新宿御苑の夏　③<br />先年夏真っ盛りの新宿御苑と神宮外苑に行く。　典型的な季節労務者（？）としてのガイドはまだオフシーズンだが、最近観光日本で、色々な記事が多くなって有り難いことだ。先般も日本一の植物園として新宿御苑が挙げられていた（２位は小石川後楽園。３位京都府立植物園）ので、久し振りに訪問してみた。<br />平日の水曜日の昼下がり、あまり人もいるまいと踏んだのだが、どっこい結構な入園者数であった。ここ一週間ほど続く真夏日、出来るだけ軽装且つ水も充分準備しておく。専門家によると森と緑の影響で、周辺より2℃ほどクールアイランド効果があるという。<br />開設１９０６年、ほぼ１００年前。面積５８・３ヘクタール。明治神宮より少し小さくて外苑よりもいささか大きめ。元は高遠藩内藤家の下屋敷。皇室の野菜・果物を作る農場を経て１９０６年に新宿御苑になった。正式には環境庁の管理する「国民公園」。重要な使命は外国産の果物を日本で栽培する方法の確立だそうな。オリーブ・ブドウ・イチゴ・マスクメロンすべてここから全国に普及した。<br />広さもさることながら、小生にとって有り難いのは銘木の多さで、モミジ葉楓・ラクヨウショウ・ユリノキ・ケヤキ・プラタナス・いちょうなどの他に勿論１５００本のサクラと菊が無数にある。イギリス風景式庭園・フランス式整形（？）庭園と日本庭園からなるが、どちらかというと近代西洋庭園なのだと私は思う。<br /><br />今回は新宿門から入って２時間ほど庭園内を歩き回って後千駄ヶ谷門へ抜けたが、芝生に寝そべっている若者、そこここに置かれたベンチに座っているシニアらしき方々。外人さんたちも４／５人見受けられた。入場料２００円というのも良い。小生在京３５年、こんなに近いのにこれで２回目の訪問、観光通訳ガイドと売れないエッセイストを自認（？）しているのにである！もっと勉強しなくっちゃ。<br />千駄ヶ谷を過ぎて明治神宮外苑に入る。たしか面積３０ヘクタールとか。目的は絵画館だが、その前にこの周辺の地理を頭に入れることにした。日本青年館は先日の短期ツアーでお邪魔して、位置関係は大体掴めたのだが、東京体育館・神宮球場と国立競技場がよくわからない。明治神宮にはよくゆくのだが、外苑までご案内したことが無かった。しかしガイドも全方位、これからのことを考え暑い中、足を延ばす。<br />いちょう並木から真っ直ぐに見える絵画館、正式には聖徳記念絵画館だが、１時間ほどジックリ８０枚の絵画を鑑賞して感激した。６００年ぶりに天皇親政に戻した天皇であるが、遷都・王政復古・廃藩置県・国会の開設・不平等条約の改定・産業振興・日清・日露戦争の勝利など大変な改革を実行されたことに改めて驚嘆した。<br />午後３時過ぎ絵画館前の噴水のシロマツが印象的で近くのベンチでしばし寛ぐ。ここと新宿御苑と外苑もまた多少の気持の準備はあるにしろエルダーの居場所の一つになると考えた。東京都心は徳川時代の大名屋敷跡再整備のお蔭で、世界に類の無いグリーンベルトを有すると聞いたことがあるが。千代田・新宿・渋谷と港区辺りを指すのだろうが、１／３の緑の面積は理解できるような気がする。<br />

新宿御苑　③

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2018/05/27 - 2018/05/27

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shoubunreiseさん

新宿御苑の夏　③
先年夏真っ盛りの新宿御苑と神宮外苑に行く。　典型的な季節労務者（？）としてのガイドはまだオフシーズンだが、最近観光日本で、色々な記事が多くなって有り難いことだ。先般も日本一の植物園として新宿御苑が挙げられていた（２位は小石川後楽園。３位京都府立植物園）ので、久し振りに訪問してみた。
平日の水曜日の昼下がり、あまり人もいるまいと踏んだのだが、どっこい結構な入園者数であった。ここ一週間ほど続く真夏日、出来るだけ軽装且つ水も充分準備しておく。専門家によると森と緑の影響で、周辺より2℃ほどクールアイランド効果があるという。
開設１９０６年、ほぼ１００年前。面積５８・３ヘクタール。明治神宮より少し小さくて外苑よりもいささか大きめ。元は高遠藩内藤家の下屋敷。皇室の野菜・果物を作る農場を経て１９０６年に新宿御苑になった。正式には環境庁の管理する「国民公園」。重要な使命は外国産の果物を日本で栽培する方法の確立だそうな。オリーブ・ブドウ・イチゴ・マスクメロンすべてここから全国に普及した。
広さもさることながら、小生にとって有り難いのは銘木の多さで、モミジ葉楓・ラクヨウショウ・ユリノキ・ケヤキ・プラタナス・いちょうなどの他に勿論１５００本のサクラと菊が無数にある。イギリス風景式庭園・フランス式整形（？）庭園と日本庭園からなるが、どちらかというと近代西洋庭園なのだと私は思う。

今回は新宿門から入って２時間ほど庭園内を歩き回って後千駄ヶ谷門へ抜けたが、芝生に寝そべっている若者、そこここに置かれたベンチに座っているシニアらしき方々。外人さんたちも４／５人見受けられた。入場料２００円というのも良い。小生在京３５年、こんなに近いのにこれで２回目の訪問、観光通訳ガイドと売れないエッセイストを自認（？）しているのにである！もっと勉強しなくっちゃ。
千駄ヶ谷を過ぎて明治神宮外苑に入る。たしか面積３０ヘクタールとか。目的は絵画館だが、その前にこの周辺の地理を頭に入れることにした。日本青年館は先日の短期ツアーでお邪魔して、位置関係は大体掴めたのだが、東京体育館・神宮球場と国立競技場がよくわからない。明治神宮にはよくゆくのだが、外苑までご案内したことが無かった。しかしガイドも全方位、これからのことを考え暑い中、足を延ばす。
いちょう並木から真っ直ぐに見える絵画館、正式には聖徳記念絵画館だが、１時間ほどジックリ８０枚の絵画を鑑賞して感激した。６００年ぶりに天皇親政に戻した天皇であるが、遷都・王政復古・廃藩置県・国会の開設・不平等条約の改定・産業振興・日清・日露戦争の勝利など大変な改革を実行されたことに改めて驚嘆した。
午後３時過ぎ絵画館前の噴水のシロマツが印象的で近くのベンチでしばし寛ぐ。ここと新宿御苑と外苑もまた多少の気持の準備はあるにしろエルダーの居場所の一つになると考えた。東京都心は徳川時代の大名屋敷跡再整備のお蔭で、世界に類の無いグリーンベルトを有すると聞いたことがあるが。千代田・新宿・渋谷と港区辺りを指すのだろうが、１／３の緑の面積は理解できるような気がする。