央に見える塔が上下キリスト教会です。

あちらこちらにこんな行灯が設けられています

街並みに溶け込む広島銀行上下支店

路地も趣があります

凝った飾り格子

上下キリスト教会
何となくとってつけたような建物だなと思って見ていると

もとは角倉財閥の倉庫だったそうで
角倉は銀行業にも進出し、現在の広島銀行の素にもなっています。

　上下町歴史文化資料館
　田山花袋の「蒲団」のヒロインのモデルになった岡田美知代の生家だそうで、２階に東京から連れ帰られた時の部屋がありました。
　中は撮影禁止でした

薬や化粧品の店のようです。
看板が風格あります。

江戸時代の造り酒屋　重森本店

お医者さんです。
明かり付きの看板が何とも風流です。
新しい医院が横に建ってます。

トイレを備えた休憩所になってます。

明治時代の警察署
屋根に見張り櫓があります。

翁橋

大正時代に建てられた芝居小屋
映画実演の看板があります。

分水嶺の看板
見た目では、もう少し左の方が高く見えますが、設置場所の関係でずれたかな？

代官所跡
いまは鎖で入れません。

国道まで来ると石垣も高くなり、それらしい雰囲気も

角倉家の外門だそうで、国道の少し手前にあり、その大きさが偲ばれます。

上下駅に戻ってきました。
駅にはディーゼル電車が１両止まっていました。