猫探し【沖縄（慶良間諸島の交通・Kerama islands）編】

2018/03/26 - 2018/03/26

　毎年この時期の沖縄．今年は沖縄本島からも近い慶良間諸島に行って来ました．慶良間諸島は渡嘉敷島と座間味島という二つの拠点となる島があり，どちらの島へも那覇の泊港からフェリーや高速船が出ているので那覇からなら行きやすいですし，日帰りも可能です．ところが，私達のように那覇→渡嘉敷→座間味→那覇というように周遊しようとすると結構大変で，情報も十分とは言えませんでした．
　こういう経路で移動する人が余り多くないというのが一番の理由だと思いますが，慶良間諸島の場合は，渡嘉敷村と座間味村で行政単位が違うことも理由のようです．実際，八重山諸島の場合には一つのパンフレットで主要な全島が紹介されていて，諸島全体のイメージや移動の計画を建てやすいのですが，私が見た限り慶良間諸島には「慶良間諸島」というパンフレットは存在せず，あくまでも「渡嘉敷島」と「座間味島」という独立したパンフが山のようにあるという状況でした．
　また，二島の間でフェリーや高速船の乗場も微妙に違う他，座間味島行きの船はクレジットカードが使えるのに，渡嘉敷島行きの船では現金のみなど，分かり難い点もありました．
　県外の日本人観光客であっても大半の人達は「慶良間諸島」という一括りの場所としてやって来ると思います．ましてや外国人観光客の方々にとっては日本語にも不慣れなため，よけい混乱するのではないかと思いました．
　人口密集地から僅か1時間程度の場所でこれだけの絶景と青く澄んだ海を有している場所は滅多にないと思います．その反面，東南アジアやヨーロッパの離島と比べると余りに観光客が少ないのは，こうした点が一因になっているのではないかと思いました．静かな場所を求めてやって来る観光客にとって，殆どプライベートビーチのようになっているのは本当に嬉しいのですが，村内の活性化を考えると，もう少し観光客が来てくれても良いのかなと思いました．

エリア 慶良間諸島(沖縄)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 5.0
• ホテル: 2.0
• グルメ: 3.0
• 交通: 3.5

• 同行者: 友人
• 一人あたり費用: 3万円 - 5万円
• 交通手段: ANAグループ 徒歩 バイク Peach

　那覇の泊港から慶良間諸島へ行くには，「泊→座間味→阿嘉→阿波連→<バス>→渡嘉敷→泊」と反時計回りに回るか，「泊→渡嘉敷→＜バス＞→阿波連→阿嘉→座間味→泊」と時計方向に回るかの二つのルートが考えられます．時間的には一日で回ることも可能ですが，そういう人は殆どいないと思います．私達は2泊3日で写真の①～④の順に回りました．

　今回は山友のYさんと那覇で待ち合わせて，一緒に島巡りをするという計画でしたが，私が乗る予定だった大阪発のピーチ航空が機材のやり繰りがつかずに6時間遅れ．一方のYさんは，羽田の滑走路にひびが入ったとかで，大幅にダイヤが乱れ，結局沖縄のホテルで会えたのは夜10時でした．

　泊港から渡嘉敷島へは一日3便．9:00，16:30が高速船（マリンライナー渡嘉敷）で，時間は35分．料金は片道2490円です．カードは使えません．フェリーは10:00発で時間は70分かかりますが，料金は1660円です．

　なお，渡嘉敷島と座間味島に行く高速船の乗場は違うので，間違えないようにする必要があります．

　こちらが渡嘉敷島へ行く高速船（マリンライナー渡嘉敷）の乗場

　中へ入ると，料金表がお出迎え．現金のみでカードは使用不可．

　乗船カード．こちらは座間味でも渡嘉敷でも必ず記入する必要があります．

　乗船券．慶良間諸島への船は予約制です．特にGWなどの混雑時には必ず予約しておく必要があるそうです．なお，渡嘉敷島へ渡る際には入村税100円が科されます（一応環境協力税という名前です）．

　こちらは直ぐ近くにある，座間味島行きの窓口．渡嘉敷島行きとは建物が違います．しょっちゅう間違える人が多いようで，私達も間違えて，「ここではない」と言われました．もう少し分かり易くしてくれた方が良いですね．

　マリンライナー渡嘉敷．50人乗りくらいでしょうか？早いけど結構揺れます．一緒に乗り合わせた若者が，船酔いしていました．

　船内のシートは快適です．

　デッキを利用する場合は，こんな感じのアルミ椅子．シートベルトも着いていますが，特に強制ではありません．この日はお天気も良く，大半の方はデッキに出ていました．

　渡嘉敷港．渡嘉敷島の場合，渡嘉敷港周辺には余り良いビーチはありません．観光客の大半は島の反対側の阿波連（あはれん）か渡嘉志久（とかしく）の集落に行くことになります．

　高速船に合わせて阿波連行きのバスが待っています．ホテルを予約されている方々には，ホテルの送迎車も待っています．

　バス料金は400円．距離は5km弱で，所要時間は20分くらいでした．なお，バスは渡嘉志久の集落には寄りませんでした．幹線道路から集落まで歩く必要があると思われます．

　阿波連集落のバス停．この日は30名くらいバスに乗っていましたが，その殆どは日帰りの観光客のようでした．バスは夕方のマリンライナー渡嘉敷（17:30発）に間に合うように出発してくれます．また，バスの運転手も出発時間を日本語と英語でアナウンスしてくれていました．
　那覇から日帰りで楽しむ場合は，往復のマリンライナー渡嘉敷が4740円，入村税100円，バス往復が800円で，計5640円となり，それなりの出費です．

　渡嘉敷島はかなりサイズが大きいので，自転車で回るのはほぼ絶望的です．レンタバイクかレンタカーを利用するのが一般的．レンタバイクは二人乗りできる110ccが夕方まで借りて保険・税込み3240円．島内を一周して約35km走ってガソリン代は430円でした．
　なお，島内にガソリンスタンドは1軒しかないそうで，走った距離によって精算するシステムでした．
　レンタバイク屋さんは渡嘉敷集落，阿波連集落どちらにもあります．また，座間味島に比べると，レンタバイクの料金は安かったです．

　自転車もあります．なお，自動二輪車の免許を持っていない場合は50ccの原付バイクを借りられます（こちらの方がポピュラー）．料金は夕方まで借りて2500円+税でした．

　阿波連港から座間味島へは，「ケラマ航路」に乗っていきます．こちらは完全予約制で予約がないとそもそも船が出ないので，忘れずに予約しておく必要があります．阿波連港は阿波連ビーチから数100m．私達はホテルの車で送って貰いました（約3分）．

　ケラマ航路の料金は700円．船内で支払います．

　船は阿波連港から阿嘉港を経由して座間味港まで行きます．所要は20分くらいだったと思います．ボートは20人乗りくらいの小型船．この日は計10名くらいのお客さんがいましたが，観光客は数名程度でした．ボートは9:05に阿波連港を出発しました．

　阿嘉島と座間味島の間（村内航路みつしま）は離島振興のため300円で乗れます．

　船内の様子．運転手1名のワンマン．

　私達は座間味までは行かずに，阿嘉（あか）港で下船しました．港には観光案内所と船の切符売り場があります．また，観光案内所では荷物も預かってくれるので（200円／個），ここで荷物を預けました．

　阿嘉島は，実際には阿嘉島，慶留間（けるま）島，外地（ふかじ）島の3島からなり，それぞれの島が橋で結ばれています．
　フェリー乗場のある阿嘉島港から慶良間空港のある外地島までは3km．多少起伏はありますが，自転車で30分くらいで行けると思います．阿嘉島にはレンタルバイクもありましたが，50ccしかなく，原付を運転したことのないYさんにはチョット無理だったので，自転車を借りることにしました．料金は当日の返却で1000円です．
　なお，レンタルショップで荷物は預かってくれないので，荷物がある場合は必ず港の観光案内所で預ける必要があります．

　阿嘉島港～慶良間空港，阿嘉島港～北浜（ニシハマ）ビーチの間は舗装されているので，自転車でもそれほど大変ではありません．慶良間空港の手前の坂と，阿嘉島港から北浜ビーチに行く途中の坂で自転車を降りて押したくらいで，後は何とか自転車に乗ったままで行けました．
　なお，北浜ビーチへ行くルートは2つあり，少し遠回りになりますが，海沿いを行くルートを走れば坂を回避できるので，自転車に乗ったままでビーチまで行くことができます．
　写真は北浜ビーチからの帰りで，まっすぐ行くと最短ルートですが急坂があります．左に曲がれば海沿いに阿嘉島港までほぼ平です．

　阿嘉島～座間味島への村内航路は最大一日6便．料金は300円と格安で予約は要りません．所要時間は15分程度です．
　私達は9:25に阿嘉島港に着いて，自転車で島内を見て回り，14:45発の船で座間味島へ向かいましたので，所要5時間くらい島内に留まったことになりますが，ビーチで泳いだりしないのであれば，このくらいの時間で十分回れると思います．
　ただし，阿嘉集落から約4km先にある後原（くしばる）展望台まで行くのであれば，+2時間以上は見ておいた方が良いと思います．私達も途中までチャレンジしましたが，道が狭い上に急坂で，しかも道路に枯れ葉が沢山落ちていて，とても自転車（ママチャリしかありません）では無理と判断して行くのを諦めました．

　阿嘉港～座間味港へは15分くらいで着きます．渡嘉敷港や阿嘉港に比べると，かなり都会に見えます．慶良間諸島のどこかに日帰りで行くというのであれば，座間味島が一番便利でしょう．繋がり具合は悪いですが，一応W-Fiも使えるようになっていました．

　座間味島の移動は再びレンタルバイク．今回は125ccにしました．料金は3時間で4300円．チョット高めです．座間味島ではガソリン代金もレンタバイク料金の中に含まれていました．距離は島を一周して20kmくらいだと思います．
　なお，レンタル自転車もありましたが，座間味島は起伏が大きく距離も長いため，島を一周するのであればバイクでなければとても無理です．時間はゆっくり回って3時間．時間が無ければ2時間でも何とか回れるかなという規模です．

　座間味港～泊港へは高速船ではなくフェリー座間味を使うことにしました．14:00に座間味港を出発して泊港へは16:00に着きますが，座間味→阿嘉を経由して泊に行くので，その分遅くなります．
　料金は片道2120円で，クレジットカードが使えます．

　フェリーは大型で高速船のように揺れることもなく快適でした．

　中に売店はありませんが，椅子はゆったりしています．

　デッキはこんな感じです．椅子は固定式です．なお，Wi-Fiも使えるようになっていましたが，最後までネットには繋がりませんでした．この辺りが残念な所です．

　16:00に那覇の泊港に到着．高速船の乗場と違って，「とまりん」のビルの近くです．
　渡嘉敷，阿嘉，座間味の3島を巡って，船賃が計5610円（マリンライナー渡嘉敷2490円，ケラマ航路700円，村内航路みつしま300円，フェリー座間味2120円），レンタル料金計8540円（渡嘉敷島3240円，阿嘉島1000円，座間味島4300円），その他530円（入村税100円，ガソリン代430円），総計14680円．レンタルバイクは二人乗りなので，1/2で考えると，一人あたり10695円となりました．

　島内は物価が高いので，多少時間はかかりますが，那覇を拠点にして，泊⇔渡嘉敷島，泊⇔座間味島・阿嘉島を二日掛けて訪れるという方法もあると思います．どちらも朝と夕方の高速船を使えば，無理なく行けると思います．