千年の知恵が生きている慶尚南道・陜川「海印寺」

2018/04/27 - 2018/04/30

曲がりくねって流れる渓谷の「水の音」、さえずりながら観光客を迎える「鳥の声」、耳元をかすめていく「風の音」…
歩いているだけでなんだかワクワクするこの場所。
そうです、慶尚南道・陜川（ハプチョン/합천)の「海印寺(ヘインサ/해인사)」です！！

ここは自然環境がとても立派な場所です。それだけでなく、世界文化遺産に登録された「高麗大蔵経板(八萬大蔵経)」が所蔵されていることでも有名です。

エリア その他の都市(韓国)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0

海印寺の見学方法はいくつかあります。
公共交通機関や車を利用する方法、歩いて見て回る方法などなど！
日差しの暖かいこの頃、海印寺をじっくり見学したいという方には「ソリキル(音の道)」(計６km、２時間３０分所要)がおススメです～
伽耶山の入り口から海印寺統制所まで続いています。

海印寺 (八萬大蔵経) 寺院・教会

入り口から約２時間３０分ほど歩くと、海印寺に到着です！
海印寺は創建されてから１２００年が過ぎた法宝寺院で、つい立ち止まってしまうほどの名所がたくさん～
中でも必ず立ち寄りたいのが、お寺の中心に位置する「大寂光殿」と高麗大蔵経板が保管されている「蔵経板殿」です！！

海印寺 (八萬大蔵経) 寺院・教会

まず最初に訪れたいのが、海印寺の中心にある大寂光殿です。
お寺の中心には釈迦牟尼をまつっている本堂があるのが一般的ですが、
華厳経を中心に創建された海印寺は、毘盧遮那釈迦をまつっており、大寂光殿と呼ばれているのです！

海印寺 (八萬大蔵経) 寺院・教会

大寂光殿を過ぎると次は高麗大蔵経板が保管されている蔵経板殿です。
ここは高麗時代に作られた８万枚余りの大蔵経板が保管されており、海印寺に残っている建物の中で最も古いものです。
また、自然を活かした合理的で科学的な建築物として評価されています！

海印寺 (八萬大蔵経) 寺院・教会

内部・外部には大蔵経板の保管のために装飾がされていません。
また、風通しを良くするために南と北で窓の大きさを変えており、内部の地面には炭と石灰の粉、塩、砂を順番に敷き、湿度を調節しています。
そのため、今日まで大蔵経がしっかりと保存されているのです！

海印寺 (八萬大蔵経) 寺院・教会

海印寺を見終わったら精進料理を味わってみましょう～！
精進料理はもともと仏教の僧侶の食べ物です。
料理はそれぞれお寺によって代々継がれており、海印寺の場合は不精ごまや椎茸などで作ったクジョルパン(９箇所に分かれた器に８種類の料理をのせた宮廷料理)や各種ナムルを混ぜて作ったタンピョンチェ(ところてんの和え物)などが代表的です。

海印寺 (八萬大蔵経) 寺院・教会

近所の食堂で定食を注文すると、周りの山で採ってきた山菜や旬のおかずたちが出てきます。
ここに香ばしくてピリ辛のテンジャンチゲと蔓人参の和え物、きのこの和え物などが添えられます。
それぞれの材料の特性を活かした精進料理は、食べるだけで健康になれる気がしますね！！



※高麗大蔵経板(八萬大蔵経)

高麗高宗２３年から３８年まで１６年間にわたり完成された「高麗再雕大蔵経」のこと。
今まで残っている木版は８万１２５８板で、全体の重さはおよそ２８０トン。
木版をすべて積み重ねると高さは白頭山より高く、長さは約６０kmほどである。
木版が８万個を超えることから「八萬大蔵経」と呼ばれる。
これは韓国の国宝第３２号に指定されており、１９９５年海印寺蔵経板殿がユネスコ世界文化遺産に、２００７年には海印寺高麗大蔵経板と諸経板が世界記録遺産に登録された。

海印寺 (八萬大蔵経) 寺院・教会